新人女優のカリーナは、市長である父との確執を抱えながらも、恵まれた環境と美貌で周囲の羨望を一身に集めていた。恋人ブルースとの関係を楽しんでいた彼女だったが、彼の浮気発覚を機に、以前から気になっていたブルースの従弟ジョーダンへと近づいていく。粗野なブルースとは対照的に、ミステリアスな孤独を纏うジョーダン。幼い頃に両親を亡くした彼は「自分の傍には精霊がいる」と語る奇妙な青年だった。彼にはメルシーという恋人がおり、カリーナの誘惑に戸惑いを見せるが、強引な彼女に押し切られる形で二人は一線を越えてしまう。やがてカリーナの妊娠が発覚し、事態は誰も予想しなかった破滅へと加速していく――。物語は凄惨な結末から「逆再生」で語られ、その衝撃の過程が剥き出しにされていく。
1990年代に「JAM」「バラ色の日々」などのヒットで一世を風靡し、今も多くの音楽ファンを、魅了する不屈のロックバンドTHE YELLOW MONKEY。そのボーカルとして、深く響く歌詞と圧倒的な存在感で愛されている吉井和哉。彼のミュージシャンとしての人生は、URGH POLICEのボーカルEROとの出会いから始まった。その後、吉井はURGH POLICEを通じて出会った仲間達とTHE YELLOW MONKEYを結成。EROは静岡に残り、それぞれの音楽の道を歩みながらも、長く二人は交流を続けていた。 しかし2021年、EROが脳梗塞で倒れ、音楽活動どころか仕事もできなくなってしまう。吉井は、療養中だったEROのために何かできることはないかと思い、40年ぶりのセッションの約束をし、その様子を追ったドキュメンタリーの撮影を開始したが、数ヶ月後、吉井自身が喉頭がんになっていることが発覚する―。
ドイツ人海洋学者のトムと、フランス人医師の妻ジュリア。そして二人の子供たち。息子のベンの誕生日祝いでカリブ海へのクルーズを計画する。しかし、幸せな家族旅行はすぐに地獄へと変わってしまった――。奇妙な波の動きや野生動物の行動から何かがおかしいことに気が付く。ついに空には流星群が降り注ぎ、次の瞬間天変地異が起きる。家族の乗った船は巨大な嵐に見舞われてしまう。気を失った家族が目を覚ますと海の水は全てなくなり目の前に広がるのは一面の砂漠だった……。
ある日、空が裂け、世界は崩壊した―。裂け目からは異世界の“侵入者(ブレイカー)”が人類に襲いかかり、文明は滅び、わずかな生存者は荒廃した地で恐怖の日々を過ごしていた。かつて男達はブレイカーとの戦いに敗れ、人類の運命は女性に託されていた…その女性戦士の隊長役として本作で剣を握るのは、『バイオハザード』シリーズでアクション女優のトップスターとなったミラ・ジョヴォヴィッチ。本作では、異世界からの脅威に立ち向かう強き母を演じ、圧倒的存在感と卓越した剣さばきで“戦う女戦士”の完全復活を魅せつける!さらに、生き残りをかけた夫役のルーク・エヴァンスと娘との感動の家族愛を描いたヒューマンドラマも融合、壮大なSFサバイバル・アクションがここに誕生した!
17歳のファティマ(ナディア・メリティ)は、アルジェリア系フランス人で、愛情あふれる家族の末っ子。 イスラム教徒であり、彼女との結婚を望む同じイスラム教徒の青年と幼い頃から婚約している。 しかし優秀な学生である彼女は、自宅のある郊外を離れてパリの哲学部に進学。外の世界を発見し、初めての人々と出会い、内なる疑問を抱いていく…。
スキャンダルで女優の仕事を失い、10年ぶりに故郷の熊本に帰ってきた梨枝(蓮佛美沙子)。彼女は、ドラマ部志望の若手ディレクター・咲(伊藤万理華)と共に“女優が生まれ故郷の熊本で素顔を見せる”密着ドキュメンタリー撮影に渋々挑むことに。女優復帰と希望部署への異動をかけて、それぞれ再起を図ろうとする2人だが、全くソリの合わない2人はたびたび衝突し、撮影は前途多難。 そして、なるべくこっそりと撮影をしたい梨枝の気持ちとは裏腹に、次々と現れる知人たち。やがて小さな町で噂が広まり、撮影のことを内緒で帰郷した梨枝の存在が家族の耳に入ってしまう。かつて、父・康夫(升毅)と大喧嘩の末、町を飛び出した梨枝。その父は今、がんに冒されていた。父の病状を知りながら、父を避けていた梨枝に怒り心頭の家族。果たして、ドキュメンタリー撮影の行方は?そして、梨枝と康夫の確執は……。
江戸の町で萬屋を営む篝火とお喬。彼女たちは風魔忍者の一族の末裔として、一族の再興を願い、日々町人たちの依頼を請け負い“ド派手に”解決して日々の生活を食いつないでいた。 ある日、友人で“町一番の娘”お蘭が、謎の集団に突然襲われる。彼らは将軍家直属の剣術指南役を務める柳生家であると名乗り、「将軍の命」によってお蘭を連れ去ってしまう。抵抗するも、柳生家の剣術に手も足も出ない篝火とお喬。さらに柳生家は風魔一族を滅亡に追い込んだ張本人だったということが判明し、復讐とお蘭奪還に燃える二人だったが・・・。
民衆を煽り幕府への謀反を企む怪しげな新興宗教・白蓮教を調査していた狐の集団の当主・石動律花(山本千尋)。そこで律花は、将軍からの任務を受けて現れた風魔忍者のお喬(宮原華音)と出会う。 律花とお喬たちが立ち向かうべき敵は同じ、徳川家に恨みを持ち復興を願う、服部半蔵(ケイン・コスギ)率いる伊賀忍者たちであった!!その背後には幕府に復讐を誓うある人物の哀しい過去があって・・・。BLACKFOXの世界とSHOGUN’S NINJAの世界が交わる。狐の集団 VS 風魔忍者 VS 伊賀忍者の忍者大戦=NINJA WARSが幕を開ける!!
