とある孤島で生活をする二人の男と一人の女。「ニコニコ人生センター」という宗教的な団体に所属している3人は、「孤島のプログラム」と呼ばれる無人島での共同生活を送り、安住の地へ行ける日に思いを馳せていた。3人は本名を捨て、男の1人(磯村勇斗)は「オペレーター」、女(北村優衣)は「副議長」、もう1人の男(宇野祥平)は「議長」と名乗り、互いにそう呼び合っている。笑顔を表す顔文字のようなものがプリントされた揃いのTシャツを着て、毎日決められた「プログラム」に従って、規則正しい生活を送っていた。起床すると地面に腰を下ろし、それぞれの脚を伸ばし三角形を描くように足裏を合わせ瞑想。その後、簡素な朝食を囲み、それぞれ昨晩に見た夢の内容を報告しあう。かと思えば、今度はお互い頭に浮かんだ記号をホワイトボードに書き付け、そのイメージが通じ合っているかを確かめるテレパシーの実験のようなことを始め出す。
荒廃した鉱山の町。夫のいる歌手と不倫しているカーレルは彼女の部屋を訪れるが追い返され、行きつけの酒場へ向かう。酒場の店主はカーレルに小包を運ぶ仕事を依頼するが、町を離れたくないカーレルは知り合いに運ばせようと思いつく。歌手の夫から彼女との関係を問い詰められたカーレルは、夫に小包を運ぶ仕事を持ちかける。
精神科病院で働くアンドラーシュは、バイオリンの見事な演奏を患者に聞かせる。彼は自分の子を産んだばかりのアンナのもとを訪れ、彼女に別れを告げる。やがて彼は依存症患者と飲酒したことが原因で仕事を解雇され、ケーブル工場で働き始める。ある日、アンドラーシュは酒場で出会った女性カタと恋に落ち、結婚するが……。
住宅難のブダペストで夫の両親と同居する若い夫婦の姿をドキュメンタリータッチの映像で描き出す。首都ブダペストは住宅難により空き部屋がないため、イレンは仕方なく夫の家族と暮らしている。イレンのことが気に入らない義父は、彼女につらく当たる。帰宅した夫に不満を訴えるイレンだったが、夫はどっちつかずの態度を取り続ける。
2匹の猫、クロとチャーと暮らす二星優斗、30歳。唯一の肉親である祖父・幸三が亡くなったことから始めた“猫付きシェアハウス・二星ハイツ”には、それぞれの夢を持つ4人の同居人が住んでいたが、みな次のステージへと巣立っていった。不動産会社の有美から、かつての入居者たちの活躍を聞かされ、二星ハイツの再開を促されるが気乗りがしない。しかし、祖父が遺した手紙に書かれていた、幼い頃に離ればなれになった弟の存在を想い出して、探し出すことを決意する。その方法とは、“猫付きシェアハウス”と自分の存在を全国に知らしめて、再び住人を募ることだった。そんな優斗をサポートしようと入居者だった、修、毅、丈、ファンの4人が二星ハイツへと帰ってきた。そんなある日、加納直人と名乗る人物が入居希望者として現れたのだが―。
ロシアとウクライナ戦争を理解するためのドンバス13のレッスン。ドンバス地方で起きた実話を元に構成された衝撃のエピソード。クライシスアクターと呼ばれる俳優たちを起用して作るフェイクニュースから始まり、支援物資を横領する医師と怪しげな仕掛人、湿気の充満した地下シェルターでフェイクニュースを見る人々、新政府への協力という口実で民間人から資産を巻き上げる警察組織、そして国境での砲撃の応酬……。無法地帯“ノヴォロシア(※)”の日常を描く13のエピソードは、ロシアとウクライナの戦争をすでに予見していた。ここでは一体何が起きているのだ――※ノヴォロシア 起源は18世紀末にロシア帝国が征服した黒海北岸部地域を差す地域名であり「新しいロシア」を意味する。親ロシア派は、実効支配するドンバス地域に樹立した自称国家「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」からノヴォロシア連邦をつくろうとした。プーチン大統領はこの2つの自称国家の独立を承認し、平和維持を目的とする「特別軍事作戦」と称し、この度の侵略戦争を開始した。
誰の目から見ても幸せそうに見える家庭。建築家の夫ジュンイルと10歳の息子とともに、裕福な暮らしを送っていた主婦ソヒョン。ある日、米国に住み仕事の忙しい妹ジヒョンに代わり、結婚の準備を手伝うため妹の婚約者ウインと会うことに。初めて出会った時から、胸騒ぎを覚える二人。ウインは、物静かな外見に情熱を秘めた大人の女性ソヒョンに魅かれ、ソヒョンもまたしなやかに生きる若いウインに魅れていく。自分の想いをひた隠しにし、家庭とウインの間で気持ちの揺れ動くソヒョン。そしてウインもいけないことだと分かっていながらも義姉への想いを抑えることができない。ウインの突然のキスをきっかけに、二人の間の壁が雪崩をうって崩れていく…。
