羊から産まれたのは、羊ではない“何か”――山間に住む羊飼いの夫婦イングヴァルとマリア。ある日、二人が羊の出産に立ち会うと、羊ではない何かが産まれてくる。子供を亡くしていた二人は、“アダ”と名付けその存在を育てることにする。奇跡がもたらした“アダ”との家族生活は大きな幸せをもたらすのだが、やがて彼らを破滅へと導いていく―。
ファッション界でカメラマンとして働くカレンは、世界中からオファーが来るほどの超売れっ子。仕事で忙しい彼女を支える献身的な夫、まだ幼い可愛い一人娘――自分でもこれ以上完璧な人生はない、と思っていたカレン。ある夜から、彼女は同じ夢を何度も見るようになる。それは、ホテルの一室で、ベッドに腰をかける裸の男の夢。そしてカレンは仕事先のフランスで、夢で見た男と全く同じ男マチェックに遭遇する。最初はカレンを不審に思っていたマチェックだが、彼女の夢の話を聞き、彼女に興味を示すように。やがて互いに家庭を持つ身でありながら、一線を越えた関係になった二人。しかし、浮気と割り切るマチェックに対して、カレンはどんどん彼との関係にのめり込んでいく。家庭もキャリアも捨てマチェックの仕事部屋に住み着くカレン。そんなカレンとは対照的に、家庭や仕事を優先するマチェック。帰る場所を失ったカレンは、執拗にマチェックを求め、その行動は次第に異常な愛へと変化していく――。
ハネムーンでパリを訪れたシェーンとその妻ジューン。幸せに満ちた新婚旅行にはある秘密が隠されていた……。それはかつて彼が巻き込まれた研究の副作用で、《欲望》と《暴力》が結びつく危険な衝動を抱えていることだった。同じ研究に関わり、同じ病を抱え欲望のままに暴走するコレ。街の片隅で彼女は人を襲い続け、夫のレオは彼女を守りながら孤独な日々を送っている。やがてシェーンは症状の真相を求めてコレの元を訪れるが、二人の“止められない本能”はすでに取り返しがつかない悲劇の始まりだった――。
北京の片隅で、窓清掃員の夫アン・クンと貧しくも幸せに暮らすマッサージ師のピングォ。ある夜、泥酔したピングォは店のオーナー、リン・ドンに関係を迫られ、その現場を窓の外から夫に目撃されてしまう。この事件をきっかけにピングォは解雇されるが、ほどなくして彼女の妊娠が発覚。事態はリン・ドンの妻をも巻き込み、金と欲が絡み合う思わぬ騒動へと発展していく。
恵まれない家庭環境に育ち、非行を繰り返す青年エリック。彼は、更生施設で同じく暗い過去を持つ女性シェリーと出会う。瞬く間に燃えるような恋に落ちた彼らは脱走を成功させ、誰も知らない場所で二人だけの時間を過ごすうちに、お互いの中に生きる意味を見出して深く愛し合っていくのだった。しかし、謎の組織が隠れ家を襲撃し、二人は惨殺されてしまう。やがて命を落としたエリックのもとへ死の国の使者であるカラスが現れ…。
連続変死事件に揺れる町ウォルバーグ。どうやら犯人はウサギ軍団を操り人間に化ける伝説の怪物ジャカロープらしい・・・そんなウワサも囁かれる中、町はイースターのお祭り〈イースター・パルーザ〉に突入する。果たしてクセモノだらけの住民の誰がジャカロープなのだろうか? そして、イースターをジャカロープのもこもこした魔の手から守ることはできるのだろうか? ウサギ、ニンジャ、陰謀論者、アル中の中年女性などなどの入り乱れる戦いが今、幕を開けた!