ヴィンセントは成功した実業家。新年はいつも年下の妻と義理の息子と山奥の別荘で迎えることにしている。ところが今年は勝手が違った。厄介者の前妻の息子が、身重の恋人と母親を連れて転がり込んできたのだ。嫌な予感は的中し、彼を追ってギャングのボスが乗り込んでくる。ボスはヴィンセントの長年の知り合いでもあった。。。そして、家族の秘密と愚かさが新年と共にカウントダウンされてゆく!
マニラでの都会暮らしに心身ともに疲れ果てたクレアは、新天地を求めて静かな農村カプカプへとやってくる。彼女は地元の製粉所で働き始めるが、そこは平和な風景とは裏腹に、大手資本による宅地開発の波に飲み込まれようとしていた。開発を頑なに拒む地主のカルメロと、貧しい生活を抜け出しマニラでの成功を夢見る義理の息子のアンドレス。二人の間で板挟みになる妻ノラの苦悩をよそに、アンドレスは都会的な魅力を持つクレアに惹かれていた。ある晩、ノラの目を盗み、アンドレスとクレアは密やかにも激しく求め合う。それ以来アンドレスは、謎めいた美しさを放つクレアへと溺れていく。しかし、その甘美な情事は、土地を巡る執拗な買収工作と絡み合い、やがて凄惨な悲劇を招き寄せる。
国境を越えて活動する国際特殊警察ISOPの精鋭部隊は、各地で多発する児童誘拐事件の捜査に当たっていた。ある誘拐犯グループの摘発を皮切りに、事件は単なる犯罪の域を超え、国際規模へと拡大していく。やがて各国で同時多発的に子供たちが姿を消し、その数は不可解にも共通して“44人”。さらに現場周辺では、動物の死骸や異様な“かかし”のような存在が確認されるなど、説明不能な現象が相次ぐ。任務にあたる中、隊員ジェマは幻覚や予兆のようなビジョンに悩まされ、次第に現実と異常の境界が揺らぎ始める。そしてついに、子供たちは異様な状態で発見され、世界は制御不能な混乱へと突入していく。それは単なる事件ではなく、人類の秩序そのものを揺るがす“何か”の始まりだった――。
安史の乱後、混乱の世を生き延びた元武官で山犬(ジャッカル)と呼ばれる裴興(ペイ・シン)は、法外の徒を捕らえて賞金を得る“捉刀人”として日銭を稼いでいた。ある任務で、賊に奪われた“荷”が財宝ではなく女・柳貞(リウ・ジェン)であると知ったことから、彼は思いがけず相府の権力者・郭仲翔(グオ・ジョウシアン)が追う幼子を巡る陰謀に巻き込まれていく。子どもを手に入れた裴興は、当初の取引を翻し、その命を守ることを選ぶが、かつての戦友や凄腕の捉刀人たちから追われる身となる。血と暴力が支配する江湖の中で、刃で生きてきた男は初めて自らの意思で戦いに身を投じる。
隣に住むヴィオレットとフローレンス。一見とても普通の生活を送っているが、ヴィオレットは育児休暇中で辛い日々を送り、フローレンスも仕事も夫ともセックスレスでうまくいっておらずうつ状態。ある日、カラスの騒音から二人の交流がはじまり、それぞれの満たされない気持ちや不満を話すうちに意気投合する二人。お互いに様々な業者の人たちを誘惑して密やかに快楽を追いはじめたり、自分自身を見つめ直すことに。しかし、刺激的だったはずの“遊び”が二人の間に微妙な温度差を生み・・・
1999年。あなたの本当の想いに触れて、僕は僕を知った。ざらついた記憶に宿る故郷の景色と、母の無償の愛――若くして恋人を亡くし未婚の母となったソヨンは、赤ん坊の息子ドンヒョンを連れてカナダのバンクーバー郊外へと移住する。ソヨンは工場で働きながら、言葉や文化の壁、人種差別に直面する日々の中、懸命に息子を育てていく。やがて16歳となったドンヒョンは英語名“デービッド”を名乗り、すっかりカナダでの生活になじんでいた。しかし、彼の心の奥底では自身のルーツ、特に一度も会ったことのない父親の存在への思いが次第に募っていく。そんなある日、二人に届いた衝撃的な知らせをきっかけに母と息子は初めて韓国へ帰郷し、悲しみの過去と対峙することになる――。
ゲームに夢中のポロロと仲間たち。エディの発明で作られた不思議なゲームをしている途中、突然の事故でゲームの中のコンピュータ王国に吸い込まれてしまう。そこで出会った王子チチから、クモの王にさらわれた姫と危機に陥った王国の話を聞くポロロたち。果たしてポロロたちはコンピュータ王国を救い、無事に元の世界へ戻ることができるのか?