手に汗をかく「多汗症」チュニは、ニンニクをむくアルバイトで手術費を集めている。 周りの人たちが自分をあまり好きじゃないと思い、一人でたくましく生きていたチュニ。恥ずかしさと寂しさが全てだった彼女に春のような新しい運命が訪れる。
ソウルを離れ、江原道華川(カンウォンド・ファチョン)に幼い娘ソルと一緒に旅立ったジヌは、心優しい農場主に出会い農場の仕事をしながら平和な日々を過ごしている。ある日ソルを出産するやいなや自分に押し付けて逃げた双子の妹ウニョンが訪ねてきて、ソルを連れて行こうとする。さらにジヌが同性愛者という噂が村に広がり、ジヌの平和な日常が崩れていく。
久々に姉ミラを訪ねた弟ヒョンチョルはひとまわり以上も年上の女性ムシンを家に連れてくる。そして、ムシンの連れ子を含めて奇妙な共同生活が始まる。一方、不倫相手の子どもを産むほど愛に生きる母にうんざりしているソンギョン。そして美しく心優しい恋人を愛するあまりに嫉妬に取りつかれたギョンソク。3つのストーリーはやがて混じり合いある”家族の誕生“を目撃する。
水咲つかさは20歳の短大生。大学進学を控えた弟の勇介と父親との3人暮らし。亡くなった母親の代わりに日々家事に奮闘する毎日だが、家族の協力のもと、好きな美術の道を進み始めた。ある日、つかさは自転車から転倒してしまい、通りがかりの男に助けられ、家まで送ってもらう。その男は偶然にも勇介が通う学習塾の講師、村上だった。村上は塾の講師の傍ら小説家を目指している。そんな村上に密かに想いを寄せる同僚の千佳。何も知らないつかさは、勇介の忘れ物を届けに塾へ。村上と再会し、急速にその距離を縮めてゆく。やがて似た者同士の二人は結ばれることに…。そんな時、健気な千佳は村上の為に塾長と関係を持つ。3人の揺れ動く愛の結末は?―
水咲つかさは20歳の短大生。大学進学を控えた弟の勇介と父親との3人暮らし。亡くなった母親の代わりに日々家事に奮闘する毎日。幼馴染の勇介の同級生、翔太はそんなつかさにずっと恋心を抱いている。ある日、つかさは父親の代理で、勇介の三者面談に行くことになった。教室に入るとそこには、高校時代から想いを寄せる教師の小田切が…。偶然の再会に夢見心地のつかさ。思い切ってデートの約束を取り付ける。つかさの悩みに親身に答える小田切に熱い想いが溢れる。しかし、小田切には同僚の教師で恋人の詩織の存在があった。その存在を知り、やり場のない気持ちを翔太にぶつけるつかさ。たまらなくなった翔太はついにつかさを押し倒してしまう。…交錯する恋の結末は―?
第1幕 「満淫電車 イマドキ就活事情」(ほしのみゆ)人気AV女優 ほしのみゆ主演!イマドキ女子大生は就活中に狙われる!優美香(ほしのみゆ)は女子大生。来春の就職を目指して就活中。何とかアポを取り、早朝の通勤電車で入社試験に向かうが、しつこい痴●に遭遇!遅れるわけにもいかず、そのまま我慢してやり過ごそうとするが・・・。 第2幕 「満淫電車 狙われたお姉さん」(西野翔)主演は“恵比寿マスカッツ”でお馴染みの“西野翔”大人気シリーズ、『満淫電車』に初乗車!!主演は“恵比寿マスカッツ”でお馴染みの“西野翔”大人気シリーズ、『満淫電車』に初乗車!!相川しずかは弁護士事務所で働いている。電車内での痴●行為を確認する為、犯行時間と同じ満員電車に乗り込むが… 第3幕 「満淫電車 お姉さんは新乳社員」(水城奈緒)主演は人気AV女優 水城奈緒 スタイル抜群の美巨乳で迫ります!狙われた新人研修!通勤電車の痴●と車内セクハラに限界寸前!主演は人気AV女優で美巨乳の水城奈緒!就職浪人の末、やっと健康食品の訪問販売レディになった彩花はまったく商品を売ることができず、上司の洋子からもっと女の武器を使った営業をするように指導される…。
彩香(伊東ちなみ)は失業中の夫の為、結婚前に経験のあったエステシャンのお仕事を再び始めた。そのお店は歌手、俳優、タレント、成功者のみのVIP専用と噂されている高級エステサロン。好感度抜群の有名なTV司会者は普段の顔とは違うドスケベオヤジ。売れっ子芸人は、彩香を執拗にくどいてくる・・・。ある日、大物俳優からの紹介で、誰もが知る人気アイドルの田島愛子が来店した。彼女はTVで観る元気な姿ではなく疲れ果てていた。彼女の苦悩に同情した彩香は、夫のいる自宅に愛子を連れてきてしまう・・・。
とある小さな田舎町で暮らす芙美(ふみ)。気の合う職場の友人たちとほっこり時間を過ごしたり、うんと年の離れた親友の少年と遊びに出かけたり、ある日、隕石に遭遇するというあり得ない出来事を経験したり。そんなふうに日々の生活を楽しく送るなかで、ときおり見え隠れする芙美の哀しみ。彼女がひとりで暮らしていることには理由があって、その理由には“ある哀しみ”があって、そして草笛をきっかけに出会った男性と恋の予感も訪れて……。
