深夜の地下鉄。目を覚ますと、男は混沌の中にいた。光、音、すべてが初めて見るもの。男は逃げるように駆け出した。向かう先、それは地上と呼ばれる場所。次に目が覚めた時、男はベッドの中にいた。見覚えのない部屋にいたのは一人の女マヤ。彼女は男に問う。「あなたは誰?」と。“僕”は、暗闇の中に独りきりだった。時折、“プロバイダー”と名乗る男が重い扉の向こう、一筋の光とともに現れる。それが“僕”のすべてだった。地上で行き場のない“僕”にマヤは救いの手を差し伸べてくれるのだが…。
無機質な地下の一室。中央に配置された円卓のテーブルには拘束された男女6人が眠っている。最初に目を覚ましたジャクリンは、殺人の容疑をかけられた自身の裁判においても無罪を勝ち取るなど、才色兼備ゆえに男顔負けの勝気な女弁護士だ。口の悪い若者のジェフリー、ハーバード大学の教授アーノルド、ポルノスターのヴィクトリア、漁師のロビー、牧場主のハリー。何の共通点もない赤の他人同士の6人は、誰に拉致されなぜここに隔離されているのか分からないでいた。すると、突如けたたましいサイレンとともにカウントダウンを刻むデジタル時計が作動し、武装した男たちにハリーが銃殺されてしまう。皆が混乱に陥る中、姿なき監視者から、「君たちが過去に逃れた罪を告白し、生き残る1人を今ここで決定しなければ全員処刑する」と衝撃の命令が下された。ジャクリンは弁護士としての知恵を使い、生き残るための道を模索するのだが…。