天才勝負師のコウは、あらゆる賭け事で不敗神話を打ち立て、“賭神”(ゴッド・ギャンブラー)と恐れられた。だが、ある晩、ふとしたことで崖から落ちて記憶を失ってしまい、10歳児の思考になってしまう。彼を助けた借金まみれのカップルは、少年のようなコウにギャンブルの才能があることに驚き、大儲けをたくらもうとするが…。
大学を卒業したマリオは担当教授のマッシモと、叔父のオズワルドが住む屋敷に招かれた。妻のマリアを亡くし、跡取りがいないオズワルドはマリオを後継者として考えていたのだ。広大な屋敷には叔父とメイドのテレザ、マリアに良く似た妹のカルロッタが住んでいる。ある夜、物音がした亡き叔母の部屋を覗いたマリオ。そこでは美しい女性がエロティックな儀式に興じていた。当惑するマリオだが、次第に淫らな世界に引き込まれていく。
文学を愛する13歳の少女ヴァネッサは、50歳の有名作家ガブリエル・マツネフと出会う。彼は自身の小児性愛嗜好を隠すことなくスキャンダラスな文学作品に仕立て上げ、既存の道徳や倫理への反逆者として時代の寵児となった著名人だった。やがて14歳になったヴァネッサは彼と<同意>のうえで性的関係を結び、そのいびつな関係にのめり込んでゆく。それが彼女の人生に長く暗い影を落とす、忌むべきものになるとも知らず……。
高校の同級生の秋吉純太(アキ)と藤城春継(ハル)は別々の大学に進学するも、静かな住宅街にある一軒家でルームシェアをしていた。大学4年生になり、就職活動に勤しむ二人。写真家の道に進むことを決めたハルは写真スタジオに、アキはインテリア雑貨の会社に内定が決まる。米山と麦田、あずさ、雪乃を招いた就職祝いの「たこ焼きパイ」パーティで盛り上がったその夜、アキに一通のメールが届く。それは、勤務地が大阪に決まったという知らせだった。一緒に暮らせるのも卒業まで残りわずか。寂しい気持ちとモヤモヤを抱える二人の間には、どこかよそよそしい空気が流れていた。そんなある日、ハルの姉・立夏が結婚報告をしに会いに来る。結婚の決め手になった話を聞いたアキは、ハルに友情以上の感情を持っていることに気付く。しかしアキは、ハルにはこの感情を打ち明けないことを心に決める。一方、大阪への勤務が決まったと聞いた時から、ハルは心ここにあらずだった。このまま4年間暮らした一軒家を引き払い、穏やかで幸せだった同居生活は終わってしまうのか…。そして、社会人を迎えるアキとハルの行く末は…?
バルセロナの舞台女優クラウディア(80)は末期がんの罹患者。癌は脳に転移し、錯乱や半身麻痺と自我の喪失が近づくなか、彼女は安楽死を選択する。クラウディアは子育てよりも舞台優先で生きてきた。お茶目な女優妻を支え、今なお愛してやまない夫フラビオ。永縁なる夫婦は、共に旅立つことを決め、デュオ安楽死 を決意する。ところがスペインで安楽死はできるがデュオ安楽死はできない。ふたりはデュオ安楽死ができるスイスへ行く決意をする。一方、母の病を機に同居を始める末娘のヴィオレッタ。長男長女は家庭を持ち実家に寄り付かない。ヴィオレッタは母に兄姉を合わせる目的で、両親の結婚記念パーティーを企画。しかしパーティー前夜に両親が決めたデュオ安楽死に気付き、ヴィオレッタはパーティーで思わず打ち明けてしまい、久しぶりの家族再会は修羅場と化す。「最期に聞きたい死のプレイリストのご準備を」 子供たちは父の考えに賛成しない。長女は母の操作と決めつけ喧嘩する始末。しかし父の意志は 固く、両親はデュオ安楽死に必要な手順を進め、最後の旅の出発がにわかに訪れるのだが―。本作は両親の終幕を題材にしているが、不思議と暗さを感じない。むしろ家族のユーモアあふれるセリフ回しに、それを忘れてストーリーに没頭してしまう。本編の一部は、家族の心情を母の職業だったミュージカル調で表現し、本筋と見事に融合。最後まで自分らしく生きた母の終末期。欧州で急激に増えるデュオ安楽死。なぜ増加傾向にあるのか。その一つの答えを本作で垣間見る。
