并州の法曹、ディーは、城南監獄に捕らえられている囚人の移送を命じられる。その監獄では、鼠の大群によって黒死病と呼ばれる疫病が発生し、町中に広まっているためだった。移送中に出会った神医・リューの四娘スーニアンと共に任務完了の報告に太守府を訪れたディー。しかし翌朝、町は疫病蔓延のため封鎖され、逃げ場を失った民衆は混乱に陥った。食料や水も底をつき餓死寸前の彼らを守るため、“墓荒らし”の名人スーと、城南監獄を熟知した死刑囚アンの力を借り、疫病の真相を捜査し始めるディーであったが、その背後には朝廷が絡んだ恐るべき巨大な陰謀が隠されていた…。
白頭山の麓で起きた金塊強奪事件――ルール無き国境地帯で執念に導かれた男たちの思惑は交錯する― 中国と北朝鮮の国境近く白頭山の麓にある小さな町で、強盗団による金塊輸送車強奪事件が発生する。豪雪により犯罪の証拠は消えゆく中、刑事のワンは同僚で古くからの友でもあるハンと捜査を進めてゆく。ふたりは互いの親友スンに想いを寄せていたが捜査中に遭遇した強盗団に撃たれハンは命を落してしまう。友の仇を胸にワンは強盗団を追跡するが、スンが強盗団に捕まり人質にされる。雪が激しく降り続く白頭山の山小屋に立てこもる強盗団。極限状態の中でワンと強盗団の生死を賭けた熾烈な戦いがはじまる。