2135年、地球。ただし、そこは人類が見捨てたかつての地球ではなく、アンドロメダ銀河にある“新しい地球”だ。独裁政治や戦争もなく、大自然とクリーンエネルギーに満ち溢れた平和な惑星。人類がこの惑星に移住した当時、人類保護を目的に組織された“スペース・レンジャー”だったが、脅威のない世界でそれは不要とされ30年後には解散となり、遂に人類は求め続けた平静を手に入れたかに思われた。しかし、突如新たな脅威が勃発。業界トップのRM社の主導で、生きるために必要なエネルギーを近隣のカシアス星で採取していた人類であったが、未知の生物による採掘施設の爆破計画が発覚。新たな脅威に直面した人類を守るためRM社は、スペース・レンジャーの再結成を決定し、腕利きの元メンバーであるクラン、ダコタ、スコッチらに白羽の矢が立つ。果たして、人類滅亡を目論む未知の生物から、この“新しい地球”を守ることが出来るのか。
技術系ブロガーのフランクリン(ジョシュ・ハッチャーソン)は、医療が不要になる最新テクノロジーを開発中の技術界第一人者アントン・バーレル(モーガン・フリーマン)への取材を取り付けようと、彼の新製品発表会に潜入。そんな時、偶然にもフランクリンは、バーレルの暗殺を未然に阻止して彼の命を救うこととなった。更にそこでフランクリンはバーレルが落とした謎の指輪を拾い、それを身につけると57秒過去にタイムスリップできることを発見する。バーレルの協力を得て、フランクリンは妹を死に至らしめた鎮痛剤ゾナスティンを製造する巨大製薬会社オーナーのソレンソン(グレッグ・ジャーマン)に復讐するため、この指輪を使うことを決意するのだが…。
一流ボディガードのブライスは任務中に依頼人を暗殺されてしまったことをきっかけに第一線を退き、金持ちの警護で日銭を稼いでいた。一方、殺し屋のキンケイドは服役中の妻ソニアの釈放を条件に、国際司法裁判所で裁かれる独裁者デュコビッチについて証言することに。しかし裁判所までの護送中にデュコビッチの手先に襲撃され、護送チームのほとんどが殺されてしまう。キンケイドを連れて隠れ家に潜伏した女性捜査官アメリアは内通者の存在を疑い、かつての恋人であるブライスに助けを求めるが……。
本作で描かれるのは2020年に起こったパンデミック後のアメリカの現状。M&Aにより巨大食品企業の寡占化が一層進み、個人農家は衰退。結果的に貧富の格差が大きく広がってしまっている実態。映画は、一部の多国籍企業による、効率的ではあるが利益拡大だけを追求する脆弱なフード・システムの問題を提起する。食品企業のCEOは巨額の報酬を得ている一方で、アメリカの労働者の最低賃金は15年間変わらず。農業従事者は移民が多く低賃金で働かされている。インフレを考慮すると、労働者の最低賃金は1960年代よりも低くなっているという。生産者を守る仕組みであるフェアトレードは始まっているが、それに反対する巨大企業も根強く残る。近年の大きな変化が「超加工」食品の急増。添加物、人工甘味料、合成香料などを化学的に調合した超加工食品は、食生活において大きな健康問題を引き起こしている。ニュージャージー州の上院議員コリー・ブッカーによると、ここ10年間でアフリカ系アメリカ人の子供は糖尿病の発症率が2倍になっているという。本作では、解決策を求め、サステナブルな未来を作り出そうと奮闘する農家や肉を使わないベンチャー食品企業、活動家や政治家たちの前向きな姿も描かれる。
唯一の家族だった父が急死し喪失感を抱える美巳は、父が営んでいた商店を代わりに切り盛りしに来た伯母・嘉子との関係もうまくいかず、美大の卒業制作も手がつかずにいた。美巳の親友・希良は前向きな性格だが、そんな自分を持て余してもいる。そして伯母の嘉子もまた、ある秘密を抱えていた。そんな中、美巳の身に不思議な変化が起こり、見えないはずのものが見え、聞こえるはずのない声や音が聞こえるように。さまざまな体験や出会いを通して、自分自身を見つめ直していく美巳だったが……。
野良猫たちと人間が共存する「奇跡の島」と呼ばれるマルタ共和国。そこには猫たちと、彼らに心を奪われた住民たちの姿があった。“猫の村”存続をかけて開発業者と戦うローザ、巨大な猫像を制作し、補修をライフワークにするアーティストのマシュー、猫に魅了されマルタに移住した女優ポリー、猫の保護活動に奮闘する少年アイザック…。個性あふれる愛すべき猫たちと、彼らと共に人生を慈しむ人々の姿から、現在のマルタの「猫文化」が明らかになる。
高城久夫(出合正幸)と佐野容子(竹島由夏)は殉職した中本(野村宏伸)の意思を受け継ぎ、警備会社エステックの一員として日々奮闘していた。そんな中、一人の女性が訪ねてくる。依頼をしてきたのは中国の工作員に追われていると話す女(山崎真実)だった。高城を筆頭に警護チームが組まれ、女性の警護が始まる。女性を匿うため人里離れたキャンプ場にやってきたが、すぐに脅威対象の工作員がキャンプ場に向かったとの情報が入ってくる。子供連れの家族、仲の良さそうな夫婦、若者たちのグループ、どこに工作員が紛れているかわからない。一般客もやってくるこの場所を、高城はなぜ選んだのか?緊張が続く中、最初の犠牲者が発見される…。
突然、妹のマンディを亡くした犯罪系ポッドキャスターのイーサンが、その真相を探っていると殺人配信サイト”MURDERSHOW(殺人ショー)“に辿り着く。そこでは最高落札者が被害者の殺害方法を選ぶという残酷なゲームが行われていて…真相に迫るほど、周囲に不可解な出来事が起こり始め、ついにはイーサンや友人たちにも魔の手が忍び寄る。果たして、彼らは生き残ることができるのか―?
