1959年春、イタリア・エミリア=ロマーニャ州ピアチェンツァ。詩人で劇作家また蟻の生態研究者でもあるアルド・ブライバンティ(ルイジ・ロ・カーショ)は、芸術サークルを主催し、そこには多くの若者が集っていた。ある日、兄に連れられエットレ(レオナルド・マルテーゼ)という若者がやってくる。アルドが探していたクロナガアリをエットレが持ってきたことで、二人は初めて言葉を交わす。エットレにはデザインや絵画の道に進みたいという夢があるが、母親の希望で医学を学んでいることを知ったアルドは、「親に従う必要はない 産んでくれただけで十分だ」と諭す。博識で気さくに話しをしてくれるアルドにエットレは心惹かれ、芸術サークルに通うように。だが兄からは「あそこへは二度と行くな」「いずれお前も苦しむ」と理不尽な忠告を受けるのだった。
カジノ計画を含む、再開発法案の成立を目論む与党の大物議員フィリッポ・マルグラーディ、通称ピッポ。その背後には裏社会を仕切る“サムライ”と呼ばれる伝説のマフィアを始め、利権にありつこうとする連中の影がうごめいていた。ある夜、ピッポが関わった「ある事件」をきっかけに、利権争いは凶悪な悪党同士の血で血を洗う殺し合いへと発展し、それはやがて、政治家、犯罪組織、売春婦、更には教会をも巻き込むほど激化するが・・・