<死の天使>と呼ばれたナチス医師ヨーゼフ・メンゲレは終戦後、南米で潜伏生活を送る。ナチス時代の仲間たちが次々と逮捕される中、彼は戦犯を追及するモサドの網を狡猾にくぐり抜け、ゆがんだ思想を抱えたまま、日常の世界に溶け込んでいく…。
美大生の青年アドナンは夏のあいだ、叔父の洒脱な自宅で留守番をするためにニューヨーク・ブルックリンにやって来る。同時にギャラリーでインターンを始めるが、そこで展示されているのは、去年の夏、彼が出会った奇抜な刺繍アーティストの作品だった。過去と現在が交錯し始めるなか、官能と創造の出会いの連なりが、アドナンの日常の輪郭を曖昧にしていく。
崇拝する美しいママンに会うため、祖母のもとで育てられていたピエールは両親が暮らすスペイン、カナリア諸島を訪れた。 自堕落な父親に対する煩わしさはあるものの、ママンとの平穏な暮らしへの訪れに胸を震わせながら。 しかし、父親の事故死と共に、幻想は崩れ去る。 母を敬愛する喜びは打ち砕かれ、代わりにピエールの人生は不安と恐怖に支配される。 青い海、煌めく太陽の下、ママンが徐々に本性を露にしはじめたのだ。 17歳の少年が知る、不道徳で魅惑的なママン。ママンが連れてくる若い愛人たち。毎夜繰り返される堕落した淫らな夜の日々。 刹那的で欲望に忠実なママンは、逆らいがたい支配力で若者たちを惹きつけていた。 少しでもママンに近づくために、ピエールはママンに紹介された女性たちと不道徳で残酷な遊びに身を投じていく。 そして、残酷で暴力的な愛の行く末には、衝撃的な結末が待っていた―。
ベルギーの人里離れた村にマルタとフェリックス兄妹が住んでいる。 彼らは猟奇的な殺人鬼モンズの子孫で兄のフェリックスは父親の後を継いで密かに残酷な殺人を犯し、マルタはある工場の清掃員として働きながら静かに暮らしている。 しかし、工場の職員たちは日々マルタの外見を卑下し、彼女を劫奪する。ひどいいじめに耐えられなかったマルタは、ますます暴力的になっていく。 そんなある日、彼女は望まない妊娠をすることになり怒りに満ちた彼女は、自分を襲った工場職員たちとすべてを見ても黙過した上司を懲らしめることにする。 みんなが集まった食事の席、マルタは妊娠を知らせ、彼らへの報復を本格的に始めるが…
自殺した母親が遺した膨大な借金を背負わされた美しいリガヤ。家を守るため、生きるため、彼女は毎夜、部屋を訪れる男たちにその身体を捧げる。欲望の餌食となり、尊厳を削り取られていくリガヤ。そんな彼女を、屋敷の使用人としてただ静かに見守り続ける青年カルロ。リガヤの心は、男たちの裏切りと暴力で壊れ、やがて残酷な忘却――アルツハイマーが彼女を襲う。時は流れ、老いたリガヤの記憶の中で、自分を愛したカルロの存在だけが抜け落ちていく。自分を傷つけた男たちの名を呼び、怯える彼女。それでもカルロは、彼女のために食事を作り、髪を梳かし、祈る。欲望の果てにボロボロになった女と、その影に一生を捧げた男。二人が辿り着く、痛切な愛の結末とは―。
小説家とセックスワークの狭間で漂流する25歳マックス、青春の体温。ロンドンに住み、将来を嘱望されている若い作家志望のマックス。彼はデビュー作となる長編小説をリアルなものとするために、“セバスチャン” という名前で男性相手のセックスワークの世界に足を踏み入れる。職業を通して体験する未知の世界。様々なクライアントと接していく内に、マックスとセバスチャンの境界線を次第に見失っていく…。
失恋後にニューヨークに移り住んだステラ。 いろんな男と付き合っては別れ、気がつけば曖昧な身体の関係ばかりを繰り返し、心はいつも満たされない。 失敗のたびに二人の親友に愚痴をこぼし、恋愛もキャリアも中途半端なままの日々を過ごしていた。 そんなステラの日常にも少しずつ変化が訪れるが・・・
新人女優のカリーナは、市長である父との確執を抱えながらも、恵まれた環境と美貌で周囲の羨望を一身に集めていた。恋人ブルースとの関係を楽しんでいた彼女だったが、彼の浮気発覚を機に、以前から気になっていたブルースの従弟ジョーダンへと近づいていく。粗野なブルースとは対照的に、ミステリアスな孤独を纏うジョーダン。幼い頃に両親を亡くした彼は「自分の傍には精霊がいる」と語る奇妙な青年だった。彼にはメルシーという恋人がおり、カリーナの誘惑に戸惑いを見せるが、強引な彼女に押し切られる形で二人は一線を越えてしまう。やがてカリーナの妊娠が発覚し、事態は誰も予想しなかった破滅へと加速していく――。物語は凄惨な結末から「逆再生」で語られ、その衝撃の過程が剥き出しにされていく。
ある日、空が裂け、世界は崩壊した―。裂け目からは異世界の“侵入者(ブレイカー)”が人類に襲いかかり、文明は滅び、わずかな生存者は荒廃した地で恐怖の日々を過ごしていた。かつて男達はブレイカーとの戦いに敗れ、人類の運命は女性に託されていた…その女性戦士の隊長役として本作で剣を握るのは、『バイオハザード』シリーズでアクション女優のトップスターとなったミラ・ジョヴォヴィッチ。本作では、異世界からの脅威に立ち向かう強き母を演じ、圧倒的存在感と卓越した剣さばきで“戦う女戦士”の完全復活を魅せつける!さらに、生き残りをかけた夫役のルーク・エヴァンスと娘との感動の家族愛を描いたヒューマンドラマも融合、壮大なSFサバイバル・アクションがここに誕生した!
