花容月(かようげつ)は天灯籠(てんとうろう)に夜天(やてん)の小説を語るが、その物語は天灯籠の封じていた記憶を呼び覚まし、夜天の秘密が明らかになる。天灯籠は彼を消す覚悟を固める。一方、花朝陽(かちょうよう)と夜天は仲間とともに山を抜け出す計画を進めていたが、花容月の小さな嘘が夜天を大殿へと向かわせ、天灯籠の罠に落とす。異変に気づいた花朝陽は大殿へ駆けつけ夜天を守ろうとするが、天灯籠の決意は揺るがず、ついに夜天に手を下す。
花容月(かようげつ)が命を賭して夜尋(やじん)を守った瞬間、彼の内に眠る修羅の力が暴走を始める。花朝陽(かちょうよう)が身を挺してそれを止めたことで、夜天(やてん)はかろうじて理性を取り戻す。天灯籠(てんとうろう)と力を合わせ、二人は花朝陽を救うため天人花を移し替えるが、目覚めない彼女を前に、夜天の修羅の力は日ごとに膨れ上がっていく。夜天は夜尋と共に山を去る決意を固めるものの、夜尋はすでに修羅疫に侵されていた。兄をこれ以上苦しめぬため、夜尋は静かに別れを選ぶ。
夜天(やてん)が花朝陽(かちょうよう)を癒やす一方、修羅疫に侵された花容月(かようげつ)と夜尋(やじん)は、誰も巻き込まぬため自ら命を絶つ。二人の死は夜天に深い絶望を刻み込み、彼は花朝陽の記憶を封じ、彼女が目覚める日を自らの最期と定めて姿を消す。三年後、修羅へと堕ちた夜天が戻り、目覚めた花朝陽の前に現れる。激突の末、夜天は散り、陰陽玉も砕け、その命は花朝陽の天人の道を完成させる代償となる。誰にも語られぬ過去は封じられ、三年前の記憶は静かに消えていく。
天人の階段で夜天(やてん)と再び向き合った花朝陽(かちょうよう)は、陰陽玉を砕いた瞬間、自分が幾百もの輪廻を夜天と繰り返してきた真実を知る。天人と修羅は天地の均衡を保つため互いに縛られた存在であり、二人の愛は千年を重ねても決着のつかない運命の鎖の中にあった。終わることのない悲劇の循環を拒んだ花朝陽は、夜天とともに天人花となり、この世から修羅も天人も消え去る道を選ぶ。そして世界のどこかで、姿を変えた夜天と花朝陽は、それぞれの時間の中で、永遠に寄り添い続ける。
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