2014年、鹿児島の桜島のふもとで日本で1番小さなフェス「WALK INN FES!」が産声を上げた。若者たちのカリスマ横山健(Hi-STANDARD)にして「血の通ったフェス」と言わせたWALK INN FES!は、地元の鹿児島バンドとメジャーのゲストバンドが同じステージに立つ。「僕らの街は、僕らで創る。」のテーマ通り、スポンサーも募らず、プロのイベンターを使わず、出演するバンドマンたちがステージを設営し、2014年から年々出演バンド数や動員を増やしていった。規則の明文化や禁止行為を極力無くし、お客が自ら考えるフェスとして参加者もさまざまなジャンルに広がり、それは「ロック、音楽を利用したローカル自立のアーキタイプ」でもあり、まさに小さな「街」のような存在になった。しかし、2020年、コロナウィルスの猛威が世界を覆いつくし音楽フェスティバルは世の中から消えた。人の居なくなった「街」はこのまま終わってしまうのか? Ken Yokoyama、TOSHI-LOW(BRAHMAN)、the band apartなど若者のカリスマアーティストたちが「仲間」と呼ぶ主催者 野間太一。野間は何を考えこの街を創ったのか?この小さなフェスがなぜ人々を魅了するのか?ステージMC、インタビュー、鹿児島、東北、数々の映像の断片が圧倒的な熱量を持ってその魅力を紐解いていく。映画は全編を通して、WALK INN FES!と共に10年を生きてきた1人の少女の語りべとなり物語は進んでいく。初めてのフェスで喜怒哀楽の感情に目覚めた少女、急速に成長していく自我、やがて「街の記録」は、「少女の記憶」と融合して、その意識のコアにたどり着く。
若者たちのカリスマアーティスト横山健(Hi-STANDARD)にして「血の通ったフェス」と言わせた鹿児島の音楽フェスWALK INN FES!「僕らの街は、僕らで創る。」の10年の歴史を、「僕らの街は、僕らで創る。」の10年の歴史を、出演100バンド以上のライブ映像と熱いコメント、圧倒的な映像美と詩のようなモノローグでいまだ見たことのない音楽ドキュメントの映像譚が誕生した。監督は伝説のパンクムービー「ちょっとの雨ならがまん」、現代美術とパンクが融合した「ファー・イースト・ベイビーズ」の安田潤司。監督以外、映画経験者無しの鹿児島の自主制作映画としてスタートし、全国20ヶ所以上、6ヶ月以上のロングラン上映、劇場は感動の涙に溢れた話題作。