生存率0%、逃げ場のない洞窟で、敵対する者たちが“共通の絶望”に直面する。 第二次世界大戦中、タイ・ミャンマー国境。日本軍大尉アキラは、部下タムラらと鉄道建設に従事していた。そこには捕虜レンジャや、父を探す現地女性サナーの姿もあった。ある日、彼らは森の奥の洞窟で、伝説の怪物「Omukade(大百足)」に遭遇する。巨大な姿のみならず、人間に憑依し変幻自在に姿を変える怪物は、侵入者を無慈悲に狩り始める。本来は憎しみ合う敵同士の日本兵と捕虜だが、極限の暗闇で生き残るため、国境や立場を超えて手を組むことを決意する。任務と良心、復讐と生存。それぞれの想いが交錯する中、絶望の淵での決死のサバイバルが幕を開ける。
ロサンゼルスで核爆弾が炸裂し、前代未聞の混乱に陥る。元グリーンベレー隊員ジェフ・エリクソンとその家族は、山奥の“備え済み”コンパウンド「ホームステッド」に避難する。そこは極端に物資が備蓄された共同生活拠点であった。だが、外界からの暴力的な脅威だけでなく、限られた資源と追い詰められた人間関係という内的な危機もまた、彼らを蝕んでいく。断片化した社会の中で、家族・コミュニティ・愛とは何かを問われながら、人々は“本当のサバイバル”を生き延びなければならない。
都会のオフィスで働くデニースは、慢性的な性欲不満を抱えていた。恋人との情事は中途半端に終わり、友人に不満を漏らす日々。そんなある日、骨董屋にある一脚の重厚なアンティークの鏡台(ドレッサー)を見つける。一目で気に入った彼女は、そのドレッサーを手に入れることに。その晩、早速鏡に向かい、指先で自分を愛でるデニース。鏡に映る自分自身の美しさに狂おしいほど魅了された彼女は、鏡に促されるように自分を慰め、いつしか自分に語りかける。 「あなたはキレイ。他人は要らない」この日を境に、デニースは鏡に導かれるように、自慰行為を繰り返すようになる。現実の男たちを「役立たず」と切り捨て、鏡台が演出する陶酔の世界へと深く沈んでいく彼女。自己愛と快楽の境界線が曖昧になっていく中、デニースの日常は少しずつ、しかし確実に変質していき…。
水泳部に所属する、高校 1 年生の葵(石川瑠華)。理不尽な上級生からの嫌がらせに耐えながら、黙々と練習に打ち込む日々を送っている。そんな葵には、誰にも言えない、もうひとつの悩みがあった。同級生の水泳部員・日菜(中島瑠菜)に 惹かれる気持ちを持て余していたのだ。“普通”とは何か、“自分らしさ”とは何か。泳ぎ続けたその先で、葵が見つけた答えとは――。
かつて“ロデオ界の伝説”と呼ばれたジョー・ウェインライトは、怪我と孤独を抱えながら娘サリーと孫コディと静かに暮らしていた。だが、コディの命を救うには高額な手術が必要だった。ジョーは限界を超えて再びブルライディングの世界へ戻る決意を固める。老いた体、恐怖、過去の痛みを抱えながら挑む最後の大会〈ラスト・ロデオ〉。仲間や宿敵との再会を経て、ジョーは真の「勝利」が何かを見つめ直していく。それは家族のために立ち上がる勇気そのものだった。激しい闘牛の中、彼が掴むのは栄光か、それとも約束のフィールドでの永遠の安らぎか――
母親の死によって心を閉ざした少女アンバーは失った悲しみをぶつけるように絵を描くことに没頭している。ある日アンバーが暴力的なモンスターの絵を描いていると学校で問題視されてしまうが、カウンセラーは絵を描くことで心が癒されるとアンバーにスケッチブックをプレゼントする。そんな中、森の池に落としたアンバーのスケッチブックが、不思議な力によって“現実”を変えてしまう。ノートの中に描かれていたモンスターたちが次々と姿を現し、静かな町は恐怖に包まれる。現実と幻想の境界が崩れゆく中、兄妹と家族は、描いたものがもたらした“闇”と向き合うことになる。恐怖の正体は、絵の中の怪物なのか、それとも心の奥に潜む感情なのか――。想像の力が暴走するとき、家族の絆と勇気が試されていく。
テキサスの小さな町で暮らす青年トーマスは、度重なる竜巻で家族を失い、深い傷を抱えていた。そんな彼の前に突然“未来の破局”を示す幻視が現れる。それは、巨大トルネードが町を直撃し、多くの命が危険にさらされる光景だった。その意味を探ろうと、トーマスは友人や住民たちと真相に迫っていく。しかし町では幻視を巡る対立が激化し、空には不気味な兆候が現れ始める。やがて“予兆”は現実味を帯び、迫りくる災害の影が町を覆っていく。なぜトーマスだけが未来を見たのか…その答えが、恐怖の核心に触れていく。
都会での生活に疲れ、人生の目的を見失っていたルイスは、叔母のエリーからある「仕事」を任される。それは、売りに出す予定の古い屋敷の管理と修理、そして2階に引きこもっている姪のロイダの世話をすることだった。外の世界を拒絶し、金魚のラヤだけを友として水槽のような部屋で生きるロイダ。ルイスは叔母との約束通り、彼女に食事を運び、壁越しに言葉を交わす生活を始める。自分自身の孤独を埋めるかのようにロイダに寄り添うルイス。ロイダもまた、ルイスに少しずつ心を許してゆく。そんなある晩、眠りについたルイスの前に、突如としてロイダが現れる。それは夢か現実か――。誘われるまま、二人は静かに、そして激しく身体を重ねる。 人生の迷子になった男女が、肌のぬくもりと心の対話を通じて、再び「生」へと漕ぎ出す術を見つけるまでの濃密な記録を描いた、切なくも美しい官能ドラマ。