マニラでの都会暮らしに心身ともに疲れ果てたクレアは、新天地を求めて静かな農村カプカプへとやってくる。彼女は地元の製粉所で働き始めるが、そこは平和な風景とは裏腹に、大手資本による宅地開発の波に飲み込まれようとしていた。開発を頑なに拒む地主のカルメロと、貧しい生活を抜け出しマニラでの成功を夢見る義理の息子のアンドレス。二人の間で板挟みになる妻ノラの苦悩をよそに、アンドレスは都会的な魅力を持つクレアに惹かれていた。ある晩、ノラの目を盗み、アンドレスとクレアは密やかにも激しく求め合う。それ以来アンドレスは、謎めいた美しさを放つクレアへと溺れていく。しかし、その甘美な情事は、土地を巡る執拗な買収工作と絡み合い、やがて凄惨な悲劇を招き寄せる。
神戸の山中に佇む廃神社で、日韓文化交流プロジェクトに参加していた大学生たちが忽然と失踪した。その中には、プロジェクトの責任者であるユミの妹・ヒジョンも含まれていた。知らせを受けた祈祷師ミョンジンは大学時代の後輩でもあるユミのもとへ韓国から駆けつけ、失踪事件の調査に乗り出す。二人は地元の牧師ハンジュや、大家の佐藤の協力を得ながら手がかりを追うが…。
セシリア(シシー)とエマは10代の時、一緒に老いていくことを約束し、二人の仲を引き裂くことはない親友だった。 エマが新しい友人アレックスと付き合う前までは… 12年後、セシリアはSNSインフルエンサーで成功し、独立的で現代的なミレニアル世代が夢見る人生を送ることになった。 しかし、それも10年ぶりに初めてエマと出会うまではそうだった。 エマはセシリアを山奥の人里離れた小屋に招待し、そこでアレックスはセシリアの週末を地獄にするに至る。
スージーたちは、妹ケイトの誕生日を祝うため、森の奥にあるキャンプ場へと向かっていた。道中で出会った男から「森へ行ってはいけない」と警告を受けるが、彼女たちはそれを無視し、奥へと進んでいく。到着後の談笑の中で、ひとりがネットで拡散された“ピグレット”と呼ばれる怪物の噂を語り出す。それはこの森とは無関係の都市伝説のはずだった。しかしその裏で、得体の知れない存在が、静かに獲物を狙っていた。やがて仲間たちはひとり、またひとりと姿を消していく。この森で、一体何が起きているのか―。
パリ郊外の小さなアパートに暮らすシングルマザーのモナは、発達に遅れのある30歳過ぎの息子ジョエルを女手ひとつで育ててきた。モナはショッピングモールのビューティ・サロンで、ジョエルは障がい者のための職業作業所で働いている。互いを支え合い、いたわりながら暮らしてきた二人。ところがある日、モナは、ジョエルと同じ施設で働くオセアンが彼の子を妊娠したと聞かされる。二人の関係を何も知らなかったモナは動揺し、母子の絆も揺らぎはじめる――
現代美術展の主催者として華やかに振る舞うクリスティーナには、ドバイで富裕層向けに秘密のエンターテインメントを仕切る裏の顔がある。世界中から集められた魅惑的な女性たちが働くその舞台は、甘い誘惑と緊張が交錯する危うい世界。かつて自らもホステスとしてその場に立っていた彼女は、野心を武器に頂点へと上り詰めた。しかし高級ホテルで起こったとある警察沙汰をきっかけに彼女は裏の組織のターゲットとなり命を狙われることに…。
フリーランスのライター、マーゴと、料理本を作る夫ルーは、結婚して5年目。二人の間に子供はいないが、いつまでも恋人同士のように仲睦まじく暮らしている。朝は一緒に目覚め、ベッドの中でひとしきり冗談を言い合い、キッチンで新しい料理を研究するルーにマーゴがちょっかいを出す。恋愛時代の情熱やときめきは薄れつつも、何ひとつ不満もなく穏やかな愛情を育む毎日。ある日、マーゴは仕事で訪れた島で、ダニエルという一人の青年と出会う。情熱的な眼差しをもつダニエルに、強烈に惹かれる何かを感じてしまうマーゴ。ダニエルとの束の間の時間を楽しむが、彼が偶然にも自分の家の真向かいに住んでいることを知り、激しく動揺する。意図せずダニエルと過ごす時間が増え、夫とは正反対の彼に惹かれていくマーゴ。どうにもならない思いが募ったとき、マーゴが決めた道とは――。
