ある日突然、かや乃が逮捕される。恋人の光太郎は状況が飲み込めない。呆然とした日々を過ごしていると、かや乃の父・慎一から呼び出される。「かや乃が勾留されてる海の向こうまで一緒に連れて行ってくれないか?」と慎一の頼みを引き受けた光太郎。だが慎一は、自称パニック障害の持ち主で電車はおろか、高速道路でさえ移動ができない。初対面の恋人の父とギクシャクした心の距離を感じながらも、愛する人が囚われている地・四国へ向けて、海を渡る旅を決行する光太郎。だが旅の途中――慎一がこの世にいないことになっている人物であると発覚する。社会を脱落した者たちが再び自分の道にチャレンジする姿を描いた切なくも滑稽なヒーリングドラマ。
悠二は、俳優になるために上京したものの、鳴かず飛ばずの日々を送っている。別れた彼女のユキとの同棲生活も未だに続き、彼女との終わりも受け入れられない。そんなある日、高校の同級生・多田と再会した悠二は、高校時代に絶対的な存在だった“佐々木”との日々を思い起こす。常に周りを巻き込みながら、爆発的な生命力で周囲を魅了していく佐々木。だが佐々木の身に降りかかる“ある出来事”をきっかけに、保たれていた友情がしだいに崩れはじめる。
売れない夫婦漫才師・浅草スマイルのボケ担当・すみれ(川村紗也)が、交通事故で記憶障害に。相方である夫・マルオ(篠原篤)は、漫才のネタすらも忘れてしまったすみれと、もう一度舞台に立つことを決意。そこから一気にスターダムにのし上がり、鳴かず飛ばずだった日々が輝き出すのだが……。芸人としての死を恐れた先の決断に翻弄される、夫婦漫才師の儚く淡い物語。