大規模酪農場で飼育されているホルスタイン・フリーシアン種のルマは、一頭の雌牛を出産する。やがてルマは子牛から離され、搾乳機に繋げられ、餌を食み、放牧されて走り回り、種付けされ、また子を生む。カメラは極力牛の目線の高さに据えられ、農場の日々の営みと、家畜たちの日常が綴られていく。ルマの物言わぬ瞳が語りかけているものとは?
ヨークシャーの荒れ地に佇む屋敷“嵐が丘”の主人アーンショーが、ひとりの孤児を連れ帰る。少年はヒースクリフと名づけられ、アーンショーの娘キャサリンと一心同体のような強い絆で結ばれるが、キャサリンは裕福な家の息子エドガーと結婚してしまう。出奔したヒースクリフは数年後に大金持ちになって舞い戻り、再びキャサリンの前に現れるが……。
ドイツで将来を嘱望されたピアニスト・ユジュンはスランプになり、実家のある韓国へ静養のため帰国する。編入した音楽大学の敷地を歩いていたとき、ふと聞こえてきた美しいメロディに魅かれ、練習室を尋ねる。そこで古いピアノを弾いていたのは、同じ3年生のジョンアだった。初対面にもかかわらず、目が合った瞬間、運命の音に導かれるように惹かれ合う二人。その日から毎日お互いを探し、逢えた日は一緒に過ごしていたのだが…。
悪名高い賞金稼ぎのリリスは、銀河系で最も混沌とした惑星にして自らの故郷“パンドラ”に戻ってくる。彼女の使命は、アトラスの行方不明の娘を見つけることだ。リリスは、傭兵ローランド、放浪の解体者タイニー・ティナ、ティナの守護者クリーグ、風変わりな科学博士タニス、そして、賢い(?)ロボット、クラップトラップと同盟を結成。寄せ集めのチームは娘を捜索すべく、危険な冒険へと旅立つのだが…。
小さな町の敬虔なカトリック学校に通う大学生のクレア。ジャンヌ・ダルクを崇拝するクレアは自分は神から性虐待者や悪い男を倒し復讐する使命を受けていると信じている。若く美しい容姿、冷静で危険な状況にも動じないクレアは、とんでもない自己防衛のスキルと殺人能力を持っていた。ある日、町で若い女性が次々と失踪する不可解な事件が起き、クレアの友人が行方不明になったことで、彼女は自分だけが事件を解決できると捜査に乗り出すが・・・
深い森の奥、朽ちた火の見やぐらに横たわるのは、60 年前の凄惨な事件に起因する怨念の亡骸―ジョニー。その死体とともに封印されていたペンダントがある日、何者かの手によって持ち去られる。やがてジョニーは奪われた遺物を取り戻すべく蘇り、若者たちに標的を定める。不死のゴーレムと化した彼は、冷酷かつ静かに殺戮を遂行していく。だが、その怒りは彼らにとどまらない。ジョニーの行く手を阻むすべての存在に、“死” という名の償いがもたらされる―。
ヨンウンは水泳インストラクターとして静かな生活を送っていたが、その日常は7歳の娘ソヒョンの奇妙な行動によって次第に崩れ始める。彼女の小さな手が巻き起こす恐怖は日に日に増してゆき、母娘の関係は闇に包まれていく。そして、20年後――。特殊清掃の仕事に携わるミンと、新たな同僚となったヘヨン。それぞれ生い立ちに暗い過去を抱える2人は共に暮らし始める。しかし、周囲で次々と起こる不可解な出来事をきっかけに、2人の生活に不気味な影が忍び寄る…。過去と現在、2つの物語が交錯したとき、逃れられない狂気が姿を現す。
インターネット上で発見された謎のVHS、住んだ者が消失する呪われた事故物件。2つが交わるとき、人類未体験の宇宙的恐怖が解き放たれる! エイリアン・ゾンビ、正体不明の魔女、凶暴な異星人、人知を超えたテクノロジー…6つの想像を絶する映像が連続し、観客を宇宙的恐怖へと導いてゆく。
1970年代のオーストラリア。グレースは双子の弟ギルバートと父親の3人で慎ましくも幸せに暮らしていた。母親は出産と同時に亡くなり、病気がちで学校ではいじめっ子の標的にされるグレースだったが、いつも守ってくれる頼もしいギルバートと、愛情深くひょうきんな父が側にいてくれた。しかし突然、父が睡眠時無呼吸症候群で亡くなり、グレースとギルバートは別々の里親の元で暮らすことに。離れ離れになった2人は手紙で励まし合い「いつか必ずまた会おう」と約束するが、グレースは寂しさのあまりカタツムリを集めることだけが心の拠り所となった孤独な日々を送るようになる。そんなある時、ピンキーという陽気で変なことばかり言うお婆さんと出会い、2人はいつしかかけがえのない友だちになっていく…