貞淑な妻で、控えめなミリアムは、若くして市長を務める夫ベルントと新居に引っ越してきたばかり。優しい夫、裕福な生活――お互いに愛し合っていると確信し、一抹の不安も抱いていなかったミリアム。しかし、ある日彼女はベルントが頻繁に風俗通いをしていることを知る。あまりのショックに現実を受け入れられないミリアムは、女性としての自信をも失っていく。そんな彼女を見かね、夜のクラブでのアルバイトに勧誘する友人のジルビア。踏み入ったことのない世界に、初めは嫌悪感を抱くミリアム。しかし、男性だけでなく女性までもが性欲を剥き出しにしているのを目の当たりにし、ミリアムの中に羨望の気持ちが芽生える。性に開放的な男女の姿に感化された彼女は、やがて自ら男性を求めるように…徐々にその行動はエスカレートしていき、彼女は淫靡な世界に魅了されてゆく――
一年前に夫を亡くした淳子は夫の残したタイ料理屋を一人で切り盛りしていた。ある日淳子は店に置くハンドメイドのテーブルを通信販売で購入する。 送られてきたテーブルは素朴で素敵な作りをしていたが、オマケで送られてきた人形の首が取れていた。気遣いのつもりで淳子がメールすると家具職人の裕司から送りなおすと返事がくる。そもそも不必要なものが壊れて送られてきたことに納得のいかない淳子は「親切の押し売りはやめて、あなたは宮沢賢治の『ツェねずみ』のねずみにそっくりです」と再度返信。そこから二人の会話が始まった…。夫との死別から立ち直ろうとする淳子と生真面目すぎるバツイチ男・裕司の心の交流が観る者の心を温かくする。人生の半ばを過ぎた大人たちに訪れた優しいラブストーリー。
行き来できる道は線路しかないのに、肝心の駅がない村。今日、大統領府に54通目の手紙を送ったジュンギョンの夢はただ一つ!それは村に駅を作ること。機関士の父テユンの反対にもめげず、姉ボギョンと村に残り、高校まで往復5時間の通学路を通うジュンギョンは天才的な数学の才能に教師から一目置かれていた。そんなジュンギョンの非凡さを見抜いたクラスメイト、自称“女神”のラヒと共に駅の実現に向けた努力は続くのだが…。
20世紀初頭、パリ―――高級娼館“アポロ二ド”の女たちは、毎夜美しく着飾り、男たちの欲望を満たす。しかし、美しく華やかな表舞台とは裏腹に、娼館の日常は女たちの孤独、苦悩、不安、痛みで渦巻いている。やがて閉館を余儀なくされた彼女たちは・・・。
精神科医の貴志は6年前に亡くした妻の薫のことが忘れられず、妻のことを思ってはむせび泣き、薬で精神を安定させる日々を過ごしていた。貴志のもとへ患者としてやってきた綾子は、医師と患者の関係を超え、貴志に寄り添うようになる。しかし、亡き妻への思いが断ちきれない貴志に、綾子は嫉妬心を燃やし、貴志への独占欲をふくらませていく。
デンマークの郊外で暮らすエマは、地元のサッカークラブで活躍する11歳の女の子。家族やチームメートのみんなとも仲良しの彼女は、慎ましくも幸せな日々を送っていた。ところがある日突然、両親から離婚すると告げられたことで、エマの日常が一変する。しかも離婚の理由は“パパが女性として生きていきたいから”だった…!それって、どういうこと?頭の中にいくつもの「?」が浮かんできてパニックに陥ったエマは、ホルモン治療によって女性らしくなり、名前までトマスからアウネーテに変え、やがて性別適合手術を受けるというパパに戸惑うばかり。「大嫌い。パパなんか死んじゃえ!」。そう叫びながらも、本当はパパのことが大好きなエマが、幾多の葛藤の果てに気づいた“自分の気持ち”とは―――。
クリスチャン・ディオールのオートクチュール部門のアトリエ責任者エステル。孤高のお針子である彼女は、デザイナーたちのスケッチ画を元に服飾を製作する仕事に人生のすべてを捧げてきたが、次回のコレクションを最後に引退が決まっていた。そんなある朝、エステルは通勤中の地下鉄通路でハンドバッグをひったくられてしまう。バッグの中には家宝のネックレスとスケッチ画が入っていたのだが…。
結婚5年目の人妻・小夜子は年上の夫との将来を描けずに離婚を考えていた。ある日、友人のアドバイスもあり離婚後の住まいを探しはじめた小夜子は不動産屋の男・洋平と知り合う。物件を見ていくうちに年齢も近く楽天的で話しやすい洋平に小夜子は心を開いていき、離婚を考えていることを明かす。二人の距離はどんどん縮まっていくが、洋平が失踪した妻・光子に未練を残していることを感じとってしまう小夜子。「奥さんに会ってはっきりさせるべきだ」と洋平をけしかけ、僅かな手掛かりを頼りに北に向けて二人の旅が始まる。