宝石のような魅力と唯一無二のパフォーマンスでK-POPシーンをリードするIVE。アジア、アメリカ、ヨーロッパ、南米を巡ったIVE初のワールドツアー「SHOW WHAT I HAVE」のアンコール公演。眩いほどのビジュアルと完璧なチームワークで夢のような時間を届けてくれたIVE。彼女たちの軌跡を刻む数々のヒット曲を詰め込んだ豪華なセットリスト、圧巻のパフォーマンス、そしてメンバーの素顔に迫るインタビューや貴重な舞台裏映像まで――IVEの魅力を余すことなく詰め込んだ特別なライブコンサート映画。
ムンバイで大学に通うマニーシュは、ストリート・ダンスに興味を持ち独学で練習を始める。ある日、出場したダンスの大会で注目を浴びた彼は、出場していた他の選手にダンス・スクールに通うことを勧められ、決して豊かな家庭環境ではないながらも、マニーシュに一生懸命教育を施してきた両親から反対される中、ダンス・スクールの門を叩く。そこでバレエを教えるイスラエル人イェフダと出会い、バレエの虜になってしまう。優れた運動能力とたゆまぬ向上心を持つマニーシュに、必死で応えるイェフダ。しかし、バレエダンサーとして活躍するには、マニーシュは年を重ねすぎていた……。
テキサスにあるレイロバーツ湖。そこでは過去に巨大オオメジロザメが出現し人々を喰い殺す事件が発生していた。当時、猟区管理官であったスペンサーは、アルコール依存症を克服しながら、家族と仲間の力を借りて血みどろの激戦の末にその怪物を撃退。しかし数年後、スペンサーはアルコール依存症を再発させ、酒に溺れるまま職も家族も失い、堕落した日々を過ごしていた。そんなある日、湖畔で若い男女が行方不明になる事件が勃発。死体の一部が発見され、それはサメの仕業である事が明確であったが、市長たちは町の再開発推進のために事件を隠蔽することに。行方不明となった娘クリッシーの身に起きた真実を知りたいと願う母レズリーは、スペンサーに真相究明とサメ退治を懇願する。家族、仕事、そして自身の尊厳をも失い、絶望の淵に立つスペンサー。彼は、自分と同じように失望感に飲み込まれそうなレズリーの叫びに心を動かされ、再び巨大オオメジロザメとの死闘に挑む事を決意するのであった。
7歳の少女・ソルは、父・トナの誕生日パーティーのため祖父の家を訪ねる。病気で療養中の父と久しぶりに会えることを喜ぶソルだったが、身体を休めているからと、なかなか会わせてもらえない。従姉妹たちと無邪気に遊びまわることも、大人たちの話し合いに加わることもできず、いらだちや不安が募るばかり。やがて父との再会を果たしたとき、それまで抱えていた思いがあふれ出し、ソルは“新たな感情”を知ることになる...。
かつて一世を風靡した孤高のアクション俳優、拓馬敏朗は、より実戦的でリアルなアクションを突き詰めるがゆえに、映画業界から居場所がなくなり冴えない日々を過ごしていた。ある日、弟子のアキラと共に自らアクション映画を撮影すると決め、廃墟となった無人島を訪れるのだが、島にはある秘密が隠されていた...閉ざされた島の中で事件に巻き込まれていく敏朗は、ジークンドーを極めた最強の暗殺者・黄島に命を狙われる。最新の戦闘術を身につけた“殺せない”アクション俳優が、極限状態の中で自身の力に目覚めるとき。選ばれし男たち(1%er)の闘いが始まる。
パリ近郊の音楽院でヴィオラを学んできたザイアは、パリ市内の名門音楽院に最終学年で編入が認められ、指揮者になりたいという夢を持つ。だが、女性で指揮者を目指すのはとても困難な上、クラスには指揮者を目指すエリートのランベールがいる。超高級楽器を持つ名家の生徒たちに囲まれアウェーの中、ランベールの仲間たちには田舎者とやじられ、指揮の練習の授業では指揮台に立っても、真面目に演奏してもらえず、練習にならない。しかし、特別授業に来た世界的指揮者に気に入られ、指導を受けることができるようになり、道がわずかに拓き始める―。
イスタンブールのジムで掃除婦として働く移民のサヤラ。ジムのオーナー、バリスに密かに思いを寄せていたが、姉ヨンジャとバリスが不倫関係にあった。ある日、ヨンジャはバリスに呼び出され、バリスの仲間から激しい暴行を受け殺されてしまう。だが、政治的な権力を持つバリスの父親の手回しで、ヨンジャの死は自殺にみせかけ処理されてしまう。ヨンジャが殺されたと確信するサヤラ。サヤラは幼い頃よりソ連の軍隊格闘術サンボのチャンピオンで裏社会で暗躍した父から、格闘術を叩き込まれ、殺人マシンとして育てられていた。人を殺める技を封印していたサヤラだったが、愛する姉の屈辱を晴らすため、その能力を覚醒させる―!
