幼い頃に両親を亡くし、育ててくれた祖父をも失った波(清水尋也)は、祖父のある言葉だけを胸にしまい世界から心を閉ざしていた。しかし、志村(門下秀太郎)と長岡(田中偉登)と出会い、次第に心を通わしていく。高校最後の思い出に、三人はヒッチハイクで北を目指す旅に出て、忘れがたい時を過ごす。そんな中、波が忽然と姿を消してしまい、歯車が大きく狂い出す。あれから4年の月日が経とうとしていた……。波は何故、そして一体どこへ?それぞれがもがき苦しんだ果てに、掴んだ景色とは……?
高校時代に水泳部として共に切磋琢磨し合い、25歳となった坂井学、福井利明、辻岡光司、倉持綾、山下ゆかりの5人。7年ぶりに再会した彼らであったが、高校時代に親の事情で三浦の街を離れざるを得なかったゆかりをめぐり、学と福井は感情を露わにし言い争いになる。夢、恋愛、運命に翻弄されながら大人になった彼らは、何を選択し、それぞれの人生をどう生きていくのか。
群馬県高崎市を舞台に高校の卒業式を終えてから始まる、5人の男女の数日間を描いた青春群像劇。幼なじみの美紀と寛子と優斗、クラスメイトの直樹と康太の5人は、高校を卒業してそれぞれが未来への夢や不安を抱えていた。そんな中、美紀の父親が進学のための入学金を持ったまま失踪してしまう。卒業パーティーの一夜をきっかけに衝突しあいながらも友情を育み、自らの人生の新たな一歩を踏み出していく物語。
西暦2030年、超高齢化社会となった日本において唯一、巣鴨だけが経済成長を続けていた。そんな中、巣鴨を訪れていた2人の若者(鈴木裕樹・高松信太郎)が、ひょんなことから重傷を負ってしまう。すぐに119番で救急車を呼ぶが、巣鴨消防署の対応は、なぜか『音声ガイダンス』だった…。一刻も早く救急車を呼ぶため、2人は複雑なガイダンスとの対決を余儀なくされる。
売れない夫婦漫才師・浅草スマイルのボケ担当・すみれ(川村紗也)が、交通事故で記憶障害に。相方である夫・マルオ(篠原篤)は、漫才のネタすらも忘れてしまったすみれと、もう一度舞台に立つことを決意。そこから一気にスターダムにのし上がり、鳴かず飛ばずだった日々が輝き出すのだが……。芸人としての死を恐れた先の決断に翻弄される、夫婦漫才師の儚く淡い物語。