地球の核が震えるような、不穏な【音】が頭の中で轟く―。とある明け方、その【音】に襲われて以来、ジェシカは不眠症を患うようになる。妹を見舞った病院で知り合った考古学者アグネスを訪ね、人骨の発掘現場を訪れたジェシカは、やがて小さな村に行きつく。川沿いで魚の鱗取りをしているエルナンという男に出会い、彼と記憶について語り合ううちに、ジェシカは今までにない感覚に襲われる。
人妻のサクラ(春原未来)は結婚7年目、夫の正人の収入で家計が不自由しない専業主婦。しかし夫は仕事に忙しくサクラは日常に退屈している。子供がいないサクラは働き始めようかと正人に相談するがあまりいい顔をしない。そんな時、会社の同僚戸崎の妻(並木塔子)がエステサロンを経営しているから気分転換に行ってみないかと正人に勧められる。体型も気になり始めた彼女はエステに通うことにした。初めて訪れたエステサロンに入室するとそこには男性エステシャンが現れサクラは戸惑う・・。
ソヴィエトのとある秘密研究所では、年老いた天才科学者レフ・ランダウのもとで、科学者たちによる「超人」を作る奇妙な実験が行われている。だがキューバ危機の後、フルシチョフ時代を経て、スターリンが築き上げた強固な全体主義社会の理想は崩れはじめ、かつては徹底的に管理されていた人々の風紀は乱れ、腐敗していた。しかし、そんな堕落を上層部が許すはずもなく腐敗を正すために、KGBのウラジーミル・アジッポが派遣される。彼は所長に「昔なら黙って銃を渡したが幸い時代が違う。いますぐ辞表を書くがいい」と迫り、彼自身が新所長に就任する。こうして研究所を監視下に置いたアジッポは、次第に特別実験グループと呼ばれる被験者の若者たちと親しくなっていく……。
フリーライターの雅とその友人の慎一の二人は特ダネを探しに、人里離れた民泊の宿を訪れることとなった。そんな二人の前にカズキという青年の姿をした幽霊が現れる。実はカズキは宿の管理人の田崎という男の甥っこだったのだが、田崎と喧嘩別れした事が心残りで成仏できないでいた。カズキを無事に成仏させるため霊と交信できる不思議な能力を持つ慎一と何の能力も持たないが性格だけはまっすぐで純粋な男、雅が手助けすることとなるのだったが・・・。
刑期を終え出所したダニーは、兄アーサーと姪リサとの生活をスタート。ポーカーの天才として名を馳せたダニーだったが、兄からはポーカーの禁止を言い渡されてしまう。しかし、リサから逮捕理由を尋ねられたダニーは、アーサーの不在をいいことに言葉巧みにリサの興味を誘いポーカーを教え込む。そんな折、この街を支配するクイーン、アレックスから呼び出しを受けたダニーは借金の返済を求められ、72時間以内に返済しない場合は、アーサーとリサに危害を加えると脅しを受ける。ポーカーの師匠マーチャントや高利貸しのジャズボスらに相談したダニーは、彼らが勧める高額賞金のポーカー大会への参加を決め、再びギャンブルの世界へ足を踏み入れる。
軍人の兄の代わりに、母の看病に尽くしたことでエンジニアの夢を諦めたチャーリー。今は小さな町の整備士として暮らしている。母の死後も、自分が選んだ決断に後悔はせず、納得した人生を送っているつもりだった。ある日、長く続くハイウェイで故障した車を引き取りに行ったチャーリーは、車の持ち主で歌手を目指すナンシーと出会う。彼女と整備工場へと向かったチャーリーは、修理の合間に町のお祭りに誘い、ナンシーをライブ会場のステージに上がるよう導く。突然のサプライズに躊躇するナンシーだったが、チャーリーの言葉に押され歌い始める。互いの人生や夢を語り合った2人はやがて惹かれ合っていくのだが…。
女子高生の芙美子は父親と二人暮らし。家庭を顧みない父親に不満や寂しさを抱えながらも素直になれず、幼馴染の朔ともギクシャクしていた。そんなある日、地震による大規模停電の影響で東京が大混乱に陥り、当たり前だと思っていた日常が一変する。在宅避難を余儀なくされる芙美子たちだが、防災知識も備蓄もない家族にとってはハードな生活だった。突然訪れた緊急事態に、急接近する幼馴染との距離。芙美子は平穏な日常を取り戻せるのか!?災害をきっかけに一変する生活環境の中で人間関係の大切さに気付く…実際に被災した際に役に立つかもしれない知識やテクニックも登場するリアル・サバイバル・ホームドラマ