マイアミの青い海と白いビーチが広がる中、元ソルジャーのフィオナは父を殺した犯罪組織への復讐に燃えていた。ピンクの髪をなびかせ、犯罪者たちを一人ずつ倒していくフィオナ。その怒りとともに、マイアミの街は炎に包まれ、クライマックスに向かって激しいアクションが続く…
生まれつき耳が不自由なダイアナ。過酷なこの世界を生き抜くため父親から厳しい教育と訓練を受けて育った彼女は、今では抜群の身体能力を備え、逞しく成長していた。いつものように、人里離れた山道でトレイルランニングをはじめた彼女だったが、スウェットのフードを目深に被った謎のランナーに出くわす。薄気味悪いそのランナーを何気なく追い抜いた時、突如背後から強烈なタックルを受け、転倒したダイアナは怪我を負ってしまう。猛烈な怒りに駆られランナーを追跡するダイアナ。しかし、待ち伏せていたランナーは殺意を剥き出しに襲いかかってくる。険しい山林を疾走し、濁流の中を泳ぎ、さらには広大な荒地を舞台にカーチェイスへと発展。絶体絶命の状況下、ダイアナと殺人ランナーの終わりなきデス・ゲームが今、幕を開けた・・・。
18世紀初頭のカルパチア山脈、ポーランド軍侵攻と貴族による圧政により生活の場を山へと追いやられたフツル族のオレクサ・ドヴブシュはポーランド軍の徴修兵となり活躍するもその武勲を奪われ追放され、生死を彷徨うこととなる。だが、なんとか生き残ったオレクサは貴族からの金品強奪を生業とした山賊になっていた弟イヴァンと再会、オレクサも山賊になる。何度も生死に関わる危機を脱し、貴族から奪った富を民に分配したことでいつしか英雄としてオレクサの名は国中に知れ渡ることに。それを見かねたポーランド軍はドヴブシュ兄弟討伐の精鋭部隊を送り込むことを決定。あくまで金目当てのイヴァンは旅立ち、オレクサと残った仲間たちは自分達の土地を守り、平和を取り戻すために迎え撃つことを決意する。圧倒的な兵力を持つポーランド軍に対し、果たしてオレクサは勝利を手に入れることが出来るのか!?ウクライナ映画史上、最大規模の予算とスケールで伝説の英雄の生涯を描いたアクション・エンタテインメント大作!
唐の時代、深刻な干ばつに見舞われ司天台のガオ・シェンヤオが雨乞いの儀式を執り行うが、儀式によって恵みの雨ではなく大量の油が降り注ぎ千の頭の悪魔が出現、儀式に参加した多くの人が襲われ副官であるルオ・ハも惨殺される。ガオは過去に江南の地で起きた水猿による未解決事件を解決した実績をもつ死刑囚ドグに調査を依頼、ドグは調査の間だけ死刑を免れ釈放されることに。監察御史のリン・チェンユエや大理寺少卿チー・ドーダオと共に調査に乗り出したドグは、卓越した知識と推理力で事件にチョウセンアサガオの毒が使用されたことに辿りつき、その流通ルートが夜市であることを突き止める。だが、再び千の頭の悪魔が現れ、ルオの妻であったシャン・イェが死亡、彼女を訪ねてきた妹ホワ・レイも捜査に参加したいと申し出る。夜市を裏で仕切る謎の女イェ・ティエンズーからチョウセンアサガオの毒の売人の情報を聞き出すことに成功し、事件の真相へと近づくも、次々に浮き彫りとなる事件とそれに関わる人物たちの闇と秘密、そして、陰謀。そして、それはドグも例外ではなかった。果たして、ドグは事件を解決出来るのか!?
ユウタとコウは幼馴染で大親友。いつもの仲間たちと音楽や悪ふざけに興じる日々を過ごしている。高校卒業間近のある晩、こっそり忍び込んだ学校で2人はとんでもないいたずらを仕掛ける。翌日いたずらを発見した校長は激昂し、学校に四六時中生徒を監視するAIシステムを導入する騒ぎにまで発展。この出来事をきっかけに、コウは、それまで蓄積していた、自身のアイデンティティと社会に対する違和感について深く考えるようになる。その一方で、今までと変わらず仲間と楽しいことだけをしていたいユウタ。2人の関係は次第にぎくしゃくしはじめ...。
ハイエナと呼ばれた弁護士・坂木誠人と裁判にカツためには手段を選ばない検事・我妻泰史。二人が真っ向から対決した殺人事件裁判は無罪判決で坂木の勝利に終わった。時の人となり栄光を掴み取った坂木弁護士。一方、エリートキャリア組から脱落し地方へ左遷された我妻検事。『奢れる者久しからず』数年後、経営失敗により破産し、弁護士資格を失った坂木弁護士は借金取りから逃げ回る日々を送っていたが、かつて坂木が弁護した殺人無罪事件の被疑者だった内田光流の甘い誘いにより、マルチ詐欺に参加する。そんな坂木を左遷から戻った我妻は虎視眈々と復讐の機会を狙っていた。
凪(ナギ)は大阪で契約社員として働いている。はじめての有給休暇前日に1年間付き合ってきた彼氏に振られる。怪談したり、ライブ行ったり、ゲートボールしたり、昔好きだった人に再会したり、大喧嘩したり。凪のメランコリックな有給休暇は過ぎていく
ウェディングプランナーとして働く梓(黒木華)のもとに、ある日突然届いたのは、親友の叶海(藤間爽子)が命を落としたという知らせだった。交際相手の澄人(中村蒼)との結婚に踏み出せず、生前の叶海と交わしていたトーク画面に、変わらずメッセージを送り続ける。同じ頃、叶海の両親の朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)は、とある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取っていた。そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知も。一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行ったこみち(草笛光子)の家で中学時代の記憶をふいに思い出す。叶海と二人で聴いたピアノの音色。大事なときに背中を押してくれたのはいつも叶海だった。梓は思わず送る。「叶海がいないと前に進めないよ」。その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がついて……。
風間彩人(磯村勇斗)は、亡くなった父の借金を返済し、難病を患う母、麻美(霧島れいか)の介護をしながら、昼は工事現場、夜は両親が開いたカラオケバーで働いている。彩人の弟・壮平(福山翔大)も同居し、同じく、借金返済と介護を担いながら、父の背を追って始めた総合格闘技の選手として日々練習に明け暮れている。息の詰まるような生活に蝕まれながらも、彩人は恋人の日向(岸井ゆきの)との小さな幸せを掴みたいと考えている。しかし、彩人の親友の大和(染谷将太)の結婚を祝う、つつましくも幸せな宴会の夜、彼らのささやかな日常は、思いもよらない暴力によって奪われてしまう。
80年代、イタリア・トスカーナ地方の田舎町。忘れられない恋人の影を追う、考古学愛好家のアーサー。彼は紀元前に繁栄した古代エトルリア人の墓をなぜか発見できる特殊能力を持っている。墓泥棒の仲間たちと掘り出した埋葬品を売りさばいては日銭を稼ぐ日々。ある日、稀少な価値を持つ美しい女神像を発見したことで、闇のアート市場をも巻き込んだ騒動に発展していく...。
独立記念日を目前に、アメリカ全土で凶悪テロが多発。その背後には合衆国の全機能停止を狙う陰謀が潜んでいた。ロサンゼルス市警特殊部隊“SWAT”を率いてベテランエージェント、ジェームズ・ナイト(ブルース・ウィリス)は真相を追い始める。しかし、その裏には衝撃の事実が隠されていた―。愛する者と国家存亡の間で揺れるナイトの決断が、合衆国の運命を左右する。街に轟く銃声が告げるのは希望か、それとも絶望か?最終決戦の火蓋が切って落とされた!