警察官のウィル・ローレンはかつて悪名高いカルト教団の教祖、ジョン・マラムを射殺したのち、不可解な行動により命を落とした――事件から1年、ウィルの娘であるジェシカは父の不審な死を解明するため、自らも警察官となり、彼が最期に勤務していた旧警察署での深夜勤務を志願する。街はカルト教団の信者たちで溢れかえり、たった一人の夜警はやがて次々と恐ろしい超常現象に見舞われ、ついにジェシカは父の死とカルト教団の恐るべき真相へと近づいていく……。
2022年、戦火に包まれたウクライナ・キーウ近郊の街ブチャ。17歳の聴覚障害を持つ少女オルガは、父ロマン、継母マリーナ、弟サシュコと共に、ロシア軍の侵攻から逃れるため、西部への危険な旅に出ようとしていた。だが突然、彼らの家は敵兵に占拠される。侵入者たちから過酷な扱いを受ける中、オルガは両親の離婚の原因と思っている継母マリーナへの反発を強めていく。しかし、危険分子と見なされた父ロマンに対する侵略者たちの拷問はエスカレートしていき、生と死のはざまに立たされたオルガは全てのわだかまりを捨て、家族を救うために残された力を振り絞るのであった。
香港税関海洋本部の精鋭、チョウは、上司であり良き理解者でもあるチュンと共に、貨物船から大量の軍用武器を押収する。背後に見え隠れするのは、国際的な武器商人“ドクター・ロウ”の影。インターポールと連携し、真相を追って海外へと飛び出すチョウだったが、その裏では国家レベルの陰謀が渦巻いていた。一方、常に冷静な指導者としてチョウを支えてきたチュンは、組織の腐敗と自身の心の病に蝕まれ、深い絶望の淵に立たされていた。殉職、裏切り、そして師弟の絆を切り裂く衝撃の真実。チョウは武器商人の野望を打ち砕き、香港の海に正義を取り戻すことができるのか。戦いの火蓋は、いま切って落とされる。
盲目の剣士・チェン。この男の剣は、音と気配だけで敵を斬り伏せる。ある日、チェンは、無惨にも弟を殺され、復讐を誓う少女と出会った。チェンは、成り行きから少女と長安を目指すことになる。剣を教えることは、憎しみを継がせることなのか?迷いながらも旅を共にする二人の前に新たな強敵が立ちはだかる。因果が連なる世界で、見えぬ剣が選ぶ結末とは―。
修学旅行の前日。セミ(パク・ヘス)は、教室で不思議な夢を見た。胸騒ぎを覚えたセミは学校を抜け出し、想いを寄せるハウン(キム・シウン)の病室へと走る。自転車との衝突で脚をけがしたハウンは、修学旅行を諦めて入院中なのだ。ところが、ふいに見てしまったハウンの手帳の一言に、セミの視線が止まる。“フンババにキスしたい”。夢のせいで不吉な予感から逃れられないセミは、一緒に修学旅行に行こうとハウンを必死で説得し、ビデオカメラを片手に何とか旅費を工面しようとする。しかしどこか煮え切らないハウンの態度に、セミの抑えていた感情がついに溢れ出す。心に秘めてきた想いを、今日こそ伝えたい。焦るセミと、ある事情を抱えるハウン。お互い言葉にならない気持ちを抱えたまま、2人だけの夜が訪れた――。
1916年、戦火のパリ。才能に溢れながらも批評家に認められず作品も売れなかった、酒と混乱の日々を送る芸術家モディリアーニ。キャリアを捨て、この街を去ろうとしたその時、仲間とミューズの存在が彼を引き止める。人生を変える運命とも言うべき“狂気と情熱の3日間”が始まる。その先に待つのは、破滅か、それとも再生か――。画家や彫刻家としてフランス・パリで活動していたが、不摂生な生活による貧困、肺結核、薬物依存などにより若干35歳で亡くなったイタリア人芸術家アメデオ・モディリアーニの濃厚な人生の一部を濃厚に描いた本作。芸術と破滅、愛と再生が交錯する、魂のドラマがスクリーンに甦る。
イタリアの山間の農家で、厳格な信仰のもと暮らすサラ、エステル、ミリアムの三姉妹。ある日、事情を抱えた若い従兄プリモが滞在することになり、彼の存在が姉妹たちの感情を変化させていく。お互いの距離感、交わる一瞬の視線、声を聞いただけで生じる緊張を「罪」として処理しようとするが、感覚は消えない。やがて姉妹それぞれの内面に、抑圧されていた欲望が芽生えはじめる・・・
一緒に暮らしているカップル。部屋に置かれたマットレスからある日、カビが咲く。二人の部屋からラブホテル、病院…各地を転々と彷徨うカビの旅が始まる。カビは旅の途中出会う人々の心臓から近い第五番目の胸椎を奪い、マットレスの中で吸収した背骨と学んできた様々な気持ちで自ら人間のように形を作り上げる。その塊りは静かにカビの、マットレスの深いところに沈む。
深夜のニューヨーク、スタテン島フェリーに乗り合わせた乗客たち。だが船内には、異様な存在が潜んでいた――無邪気な姿はやがて狂気に変貌し、閉ざされた船上で惨劇が始まる。逃げ場を失った人々は、恐怖と血に染まる悪夢の航海へと巻き込まれていく…
欲望渦巻く眠らない街・ソウルの繁華街で、ミソン(ハン・ソヒ)とドギョン(チョン・ジョンソ)は日々生き延びるために必死に金を工面していた。「昼は働き夜は眠る」――そんな普通の生活を夢見る二人は、その第一歩として、ミソンが勤めるフラワーショップの事業を継ぐという目標を達成する日も目前に迫っていた。しかし、夢が叶おうとしたまさにその時、ある人物から騙されていたことがわかり、すべてが粉々に砕け散る。追い詰められていく二人は、クラブを経営するト社長(キム・ソンチョル)がソウル近郊のどこかに大金を隠しているという情報をつかむ。一攫千金の大チャンスを目の前にした二人は、人生を懸けた危険極まりない大勝負に乗り出した――!