桜の花の蕾が膨らんで、満開の季節の訪れを誰もが感じている大阪・キタ。中崎町にある古い木造のアパートで、白骨化した老婦人の死体が発見された。警察は実況見分で、アパートの周りの捜査や関係者へ事情聴取を行っていた。孤独死なのか、または財産絡みの謀殺なのか、いろいろな噂が飛び交っている。そんな中、中国、台湾、韓国の観光客、マレーシアのビジネスマン、ネパール難民、ミャンマー人留学生、ベトナム人技能実修生などの外国人たち、彼らとの日常を共有している日本人たちの三日間の小さな出来事の断片が、大阪の中心、梅田北区、通称《キタ》と呼ばれる限られた地域の中で人知れず起きている。時に滑稽で、時にもの悲しく、時に倒錯的に…。事件の調査が終わりを告げるとき、この間に彼らに起きた様々な人生の岐路も新たな展開を迎えようとしていた。
高校の音楽科に通う凛子(りんこ)と鍵太郎(けんたろう)裕福な家庭に生まれ何不自由なく育った凛子は、ショパンが大好き。ショパン国際ピアノコンクール出場を夢見ていた。かたや貧しい家庭で大学進学も危うい鍵太郎は、技巧的なラフマニノフを得意としていた。ライバル関係だが仲は良かった2人を、阪神淡路大震災が運命を大きく分ける。鍵太郎は、コンクール入賞者に贈られる海外奨学金でワルシャワ音楽大学進学を狙っていたが、震災の怪我で出場できず凛子に白羽の矢が当たる。結果的に凛子が留学することになってしまう。4年経ち、凛子が帰国すると、作曲家として活躍している鍵太郎の姿があった。しかし、人が変わったかのように冷たくなった鍵太郎は、凛子に試練を課す。追い込まれていく凛子の右手が支障をきたすのは時間の問題だった。「人の心に届く音」とは何だろうか?堕ちたとき、人はどう生きれば良いのだろうか?そんな問いかけをするご当地ピアノ映画である。
金沢地方(金沢市・光覚寺)の『飴買い幽霊』をベースにした『夏色ソフト』は思いやりが人の心を勇気づけてくれる物語。能登地方(富来町)の『桜貝伝説』をベースにした『桜色の風にのって』は「親子の絆」と「友情」が交錯する物語。加賀地方(粟津温泉)の『おっしょべ恋物語』をベースにした『はるいろハート』は大切な人は常に目の前にいることを教えてくれる物語。
かつてはプロ入りが期待されるほどの高校球児だった「イチ」と「ハチ」。甲子園出場が決まり、明るい未来が待っているはずだった。しかし、部内の不祥事により出場が取り消されてしまい、彼らの転落人生がはじまった――。10年後、薬物にまで手を出し堕落した生活を送っていたふたりは、軽い気持ちで不良グループのリーダーから高級アメ車を借りたばっかりにハプニングが大勃発!町のヤクザに因縁をつけられ、アメ車をカツアゲされてしまう。右往左往しているふたりは、偶然にも野球部の元マネージャー早紀と再会。早紀は、あろうことかヤクザの車を盗んでいた。ふたりが三人になり、ヤクザに追われ、不良グループからはアメ車の催促、さらには警察からも目を付けられ、まさに絶体絶命の大ピンチ!思い出すのは10年前、甲子園が決まったあの日のマウンド。二死満塁。ゲームセットにはまだ早い!
ベルリンの売春宿「クイーンズ」で長年働いているサシャ。セックスをしては休憩室で待ち、また次の男にあてがわれる日々を繰り返していた。しかしその鬱屈した毎日は、破天荒だが不思議な魅力を持つ新人のジェシーがやってきたことで一変する。互いに強く惹かれ合い、自然と体を重ね、激しく求め合うようになる2人。これまでにない愛を感じて夢のような日々を過ごす2人だったが徐々にすれ違い…。
この曲の誕生には、曲の作者であり、MercyMeのボーカルである“バート・ミラード”の半生が大きく関わっている。暴力的な父アーサーのもとで幼少期を過ごすも、決して優しさを忘れなかったバート。高校時代に歌の才能を見だされると、遂に乱暴な父のもとを飛び出し、音楽の道へと進んでいく。父アーサーは、本心ではバートと分かり合いたいと願っているが、その気持ちを素直に現すことができず、バートが去っていくのを止めることができなかった。ミュージシャンとして順調にキャリアを積むバートだったが、ある日、音楽業界の手痛い洗礼を受けた事で自信を無くし、全てを捨てて故郷に戻ってきた。そこではアーサーが、過去の自分を悔い、なんとかバートと解り合おうとする。しかし、バートはそれを信じることができず、いらだちを覚えていた。ただ、アーサーの身に起こっている事を知るまでは。
1986年、秋。黍名子中学で3年生の担任を持つ甘利田は、受験シーズンに突入するにも関わらず、給食の献立表のみを気にしていた。学年主任の宗方早苗はそんな甘利田に呆れつつ、彼女自身もある悩みを抱えていた。そんなある日、甘利田にとって受験以上に気になる事件が浮上する。給食メニューの改革が決定されたのだ。不穏な空気を察知した甘利田は、給食を守るために立ち上がる!果たして受験は?卒業は?進路は?そして、中学最後のうまそげ対決、勝者はどっちだ!?