1940年、ドイツ軍攻め入るフランス、パリ。夫を亡くした教師オディールは、戦火を逃れるため、2人の子供と共に南へと向かう。空襲の最中、突然現れた美しく、不思議な魅力を持つ青年イヴァンに命を救われた母子は、彼に導かれ森を進む。たどり着いたのは、時間の止まった屋敷だった。閉ざされた生活の中、オディールとイヴァンの心の乾きは危うい感情へと変化していく。激しく求め合うようになる2人に、誰も予想し得なかった衝撃的な結末が訪れる。
隣に住むヴィオレットとフローレンス。一見とても普通の生活を送っているが、ヴィオレットは育児休暇中で辛い日々を送り、フローレンスも仕事も夫ともセックスレスでうまくいっておらずうつ状態。ある日、カラスの騒音から二人の交流がはじまり、それぞれの満たされない気持ちや不満を話すうちに意気投合する二人。お互いに様々な業者の人たちを誘惑して密やかに快楽を追いはじめたり、自分自身を見つめ直すことに。しかし、刺激的だったはずの“遊び”が二人の間に微妙な温度差を生み・・・
1985年、ビデオテープの全盛の時代。ある研究が秘密裏に行われていた。それは、あらゆる形状に変身する生物の正体を明らかにしようとするもの。その記録に連なるように、殺人ファミリー、邪神の復活、デジタル世界に棲む悪魔、死を予知する青年など、人知を超えた映像が次々と姿を現してゆく…。
女手一つで娘を育てるチエは、保険会社に勤めながら二人の生活と娘の夢を支えていた。ある日、チエに脳腫瘍が見つかったことで仕事が続けられなくなり、さらにそのタイミングで娘の妊娠が発覚する。残りわずかの自分の命と、娘たちの未来を天秤にかけ、チエは悪の組織がVIP客向けに開催している賭け試合にファイターとして出場することを決意する。勝てば大金が手に入るが、最悪の場合、命を落とすこともある危険なファイター稼業。果たして、チエの勝負の行方は―
寝る場所を求め街を徘徊するアルマンのもとへ、疎遠になっていた異母兄ギヨームが父の死を告げに現れる。彼らの父はボウリング場<サターン・ボウリング>の経営者であり、狩猟を趣味とするハンターでもあった。警察官として働くギヨームは、遺産として継いだボウリング場を職も家も持たないアルマンに委ねる。だが婚外子の自分を捨てた父への怒りを抱えたアルマンは、傍若無人な経営で揉め事を起こしてばかり。そんなある日、兄弟の周囲で若い女性を狙った連続殺人事件が発生。ギヨームは事件を追うなかで、底知れぬ暴力の螺旋へと足を踏み入れていく。
都会のオフィスで働くデニースは、慢性的な性欲不満を抱えていた。恋人との情事は中途半端に終わり、友人に不満を漏らす日々。そんなある日、骨董屋にある一脚の重厚なアンティークの鏡台(ドレッサー)を見つける。一目で気に入った彼女は、そのドレッサーを手に入れることに。その晩、早速鏡に向かい、指先で自分を愛でるデニース。鏡に映る自分自身の美しさに狂おしいほど魅了された彼女は、鏡に促されるように自分を慰め、いつしか自分に語りかける。 「あなたはキレイ。他人は要らない」この日を境に、デニースは鏡に導かれるように、自慰行為を繰り返すようになる。現実の男たちを「役立たず」と切り捨て、鏡台が演出する陶酔の世界へと深く沈んでいく彼女。自己愛と快楽の境界線が曖昧になっていく中、デニースの日常は少しずつ、しかし確実に変質していき…。
都会での生活に疲れ、人生の目的を見失っていたルイスは、叔母のエリーからある「仕事」を任される。それは、売りに出す予定の古い屋敷の管理と修理、そして2階に引きこもっている姪のロイダの世話をすることだった。外の世界を拒絶し、金魚のラヤだけを友として水槽のような部屋で生きるロイダ。ルイスは叔母との約束通り、彼女に食事を運び、壁越しに言葉を交わす生活を始める。自分自身の孤独を埋めるかのようにロイダに寄り添うルイス。ロイダもまた、ルイスに少しずつ心を許してゆく。そんなある晩、眠りについたルイスの前に、突如としてロイダが現れる。それは夢か現実か――。誘われるまま、二人は静かに、そして激しく身体を重ねる。 人生の迷子になった男女が、肌のぬくもりと心の対話を通じて、再び「生」へと漕ぎ出す術を見つけるまでの濃密な記録を描いた、切なくも美しい官能ドラマ。