北アイルランド、ベルファストで生まれ育ったドラッグディーラーのニーシャ(MC ネーム:モウグリ・バップ)と幼馴染のリーアム(MC ネーム:モ・カラ)。麻薬取引で警察に捕まったリーアムは、英語を話すことを頑なに拒み、反抗的な態度を貫いていた。そこに通訳者として派遣された音楽教師のJJ(MCネーム:DJプロヴィ)が、リーアムの手帳に綴られていたアイルランド語の歌詞を発見。その才能に目をつけ、3人はアイルランド語の権利を取り戻すべく、アイルランド語のヒップホップを始めることに。
1970年、軍事独裁政権が支配するブラジル。元国会議員ルーベンス・パイヴァとその妻エウニセは、5人の子どもたちと共にリオデジャネイロで穏やかな暮らしを送っていた。しかしスイス大使誘拐事件を機に空気は一変、軍の抑圧は市民へと雪崩のように押し寄せる。ある日、ルーベンスは軍に連行され、そのまま消息を絶つ。突然、夫を奪われたエウニセは、必死にその行方を追い続けるが、やがて彼女自身も軍に拘束されてしまい…。
ある日、ミンテのもとに弟のソクテが死体となって戻ってきた。そして弟の妻のムニョンは、姿を消してしまう。手がかりを探すうちに、ホリョンという小説家と出会い、彼のベストセラー小説『夜行』の中で弟の死が予言されていたことを知る。弟が死んだあの夜、何があったのか?ムニョンの行方を追ううちに真実を知ったミンテは、壮絶な復讐を始める―。
将来の夢もなく男友達と遊んでばかりいるジヌ(ジニョン)は、恋愛とは程遠い高校生活を謳歌していたが、とある出来事をきっかけに美しさと品格を兼ね備えたクラスの優等生・ソナ(ダヒョン)への想いに気づく。みんなの憧れの存在だったソナと少しずつ心を通わせ、青春の日々が色濃くなっていくジヌの毎日。大変だった受験生活を終え、やがて特別な絆を築き始めていた2人はそれぞれの大学生活とともに大人への階段を上り始めるが…。
ハネムーンでパリを訪れたシェーンとその妻ジューン。幸せに満ちた新婚旅行にはある秘密が隠されていた……。それはかつて彼が巻き込まれた研究の副作用で、《欲望》と《暴力》が結びつく危険な衝動を抱えていることだった。同じ研究に関わり、同じ病を抱え欲望のままに暴走するコレ。街の片隅で彼女は人を襲い続け、夫のレオは彼女を守りながら孤独な日々を送っている。やがてシェーンは症状の真相を求めてコレの元を訪れるが、二人の“止められない本能”はすでに取り返しがつかない悲劇の始まりだった――。
高名な心臓外科医チャ・スンドは、心臓疾患を抱える最愛の娘ソミに自らの手で移植手術を行う。しかし無事成功したはずの手術直後から、ソミはまるでなにかに取り憑かれたかのように異常な行動を始め、途方に暮れた一家は藁にもすがる思いでパン神父(イ・ミンギ)による悪魔祓いに望みを託す。そして壮絶な儀式の末ソミは一時的に正気を取り戻すが、そのまま帰らぬ人となる。やがて3日間にわたるソミの葬儀が始まるが…。
第二次世界大戦の激戦が続く1944年。戦地フランスで脚を負傷し、帰国した米軍兵士ジーン(ジェイク・アベル)は、婚約者であるOSS(戦略情報局)の工作員ペニー(ブリアナ・ヒルデブランド)とともに、ペニーの伯父ボブ(ジョン・キューザック)と伯母モード(ミラ・ソルヴィノ)が暮らすマサチューセッツ州の人里離れた屋敷に赴く。実はペニーが知らないところで、ジーンはOSSから極秘任務を与えられていた。ノルマンディー上陸作戦に関する機密文書が盗まれ、それをナチスへ渡そうとするスパイが屋敷の周辺に潜伏している可能性があるというのだ。霧が立ち込める森深くにたたずむ屋敷で、ジーンは独特の雰囲気を持つボブとモードに出会う。ペニーの父親がアメリカでのファシズム推進活動により国外追放されて以来、2人は彼女の唯一の肉親だった。屋敷にはもう1人、謎めいたベルギー人移民ヴィクター(ルーリグ・ゲーザ)が暮らしており、彼の過去と態度には不審な点があった。ジーンは独自に調査を進め、ヴィクターの部屋で怪しい無線機を発見する。ジーンはヴィクターへ疑いの目を向けるが、そんなジーンの態度をペニーはよく思わない。そして、ボブとモードが数日間、屋敷を留守にしている間に、真実に近づいた使用人のジョックとジョスリンが遺体で発見される…。機密文書の受け渡しの時は刻々と迫っていた。誰を信じるべきか分からない状況の中で、ジーンとペニーは戦争の行方を左右するスパイの正体を突き止めねばならない。次第に明らかになる真実と、最後に2人が選ぶ道とは――?
