弁護士として活躍するアン(ジェシカ・ラング)と、父でありハンガリー移民のマイク(アーミン・ミューラー=スタール)の親子はアメリカで40年来、幸せに暮らしていた。だがある日、国連が公表した第二次世界大戦記録の中で、マイクが戦争犯罪者として扱われていることを知る。マイクは人違いを主張し、汚名を晴らすべく娘とともに法廷に立つこととなるのだが―。
1860年代、パリの下層社会。両親のいない美しい少女テレーズは、支配的な叔母に強要され、病弱ないとこのカミーユと愛のない結婚生活を送っていた。昼は窮屈な店のカウンターで店番をし、夜は叔母のくだらないドミノゲームを見て過ごす日々…。変わり映えのしない毎日と退屈な夫の存在は、次第に彼女の心を蝕んでいった。やがてテレーズは夫の幼馴染で魅力的な男性のローランと出会い、情欲の衝動から彼と体を重ねてしまう。
最愛の夫に先立たれた元教師のエヴァ(シャーリー・マクレーン)。先々の生活が心細く、気落ちするエヴァを40年来の親友マディ(ジェシカ・ラング)は明るく励ましていた。そんな中、亡き夫が遺した生命保険5万ドルが保険会社の手違いで500万ドルも口座に振り込まれる。直ぐに間違いに気付いたエヴァは返金しようとするが、マディはそのお金で「美しい島でバカンスを楽しもう」と提案。2人は早速、ヨーロッパの人気リゾート地カナリア諸島へ向かう。オシャレな服を購入し、豪華なホテル、豪華な食事で豪遊三昧の2人。そんな中、ホテルのプールで貿易商のチャンドラー(ビリー・コノリー)という男と出会う。感じの良い老紳士だが、食事の約束を忘れたり、会話がループしたり、単語が言えなかったりと全く話がかみ合わない為、認知症気味ではないかと心配する2人。しかし、チャンドラーの穏やかで優しい態度に次第にエヴァは惹かれていく。その頃、保険会社の職員ヴェスプッチ(ハワード・ヘッセマン)は間違えた保険金の回収の為にエヴァの自宅を訪れ、カナリア諸島へ向かったことを知る。ヴェスプッチは500万ドルを返金させるためにエヴァの娘クリスタル(デミ・ムーア)を連れてエヴァ達が滞在するグラン・カナリア島に向かうが―。