第二次大戦下、ソ連の新米士官イヴシュキンは初めて出撃した前線で戦いに敗れ、ナチス・ドイツ軍の捕虜となってしまう。収容所で行われるナチスの戦車戦演習のため、ソ連の最強戦車T-34を操縦することを命令されたイヴシュキンは、同じく捕虜になった仲間たちと隊を組み、あまりにも無謀な脱出計画をたてる。実弾を装備することは許されず、ひたすらナチスの戦車軍から逃げ惑うことしかできない、必ず死が待っているはずの演習。しかし、男は仲間のため、そして収容所で出会った愛する人のため、ナチスの軍勢に立ち向かう―!
飼い主とともにプラハへ行く予定だった犬パルマは、検査の手違いからモスクワの空港に置き去りにされてしまう。空港に住み着いたパルマは毎日滑走路で飛行機を見上げ、飼い主の帰りを待ち続ける。時を同じくして、母親を亡くした9歳の少年コーリャが、パイロットである父親に預けられ空港にやって来る。コーリャとパルマは孤独なもの同士、すぐに仲良くなる。ある日、日本人に連れられた秋田犬が空港に現れる。その姿を見るパルマの目にこの上ない寂しさが宿っていることに気づいたコーリャは、パルマを飼い主の元へ戻すべく立ち上がるが……。
ナチス・ドイツの捕虜となったソ連士官イヴシュキンは、演習の「敵役」に選ばれてしまい、ソ連最強戦車T-34の指揮を命じられる。捕虜仲間を集めて準備を進めるが、実弾は与えられず、死の出撃を待つだけ。そんな運命を逆手に取った彼らは、極秘の脱出計画を実行に移す──!!