偉大なストップモーション・アニメーターであるスザンヌ・ブレイクの愛娘エラは、母の病により中断された作品を完成させようと奮闘する。しかし、独力では作業が進まず、偶然出会った謎の少女の力を借りながら制作を進めるが、次第に現実と虚構の壁が崩壊し精神的に追い詰められていく...。
私立探偵のフェルーとそのいとこが休暇のためバラナシの街に到着すると、ある男に事件の解決を依頼される。ネパールの王子から譲り受けた家宝だという貴重なガネーシャの金像が盗難に遭ったらしい。フェルーは、事件解決のための重要な手がかりを知る少年ルクと親しくなる。レイ監督自身による小説「探偵フェルダーシリーズ」を元に映画化された第2作目。ショウミットロ・チャタルジ演じる探偵がその高い分析力と洞察力で事件を解決に導く、エンターテイメント性に富んだテンポのよい冒険コメディ。【日本劇場初公開作品】
有名なベンガル映画俳優であるアリンダムは、デリーで行われる授賞式へ列車で向かうことになる。列車内では乗客全員が彼のことを知っている。その中で彼の関心を引いたのは、お堅い女性誌の記者アディティだった。スターの役割に明快で批判的な視点を持つ彼女がアリンダムにインタビューを行うことで、彼は自身の半生を見つめ直すことになる。アリンダムの危機や内省を通して、映画業界の問題(軽薄な娯楽作品の量産、商業主義、そして腐敗したビジネス慣行)を巧みに批判している。【ベルリン国際映画祭 審査員特別表彰、日本劇場初公開作品】
弁護士であるグルパダ・ミトラは、妻の死以来、深刻な精神不安に陥っている。娘のブチキとバラナシからの帰路、グルパダは不老を自称するビリンチ・ババと出会う。グルパダは彼に感銘を受け、彼を支援し入信することを決意する。コメディ映画の体裁を取りつつ、宗教的偽善や盲目的な信仰を鋭く風刺し、狂信的信仰を戒めている。伝統と近代化が交錯するインド社会に対するレイ監督の鋭い観察が投影された作品。【日本劇場初公開作品】
監督作品の常連であるショウミットロ・チャタルジが、コルコタの脚本家で主人公のアミを演じている。アミは不運にも乗車したタクシーの故障に見舞われるが、茶園を経営する裕福なビマールの親切で彼の家に泊まることになる。驚いたことに、ビマールの家にいた彼の妻コルナは、何年も前、アミが自身の優柔不断ゆえに失った元恋人であった。家族、結婚、男尊女卑、階層といった旧来の価値観と、個人の自由や愛、自己決定といった新しい価値観のぶつかり合いが描かれる。【日本劇場初公開作品】
1880年頃のカルカッタ(現コルカタ)。美しいチャルラータは、外界から隔絶されたヴィクトリア朝時代の華美な邸宅で当てもなく毎日を過ごしている。理想主義的な知識人の夫ブポティはそんな妻を愛し支えているものの、新しい政治新聞の発行に追われ妻との時間が思うようにとれない。そんな折、ブポティのいとこのアマルが訪ねて来ると、ブポティはチャルラータに眠る文才を開花させてほしいとアマルに頼む。愛、理想主義、失望、そして悲哀への賛歌である本作は、レイ監督が手掛けた中で最も優美な作品であり、監督の創造期と言われる1960年代に撮られた最高傑作。【ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)受賞作品】
平凡な銀行員シュブロトは家族で唯一の働き手。ある時シュブロトの妻アロティは、(主婦は家にいるべきという)慣習と義父の反対を振り切って訪問販売員としての職を得る。アロティは仕事で順調に評価され自信と経済的自立を手にするが、その状況を受け入れることができない夫は妻に離職を迫る。レイ監督が初めてネオリアリズモへの挑戦を試みた作品であり、物語は1955年当時のコルコタの日常を描く。貧しい下層・中流階級を襲う社会経済的な苦悩に焦点を当て、それを主人公女性の自立を通じて表現している。【ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)受賞作品】