トランスジェンダーのヴァレンティナは、出生届にある名前ラウルではなく、通称のヴァレンティナで新しい学校に通う手続きのために、蒸発した父親の行方を捜している。トランスジェンダーであることを隠しながらも、新しい友人や生活に慣れ始めたころ、ヴァレンティナはパーティで見知らぬ男性に体を触られる。この事件をきっかけに、彼女はSNSでのいじめや脅迫、暴力事件に巻き込まれていく。
小説家のジョンホは、大学講師の妻ジースと二人暮らし。ある日、キャンパスで女子大生のへインを見かけたジョンホは、少年時代の初恋の相手ジョンヨンに瓜二つであることに驚く。ジョンヨンは不良にレイプされ自殺、その傷跡は今もジョンホの心に深く刻まれていた。へインを誘惑したジョンホは、禁断の関係にのめり込んでゆく。一方、夫の不倫を知ったジースは、嫉妬にかられ次第に精神のバランスを崩し、そして・・・・・。
現代のニューヨークらしい大都会に住むアビゲイル・ハームは、視覚障害者に物語を読む訪問ソーシャルワーカーの仕事をしている孤独な女性だった。ある日、世話をした相手の老人から、ある廃墟に行くと入浴している男性がいるから、彼の着物を隠してしまいなさい・・・彼はあなたのものになる・・・と言われて、廃墟に出掛けてみる。そこでアビゲイル・ハームが見たものは不思議なアジア人男性だった・・・。
空(そら)と海(かい)は、日本人の父・高志(たかし)と韓国人の母・チスクの間に生まれた一卵性双生児の姉弟。大きな湖があり、民族芸能が盛んな韓国・安東(アンドン)で生まれ育った。現在、28歳となった空は中国・上海(シャンハイ)に暮らしている。イラストレーターとして仕事を得ようとするが、作品の売り込みはなかなかうまくいかない。出版社に勤める日本人の男性、望月隼人(もちづきはやと)が何かと空の絵を気にかけ、仕事を提供しようとする。異郷の地で暮らす二人は、似たような境遇から親密な関係を築きつつあった。
ロックスターだったジイちゃんが、孫に託した、最後の夢。沖縄市コザ、かつては隆盛を極めた街だが、現在はジジイ達が朝から呑んだくれ、ゴーストタウンの一歩手前。そこで暮らす若者・翔太は、特にやりたいこともなく、惰性で日々を過ごしていた。翔太にはちょっと変わった祖父(ハル)がいた。ハルは、かつてはベトナム戦争に向かう米兵たちを熱狂させた伝説のロックンローラーだったが、今は近所や息子から疎まれるただの変なジジイ。ある日、ハルは交通事故で亡くなってしまう。失意の翔太の前に現れたのは、なんと死んだはずのハル。「やり残したことがある」とハルは翔太の体をのっとり、翔太の魂は、1970年代へとタイムスリップ!翔太はそこで驚きの真実を知り、あるサプライズを思いつく。翔太が仕掛けた、未来へのサプライズとは。そして、ロックンロールジジイが孫に託した、最後の夢とは・・・・・・?
香澄(宮沢ちはる)はサラリーマンの義男と二人暮らし。平凡だが幸せな夫婦で子供ができるまではと共働きをしている。結婚5年目、夫との夜の生活は次第に淡白になり、女盛りの香澄は不満に感じている。同僚の智美に愚痴をこぼすと旦那以外の趣味や相性が合う異性の友人を持つことで気晴らしをしてはと勧められる。なんでも不倫とは違い、今はやりの「セカンドパートナー」というらしい・・・。
若く才能ある建築家のルークは、カナダ・ケベックの高級住宅地に自ら設計した家で、美しい妻ステファニーと暮らしていた。週末になれば、ゴルフやテニス、ときには鴨のハンティングなど、金持ちの娯楽を楽しむ優雅な生活。自らの美しく完璧な人生を誇りに思うルーク。しかし、出張先で訪れたトロントで、ルークは取引先のリンゼイの美しさに心を奪われる。互いに既婚者ながらも、強く惹かれ合う二人――自然と一線の関係を超えてしまう。帰宅してからも、リンゼイを忘れられず、思いを馳せるルーク。しかし、自分が築き上げた、誰もが羨む生活を捨ててまで、リンゼイのもとへ行こうとは思えずにいた。さらには、ステファニーが精神的に病んでしまったことから、ルークは理想の人生を追い求め、理性を失い始める――
エマは、田舎町のスーパーマーケットで働く25歳の明るい女性。ある夜、近くの村に住む30歳の職人トマシュとバーで出会い、身体の関係をもつ。二人とも期待していなかった一夜が、その後、身体を重ねる回数が増え、同棲へと急速に発展していく。居心地の良さを感じたエマは、自分の過去の出来事を打ち明けようとするが、今を生きることが大事だと考えるトマシュは気にしなかった。ポルノサイトに出演していたエマの動画を見つけるまでは・・・。噂話だけでなく、動画は小さな町にあっという間に広がり、エマへの視線や接し方が一変。過去とは違う今を生きようとするエマと、動画の中の変わらないエマの存在。ネット上から消えない過ちに、ふたりは振り回されていく・・・
