「好きだったのに!サッカーやってる三人、好きだったのに…」(一美)高校二年生ながら、プロ顔負けのプレーで観衆を魅了する男・久保嘉晴。そんな彼に憧れて掛川高校サッカー部に入部した田仲俊彦(トシ)だったが、現実は思っていたほど甘くはなかった。怪我の療養のため、一度も姿を見せない久保。そのせいでロクに練習しなくなった先輩たち。中学時代、“掛西中の三馬鹿トリオ”として共に活躍した平松和広も白石健二もいない…。そんな中、幼なじみの少女・遠藤一美がトラブルを起こした。
「読まれていた…三人揃ってしたのに。これが…高校サッカーか…!?」 (トシ)トシたち一年生部員と副主将・神谷篤司率いる二年生部員が、レギュラーの座をかけて戦う事になった。戦力に不安があった一年生チームだったが、一美の呼びかけで、勉強に専念するためにサッカーを諦めていた平松と、走り屋になっていた白石が復帰。電撃入部して“掛西中トリオ”を再結成する。これでまた三人でサッカーができる!張り切るトシたちは、自らの実力を証明できるのだろうか?
「お前は練習するな。お前のレベルじゃまだ基礎訓練だ!」 (久保)神谷たち二年生はトシたちを受け入れ、掛川サッカー部は一丸となってインターハイ地区予選に挑もうとしていた。そんな中、ついにあの男がサッカー部に戻って来た。サッカー部の主将を務める若きファンタジスタ・久保嘉晴だ。憧れの人を前にして舞い上がるトシ。だが久保は、そんな彼にだけ冷たく接する。いったい何故…?ひとりだけ通常練習から外されたトシは、校舎の片隅でシュート練習するよう言い渡されるが…。
「世界的名プレイヤーからもらった、大事なボールなんだ」(平松)久保は決してトシをいじめていた訳ではなかった。彼が自分にだけ冷たく当たる本当の理由を知ったトシは、課せられた特訓にひたすら打ち込もうとする。だが、ひそかに想いを寄せる一美が久保に夢中になり、気になったトシはボールに集中することが出来ない。平松もサッカーに打ち込むことを認めようとしない父と対立。鬱屈した想いが膨らむ中、二人と白石は、後にライバルとなる少年と思いがけない出逢いを果たす。
「行けるところまで行け!一歩でもボールをゴールに近づけろ!」(久保)インターハイに向け、いよいよレギュラーが発表されることになった。創立されてわずか二年という掛川高校サッカー部には、二年生と一年生しか在籍していない。トシたち一年生にもレギュラー獲得のチャンスは充分にあるのだ。だがトシは、レギュラーになることに大きなプレッシャーを感じていた。今の自分に大役を担うだけの実力があるか、疑問に感じ始めていたのだ。次々と選手の名前が読み上げられる中、胸を高鳴らせる彼は…。
「一美、トシとカズヒロを頼む…」(白石)インターハイの地区予選が始まった。トシの得点力、平松のテクニック、白石の鉄壁の守備で、掛川高校は順調に勝ち星を上げてゆく。次はいよいよ優勝候補の一角、シード校の浜野高校との対戦だ。だが試合を目前にして、白石はトラブルに巻き込まれてしまう。昔の走り屋仲間から、近くナワバリを賭けた抗争があるので助けて欲しいと頼まれたのである。義侠心に篤い白石は放ってはおけず…。
「圧倒されるものがある。これが伝統ってやつか…」(白石)かつての名門・浜野高校との試合が始まった。浜野のエースナンバー10を着けるのは、一年生の小坂部直樹。ここ最近の浜野は奮わず、全国からも遠ざかっている。何としても選手を全国に連れて行ってやりたいと執念を燃やす監督が、異例の一年生エースの起用を決断して戦いを挑んできたのである。久保ひとりに三人のマークをつけるという徹底した戦術で、浜野高はなりふり構わず勝ちにくる。彼らがそんな戦い方を選んだのには、ある辛い理由があった…。
「俺だって、やればできるんだ!」(新田)後半戦が始まるなり、浜野の動きがガラリと変わった。監督が執念を燃やす理由をマネージャーから打ち明けられた彼らは、一丸となって攻めに転じてきたのだ。一瞬も気を抜けない状況の中、掛川はメンバーを入れ替える。投入されるのは一年生の新田伸一、これまでは常に日陰の存在だった選手だが、ついに出場のチャンスが巡ってきたのだ。新田は努力なら人一倍積み重ねてきた。しかし、それでも彼には足りないものがあった。
「練習の成果を信じろ!!」(久保)浜野との一戦も、いよいよ大詰め。しかし掛川は絶体絶命の危機に陥っていた。PK戦に挑まなければならないのに、ゴールキーパーの白石が脳震盪を起こして退場してしまったのである。それに引きかえ、浜野は小坂部のポジションを中学で全国制覇を果たした時のゴールキーパーに戻し、圧倒的優位に立つ。鋭い読みと巧みな心理戦でゴールを死守する小坂部に対し、掛川の控えキーパーは次々と得点を許してしまう…。
「明日は休みなんでしょ、デートよデート♪」 (一美)トシが一美からデートに誘われた!?彼女に想いを寄せるトシは大喜び。気合いを入れたオシャレをして、少しでも関係を深めようと張り切る。だが、デートは単なる口実。一美は白石や平松と一緒に、ライバルである藤田東高校の松下浩を偵察しようとしていたのだった。がっかりするトシ。しかも偵察中、新たなトラブルが発生してしまう。親友で相棒の平松まで、一美に想いを寄せていることに気付いてしまったのだ。
ご購入時から視聴有効期限内、視聴いただけます。 日本国内でのみ視聴可能です。日本国外からはご利用いただけませんのでご注意ください。