実在する廃学校にまつわる投稿を基に再構成された、絡み合う3つの事故物件ホラーストーリー。「事故物件 怖い間取り」に続く、お笑い新世代芸人による世界初新感覚ホラーオムニバス、第4弾は曰くつきの廃学校が舞台。誰もが知っているあの薄気味悪い雰囲気…誰もいないはずの教室で、慄いた叫び声や怨念が染みついたこの“事故物件の廃校”へ、あなたも一度、訪れてみませんか…?
一本の川を挟んで「朝9時から夕方5時まで」規則正しく戦争をしている二つの町。津平町に暮らす露木は、真面目な兵隊だ。朝から川岸に出勤し、お昼は気まぐれなおばさんの定食屋。夕方になれば、物知りなおじさんの煮物を買って帰って、眠るだけ。川の向こうの太原町をよく知るひとはいない。だけど、とてもコワイらしい。ある日突然、露木が言い渡されたのは、音楽隊への人事異動?!家で埃を被ったトランペットを引っ張り出したはいいものの、明日からどこへ出勤すればいいのやら…。そんな中、ひょんなことから出会ったのは向こう岸から聞こえる音楽だった。その音色に少しずつ心を惹かれていく一方、町では「新部隊と新兵器がやってくる」噂が広がっていて―――。
一般投稿により寄せられた数々の恐怖体験の中から、厳選した逸話を順次再現ドラマ化する、心霊オムニバスホラーのシリーズ最新作!実在した事故物件のエピソードを基に構成され、絡み合う3つのホラーストーリー。呪われた事故物件は、おそらく今も存在している…!あなたも一度住んでみませんか…?
「今から話す話は、駆け出し芸人であった僕に実際に起こった出来事です...」売れないお笑い芸人、綾野晃司は、テレビ番組のプロデューサーからきた、「“事故物件”に住む」仕事を引き受けることとなった。幼い頃から自分の持っている霊感について気付いてはいたものの、中途半端なレベルのもので、胸を張って霊感があります、とは言えなかったのだがこのままチャンスを逃すまいと、決心したのである。翌日、約束の場所に現れた不動産屋・岡田はアパートに向かって合掌した上、立ち止まる。「これが物件の鍵です…。私、ここでお待ちしております…」恐る恐る玄関からキッチン、部屋の中を見て回る晃司…。何も感じるところもなく、決心したように何度かうなづくと、そのまま一礼して出口へ、ドアから外に出て、鍵閉めようとすると、カチャリと内側から鍵が閉まる…。「え‥‥!?」遡ること約2年、同じように事故物件と知りながら住み始めたお笑い芸人がいた。上京して間もない野田二郎とその相方・崇である。彼らには全く霊感というものに縁がなく、二人で安いところに住めるなら、と軽い気持ちで住み始めたのであった。だが、そこには先住者がいた。部屋の片隅に佇む奇妙な人形であった…。その人形はなんだかじっと自分を見ているように見えるのだが…更に2年前、なんとそこに住んでいたのは、これまたお笑い芸人の土居シンジであった。シンジは、漫才に相方に愛想をつかされ、行く末を案じながらもお金がなく、この激安の物件にたどり着いたのであった。「この場所で敷金礼金ゼロで、月額たったの5万ですか?」市街に近いにもかかわらず、通常の半額以下の金額設定に不信感を抱きながらも、幸か不幸か、流されやすい性格でそのまま判を押してしまった。その日のうちに入居し、何も部屋で寝そべりながらうわごとばかりを言っている。「俺にはそもそも才能がないのかもしれん。何のネタも思いつかない…。」ふいに起き上がり、部屋を出るシンジであったが…。