20世紀初頭のベンガル地方。地主ビッションボル・ラエは、経済的に困窮しながらも、かつての栄光と誇りにしがみつくように、音楽と舞踊に耽る日々を送っている。隣人である新興の実業家ガングリに対して対抗心を燃やしたロイは、最後の誇りをかけて、自らの音楽サロンで盛大な演奏会を開く。世界中の映画製作者に影響を与えた、レイ監督の芸術性と映像美が際立つ傑作。音楽監督はシタール奏者の巨匠ヴィラーヤト・カーンが務め、演奏会以外の場面でも有名演奏家が多数出演している。【日本劇場初公開作品】
新たな世紀を迎え、漠然とした未来への期待に溢れていた2001年。三峡ダム建設により建物が解体され、長江で100万を超える住民たちが移住した2006年。目覚ましい経済発展を遂げ、地方都市も都会化したコロナ禍の2022年......。チャオは山西省・大同(ダートン)を出て戻らぬ恋人ビンを探して奉節(フォンジエ)を訪ね、ビンは仕事を求めて奉節からマカオに隣接する経済特区・珠海(チューハイ)を訪れる。時は流れ、ふたりはまた大同へ――。恋人たちの関係と比例するように、街は変化していく。21世紀を22年かけて旅するチャオはどこにたどり着くのか――。仕事もなく、道路は舗装されておらず、北京との格差にあえいでいた街が、22年の時を経て、ビルが立ち並び、グローバル化され、若者たちは世界の都市と変わらぬ娯楽を享受するようになる。二つ折りの携帯電話はスマートフォンに、SF世界だったAIロボットはスーパーマーケットで接客をし、孤独な女性の話し相手に......。壊れゆくもの、消えゆくもの、再び構築されるもの。変貌し続ける街に飲み込まれながら、出会いと別れを繰り返す。時間は戻らない。だから、前へと進む。
中学校教師のチェンが勤める学校で自殺をほのめかす遺書が見つかる。彼は書いた生徒を捜索するうちに、自身の幼少期の辛い記憶を蘇らせていく。それは、弁護士で厳格な父のもとで育った兄弟の記憶だ。勉強もピアノも何ひとつできない兄と優秀な弟。親の期待に応える弟とは違い、出来の悪い兄は家ではいつも叱られていた。しつけという体罰を受ける兄は、家族から疎外感を感じ…。
イタリアの美しい田園地帯に佇む修道院へと招待された敬虔な修道女・セシリア。修道生活に慣れた頃、セシリアが処女であるにも関わらず妊娠していることが発覚する。ショックを受けるセシリアに対し、彼女を次の聖母マリアとして崇め、妊娠を祝福する同僚たち。しかし、赤いフードを被った謎の集団が現れるようになると、修道女の自殺や拷問を目撃するなどセシリアの周囲では奇妙なことが起こり始める。
超常現象調査防衛局〈B.P.R.D.〉の捜査官ヘルボーイと新人のジョーが訪れたのは、アパラチアの山奥にひっそりと佇む寒村。閉ざされた土地で、怯えながら暮らす村人たち。そして相次ぐ奇怪な事件??そのすべては、「歪んだ男」と呼ばれる悪魔の仕業だという。そんな中、一人の男が村へ戻ってくる。名はトム・フェレル。二十年前、悪魔と契約し、魂を奪われたと語る彼の帰還が、呪われた因縁を呼び覚ます。
特殊部隊を退役後、ロン・シャオフーとガオ・フォンは国家機密に関わる物資を護送する警備に携わっている。今回の任務は南極で発見された古代微生物の実験用サンプルの護送だ。しかし、任務途中、国際テロ組織に随行していた科学者でありロン・シャオフーの妻シューチンが、彼の目の前で殺害される。2年後、製薬会社は古代微生物の実験用サンプルに遺伝子操作を施し、新薬の開発に成功。新薬の利権を狙い再び国際テロ組織が研究所に襲撃をかけてくる。
10歳の少女ルーシーは、アイスクリーム店を営む家庭の優等生の女の子。ある日、アイスクリームマシンが故障してしまい、お店は存続の危機に陥る。愛する店と家族を守るため、ルーシーは優等生というレッテルを捨て、銀行強盗という危険な計画に挑むことに。果たして彼女はギャングスターとなり家族を救うことができるのだろうか。それとも、純粋なルーシーの心がそれを阻むのだろうか?ドイツの小さな町を舞台に、愛らしく楽天的なルーシーが家族とともに奮闘する心温まる物語!