警察官のウィル・ローレンはかつて悪名高いカルト教団の教祖、ジョン・マラムを射殺したのち、不可解な行動により命を落とした――事件から1年、ウィルの娘であるジェシカは父の不審な死を解明するため、自らも警察官となり、彼が最期に勤務していた旧警察署での深夜勤務を志願する。街はカルト教団の信者たちで溢れかえり、たった一人の夜警はやがて次々と恐ろしい超常現象に見舞われ、ついにジェシカは父の死とカルト教団の恐るべき真相へと近づいていく……。
イタリアの山間の農家で、厳格な信仰のもと暮らすサラ、エステル、ミリアムの三姉妹。ある日、事情を抱えた若い従兄プリモが滞在することになり、彼の存在が姉妹たちの感情を変化させていく。お互いの距離感、交わる一瞬の視線、声を聞いただけで生じる緊張を「罪」として処理しようとするが、感覚は消えない。やがて姉妹それぞれの内面に、抑圧されていた欲望が芽生えはじめる・・・
成績ゼロの新人・斎藤は、敏腕課長・彩也香と一週間の営業同行を命じられる。圧倒的な営業力に圧倒されながらも初契約を掴んだ夜、酔った彩也香を自宅へ送り届けたことをきっかけに二人の関係は一線を越える。秘密を共有した二人は、同行や残業を口実に密会を重ねていく。仕事と欲望が交錯する中、主従が逆転する危うい関係の行方は…!?
深夜のニューヨーク、スタテン島フェリーに乗り合わせた乗客たち。だが船内には、異様な存在が潜んでいた――無邪気な姿はやがて狂気に変貌し、閉ざされた船上で惨劇が始まる。逃げ場を失った人々は、恐怖と血に染まる悪夢の航海へと巻き込まれていく…
真面目だけが取り柄の学生ランスは、儚げな美しさを纏う同級生マユミに密かな憧れを抱いていた。物理の課題をきっかけに急接近した二人は、ある夜、ランスの部屋で初めて身体を重ねる。マユミとの情事に溺れ、有頂天になるランス。彼は彼女の孤独な生い立ちや複雑な家庭環境を知るにつれ、自分が彼女を守り、支えるのだと心に誓う。マユミもまた、ランスの献身的な愛に、閉ざしていた心を少しずつ開き始めていた。しかし、愛されることに臆病な彼女の綻びを、ランスの友人ブライアンは見逃さなかった。ある晩、ランスは偶然にも、マユミとブライアンが激しく求め合う姿を目撃してしまう。信じていた絆が音を立てて崩れ、ランスは深い絶望と嫉妬に引き裂かれるのだが―。
スウェランディア王国のユリアン王子(イサーク・カムロート)は、淑女たちの憧れの存在。彼と結婚するために、彼女たちは日々努力を重ね、美しさに磨きをかける。エルヴィラ(リア・マイレン)は、母レベッカ(アーネ・ダール・トルプ)の再婚のために妹アルマ(フロー・ファゲーリ)とこの王国へとやってきた。ユリアン王子の花嫁になることを夢見ながら・・・。新しい家族となる義姉妹のアグネス(テア・ソフィー・ロック・ネス)は、家柄に恵まれたとても美しい女性。一方、エルヴィラは矯正器具に覆われた口元、ふくよかな体形、こじんまりとした鼻、つぶらな瞳。しかし、アグネスの父が急逝したことで事態は一変する。レベッカはアグネスを貶め、エルヴィラを王子の花嫁にするため手段を選ばずに美を施してゆく。そんななか、ユリアン王子の花嫁候補を集めた舞踏会が開かれることになるが――。
真面目で純粋なミラソールは、学校一のイケメンでバスケ部のアリエスに密かに恋をしていた。親友のフェイに背中を押され、彼との距離を少しずつ縮めていくミラソール。ついにアリエスから告白され、有頂天になったミラソールは、アリエスが求めるがまま、すぐに彼に身体を捧げてしまう。彼とのセックスを経験し、幸せの絶頂にいたミラソールだったが、残酷な事実が発覚する。アリエスにとって彼女は、友人たちとの「落とせるか」という賭けの対象に過ぎなかったのだ。さらにアリエスの友人たちの悪巧みにより、さらなる悲劇がミラソールを襲う……。青春時代の純愛が、無慈悲な裏切りと性被害によって崩壊していく様をリアルに描いた衝撃作。