新人女優のシヨンは、映画撮影のために山奥にある廃墟へとやって来た。しかし、変わり者と評判の監督から演技指導はなく、奇怪なダンスを屋上で踊るだけというものだった。かつてない演出に不安に駆られるシヨンは、共演者のチェユンに愚痴をこぼす。さらに、ギリギリの予算で組まれた現場は殺伐としていた。トラブル続きの撮影が進む中、突如血まみれの女性スタッフが現れる。そして、呆然とするシヨンたちを一瞥すると、屋上から飛び降りてしまう。地面に叩きつけられた体はあらぬ方向に折り曲がり、即死したかに思えた。しかし、彼女は立ち上がり、駆け寄った別のスタッフに襲い掛かる。その様相は、まるで生ける屍のようだった―。
南部の田舎町に住むウォルデン(エミール・ハーシュ)は、親子二代にわたり速記官として働いている。彼は仕事としてだけでなく、趣味としても裁判の議事録を収集している。その事例には偽証や不正が絡むことがあり、ウォルデンは不公正な判決に心を痛めていた。ある日ウォルデンは体調不良で病院を訪れ、そこで脳が未知の腫瘍に侵されていることを告げられる。絶望と使命感に包まれたウォルデンは、これまでの人生を振り返り、自らの手で真実の正義を実現しようと決意する。彼は、法廷で目撃した数々の不正を暴くために正義の殺人鬼へ…。
夜、ライラの誕生日を祝うため彼女の家に集まった若い男女、フィーニックス、レオ、ノーマ、アーサ、カリーナ。6人はパーティゲームの成り行きで隣家のプールに忍び込むことに。この家に住む男ミカは学者で、ちょうど夜間勤務中で留守だった。しかしプール遊びだけでは飽き足らず、屋敷の中に足を踏み入れた若者たち。家の地下には大きな謎の卵が一つ保管されていて、ちょうど孵化する瞬間を彼らは目の当たりにする。生まれたのは狂暴なエイリアンだった。この卵は、ミカとその学者仲間たちが無人探査機を飛ばし、ラセルタ星座の小惑星で発見し採取したもの。しかし、高い文明を誇るエイリアンを武器として悪用しようとする学者仲間たちの計画を危惧し、ミカは卵を奪い自宅に隠して育てていたのだった。ミカが帰宅し、急いで物陰に隠れる彼ら。だが彼らの目の前で、ミカは生まれたばかりのエイリアンに殺されてしまう。厳重なセキュリティシステムにより家が封鎖され、逃げ場を失い追い詰められた若者たち。無防備な彼らに、エイリアンが襲いかかる。
ニューイングランドの平和な町で現職のブレア・グラッドウェルと挑戦者ハロルド・フォークナーは目前に迫った町長選を巡り、激しく争っていた。ある夜、アリソンとメリッサが夜道を歩いているとマスクを被った謎の男に襲われる。これは不吉な連続殺人事件の始まりにすぎなかった……。誰が殺したのか、目的は何なのか。欲望渦巻く選挙が始まる――。
シャイバニから離れ大草原を渡りカザフ国を興したケレイとジャニベク。彼らの没後、その息子たちであるブルンダクとカシムが跡を継ぎ、慣習によりブルンダクが新たなハンとなり、カザフ軍の指揮はカシムが執っていた。彼らには長年の宿敵がいた。シャイバニの息子、シャフモハメドだ。戦いを無血で勝利し英雄と称され周囲からの人望も厚いカシムに対し、シャフモハメドはブルンダクとカシムを仲違いさせようと謀略をめぐらし、いつか自分を裏切るのではとブルンダクはカシムに疑念を抱くようになり、鉄壁と思われたブルンダクとカシムの関係も悪化。そして、ついにカシムはブルンダクの元を離れることになる。だが、ブルンダクとシャフモハメドの直接決戦でカシムがブルンダク陣営に加勢したことでカズフ国が勝利。これを機にカズフ国は大きな前進を遂げることになる。果たして、民を平和に導く真のハンの座は誰の手に!?