AIが国家の社会システム全般を管理し、人間の感情が不要と見なされている2044年のパリ。孤独な女性ガブリエル(レア・セドゥ)は有意義な職に就きたいと望んでいるが、それを叶えるにはDNAの浄化によって〈感情の消去〉をするセッションを受けなくてはならない。人間らしい感情を失うことに恐れを感じながらも、AIの指導に従って1910年と2014年の前世へとさかのぼったガブリエルは、それぞれの時代でルイ(ジョージ・マッケイ)という青年と出会い、激しく惹かれ合っていく。しかしこの時空を超越したセッションは、ガブリエルの潜在意識に植えつけられたトラウマの恐怖と向き合う旅でもあった。はたして、3つの時代で転生を繰り返すガブリエルとルイの愛は成就するのか。そして過酷な宿命を背負ったガブリエルが、最後に突きあたる衝撃的な真実とは……。
婚約者が消えた。残された手がかりは、「あなたと過ごせて幸せだった」というビデオメッセージだけ―。指揮者ソンジンは、オーケストラのチェリストでもあるスヨンの失踪に動揺していた。結婚と大切な公演を控えた今、なぜスヨンは姿を消したのか。喪失感に苦しむなか、ソンジンは公演のためにチェリスト代理のミジュと対面する。スヨンの代わりはいないと考えていたソンジンだったが、言葉にしがたいミジュの魅力にたちまち惹かれていった。大雨の夜、2人は、スヨンのいない寝室で許されない過ちを犯す。しかし、欲望のままに求め合う2人を失踪したはずのスヨンがすぐ<そこ>で覗いていた――
請け負った殺しの依頼を事故に造りかえる“設計者”。ヨンイル率いるチームが次期検事総長候補の殺害計画を実行している最中、想定外の事故が発生する…。それは、偶然による事故なのか?誰かの手によって仕組まれた事故なのか?命を狙われながらも事態を整理しようとするヨンイルの頭をよぎったのは、別の計画殺人犯の存在と原因不明の事故によって命を落としたかつての仲間、チャンヌンの最期の姿だった―
1940年代末、15歳で名家の主人の妾となった少女。若い体を求めつつも、普段は無関心であまり訪ねてこない夫を待つ日々の中、彼女の心を揺らしたのは家の前で歌をうたう青年の声だった。秘めた憧れは恋に変わっていくが、その歌が向けられていたのは隣家の娘。触れられぬ愛と知り失意に暮れる少女は、ある日主人の店で働くという店員のキムと出会うのだが…。。
18世紀半ば オーストリア北部の小さな村。古くからの伝統が残るその村に嫁いだアグネスは、夫の育った世界とその住人達に馴染めず憂鬱な生活を送っていた。それだけでなく、彼らの無神経な言動や悍ましい儀式、何かの警告のように放置された腐乱死体など、日々異様な光景を目の当たりにして徐々に精神を蝕まれていくアグネス。極限状態に追い込まれ、現実と幻想の区別すらつかなくなった彼女はやがて…。
兄弟のように仲の良い刑事のミョンドゥクとドンヒョクは、中国マフィアが資金洗浄のために大金を本国に密輸するという情報を偶然入手する。ミョンドゥクは病気の娘の治療費を稼ぐため、ドンヒョクはギャンブルの借金返済のため、追跡不可能な大金の強奪を企てるが、邪魔が入り計画は失敗、さらには銃撃戦で大勢の死者が出る。刑事として自身の犯した事件を捜査することとなった二人は必死に誤魔化そうとするが…。
多彩な国籍の人間が割拠する90年代半ばの台北。レッドフィッシュをリーダー格とする4人組はお金も自由も愛も、思うがままに手に入ると信じている。ホンコンは女性をもてあそび、トゥースペイストはニセ占い師として稼ぐ日々。ある日、フランスからマルトという女性が台北にやってくる。新入りのルンルンはひそかにマルトに心を寄せ、彼らの関係が変化し始める。決して後戻りのできないところまで―。
巨大な宇宙ステーション「デルタ」の建設作業中、大規模な太陽フレアが発生。船外作業を行なっていた作業員たちに緊急避難が勧告される中、宇宙服の故障により作業員の一人であるマックスは宇宙に取り残されることに。上司であるセルゲイはマックス救出に向かうが別のトラブルに見舞われ、マックス救出を約束し、その場を離れてしまう。広大な宇宙空間に一人置き去りとなるマックス。マックスと唯一コンタクトを取れるのは、通信機から聞こえるアンナという女性の声のみ。アンナの誘導を頼りに単独での帰還を試みるマックス。だが、精神不安による酸素減少、迫り来るスペースデブリ、そして、マックスの身体を蝕む宇宙の放射線、と次々と受難がマックスに襲いかかり、ついにアンナが告げる生存確率は10%となる。マックスを救い誘導する為、宇宙服の操作権を自分に託すよう執拗に求めるアンナ。だが、最後の命綱である操作権だけは譲ろうとしないマックス。そして、アンナにはもう一つの思惑が。アンナの正体とは?果たして、マックスは究極の極限状態を生き延び無事帰還することが出来るのか!?