クリスチャン家の父親バーニーは熱心なキリスト教徒で、妻、息子、娘の家族4人で平穏な日々を送っていた。ある日、うっかり水道を壊し途方に暮れていたところ、タイミングよく3人組が現れる。彼らは父親と息子2人で修理業を営むロシア人親子。彼らに水道修理を頼んだバーニーであったが、ここから彼らの日常が一変。彼らは修理するどころか、どんどん家を破壊していくのだった。実は凶悪脱獄犯であるこの親子、クリスチャン家に眠る、ある“何か”を探しているらしい。突如として家庭は彼らに占拠され、クリスチャン家は恐怖と混乱の渦中へと追い込まれていく。秩序と信仰が崩壊していく中、バーニーは家族を救うため、自らの信念を貫くため、これまでにない行動を選ぶが・・・。狂気が渦巻く“家”の中で、バーニーの祈りはどこへ向かうのか――。
夫を亡くし、静かにシェアハウスを営む未亡人ゆう。年末年始、入居する若い男性たちとの共同生活が始まる。世話を焼くうちに芽生える親しさと、距離の近さが心を揺らしていく二人。母性のような優しさの奥に潜む女の想いが、やがて秘めた関係へと変わっていく…。同じ屋根の下で静かに進む、大人のための「青い密会」ドラマ。
フィリピンの路地裏で串焼き屋台を営むバービーは、学生の妹ターニャ、そして自堕落な夫ボガートと暮らしている。バービーの稼ぎを酒とドラッグに費やし、仕事もせずに日々を過ごすボガートは、妻には容赦ない暴力を振るい、ターニャには獣のような欲望の視線を向ける。妹の懇願にもかかわらず、過去のトラウマから夫のもとを離れられないバービー。だが、ボガートはドラッグ絡みで借金を抱えると、ついにバービーに対し体を売って金を工面するよう強要し、ターニャの安全を盾に脅迫を始める。家族を守るため、バービーは自らの尊厳を捨て、娼婦としての人生を受け入れかける――。
コンビニで店員ナンシーは、警備員の恋人ベンショーと同棲していた。ある日、閉店後のコンビニ倉庫で、ベンショーと行為に及んでいるところを店長に見つかり、仕事をクビになってしまう。家族からの仕送りの催促や、滞納している家賃の支払いもあり、追い詰められたナンシーは「特殊な仕事」と書かれた高収入の求人に応募する。その仕事は、裕福なクリストフ夫妻の屋敷で、下半身不随の従兄弟ジャスパーの世話係として働くことだった。借家を追い出され、住み込みで働く事になったナンシー。始めは、ジャスパーの反抗的な態度と、「男としての欲求を満たしてほしい」という夫妻の要望に戸惑うものの、徐々に心を通わせた二人は、程なくして深く惹かれ合う。ジャスパーはナンシーの夢を応援し、彼女の自由を願うようになるのだが…。
所長の奥様・怜子は、穏やかな日常の中で夫の部下と顔を合わせる機会を重ねていく。何気ない視線や会話の積み重ねが、互いの心に小さな揺らぎを生み、やがて静かな関係を変えていく。家庭という居場所を守りながらも、抑えきれない想いに戸惑う怜子。日常の隙間で芽生える背徳と切なさを、静かな時間の流れとともに描く「青い密会」の物語。
触れてはいけない人ほど、美しく見えた、、!彼女の実家である温泉旅館を訪れた青年・松也。そこで出会ったのは、凛とした佇まいと包容力を備えた美人女将・玲子だった。何気ない会話と優しさの積み重ねが、年上人妻の静かな色香を際立たせていく。娘と夫が不在となった昼下がり、越えてはならない一線の前で揺れる二人。「青い密会」シリーズが描く、背徳と切なさの大人の恋。
性行為中の女性を撮影するフランスの写真家トマ。ある日、記憶や感情を失った謎めいた男と出会い、彼に娼婦をあてがって人生を弄んでいく。やがて記憶を取り戻した男の過去が明らかになり…。
深夜、川に車が転落する事故が起き、有名なサッカー選手が死亡した。同乗していた犯罪小説家のキャサリン・トラメルだけが無事で、警察はキャサリンの犯行を疑い、心理学者のグラスに彼女の精神鑑定を依頼する。ところが証拠不十分で不起訴となり、彼女は釈放される。その後、キャサリンの治療を行うことになったグラスだが、彼女の魔性の魅力の虜になり、肉体関係を持ってしまう。同時に、次々と彼の周りで殺人事件が起きていく。
模範囚だけが入所を許される特別な施設<マーリカヤ刑務所共同体>へ移送されたカーラ。そこでは「HOPE」と呼ばれる、極秘の社会復帰プログラムが実施されていた。カーラの世話役は、美しくミステリアスなリラ。カーラはリラの不思議な魅力に引き込まれ、魅了される。ある晩カーラは、リラと数人の受刑者たちが、美しく着飾って施設を出て行く光景を目撃する。受刑者たちは、HOPEプログラムの一環として、秘密裏に外で顧客に性的なサービスを提供していた。それを知ったカーラはリラに、自分も連れて行ってほしいと強く頼み込む。リラは、自分が監督役となることを条件に、カーラを連れて行くのだが―。