高校生の澄子(福永朱梨)はある日橋から身を投げた。しかし、死ねずに生還してしまった。数ヶ月ぶりに学校に戻ってきた澄子は、幼馴染の秀明(金井浩人)を執拗に脅迫し始める。身を投げる原因を作ったのは秀明であり、秀明が教師である波多野(美知枝)と密かに交際していると言う秘密を握っていたのだった。その行為は日々エスカレートしていくが、そこには秀明との過去、そして澄子の家族に関わる、ある少女の幻影があった…。
美子(古川いおり)は孝人と結婚後、専業主婦として穏やかな日々を送っている。夫の孝人は几帳面な性格で、規則正しい生活を求め、行動を束縛するところがあったが美子はなるべく気に留めないようにしていた。ある日、元同僚の七瀬から以前勤めていた会社の仕事を手伝って欲しいと懇願された。なんでも新規事業で人手不足だという…反対する孝人を期間限定と説得して職場に復帰するが…。
「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」その16文字から始まった、沼のような5年間。明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った<彼女>に、一瞬で恋をした。下北沢のスズナリで観た舞台、高円寺で一人暮らしを始めた日、フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり・・・。世界が<彼女>で満たされる一方で、社会人になった<僕>は、“こんなハズじゃなかった人生”に打ちのめされていく。息の詰まる会社、夢見た未来とは異なる現在。夜明けまで飲み明かした時間と親友と彼女だけが、救いだったあの頃。でも、僕はわかっていた。いつか、この時間に終わりが来ることを・・・。
1997年3月、1台の車がアフガニスタンの国境へ向かっていた。車の中には3人の男が乗車。そのうちの1人は、湾岸戦争では西側の記者として唯一バグダッドに残り、現地から生中継したことで知られる有名なCNN記者ピーター・アーネットだった。危険を顧みず世界に真実を伝えてきた男はまた1つ、危険を冒して真実に近づこうとしていた。彼の目的はアメリカに宣戦布告した男、テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディンへのインタビュー。アフガニスタン東部の都市ジャララバードでアルカイダ側の連絡を待っていたアーネットたちだったが、直前にビンラディンの暗殺未遂事件があったことから、厳しい取材制限を受けるハメになるのだが…。
パリ郊外にそびえ立つ公営住宅ガガーリン。老朽化したこの団地にはかねてから解体の噂が流れていたが、ここで育った16歳の少年ユーリは、大切な思い出が刻まれた場所を守るため、友人らと共に取り壊しを阻止しようと動き出す。自由で快活なロマの少女ディアナに恋心を抱き、彼女や親友フサームとの交流の中で、不器用ながらも成長していくユーリ。しかしそんなある日、行政当局の調査によって団地の解体が正式に決定してしまう。次々と住民が立ち退き、母親にも見捨てられたユーリは、深い悲しみの中で途方もないミッションの実行を決意する。
1987年ロンドン。女は夫との結婚生活に不満があり、ユダヤ系アメリカ人作家フィリップの仕事場を度々訪れる。そこで彼らは人生、宗教、愛、社会、互いの夫婦生活について話し、セックスをする。フィリップは女との会話を書きとめ創作に。その創作ノートには、NYで入院している昔の愛人、チェコから亡命してきた女性、かつての教え子の女性なども登場する。現実か虚構か、危険な戯れなのか、彼女たちは創作上の人物なのだろうか?
サマーキャンプから帰ってきたフィルは、双子の姉ダイアンと母グラスとの間に険悪な空気を感じ取る。家での居心地が悪くなったフィルは残りの夏休みを女友達のカットと遊び歩いた。新学期が始まると、ハンサムで謎めいた転校生のニコラスがクラスにやってきた。カットの忠告をよそに、フィルはニコラスと一目で恋に落ちるが、フィルの親友であるカットは二人の姿に嫉妬を覚えていた…。
素行の悪さ、下劣な芸風で周囲に煙たがられ、一向に漫才師として売れる気配のない塚口敏夫は、相方の国松博之と共に小劇場で漫才をする日々を過ごしていた。ある日、そんな二人にテレビ出演のオファーが舞い込む。しかし恋人との間にある大きな問題を抱えていた塚口は、現実と妄想が交錯する中で、やがて漫才師として取り返しのつかない事態へと巻き込まれていくのだった。
ソウル西北に位置し、北朝鮮とも対峙する街パジュ。数年間インドで放浪生活を送っていたウンモは故郷のパジュに帰ってくるが、そこでは事故死した姉ウンスの夫、ジュンシクが以前と変わらぬ生活を送っていた。かつて学生運動の活動家だったジュンシクに対し、姉の生前から複雑な感情を抱いていたウンモは、次第にジュンシクを異性として意識し始める。一方で、姉の死に疑問を抱いたウンモはジュンシクを責めるが……。