ナイトクラブのステージで観客を魅了するドラァグクイーン、ジュールズ。ある夜、ステージを終えた彼は、タトゥーだらけの男プレストンと出会う。だが、その出会いは突然、憎悪に満ちた暴力へと変わり、ジュールズの心と体には深い傷が刻まれる。舞台を降り、孤独な日々を送りながら、彼は痛みと向き合い続けていた。数ヶ月後、偶然立ち寄ったゲイサウナでジュールズはプレストンと再会するのだが…。
30歳の誕生日を翌日に控えるジョンユンは、アルバイトを掛け持ちしながら未来に何の希望も見出せず、生きることに精いっぱいの日々を送っていたある日、道ですれ違った男に声をかけられ、「君は6時間後に殺される」と告げられる。相手にしなかったジョンユンだが、男は「自分には予知能力がある、君が殺される未来を見た」と譲らない。半信半疑ながらも「どうしても君を助けたい」と言い張る男と行動を共にするのだが…。
スペインのマドリード、ナイトクラブで働くダンサーのルシアは雇い主の犯罪組織から大量のドラッグを盗み逃亡する。逃げる際に組織の用心棒から痛手を負わされた彼女は、疎遠になっていた姉ロシオと幼い姪が暮らす、“ヴィーナス”と名付けられた郊外の老朽化したアパートへ身を隠す。ところが、ロシオが置き手紙を残して姿を消した。犯罪組織が彼女のもとへ迫る中、アパートでは未曾有の怪異が目を覚ましつつあった。
パリのオークション・ハウスで有能な競売人(オークショニア)、アンドレ・マッソンは、ある日、エゴン・シーレと思われる絵画の鑑定依頼を受ける。シーレほどの著名な作家の絵画はここ30年程、市場に出ていない。当初は贋作だと疑ったアンドレだが、念のため、元妻で相棒のベルティナと共に、絵が見つかったフランス東部の工業都市ミュルーズを訪れる。絵があるのは化学工場で夜勤労働者として働く青年マルタンが父亡き後、母親とふたりで暮らす家だった。現物を見た二人は驚き、笑いだす。それは間違いなくシーレの傑作だったのだ。思いがけなく見つかったエゴン・シーレの絵画を巡って、さまざまな思惑を秘めたドラマが動き出す…
1933年のヒトラー首相就任から1945年にヒトラーが亡くなるまでの間、プロパガンダを主導する宣伝大臣として、国民を扇動してきたヨーゼフ・ゲッベルス。当初は平和を強調していたが、ユダヤ人の一掃と侵略戦争へと突き進むヒトラーから激しく批判され、ゲッベルスは信頼を失う。愛人との関係も断ち切られ、自身の地位を回復させるため、ヒトラーが望む反ユダヤ映画の製作、大衆を扇動する演説、綿密に計画された戦勝パレードを次々と企画し、国民の熱狂とヒトラーからの信頼を再び勝ち取るゲッベルス。独ソ戦でヒトラーの戦争は本格化し、ユダヤ人大量虐殺はピークに達する。スターリングラード敗戦後、ゲッベルスは国民の戦争参加をあおる“総力戦演説”を行う。しかし、状況がますます絶望的になっていく中、ゲッベルスはヒトラーとともに第三帝国のイメージを後世に残す最も過激なプロパガンダを仕掛ける。
ロンドン郊外の研究所で秘密裏に人工竜巻の研究をする科学者ボイド。長年の研究がついに実を結び、最新鋭のAI搭載、自由に操ることができる巨大トルネードを生み出す。平和利用のための発明であったが、このAIの略奪を企てる謎の武装集団が研究所に侵入。ボイドはなんとかシステムを持ち去るが、AI回路の誤作動を起こしたトルネードは暴走を始め、威力を強めて英国全土へと猛威をふるうのであった。
双子の姉妹クレール(カミーユ)とジャンヌ(メラニー)は、幼い頃からともにピアノに情熱を注いできた。父親からアスリートのような指導を受け、名門カールスルーエ音楽院に入学する。ピアノのソリストを目指し、2人のキャリアを左右するコンサートのオーディションに向けて練習に励む日々。しかし、彼女たちは自分たちの両手が徐々に不自由になる難病にかかっていることを知る。最悪の事態に直面しながらも、改めてピアノが人生のすべてであり、かけがえのない大切な存在だということに気づく。そして、絶対に叶えたい夢を2人で掴み取るため、家族に支えられながら、自らの運命を変えていくー。