夜ごと隣の愛の囁きが響き渡る下町のとあるボロアパートの庭に、ある夜突然正体不明の物体が現れた。中から出てきたのは自ら“宇宙人”を名乗る全裸の男。宇宙船の故障で不時着したのだという。アパートに暮らす田所ら住人たちは、行くあてもなく傷ついたその男を“宙さん”と名付け、ひとまず田所の部屋に居候させることに。「星に帰りたい」という宙さんの願いを何とか叶えようと奔走する住人たちだが…。
海辺の町に暮らす高校生・灰野勝彦は、同級生の玲子と交際しているが最後の一線を越えさせてもらえず悶々とする日々。そんな勝彦の家に、突然風変わりな高校教師・伊沢が下宿人として現れる。はじめは警戒しつつ徐々に伊沢と距離を縮めてゆく勝彦と、2人に嫉妬心を燃やす玲子。そして伊沢は誰にも言えないある秘密を抱えていた。複雑に絡み合う3人の感情は、やがて思いも寄らない未来へと転がり始めてゆく――。
塾講師の渡会には、他人の素顔を覗き見ることで快感を得るという病癖があった。階下に引っ越してきた真柄夫妻の生活を覗き見るうちに、妻・華恵の知らなかった夫・太郎の秘密を目撃してしまう。現実と欲望の境界が崩れ、覗き見た日常が悪夢へと変わっていく。
小劇場の売れない役者・哲郎と、教師の妻・晴との仲は冷え切っていた。哲郎は新作舞台の脚本づくりの中で後輩俳優の悠介に、妻を架空の人物として口説かせる計画を持ち掛ける。芝居と現実の境界が崩れていく中、嫉妬と狂気が哲郎を追い詰めていく。
結婚を前提に彼氏と同棲中ながら、最近倦怠期を感じているOL・莉花(水端あさみ)。そんなある日、米国支社から転勤してきた既婚男性・南美のサポート役を上司から任される。知的で自由な雰囲気を漂わせる彼の魅力に、莉花は次第に惹かれていく――。やがて南美から「好きだ」というまっすぐな想いを告げられ、急展開に戸惑う莉花。不倫への罪悪感で揺れる中、彼の自宅に招かれると目の前に現れたのは微笑む南美の妻・菜々子だった・・・。
双極性障害を患う母親のもとで育ったウィルは、幼少時に母親から無理心中を図られた暗い過去を持つ。成人し親元を離れ、恋人との幸せな生活を送っていた彼のもとに、母親から「恋人を信用してはならない」という、人間不信を誘う連絡が入る。精神的不安定な状態に陥り、彼の背負う暗い過去が野獣の姿《狼男》となり、ウィルの肉体を蝕み始める!
フォトグラファーのデイヴィッドはアメリカ人、モデルのカーチャはフランス人。恋人同士のふたりはロサンゼルスを離れ、南カリフォルニアの砂漠へ雑誌用の写真を撮るために車を走らせる。上手く言葉が伝わらない代わりに、幾度となく体を重ね合うふたり。29パームズ・ストリート沿いのモーテルに泊まり、部屋で、プールで、ときには南カリフォルニアの荒涼とした大地で、果てることもなく、彼らは情事を重ねていく。馴染みのない土地で、ふたりだけの世界に堕ちていくデイヴィッドとカーチャ。しかし、そんな彼らを襲った突然の暴力の嵐。ふたりはかつてない無力感を味わい、途方に暮れる。そしてデイヴィッドが取った行動が、衝撃の結末を導く―
バイクタクシーの仕事をしているダニーロは、まだ童貞だった。彼はそのことで、常に友人たちの笑いものとなっていた。特に、女好きでいつも違う女性を部屋に連れ込んでいるルームメイトのタイロンからは、ひどくからかわれた。そんなある日、ダニーロはエリカという美しい女性を乗せる。エリカは用事を済ませた後、また乗るから待っているようにとダニーロに依頼した。言われた通り待っていると、どこからともなく女性の甘い喘ぎ声が聞こえてくる。声が聞こえる建物をのぞき込むと、そこにはエリカと彼女の友人ララが、激しく絡み合う姿があった。あまりに美しくエロティックな光景に、ダニーロは思わず目を離せなくなったが、覗いているところをララに見られてしまう。数日後、エリカから再び送迎の依頼を受けたダニーロは、期待に胸を躍らせて彼女の元にバイクを走らせた。エリカが指定した暗い裏路地に到着すると、彼女から思いがけないセックスの誘いが。理想的な女性との夢のような一夜を過ごし、童貞を卒業したダニーロ。機嫌良くアパートに帰ると、エリカからのメッセージが届いていた。再び彼女と会えることになり、有頂天になるダニーロだったが…。