交通事故で妻を失い、現在休職して痛めた脚のリハビリに励むサミュエル。週末に幼い娘を弟に預け、生前妻と二人で始めようと準備していた民宿を整理しようと一人山へ旅立つ。妻の遺品を整理し片付けている際に民宿の地下室で物音が聞こえ、外へ出るとそこにイタリアアルプスを越えフランスへ亡命しようと試みる女性チェレーと出逢う。危険な山越えを助けようと心に決めるサミュエルは亡き妻の温もりを彼女に感じていた。亡命者たちを執拗に追い立てる自警団(地元民)たちから逃れ、雪山を徒歩で踏破しようとする二人。やがて二人は国境付近で自警団たちに銃で狙われ絶体絶命な状況に陥る。
特にやりたいことも夢もなかった高校3年の唯野空(池田朱那)は、将来の保険として大学進学の道を選んだ。と同時に借金を背負った。大学生の二人に一人が使ってると言われる【奨学金】という美しいネーミングセンスの借金を…。大学進学後、実家に居心地の悪さを感じつつあった空は彼氏の蛭間拓人(簡秀吉)の提案で同棲生活を始める。奨学金の返済に加え、生活費は嵩む一方…普通にバイトをして稼いでも、奨学金を返し終わるのはアラフォー。現実から逃れたかった空は、大学で知り合った異色な同期・九頭竜レイ(吉田凜音)と水江聡太(田淵累生)の影響を受け、“とあるアルバイト”を始めることに。果たして彼女が突き進んだ先には何が待ち受けているのか・・・。もがきながら今を必死で生きていく大学生のリアルを描いた、ダーク青春カタストロフィー。
1991年7月15日、東京ドーム。この日、宗教家・一条悟の大講演会がはじまろうとしていた。マスコミも大々的に報じ、日本中が注目する一大イベントの模様をレポートしているアナウンサー・立花美穂。そのテレビ画面を見ている裁判官の水瀬千晶。そして郷土の母や学生時代の友。さらにかつての会社員時代の同僚や上司たち―それぞれの胸に去来する悟との日々が回想される―四国の小さな町に生まれ、一流大学を経て大手商社に就職。若くして社長候補と期待されるエリートの道を歩みながら、突然退職し、姿を消した一条悟。なぜ彼は、約束された将来を捨て去り、宗教家になることを選んだのか。どうして愛する人たちにも何も告げずに、ただ一人往くことを決めたのか―そして、いよいよ大講演会の幕が上がりはじめる。
1998年のサイゴン。都会の片隅に貧しくもつつましく生きる恋人たち。望まぬ性に生まれたサンはナイトクラブで歌い、ナムはボクサーとして懸命に暮らしていた。ある日、街のフィクサー、ミスター・ヴーンがナイトクラブに現れ、ステージで妖しくも華麗に歌うサンに目が釘づけになる。手術費用のため、ヴーンと逢瀬を重ねるサン。彼女を愛し、その思いを知るナムは、より稼ぎの良い闇の地下格闘技に手を染めてゆく...。容赦ない夜の世界に飲まれてゆく二人。愛ゆえにすれ違う二つの魂。嫉妬や裏切り、焦りや不安??運命の歯車が狂いはじめる...。激しくも、切なすぎる二人の愛はどこへ向かうのか??。
赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ(ダニエーラ・マッラ)は、プロレタリア革命は成功すると強く信じ、愛する娘と離れ、運動に身を投じている。1977年に起きた大学の経済学部長襲撃事件にも実行犯として関与し、誘拐前のモーロを尾行するなど積極的に活動するも、モーロ誘拐の肝となる活動には参加させてもらえないことに不安も覚えていた。一方で赤い旅団は、誘拐に成功したことで入団を希望する人間が増え、活動は順調にいっているかのように見えた。しかし、メンバー間で、モーロの処遇をどうするかで意見が激しく紛糾していき、アドリアーナも追い込まれていく。モーロ誘拐の事件現場に急行した、妻エレオノーラ・モーロ(マルゲリータ・ブイ)を待っていたのは、銃弾が多数撃ち込まれた、見るも無残な夫の車と、血を流して倒れている護衛の姿、そしておびただしい数のマスコミだった。家を訪れる議員たちは、彼女にもっともらしく慰めの言葉を掛けていき、形ばかりの抱擁を求めてくる。子供たちと共に家に籠り続けていたある日、モーロからの手紙が届く。しかし、ザッカニーニをはじめ、政府は赤い旅団との交渉に応じず、エレオノーラは憤慨する。4月30日、赤い旅団から電話がかかり、すぐさま大統領に連絡をとるが、またも真剣に取り合ってもらえず、失望し涙するエレオノーラ。そして、あるシスターからモーロを見たという証言を聞き、藁にも縋る思いで現場に向かうのだが…。5月8日、目隠しをされた神父が、赤い旅団のアジトとなっている暗いビルの中へと入っていく。さらに隠し部屋に入っていくと、そこにはアルド・モーロの姿があった。約55日ぶりに赤い旅団以外の人間と会ったモーロは、「ここで初めて人の顔を見ます」と神父に語りかけ、強く手を握り、告解を始めるのだった。そして翌5月9日、モーロは目隠しをされ車のトランクに乗せられる。コッシーガのもとには、カエターニ通りで不審な車両が発見された、と緊急無線が入る。
1978年、イタリア。戦後長らく政権を握っているキリスト教民主党の党首アルド・モーロ(ファブリツィオ・ジフーニ)は、共産党との連立政権を実現させるべく奔走していた。これは冷戦下で西側と共産主義が手を取ることを意味していたために、国内外問わず、激しい反発を受ける。無論、党内のモーロと対立する右派系の派閥からの批判も非常に強く、モーロと旧知の仲であるバチカンの教皇パウロ6世(トニ・セルヴィッロ)にも苦言を呈される。それでもモーロは交渉を続け、連立政権の話はまとまった。そんな最中の3月16日、アンドレオッティ内閣(ファブリツィオ・コントリ)の信任投票のため、議事堂に車で向かうモーロは、道中で、極左テロ組織「赤い旅団」に襲撃され、そのまま誘拐されてしまうのだった。モーロ襲撃・誘拐が判明してすぐに、議会では緊急会議が開かれる。指揮を執るのは、内務大臣フランチェスコ・コッシーガ(ファウスト・ルッソ・アレジ)。彼はモーロを父と慕い、モーロ救出に全力を注ぐことを決意、辞表まで準備する。ほどなくして、赤い旅団からモーロの写真とともに犯行声明が届く。すぐさま、ローマに巨大な包囲網が張られ、徹底捜索が敢行。コッシーガの号令と共に、省内に大規模な通話傍受センターが開設され、日夜、イタリア中の通話が監視されることに。しかし大きな手掛かりは掴めず、コッシーガも精神的に参り、疲弊していく。そして誘拐から14日目の3月29日、旅団に囚われているモーロから手紙が届くのだった。それは事実上の裏取引を持ち掛ける内容で……。バチカンの教皇パウロ6世も、モーロ誘拐に衝撃を受け、救出の策を練っていた。信者に向かって、アルド・モーロのために祈ろうと強く呼びかけ、モーロ解放のために身代金として200億リラを用意する。「アルドは大事な友である」と、司祭を通してアンドレオッティ首相に掛け合うが、首相から話を聞いた将軍たちは「血が流れる」と口々に大反対。一方で各党の党首たちは、概ね、賛成を表明。政府内の足並みは揃わず、また肝心の身代金を渡そうとしていた相手が、どうやら詐欺師であることが判明する。パウロ6世のモーロ救出構想は振り出しに戻り、教皇は、赤い旅団のメンバーに直接語りかけることにする。