郊外に佇む会員制クラブ、その実態はリンド三兄弟が仕切る裏社会の拠点。刑務所から出所した男カイヴォラはそこで雇われ、荒くれ者の犯罪者たちと共に番人として働くことになる。ところが予期せぬ非常事態が発生。武装した傭兵軍団がクラブを襲撃、残虐な殺戮を開始した! 応戦するカイヴォラたち。血肉と銃弾が散る攻防の中で、リンド三兄弟と襲撃者の恐ろしい因縁が明かされてゆく…。
1999年、地球終末論があちこちで聞かれた不安の時代。友達ミヌの代理でファストフード店のアルバイト、イェジに告白のメモを渡したジュヨン。ある日、家へ帰る途中にテコンドー部の先輩から暴行を受ける。そこへイェジが、店の景品だったおもちゃのパトカーのサイレンを鳴らして助けに来る。偶然か必然か、ジュヨンとイェジは、ジュヨンの母親が担当する少年院の家庭体験プロジェクトをきっかけに一緒に暮らすことになり…。
1980年5月17日。チョルスの祖父は念願だった中国料理の店をオープンさせる。父親はどういうわけか家にいないけれど、チョルスの大好きな幼馴染のヨンヒや優しい町の人たちに祝福されて、チョルスと家族は幸せに包まれていた。しかし輝かしい未来だけを夢見る彼らを、後に「光州事件」と呼ばれる歴史的悲劇が待ち受けていた。
80年代、香港へ密入国した若者、陳洛軍(チャン・ロッグワン)は、黒社会の掟に逆らったことで組織に追われ、運命に導かれるように九龍城砦へ逃げ込む。そこで住民たちに受け入れられ、絆を深めながら仲間と出会い、友情を育んでいく。やがて、九龍城砦を巻き込んだ争いが激化する中、陳洛軍たちはそれぞれの信念を胸に、命を懸けた最後の戦いに挑む――。
現場復帰したばかりのハリス保安官補は、重要参考人ウィンストンを、アラスカからニューヨークまで航空輸送する機密任務に就く。初顔合わせとなったベテランパイロットのダリルは、陽気な会話でハリスの緊張をほぐしていく。離陸した一行が乗る機体は、壮大なアラスカ山脈上空10,000フィートまで上昇。ウィンストンに証言をさせる裁判開始までのタイムリミットが気になるハリスだが…。
創造神S.S.ラージャマウリが自ら描く、『RRR』誕生の秘密と衝撃の舞台裏。誰も観たことのない奇跡の映画を作るために命をかけた人々の愛と勇気と感動の記録。『RRR』で体験した興奮と感動をより深め、『RRR』をさらに何度も観ずにはいられなくするもう一つの『RRR』。
新疆ウイグル自治区にある氷河近くの遺跡で発掘調査を行っていた考古学者ファン教授は、ある夢を見る。夢の中で教授は、前漢の武将、霍去病(かくきょへい)の部下、趙戦(ちょうせん)となり騎馬隊を率いて匈奴(きょうど)と激しい戦いを繰り広げ、匈奴の軍勢に追われる謎の美女を救った。発掘された前漢時代の遺物の中に夢で見た翡翠の装飾品を見つけた教授は、それが夢と現実世界を繋ぐ鍵であることを知る…。
1970年代に台湾から渡米し、成功することを夢見てきたジェリー。40年間続けてきたエンジニアの仕事をリタイアし、妻とは離婚。3人の息子とも離れて、独りで暮らしていた。ある日、そんな彼のもとに中国警察から電話が。ジェリーがフロリダに持つ銀行口座を通して128万ドルが違法に移動されており、自分が国際的なマネーロンダリング事件の容疑者になっていると知らされたのだった。逮捕の上、中国に強制送還すると告げられたジェリーは、“おとり捜査官”として中国警察の捜査に協力させられる羽目に…。
大自然に囲まれたテキサスの湖。そこ突如出現したオオメジロザメと幾多の壮絶なバトルを繰り広げてきた元猟区管理官のスペンサー。今では静かな人生を送り、二度とサメには関わらないと心に誓う彼であったが、オオメジロザメは再び湖に姿を現し、さらに繁殖期をむかえ次々と群れを増やしていた。かつて観光に栄え賑わいをみせていた町を復活させるべくスペンサーは、相棒のノーラン、保安官のウィルコックス、研究者のハムリンたちと新たなるチームを結成し再び死闘に挑むのであった。
壊滅の危機に瀕した地球から人類を救うため、NASAは地球移住化計画を掲げた極秘プロジェクト遂行のためアンドロメダ銀河へと旅立った。しかし、未知のエイリアンの奇襲により多くの死者と行方不明者が出た事で、プロジェクトは中止される。この失敗を闇に葬ろうと、関連する機密情報の廃棄を命じる政府とNASA上層部。環境汚染が進行し様々な食糧が枯渇していくなか、滅亡へのタイムリミットが迫り来る人類に、残された未来はあるのか?
