ジャンニは有名シューズブランドの社長で独身生活を謳歌していた。ある日モテたくて成り行き上、足が不自由だと偽るが、車いすユーザーで情熱的なキアラと出会い、強烈に心惹かれる。だが彼女と親しくなるにつれ嘘を重ねるハメに…。
1980年代初頭、シチリアではマフィアの全面戦争が激化していた。パレルモ派の大物トンマーゾ・ブシェッタは抗争の仲裁に失敗しブラジルに逃れるが、残された家族や仲間達はコルレオーネ派の報復によって抹殺されていった。ブラジルで逮捕されイタリアに引き渡されたブシェッタは、マフィア撲滅に執念を燃やすファルコーネ判事から捜査への協力を求められ組織の罪を告白する決意をするが、それは“血の掟”に背く行為だった…。
イタリア、ミラノ―。会社で経理をしているアンナは、変化は少ないながらも幸せな毎日を送っていた。家に帰れば生活を共にする、気のいい夫アレッシオが待っている。アンナはそんな毎日に不満があるわけでもなく、人生に過剰な期待もしなくなっていた。ある日、偶然ドメニコという男性と出会う。体躯のしっかりとした男らしいドメニコにひとめで魅了されたアンナ。妻子ある男性とわかりつつも、その衝動を抑えることはできず、アンナは食事に誘ってしまう。自分の衝動に戸惑いを感じながらも、胸躍らせていたアンナだったが、待ち合わせの場所にドメニコは現れなかった。やはりこの関係は不実だと思い立ったアンナがレストランを出た瞬間、ドメニコが息を切らせて現れ・・・。情熱の炎は一気に燃え上がり、衝動を抑えきれなくなったふたりは、むさぼるように激しく求めあうのだが―。
カジノ計画を含む、再開発法案の成立を目論む与党の大物議員フィリッポ・マルグラーディ、通称ピッポ。その背後には裏社会を仕切る“サムライ”と呼ばれる伝説のマフィアを始め、利権にありつこうとする連中の影がうごめいていた。ある夜、ピッポが関わった「ある事件」をきっかけに、利権争いは凶悪な悪党同士の血で血を洗う殺し合いへと発展し、それはやがて、政治家、犯罪組織、売春婦、更には教会をも巻き込むほど激化するが・・・