真面目だけが取り柄の学生ランスは、儚げな美しさを纏う同級生マユミに密かな憧れを抱いていた。物理の課題をきっかけに急接近した二人は、ある夜、ランスの部屋で初めて身体を重ねる。マユミとの情事に溺れ、有頂天になるランス。彼は彼女の孤独な生い立ちや複雑な家庭環境を知るにつれ、自分が彼女を守り、支えるのだと心に誓う。マユミもまた、ランスの献身的な愛に、閉ざしていた心を少しずつ開き始めていた。しかし、愛されることに臆病な彼女の綻びを、ランスの友人ブライアンは見逃さなかった。ある晩、ランスは偶然にも、マユミとブライアンが激しく求め合う姿を目撃してしまう。信じていた絆が音を立てて崩れ、ランスは深い絶望と嫉妬に引き裂かれるのだが―。
巨大地震で街は一瞬にして崩壊し、瓦礫と混乱が広がる中、二人の姉妹は離れ離れになった両親を捜すため危険地帯へ向かう。だが、救助が届かない無法地帯では凶悪な強盗団が暗躍し、生存者を容赦なく襲っていた。絶え間なく続く余震が続き、崩れ落ちる建物が行く手を阻む中、姉妹は災害と犯罪という二重の脅威に追い詰められていく。家族を取り戻すため、極限状況で次々と選択を迫られ、ついに後戻りできない決断を下す――。
大学進学と同時に友達と二人暮らしを始めた早乙女カナコ。入学式で演劇サークル「チャリングクロス」で脚本家を目指す長津田と出会い、そのまま付き合うことに。就職活動を終え、念願の大手出版社に就職が決まる。長津田とも4年の付き合いになるが、このところ口げんかが絶えない。長津田は、口ばかりで脚本を最後まで書かず、卒業もする気はなさそう。サークルに入ってきた女子大の1年生・麻衣子と浮気疑惑さえある。そんなとき、カナコは内定先の先輩・吉沢から告白される。編集者になる夢を追うカナコは、長津田の生き方とだんだんとすれ違っていく。大学入学から10年―それぞれが抱える葛藤、迷い、そして二人の恋の行方は―
1989年、ソ連の共産主義に対する恐れが蔓延する冷戦下のスイス。警察官であるヴィクトール・シュエラーは、反体制派の情報収集と監視のため、デモ活動を展開していたシャウシュピールハウス劇場への潜入捜査を命じられる。しかし監視対象であるはずの主演女優オディール・ヨーラと恋に落ち、劇団員とも交流を深めるうちに、自らの任務にも疑問を抱くようになる…。従うべきは任務なのか、心なのか――。
真面目で純粋なミラソールは、学校一のイケメンでバスケ部のアリエスに密かに恋をしていた。親友のフェイに背中を押され、彼との距離を少しずつ縮めていくミラソール。ついにアリエスから告白され、有頂天になったミラソールは、アリエスが求めるがまま、すぐに彼に身体を捧げてしまう。彼とのセックスを経験し、幸せの絶頂にいたミラソールだったが、残酷な事実が発覚する。アリエスにとって彼女は、友人たちとの「落とせるか」という賭けの対象に過ぎなかったのだ。さらにアリエスの友人たちの悪巧みにより、さらなる悲劇がミラソールを襲う……。青春時代の純愛が、無慈悲な裏切りと性被害によって崩壊していく様をリアルに描いた衝撃作。
クリスチャン家の父親バーニーは熱心なキリスト教徒で、妻、息子、娘の家族4人で平穏な日々を送っていた。ある日、うっかり水道を壊し途方に暮れていたところ、タイミングよく3人組が現れる。彼らは父親と息子2人で修理業を営むロシア人親子。彼らに水道修理を頼んだバーニーであったが、ここから彼らの日常が一変。彼らは修理するどころか、どんどん家を破壊していくのだった。実は凶悪脱獄犯であるこの親子、クリスチャン家に眠る、ある“何か”を探しているらしい。突如として家庭は彼らに占拠され、クリスチャン家は恐怖と混乱の渦中へと追い込まれていく。秩序と信仰が崩壊していく中、バーニーは家族を救うため、自らの信念を貫くため、これまでにない行動を選ぶが・・・。狂気が渦巻く“家”の中で、バーニーの祈りはどこへ向かうのか――。
かつて、兄弟分を救うため、マフィアの巣窟に乗り込んだ男。殺人罪で9年の刑期を終えて現在は流しのピエロとして生きていた。しかし、マフィアとの抗争により最愛の妻と娘を失った恨みは一時も忘れることは無かった。そんな悲しみを抱え生きていた男に、新たなる敵が迫っていた―。