監督アルノー・デプレシャンと俳優マチュー・アマルリックのナレーションで物語は始まる。本作は11章立ての構成。リュミエールによる映画の発明に始まり、現在に至るまで、映画界の先駆者たちに触れながら100年を超える映画史が語られていく。そして、映画少年ポール・デダリュスの登場。ポール・デダリュスはデプレシャンの『そして僕は恋をする』(96)と『あの頃エッフェル塔の下で』(15)でマチュー・アマルリックが演じた主人公ポールと同じだ。デプレシャン監督が生涯をかけて歩んできた映画人生をポールの成長に投影して、幾多の名画とともに辿っていく。
1941年、第二次世界大戦中。戦火は世界各地に広がり、中立国であるタイ南部・湾岸の村でも、有事に備え少年までもが兵士として訓練を受けていた。そんな状況下だったが、伍長のメークは恋人ペンとの間に子供を授かり、束の間の幸せを噛み締めていた。しかし、多数の戦艦を率いて日本軍が村に上陸して来てから、事態は一変する。メークの弟でまだ幼いモークをはじめ、少年兵たちが日本軍との戦いに駆り出される。タイ政府は日本政府と友好的に交渉をしようと試みるが、一方で日本軍は“ある生物兵器”をタイに持ち込んでいた。それは、禁断の実験によって生み出された、殺しても立ち上がる“不滅の兵”だった―。
井戸の底に渦巻く恐怖を正視できるか?著名な絵画修復師の父親の死後、娘のリサはイタリアの小さな町で中世の絵画修復を受ける。道中で出会った生物学者たちと意気投合しつつも絵画のある豪邸へと向かう。そこには美しい母親エマと、人付き合いが苦手な娘が暮らしていた。焼けただれた絵画を修復していくと次第にリサは悪夢に襲われるようになる。一方その頃、生物学医者たちは何者かによって次々と拉致、監禁され、おぞましい拷問を受けていたのだった…。
記者のルー・シャオシェンは20年前に起きた紙人形による殺人事件について調べていた。チャオ家の紙人形に命が宿り、家の主を殺したというのだ。事件が起きた町を訪れた彼は現場となった屋敷で奇妙な体験をし、気を失ったところを町の男性に助けられる。その男性から事件に関わった人物の話を聞き、ある紙人形店の店主に会いに行く。店主のナン・シャンは人を殺したとされる紙人形を作ったリウ・サンの弟子だったのだ。チャオ家の主アンは病床に伏す息子のトンを救うため、呪術師を雇った。娘であるユアンユアンの命と引き換えに息子の病気を治そうとするアン。彼は儀式を行うため、リウ・サンに紙人形を作らせるよう命じた。しかしまだ生きているユアンユアンの紙人形を作ることは禁忌であり、さらには目まで描いてしまう。そして紙人形に命が宿り、復讐のために父親と呪術師を殺すのだった。しかしシャンからこの話を聞いたシャオシェンはサンの友人のチェン・ゴシェンが事件に関わっているのではないかと彼女を追及する。重い口を開いた彼女は、ゴシェンが死んだ恋人の紙人形と結婚し異常者として扱われていたと話す。実はシャオシェンは、シェンがチャオ家の娘のユアンユアンではないか、さらにはチャオ・アンを殺したのがゴシェンではないかと疑っていた。そして彼女からまた別の話を聞くことに。彼女は父親のアンを殺したのは自分で、ゴシェンはその罪をかぶってくれたと涙する。しかし事件の真相は、儀式の場にいたトンが姉を守るために父親を殺したのだった。すべてはトンを守るための作り話で、トンもあの時の出来事は夢だと信じていた。紙人形による殺人事件の全貌が分かり、店をあとにするシャオシェン。だがシェンがあることに気づく。実はシャオシェンは彼女の弟のトンだったのだ。姉弟は運命的な再会を果たすことになる。
人間の感情と行動をコントロール出来る反面、人を愛したり痛みを感じることが出来ないエマーと呼ばれる特殊能力者たち。彼らは自分達に欠けた感情を他人から摂取しないと生きられない。また同じエマーである仲間を見つける為、人間の感情をコントロールするアプリを開発しているエムロン社のビクトルに協力していたが、そのエムロン社の投資家向けのプレゼンで特定の人の感情を変えるというパフォーマンスを裏で能力を使い手助けしていたエマーのリーダーであるグレブが力を使い過ぎ倒れてしまう。そんな中、一切の感情を持つことなく育ちエマーの未来を変えてくれるかも知れない少女カティアの存在を知ったエマーの若者デニスは彼女の元へと向かう。デニスと出会ったことで様々な感情とエマーとしての能力に目覚めていくカティア。一方、愛を知らないエマーであるデニスの感情にもある変化が。だが、二人はカティアの能力を欲しがるエマーとエムロン社との争奪戦に巻き込まれていくことになる。果たして、彼女の選択する未来とは!?