麻薬組織を摘発するためにSWATチームは謎の倉庫を急襲する。しかし、そこで発見したものはおびただしい数の死体と、VHSテープの山だった…。いったいここでは何が行われていたのだろうか? 事実を確認すべく、SWATはテープを再生するが、そこには常識をはるかに超えた映像が映し出されていた―。
人生の意味を求めハーバードを中退したウィルは、バイソンハンターの町「ブッチャーズ・クロッシング」へ。狩人ミラーから、誰も見たことのないバイソンの大群の存在を聞き、出資して狩りに同行する。野営担当ホッジ、皮剥師シュナイダーと共にコロラド州へ。過酷な旅の末、大群を発見し狩りを開始。ウィルは興奮するが、ミラーの際限ない狩りに不信感を抱く。長引く旅と苛立ちから、ホッジはシュナイダーの食事に毒を混入。それに気づいたシュナイダーはホッジを撲殺する。数週間のはずが数ヶ月に。狂気に飲み込まれる男たち。厳しい冬を越した3人は春に帰路につくが、彼らを待ち受けるのは、想像を絶する残酷な現実だった。人間の本性が剥き出しになる、衝撃のサバイバル。
監督・脚本・撮影・演出のエヴァン・マーロウが執筆から8年の年月をかけ製作。世界中のホラー映画祭で23もの映画賞を獲得したシュルレアリズム・ホラー。
アジアの架空の国・萊咖(ライカ)。香港有数の犯罪組織の会長バオの取引現場に警察が急襲、バオの右腕であるティアンが逮捕されてしまう。刑務所に入ったティアンにバンは告げる「3年後に香港に戻れば会長の座を譲る」と。そして、刑務所内でのトラブルを解決するために凄腕の男シャンがティアンの元へと送り込まれる。ティアンの信用を得たシャンは3年の刑期を終え出所するティアンに香港へ来るよう誘われる。深刻な病気を患う妹の手術費を稼ぐため、シャンはティアンを追い香港へと向かう。だが、シャンの本当の姿はバオの組織壊滅を目論む警察の潜入捜査官であった。一方、香港では引退を表明したバオの座を継ぐための熾烈な権力争いが勃発していた。周囲の者たちの裏切りや死を経て、ティアンとシャンの間に芽生える信頼と友情。そして、男たちは最後の決断の瞬間を迎える!
1944年、第二次世界大戦下のフィリピン。敵国の占領下に置かれたある村で、トヤン(ヴィクトリア)を含む若い女性たちは、捕虜として監禁され、敵国の兵士たちによる非道な凌辱に遭っていた。身体と心に癒えることのない傷を負い、絶望の日々を送るトヤン。そんな中、反乱の口火を切った幼馴染を目の前で亡くし、失意のまま、施設からの命がけの脱走を決行する。トヤンが辿り着いたのは、人里離れた山間に立つ古い家。そこに住んでいたのは、目の不自由な青年ドメンだった。見ず知らずのトヤンを優しく受け入れ、静かに寄り添ってくれるドメン。彼の純粋な優しさと温もりに触れ、トヤンは失ったはずの安らぎを感じ始めるのだが―。
1938年、トリノでお針子として洋裁店で働く16歳の少女ジーニアは、画家のモデルとして生計を立てる3つ年上の美しく自由なアメーリアと出会う。アメーリアによって芸術家たちが集う新しい世界への扉を開かれ、ジーニアは大人の階段を上り始める。思春期真っただ中のジーニアと、既に自立した女性としてたくましく生きるアメーリアの2人が、互いの姿に自分の未来/過去を映しながら、徐々に惹かれ合っていく―
1980年代のフィリピン。反体制派と軍の激しい衝突が続く不穏な時代に、エマとサンドラは出会った。元反政府軍のエマと教師のサンドラ。それぞれ戦火で夫を亡くした二人は、深い悲しみを抱えていた。毎週同じ曜日に墓参りをし、偶然の再会を重ねるうちに、二人は互いの痛みを分かち合い、友情を深めていく。たまに食事を共にし、他愛のない会話で笑い合う時間は、彼女たちにとってかけがえのないものとなっていった。だが、サンドラの家にエマが泊まったある夜、サンドラはエマに対して友情以上の感情が芽生えていることに気がつく。それは、悲しみを超えて育まれた、新たな愛の始まりだったー。