元陸上自衛官の土門は、かつて特殊部隊を率い東ヨーロッパに派遣されたが、その戦場でのある悲劇を隠すため、PTSDを抱える元部下・波岡カズオと社会から隔絶された生活を送っていた。2年後、カズオの元婚約者が殺害される事件が起き、犯人が最先端ロボット企業のCEO・浜田健だと知った土門。一方、失踪した兄カズオを探すジャーナリスト小春は土門と接触し、やがてカズオの居場所を突き止める。小春は、悲劇の原因はすべて土門にあると責め立てるが、その頃、全てを闇に葬ろうとする浜田に雇われた凄腕の殺し屋”Z”が送り込まれようとしていた。さらに、その裏にはある陰謀が蠢き始め…。
リバーは娘のジェイドを育てるために麻薬の密売人をしている。ある日彼女は警察の捜査に掛り、見逃す代償として、ドラッグディーラーのボスの処まで彼らの案内役を引き受ける。最初は取引現場に警察を連れて行けばいいだけだったが、リバーはそのまま車に乗せられてボスの家に連れ去られる。警察は一行を見失い、彼女は命からがら隠れ家を脱出するが、今度はジェイドが連れ去られる。リバーは娘を救うために再び単身ボスの待つ隠れ家に向かうが。。。二人は無事にこの夜を駆け抜け夜明けを見ることができるだろうか?
フィリピンの路地裏で串焼き屋台を営むバービーは、学生の妹ターニャ、そして自堕落な夫ボガートと暮らしている。バービーの稼ぎを酒とドラッグに費やし、仕事もせずに日々を過ごすボガートは、妻には容赦ない暴力を振るい、ターニャには獣のような欲望の視線を向ける。妹の懇願にもかかわらず、過去のトラウマから夫のもとを離れられないバービー。だが、ボガートはドラッグ絡みで借金を抱えると、ついにバービーに対し体を売って金を工面するよう強要し、ターニャの安全を盾に脅迫を始める。家族を守るため、バービーは自らの尊厳を捨て、娼婦としての人生を受け入れかける――。
全土を震わせる異常雷嵐が迫る夜、強盗が侵入した家は瞬く間に外界から断絶された。外では大地を割る稲妻が絶え間なく落ち、轟音が壁を震わせる。内部では停電が混乱を呼び、侵入者と住人は互いの気配すら掴めず、恐怖と疑念だけが静かに膨張していく。雷光が闇を切り裂く一瞬ごとに影が浮かび、次の瞬間には消える不気味さが支配する。嵐は勢いを増し、家は崩壊寸前。逃げ場のない密室で敵味方の境界は溶け、極限の心理戦が始まる。嵐が最高潮に達したとき、彼らは生き残りを懸けた最後の選択を迫られる。
1968年の夏の夜。プラハのパブでコンスタンツァは特異な彫刻が施されたバイオリンを持つ不思議な男に出会う。彼は彼女のためにと「逆奏のカノン」を奏でた。偶然ではない。その音楽と彼のバイオリンには、彼女にまつわる物語があったのだ。それは時代を遡ること半世紀…ボヘミア地方のバイオリンと音楽を愛する純朴な青年イェノと、美しいユダヤ人女性ピアニスト、ソフィーの悲恋の物語。そして、第二次世界大戦と25年後の「プラハの春」を跨ぐ、デイヴィッドとの友情の物語である。音楽と愛は、時代を超える最も強く堅い絆なのだ。そしてイェノの隠された出自と家族の因縁がもたらす数奇な運命。ナチスドイツによって居場所を奪われていくユダヤ民族の行く末は…イタリア映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの奏でる旋律が美しく激しく心を揺さぶる。
漫画家のリードは、妊娠中の婚約者オリビアと、片田舎の山小屋で両親や友人たちを招いた婚約パーティーを開催した。パーティーを終え、幸せな気分で家路につく二人だったが、道中で衝突事故を起こしかける。動揺で混乱した二人は、山道で携帯の電波も入らない中、方角を見失ってしまう。仕方なく近くの売店で道を確認すると、風変わりな店員から地元の人たちがよく使うという近道を勧められる。言われるがまま近道を進む二人だったが、この選択が彼らの運命を狂わせる。延々と続く道を走らされていることに徐々に気づくと共に、リードは暴力的な幻覚に、オリビアは過去の記憶が曖昧になっていく。そんな中、道をさまよう怪しげなヒッチハイカーと出会い、二人はさらなる恐怖に追い詰められていく。
岐阜県関市。市役所の観光課に務める山田一郎はある日、市長から“ご当地映画”の製作を命じられる。しかしどこにでもある“凡庸なご当地映画”に疑念を持った山田は、かねてからの夢だった〈怪獣映画〉の製作を思いつく!いつも失敗ばかりでダメな自分を変えるため!パッとしない故郷を変えるため!怪獣で、全部をぶっ壊す!!しかしその想いは、市政を巻き込んだ大事件へと発展していく...!果たして山田は、夢だった〈怪獣映画〉を完成させることができるのか!?
