絵本作家のウェードには、CIAの父親がいた。また幼少期に悪しき友人ルーカスによって、車椅子生活を強いられていた病弱な姉タラを水死させられた忌まわしき過去があった。そのトラウマに導かれるかの如く、ウェードは密かに猟奇殺人を繰り返していた。今回も数名の男女を拉致し、一人また一人と拷問にかけては殺害。だが、一人の若者だけはなぜか殺すことなく、危険な実験をし続けていた。そんな秘めた正体を知らぬ隣人女性のゲイルからは、好意を抱かれているようだった。一方で、謎の老人ジェフリーズからは常に監視されているウェード。そんなこともお構いなく、“死に至る最後の数秒には、究極の幸福がもたらされる”ことを信じて疑わず、ウェードの狂気はエスカレートしていく。
5年前にイラク戦争から戻った元海兵隊のブレイク。穏やかな日々を送っていたある日、イラクでも共に過ごした昔の恋人ヴィクから、行方不明の弟ライアンを捜す手助けをしてほしいと連絡が入った。ヴィクとは距離を置くと決めたはずなのに、ブレイクはその依頼に抗うことができず、早速現地で聞き込みを開始する。するとライアンは、メキシコの麻薬カルテルが関与する事件に巻き込まれた可能性が…。入り江で発見された死体はライアンに違いないとすぐさまヴィクに伝えるも、彼女は弟が誰に殺されたかを知っているような素振りを見せ…。