都内在住の上原梨華が11月5日夜、忽然と姿を消した。母親の上原鞠子は、知人の紹介された板倉探偵事務所に捜索依頼を出し、探偵・大友諒人が梨華の行方を追う。闇の真相に迫った時、おぞましい恐怖が蠢いていた。
パリ郊外の団地で暮らす、エキゾチックアニマル愛好家のカレブ(テオ・クリスティーヌ)はある日、珍しい毒グモを手に入れる。日々、スニーカーの転売で稼ぐカレブは、同じアパートに住むトゥマニから注文を受けたスニーカーを渡す。その直後、原因不明の死を遂げるトゥマニ。警察は謎のウィルスが発生していると判断し、建物は封鎖され住民たちは閉じ込められてしまう。その裏で、カレブの購入した毒グモが脱走し、猛スピードで繁殖し始めていて……。
海兵隊員のクリス・モンタノはFBI捜査官を名乗る2人組から妻の裏の顔を知らされる。サンフランシスコに出張しているはずの妻のサラが実はメキシコのカルテルのメンバーで人身売買に手を染めているというのだ。驚くクリスにさらに別の連絡が入る。ジェームズ・モンゴメリという実業家は裏で人身売買を手がけ、サラを拉致したと言う。解放する条件は6時間で6人殺すこと。標的はいずれも組織と関わりのある悪党だった。やむなく引き受けたクリスは娘のマヤを自身の母親に預けるが、FBIをかたっていた男たちに母親は殺されマヤは拉致される。FBIを名乗った2人はジェームズと手を組み、サラの拉致をでっち上げていたのだが、マヤを拉致されたクリスは従うしかない。そんなクリスに協力したのはメキシコ人の兄弟ウーゴとロマン。2人はジェームズにさらわれた妹を捜すためにジェームズのもとで働いていたのだ。その結果、標的を倒す中でウーゴたちは妹との再会を果たす。
逃亡先はCIAの隠れ家、そこは世界で一番安全で危険な場所!メキシコで兄と二人暮らしをしている平凡な医学生カルラ。ある日、兄が国境警備隊と組みカルテルの情報を売っていることが発覚。犯罪組織に追われ兄は射殺され、カルラはかろうじて偶然見つけた地下トンネルへと逃げ込む。長いトンネルを抜け出し、たどり着いた先は国境も越えアメリカの辺境の地に佇む一軒家。そして、そこは偶然にもCIAが重要人物を匿うために使用していた隠れ家であった。負傷したCIA要員の応急処置をしたことでCIAに保護されたカルラ。本来であれば最も安全な場所であるはずだったが、カルテルの犯罪情報をアメリカに証言する女性が連れてこられたことにより、裏切り行為、その女性を狙うカルテル組織が入り乱れる戦場と化す。果たして、カルラは無事生き残ることが出来るのか!?
ハッカーと泥棒という異色の女性カップルがダークウェブ界で暗躍する企業を相手に脳チップの強盗を計画する。世界を一変させうる可能性を秘めたチップを盗んで大金と交換し、人生をやり直すはずだった。命からがらチップを奪い、人里離れた森の隠れ家へ逃げ込む。だが安全なはずの場所に謎めいた男が現れる。その正体も目的も分からず、不穏な空気が漂う。生死を賭けた予期せぬゲームの始まり。ふたりは森からの脱出を試みるが、方々にワナが仕掛けられており、徐々に追い込まれていく。
屋台を引いて生計を立てるバスは、体の弱い少女・ブアを育てながら、幼少期に父親から受けた虐待のトラウマと、ギャンブル依存の夫が作った借金返済に苦しんでいた。ある日、大規模な反政府デモに巻き込まれたバスは、学生運動家のアタボンに命を救われるが、その恐怖から外出することができなくなってしまう。そこで、バスは母親譲りの秘伝レシピを活かして自宅にラーメン屋を開業すると、瞬く間に繁盛する。再会したアタボンが手伝うようになり、次第に2人は惹かれ合うが、アタボンはやがてバスのラーメンに隠された“ある秘密”に気づいてしまう…。
人が「色」で見える高校生のトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみと、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイとバンドを組むことに。それぞれ誰にも言えない悩みを抱えている三人。音楽で心を通わせていくうちに、彼らの間には友情とほのかな恋のような感情が生まれ始める―――。やがて訪れる学園祭、そして初めてのライブ。会場に集まった観客の前で見せた三人の「色」とは。
1980年代、サッチャー政権下のイギリス。暴力シーンや性描写を売りにした過激な映画<ビデオ・ナスティ>の事前検閲を行うイーニッドは、その容赦ない冷徹な審査ゆえに“リトル・ミス・パーフェクト”と呼ばれていた。イーニッドがいつも通り作品をチェックしていると、とあるホラー映画の出演者が、幼い頃に行方不明になった妹のニーナに似ていることに気付き、次第に虚構と現実の狭間へと引きずり込まれていく――。妹の不可解な失踪と未だ向き合えていないイーニッドは、真相につながるかもしれない不気味なホラー映画と、謎めいた映画監督の背後にある真実を解き明かすことを決意する。その記憶は創られたものなのか…?狂気に苛まれ自制を失うイーニッドに待ち受ける現実とは……。
文学少女の所結衣(藤吉夏鈴)は憧れの作家“緑町このは”が在籍するといわれている名門・私立櫻葉学園高校に入学。しかし、文芸コンクールを連覇するエリート集団の文芸部には入ることができなかった。落ち込む結衣に文芸部の部長・西園寺茉莉(久間田琳加)が、正体不明の作家“このは”を見つけ出せば入部を許可するという条件を提示。結衣は、“このは”のインタビュー実績がある学園非公認の新聞部に潜入し、部長のかさね(髙石あかり)と副部長の春菜(中井友望)のもとで新米記者“トロッ子”として活動することになる。教師たちの不祥事に切り込む新聞部を快く思わない学園の理事長・沼原(髙嶋政宏)に理不尽な圧力をかけられ、新聞部は窮地に立たされてしまう。しかし、結衣は一念発起し元文芸部の松山秋(綱啓永)らと協力して理事長、そして学園の闇に切り込んでいくのだった。