母から「あなたはお父さんとお母さんが愛し合って生まれた子」と言われながら育った雨音。しかし人工授精の技術が発達し、夫婦が性行為をすることはタブーとされ、人が恋や性の対象として見るべきなのは、家の外の恋人や二次元キャラクターだと言われている世界で、雨音は交尾をして自分を産んだ母に嫌悪感を抱いている。大人になり結婚をした雨音だったが、夫に襲われそうになり離婚するが、その後、高校からの親友である樹里の勧めで出会った朔と雨音は意気投合。“選ばれた住民たちが一斉に人工授精を行い、生まれた子どもは住民全員の子として愛されながら育つ”という実験都市“エデン”への移住を決意する。二人にとっての楽園(エデン)はユートピアか、それともディストピアか・・・・
1920年、韓国独立運動の歴史において伝説的な勝利として刻まれる「鳳梧洞(ポンオドン)戦闘」を基にした物語。日本統治下の朝鮮。かつて馬賊として名を馳せたファン・ヘチョル(ユ・ヘジン)率いる独立軍の一団は、上海の大韓民国臨時政府へ軍資金を届ける極秘任務に就いていた。その道中、ヘチョルは三屯子(サムドゥンジャ)を守る若き分隊長、イ・ジャンハ(リュ・ジュンヨル)と合流する。異なる背景を持ちながらも「独立」の名の下に結束した彼らは、三屯子で日本軍を奇襲し、見事な勝利を収める。しかし、それはさらなる激闘の序章に過ぎなかった。執拗に追撃してくる日本軍を死の谷「鳳梧洞」へと誘い出すため、ジャンハは自らを囮(おとり)とする命懸けの最終任務に挑む。
幼い頃の記憶を封じて生きてきたヴァルの前で、家族が次々と姿を消していく。残されたのは、かつて皆を笑わせたはずの人形“パンチ と ジュディ”だけ。家の中では囁く声が響き、影が勝手に動き、現実そのものが歪み始める。逃げても逃げても悪夢は追いすがり、ヴァルが忘れたはずの“あの日”の記憶が少しずつ形を取り戻していく。家族に何が起きたのか、そして自分の過去にどんな真実が潜んでいるのか。迫りくる恐怖の中で、ヴァルはその核心へと近づいていく。
かつて夫だったカリムに、愛する4歳の娘アミナを国外へ連れ去られたマーラ。行き先はカリムの故郷である中東と思われるが、国際的な親権争い、文化や宗教の違い、国家間の制度などマーラの前に大きな壁が立ちはだかり、その消息は掴めないまま数年の月日だけが流れる。少しでも娘に近づくため、マーラは誘拐された子どもを救出する仕事を行う元軍人のロブソンの任務を手伝う。そして、ついに娘の居場所に近づく有力な情報が得られる。それは中東・ベイルート。ロブソンたちの協力の元、ベイルートへ向かうマーラたち。だが、それは国境や組織、さらには国家レベルの陰謀までもが行手を阻む過酷なミッションとなる。果たしてマーラは無事、娘を取り戻すことが出来るのか!そして、この再会に未来はあるのか!?
1965年、オリンピック景気に沸く東京で、街の浄化を目指す警察は、街に立つセックスワーカーたちを厳しく取り締まっていた。ただし、ブルーボーイと呼ばれる、性別適合手術[*当時の呼称は性転換手術]を受け、身体の特徴を女性的に変えた者たちの存在が警察の頭を悩ませていた。戸籍は男性のまま、女性として売春をする彼女たちは、現行の売春防止法では摘発対象にはならない。そこで目をつけたのが性別適合手術だった。警察は、生殖を不能にする手術は「優生保護法」[*現在は母体保護法に改正]に違反するとして、手術を行っていた医師の赤城を逮捕し、裁判にかける。同じ頃、東京の喫茶店で働く女性サチは、恋人からプロポーズを受け幸せを噛み締めていた。そんなある日、弁護士の狩野がサチのもとを訪れる。実はサチは、赤城のもとで性別適合手術を行った患者のひとり。赤城の弁護を引き受けた狩野は、証人としてサチに出廷してほしいと依頼する。
大石万理花と須藤玲は、アイドルグループ・FunFAREの現エースである西尾由奈の卒業コンサートのために呼び出されていた。3人は結成メンバー。由奈の希望により卒業曲は、ダンサーをしている万理花に振り付けを、衣装制作会社で働く玲に衣装のデザインを頼むことに。才能の限界を感じてアイドルをやめ、振付師を目指してダンサーになるもバイト三昧な万理花。一方、才能とカリスマ性で人気を牽引していたものの服飾の道に進み、衣装制作会社に入るも慣れない社会人に疲弊する玲。決して成功しているとは言えないセカンドキャリアを送る中で、由奈の門出を華々しく飾るべく2人は奮闘する。しかし、すれ違いうまくいかない万理花と玲。そうした中でも由奈の卒業の日は近づいてくる…とうとう由奈のアイドル最後の日。無観客配信で行われるライブの客席には万理花と玲の姿。卒業曲を披露し終わった後、万感の思いで由奈がステージに立っていた。