携帯を持たない。合コンにも行かない。他人には干渉しない。アパレル会社で事務の仕事をしながら、静かで規則的な毎日を送る独身OLのヒロコ(渡辺真起子)には誰にも言えない秘密があった。彼女は家に帰ると、顔も手も足も無い“トルソ”と呼ばれる男性型の人形を、心と体の拠り所にしていたのだ。ところがある日、ヒロコとは正反対の性格を持つ奔放な妹ミナ(安藤サクラ)が家に押し掛けてきたことで、彼女が守ってきた日常は揺らぎ始めてしまう。傷つくことを恐れて他人との繋がりを頑なに避けてきたヒロコと、夢を抱いて上京してきたが仕事も恋愛も上手くいかないミナが始めた共同生活。短い夏が終わりを告げるとき、ふたりが歩き出した新しい人生とは…。
韓国、ソウル。脱北者の女性リ・ジナは、定着支援研修を終えて小さなアパートに辿り着いた。彼女は中国に残した父を呼び寄せる為にお金が必要な事から、慣れない言葉と接客に四苦八苦しながらも近所の食堂で働き始める。しかし、夜遅くまで必死に働き、節約しても、学歴もコネも信用もない脱北者が稼げる金額はたかが知れている。それでも父を救いたいジナは、ブローカーのビョリに新しい仕事を紹介してもらい、ボクシングジムの雑用アルバイトもする事になる。翌日の勤務初日、ジナはボクシングのトレーニングに励む女性訓練生に目を奪われる。北朝鮮時代に軍隊でボクシングを経験していた彼女の血がうずいたのだ。そんなジナにトレーナーのテスが声を掛ける。そしてグローブを渡されたジナは、次第にボクシングにのめり込んでいくのだが…。
パリ郊外の団地に住むアフリカ系移民の少女マリエムは忙しい母親と暴力的な兄の代わりに小さい妹たちの面倒をみる毎日。成績が悪くて進学もままならない、そんな日々に鬱屈していたある日、不良少女たちと出会い、つるむようになる。次第に抑えていた感情を吐き出すように、より危険な世界に足を踏み入れていきながら、自分の人生を生きようとする・・・。少女たちの衝動と痛みを鮮烈に描いたガーリームービーの傑作。
女子高を卒業して10年、美玲(桜井玲香)はモデルを続けているが、いつの間にか雑誌のグラビアを飾ることはなくなった。そんな中、放送クラブで一緒だったアンディ(三戸なつめ)から、部長だったまりりん(岡崎紗絵)と3人で、取り壊しになる母校にタイムカプセルを探しに行こうと誘われる。超マジメで目立たなかったまりりんが広告代理店に就職し、デキる女ぽくなっているのを見て焦り、相変わらずカメラ好きサブカル系のアンディにホッとする美玲。裏門から忍び込んだ3人は、廊下を走り、笑い転げ、やりたい放題。結局、タイムカプセルは見つからず、また週末に集まることになる。何にでもなれると思っていたあの頃の自分に戻ったつもりの3人だったが、事態は全然!違う方へと転がっていく──。
勝新を敬愛する高校3年生のハダシ。キラキラ恋愛映画ばかりの映画部では、撮りたい時代劇を作れずにくすぶっていた。そんなある日、彼女の前に現れたのは武士役にぴったりな凛太郎。すぐさま個性豊かな仲間を集めだしたハダシは、「打倒ラブコメ」を掲げ文化祭でのゲリラ上映を目指すことに。青春すべてをかけた映画作りの中で、ハダシは凛太郎へのほのかな恋心を抱き始めるが、彼には未来からやってきたタイムトラベラーという秘密があった―。
池田徹(TAKAHIRO)は、島で一二を争う凄腕の漁師だったが、12年前に漁をしている最中に嵐と遭遇して、妻を亡くした過去があった。その時、自身も頭を強打し、目覚めた時には全て記憶を失っていた。事故後、徹は一切漁に出ることなく、失った記憶に怯えながら日々を生きていた。過去を振り返ることも、未来へ動き出すこともできないまま葛藤していたのだ。そんな息子の姿を見て、母親の信子(松坂慶子)も苦しい思いを抱えている。一方、島のフェリー乗り場には木村めぐみ(山口まゆ)、福間雄一(板垣瑞生)、横山愛美(柴田杏花)、の高1の留学生が到着する。県立隠岐島前(どうぜん)高校では「島留学」と称し、都会から越境入学で生徒を受け入れているのだ。「島留学」では、単身やってくる生徒に島で親代わりになってくれる世話役を島内から募集して、生徒ごとに「島親」としてあてがい、島で生徒たちが快活に生活できるようサポートしている。池田家もこの取り組みに賛同し、雄一の「島親」になった。徹は漁協の休みに釣りに出かけ、距離を縮めていく。高校では生粋の島生まれの生徒と島留学できた都会育ちの生徒が悩みや葛藤をもちながらも、それぞれ将来への夢や希望に向かい、絆を深めていく。そんな高校生たちとは対照的に、徹は依然、未来への一歩を踏み出せずにいた。船着き場に佇む徹を見つけた信子は心配そうに声をかけるが、徹は「大事なことを忘れてしまっている。いや、その大事なことすら何か分からない……」と苦しい胸の内を吐き出す。ある日、信子は徹の記憶を取り戻そうと、ある計画を実行する。果たして徹の失った時間は戻るのか、また、止まった時間は再び動き出していくのか?