人里離れた村で暮らす姉のシャロータと妹のタマラは母親の虐待から逃げ出すことを決意したが逃げ込んだ森の中で恐ろしい事故に遭ってしまう。事故から20年、消息を絶っていたシャロータがある出来事をきっかけに村に戻るも受け入れる者はいなかった――。村が夏至祭に近づく中、彼女が過去のトラウマと対峙するほどに人々は疑念を募らせてゆくが……。
クリスマスに沸き立つニューヨーク。“大いなる解放”という大義を掲げた元USMC(アメリカ海兵隊)の軍人コンラン(ポール・ヨハンセン)率いる最凶脱獄囚たちによる爆破事件が相次ぐ。勾留中のベテラン刑事ナイト(ブルース・ウィリス)は復職と引き換えに事件を追うが、連続テロの背景にはニューヨーク市長による汚職事件の関与が判明。人質にとられた市長を解放するため、ナイトはコンランの待つアジトへ単独で乗り込むが…
ハンナとリブは親友同士。バックパッカーとして訪れたオーストラリアでお金に困り、荒れ果てた田舎にある古いパブ「ロイヤルホテル」に滞在してワーキング・ホリデーをすることになった。単なる接客バイトかと思いきや、彼女たちに待ち受けていた洗礼は、炭鉱で働く荒々しい男たちが店に来て起こすハラスメントや女性差別の連続だった……。楽観的なリブは店に溶け込んでいくが、潔癖なハンナは孤立し精神的に追い込まれ、2人の友情は徐々に崩壊していく。嫌な上司や泥酔する男たちなど身の毛のよだつような悪夢を描くという、女性側の視線に立って作られた新しいタイプのフェミニスト・スリラー。
1900年頃のオーストリア・アルプス。孤児の少年アンドレアス・エッガー(イヴァン・グスタフィク)は渓谷に住む、遠い親戚クランツシュトッカー(アンドレアス・ルスト)の農場にやってきた。しかし、農場主にとって、孤児は安価な働き手に過ぎず、虐げられた彼にとっての心の支えは老婆のアーンル(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)だけだった。彼女が亡くなると、成長したエッガー(シュテファン・ゴルスキー)を引き留めるものは何もなく、農場を出て、日雇い労働者として生計を立てる。その後、渓谷に電気と観光客をもたらすロープウェイの建設作業員になると、最愛の人マリー(ユリア・フランツ・リヒター)と出会い、山奥の木造小屋で充実した結婚生活を送り始める。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった・・・。第二次世界大戦が勃発し、エッガーも戦地に召集されたもののソ連軍の捕虜となり、何年も経ってから、ようやく谷に戻ることができた。そして、時代は過ぎ、観光客で溢れた渓谷で、人生の終焉を迎えたエッガー(アウグスト・ツィルナー)は過去の出来事がフラッシュバックし、アルプスを目の前に立ち尽くす―。
レバノン内戦下のベイルートで韓国人外交官が忽然と姿を消した。やがてそれが忘れ去られた頃、現任の外交官ミンジュン(ハ・ジョンウ)は、消えた外交官が人質として生きていることを告げる暗号をキャッチする。彼を救うため、身代金を手にレバノンに向かったミンジュンだが、現地に降り立つや否や大金を狙った武装組織に襲われピンチに陥ったところを、タクシー運転手として働く韓国人のパンス(チュ・ジフン)に救われる。金のためなら何でもするパンスを、韓国政府からの見返りをチラつかせて同行させることにしたミンジュン。奇妙な協力関係で結ばれた二人は、時にぶつかり、互いを認め合いながら戦火が吹き荒れるベイルートの街を突き進んでいくのだが…。果たして二人は捕らわれた外交官を無事に救うことができるのか?
第一次世界大戦中の1916年。オーストラリアで父親の農場経営を手伝う青年ジムは、父親の反対を押し切る形で、友人のドンとレッグスと共にANZAC(オーストラリア・ニュージーランド軍)へ入隊。3人はフランスの西部前線に送られ、同年代の兵士たちと共に、塹壕で敵のドイツ兵と戦う。だがある任務中、ジムが敵兵を見逃したことがきっかけで、上官や、同郷のドンとレッグス、友人ニッケルズの弟ハリーが殺されてしまう。ジムは罪悪感を抱きながらも、日々の任務や戦闘に挑むが、塹壕戦の膠着状態や、手を差し伸べても仲間を救えない無力さから、徐々に疲弊していく・・・。
1936年、ベルリンオリンピック。マラソン競技に日本代表として出場した孫基禎は、世界新記録を樹立し金メダルに輝く。だが、表彰式で日本国歌が流れる間、月桂樹の鉢植えで胸元の国旗を隠したことが問題視され引退を強いられる。1946年、ソウル。祖国が日本から解放された後、荒れた生活を送っていたソン・ギジョン(孫基禎)の前に、ベルリンで共に走り銅メダルを獲得したナム・スンニョンが現れ、“第2のソン・ギジョン”と期待されるソ・ユンボクを、ボストンマラソンに出場させようと持ち掛ける。高額の保証金を始め数々の問題を乗り越えた3人は、1947年、ついに消された祖国の記録を取り戻すべく、ボストンに旅立つ。しかし、さらなる難題が彼らを待ち受けていた──。
「れぎねれぎねれぎね」謎のことば、れぎねれぎねれぎね…。夜職で働くあんずの枕元に、突如手の甲で拍手をする女の幽霊が現れる。「絵になる暮らし」古民家に引っ越してきた男女。引っ越し当日見つけた壁に浮かび上がる奇妙なシミ…。「霊慿車」性格が変わってしまった夫には、ある女が関係していた。妻が真相を探ると、購入した車に原因があった。女に導かれた夫は豹変し、妻を襲う。他全10篇
頭の回転が速い泥棒と相棒のヴィックは、犯罪組織の女王ヌシから数百万ドルの大金を強奪するが手下に見つかってしまい、銃撃戦の末ヴィックは捕らえられ、泥棒だけ金を持って逃げることに成功する。ヴィックの救出計画を練る泥棒だったが、ヌシが雇ったカウボーイと呼ばれる凄腕の殺し屋に狙われ、大金を巡る事件を嗅ぎつけた悪徳警官たちにまで追われることに。逃走のため奪ったアイスクリーム・トラックの運転手で孤児のトムまでも人質に取られ、追い込まれた泥棒は一発逆転を狙い廃墟の町に様々なトラップを仕掛け、ヤツらをおびき寄せる。パトカー、トレーラー、飛行機、ヘリコプターが猛追するラスト・チェイスが始まる!!