周囲に馴染めず、転校を繰り返す杏菜が、新たな寄宿学校で出会ったのは、美しく完璧な少女・莉花。 しかし、莉花は突然、屋上から飛び降りて命を絶ってしまう。残されたのは一冊の≪日記≫。ページをめくるたび、莉花の苦悩や怒り、痛み―― そして、言葉にできなかった“ある秘密”が浮かび上がる。その秘密に触れた杏菜と少女たちの心は揺さぶられ、初めて“自分”と向き合い始める。やがて日記から青白く揺れる“鬼火”のような魂が現れ、杏菜の心に静かに入り込む。その魂に導かれ、杏菜は予想もつかない行動へと踏み出す――。観る者は知らず知らずのうちに、その奇妙で美しい世界へと引き込まれていく。
ソープ店で働く主人公・加那。ある日、母から電話が。「一週間だけ、おばあちゃん の介護してくれない?」 仕事のことを隠していた加那は、ソープ嬢ということを秘密に、翌日から祖母宅⇔ソープ店を行き来して、“人の身体”を洗い続ける二重生活〈ダブルワーク〉をすることに。認知症が進み、名前すら覚えていない祖母・紀江の介護に奮闘する加那。会うたびに“初対面”を繰り返してゆく毎日。「どうせ忘れる」相手に対し加那は、祖母との暮らしの中で、本当の事を素直に打ち明けられている自分に気付く。そして祖母の知らなかった、これまでの人生と孤独が垣間見えてきて…。
コンビニで店員ナンシーは、警備員の恋人ベンショーと同棲していた。ある日、閉店後のコンビニ倉庫で、ベンショーと行為に及んでいるところを店長に見つかり、仕事をクビになってしまう。家族からの仕送りの催促や、滞納している家賃の支払いもあり、追い詰められたナンシーは「特殊な仕事」と書かれた高収入の求人に応募する。その仕事は、裕福なクリストフ夫妻の屋敷で、下半身不随の従兄弟ジャスパーの世話係として働くことだった。借家を追い出され、住み込みで働く事になったナンシー。始めは、ジャスパーの反抗的な態度と、「男としての欲求を満たしてほしい」という夫妻の要望に戸惑うものの、徐々に心を通わせた二人は、程なくして深く惹かれ合う。ジャスパーはナンシーの夢を応援し、彼女の自由を願うようになるのだが…。
サンダンス映画祭でプレミア上映され、絶賛されたSFストーリー。気鋭の映像作家アルバート・バーニーが監督と主演を務め、各映画祭や批評家からも絶賛。奇想天外なストーリーと、どこか懐かしいコンピューター画面やノイズなど仮想空間世界へと観る者を誘う。1987年夏、人目を避け、似顔絵をアスキーアートで描いて暮らすコナーの生きがいはコンピューター・ゲームと愛犬のサンディ。しかし、購入したクソゲーの“オベックス”をプレイすることで事態は一変。サンディが姿を消し、現実とゲームの境界が曖昧になる。コナーは“オベックス”を支配する魔王イクサロスを倒し、サンディを救うためゲームの世界に入り、妖精のメアリーやテレビ男のビクターの力を借りて、奇妙な世界を旅する。
“真夜中の悪魔”として恐れられる猟奇的連続殺人鬼の裏の顔を持つ男、チャーリー。凄惨な殺人事件が起きた夜、彼は人里離れたロードサイドのダイナーに足を踏み入れる。新たに狙いをつけたウェイトレスのアナを惨殺したチャーリーであったが、そこから彼は血塗られた夜を繰り返す悪夢のタイムループに囚われてしまう。初めは本能のまま殺戮衝動に身を任せ、快楽殺人を繰り返すチャーリーであったが、何度も夜はリセットされ殺戮は無限に繰り返された。肉体と精神は徐々に蝕まれはじめ、彼は次第にこの終わりなき地獄から脱出したいと渇望するようになるが―。
長年離れていた故郷の海辺の町に戻ってきた男。息子とともに思い出の地を訪れるが、そこはすでにジュリアン・マクマホン演じる冷酷なリーダー率いるサーファー集団によって支配されていた。執拗な嫌がらせを受け、完全に屈辱を味わった彼は、それでもビーチを離れず、暴力的なサーファーたちと対峙することを決意。地元サーファーたちとの対立が次第に激化、気温がどんどん上昇する中、周囲の誰もが敵に回り、やがて彼は精神的に追い詰められていく。
2022年2月、ロシア軍がキーウ周辺のブチャを占領する中、コンスタンティン・グダウスカスは占領地への通行を利用して市民を救出する。破壊された街を歩き、略奪や暴行に直面しながら、逃げ遅れた家族や孤立した住民を安全な場所へ導く。建物や路地には恐怖と混乱が渦巻き、銃声や爆発が響く中、街の広場や道路に散在する傷ついた人々を避けつつ任務を遂行する。彼の行動により多くの民間人が避難する一方、目撃する残虐行為や破壊の痕跡は彼の心身に深く刻まれる。通過する家屋では、住民たちの恐怖や絶望が伝わり、彼はひとりひとりに声をかけ導く。戦場の街を進む中、占領下の現実を目撃し続ける。