32歳の女性ドゥ・ローインは無職で実家に引きこもる日々を過ごしていたが、実家に戻ってきた妹と大ゲンカしたことをきっかけに、家を出ることになってしまう。そんな折、偶然出会ったボクサーのハオ・クンに一目ぼれしたローインは自らもボクシングを始めるが、試合に負けたクンはジムを辞め、彼女の前から姿を消してしまう。すべてを失ったローインは「一度は勝ってみたい」という思いから、ボクシング大会への出場を決意する。
キーファーは初期の作品で、ナチスの第三帝国に異論を唱え、近い過去に起こったことに対する沈黙を破る方法として、戦後ドイツのアイデンティティーと向き合った。ナチス式の敬礼を揶揄したり、国民社会主義時代の建築物やゲルマン民族に対して英雄伝説を視覚的に引用また脱構築したりすることで、自らのアイデンティティーと文化を探求した。1971年からドイツのオーデンヴァルトで活動。1992年までは、リード線、藁、植物、生地、木版画など、この時期を通じて彼が作品に導入した素材や技法や、ワーグナーのニーベルングの指輪、パウル・ツェランやインゲボルク・バッハマンの詩、聖書への言及やユダヤの神秘主義などといったテーマが、彼の作品を象徴している。その後フランス・バルジャックのアトリエに移り現在に至るまで絶え間なく創作活動を続けている。熱心な読書家であるキーファーの作品には、文学や詩の引用が何層にもわたって表現されている。これらは必ずしも固定された関連付けでも文字通りの関連付けでもなく、むしろ重なり合い、織物のように織り込まれて意味を形成する。彼が文章と物体として本に関心を抱いていることは、彼の作品に顕著に表れている。創作活動の当初から彼は、数多くのアーティストブックを手掛けた。アンゼルム・キーファーは、絵画、彫刻、本、写真以外にも、さまざまな場所に手を加えてきた。ドイツのホプフィンゲンにある元レンガ工場をアトリエに変身させた後、インスタレーションや彫刻を創作してそれがその場所の一部となった。フランスのバルジャックに拠点を移した後は、アトリエの周囲の地面を掘り起こし、地下トンネルと地下室を網のように張り巡らして数々のインスタレーションを繋いだ。
未解決事件や超常現象を扱うラジオ番組「カルラの迷宮事件簿」。パーソナリティーのカルラの冠番組だが、ネタ不足で聴取率が下がり続け、打ち切り寸前だった。起死回生のため話題性のある事件を探す中、「ワープウッズの森」で行方不明者が続出しているという情報を手に入れる。カルラは、取材をするべくスタッフを連れてワープウッズへと向かうが、深い森の中で道に迷ってしまう。途方に暮れていたところ、一軒家を見つけ助けを乞おうとするが、そこにメリーという女性が現れる。この家で息子と二人で暮らしているというメリーは、カルラたちを温かく迎え入れるが―。
ヴィンセントはある日、職場で突然暴行を受ける。ケガが癒える間もなく、今度は別の同僚にも襲われたが、加害者たちは襲撃時の記憶がないと言う。「事件の原因は被害者の方にあるのでは」と疑われるヴィンセント。しかし彼に対して殺意を抱く者は後を絶たなくなり、見ず知らずの他人ですら命を狙ってくるように。「自分と目線が合った瞬間に、人々は襲いかかってくる」....終わらない襲撃の法則をかろうじて発見したヴィンセントは、生き残りをかけた<自衛>を開始する。
妊娠中の妻と貧しいながら幸せに暮らしていた郵便屋のリンゴ―は、配達中に車同士の衝突事故に出くわす。事故を起こした車を運転していたのは、息をのむほど美しい女性。事故相手から絡まれた彼女を、リンゴーは思わず助けるのだが、二人は一瞬見つめ合うだけで、言葉も交わさず、それきりになる。その後、リンゴ―が偶然に彼女の家に郵便物を配達したことで二人は再会、リンゴ―はサマラと名乗るその女性が、有力な新興団体の若き教祖の愛人であることを知る。ギャンブル好きの母親を助けるため、愛人になったというサマラの寂し気な様子に次第に惹かれてゆくリンゴ―。一方、権力という鎖で繋がれ、長い間教祖の愛人として囲われていたサマラも、ピュアで親切なリンゴ―に惹かれてゆく。そんな中、サマラの家に出入りするリンゴ―の存在に気が付いた教祖は、浮気を疑い怒りのあまりにサマラを滅多打ちにする。心も体も傷ついたサマラを優しく介抱するリンゴ―、、やがて二人は激しく求め合い、結ばれるのだが、、。決して許されない愛で結ばれた二人の元に、教団の魔の手が忍び寄り、、物語は思わぬ結末へ疾走する。立場を超えた<禁断の愛と官能>を描いたサスペンスドラマ。