ベルギーの人里離れた村にマルタとフェリックス兄妹が住んでいる。 彼らは猟奇的な殺人鬼モンズの子孫で兄のフェリックスは父親の後を継いで密かに残酷な殺人を犯し、マルタはある工場の清掃員として働きながら静かに暮らしている。 しかし、工場の職員たちは日々マルタの外見を卑下し、彼女を劫奪する。ひどいいじめに耐えられなかったマルタは、ますます暴力的になっていく。 そんなある日、彼女は望まない妊娠をすることになり怒りに満ちた彼女は、自分を襲った工場職員たちとすべてを見ても黙過した上司を懲らしめることにする。 みんなが集まった食事の席、マルタは妊娠を知らせ、彼らへの報復を本格的に始めるが…
約170年前、パンジュルリ神のお告げにより先住民に与えられた広大な森。カードゥベットゥ村は、長きにわたって伝承されてきた神降ろしの儀式ブータ・コーラを執り行い、土地を奪い返そうとする地主が現れてもなお、神の加護により平穏を築いていた。しかし、新しく森林局へ赴任したムラーリ保安官は、村人が占有する地を保護林に組み入れようとし、村が存亡の危機に晒される。ブータ・コーラの演者だった父を持つ村一番の放蕩者で猛々しい水牛レースの絶対王者として君臨するシヴァは、村の平穏な暮らしを守るべく傲慢な森林局と対立。やがて事件が起きる――。
かつてマカオのムエタイ界を制した伝説の拳王チョン・ロイは、自ら創設した「鍾磊ジム」を営みながら、妻で元女優のガーレイ、娘のイーと暮らしている。一方、広告業界で成功を収めるキャリアウーマンのシューは、恋人ダニエルがムエタイ女子チャンピオンのガーワンと浮気していることを知り、怒りのままにガーワンへ対戦を申し込む。彼女を倒すため「鍾磊ジム」の門を叩いたシューは、過酷なトレーニングとさまざまな出会いを通して、闘うことの本当の意味に気づいていく。やがてロイもまた、信念の違いから袂を分かった元弟子ワイバンとの対決に挑むことに。それぞれの思いを胸に、“臨時決闘”のゴングが鳴る――!
小学校で働くレイ・ジーロック(李志樂)は統合失調症を患いながらも、何とか日常を送っていた。ある日、偶然出会った女性ヤンヤン(欣欣)に一目惚れし、仲を深めていくが病気について打ち明けられずに苦しむ。その間に症状は悪化し、やがて幻覚を見る事が多くなっていく。一方で、治療の為に受けていたセラピーの場でヤンヤンによく似た心理学を専攻する大学院生イップ・ラム(葉嵐)と出会う。ラムは統合失調症の症状の一つ「恋愛妄想」を研究しており、ロックに論文執筆に協力して欲しいと頼むのだが――
とある州立病院の外科病棟に出勤したフロリアは、プロ意識が強い看護師だ。人手不足が常態化している職場はただでさえ手一杯だが、この日の遅番のシフトは普段以上に過酷だった。チームのひとりが病気で休んだため、フロリアはもうひとりの同僚と手分けして26人の入院患者を看て、インターンの看護学生の指導もしなくてはならない。それでも不安や孤独を抱えた患者たちに誠実に接しようとするフロリアだったが、患者の要望やクレーム、他の病棟からひっきりなしにかかってくる電話、緊急のナースコールへの対処を迫られ、とてもひとりの手には負えない苦境に陥っていく。やがて極限の混乱の中、投薬ミスを犯して打ちひしがれたフロリアは、さらなる重大な試練に直面することに……。本作の企画はスイスの女性監督ペトラ・フォルペが、ドイツ人看護師マデリン・カルベラージュの著作に目を留めたことから始まった。そこに記された看護師の日常業務の激しさに引き込まれ、心を奪われたフォルペ監督は、実際の病院での入念なリサーチを実施。病院が直面している現実をリアルに描くことはもちろん、ひとりの看護師の視点を採用することで、このうえなく濃密なスリルと臨場感がみなぎる映画を完成させた。私たち観客は鑑賞中、同時多発的に複数の作業を強いられ、絶え間なくトラブルに見舞われる主人公フロリアの立場と同化し、看護師という職務の苛烈さを体感することになる。またフォルペ監督は“可哀想な患者”や“迷惑な患者”といった一面的な描写を避け、さまざまなルーツを持つ入院患者それぞれの人間性や複雑な事情をきめ細やかにあぶり出す。たった一日の遅番シフト8時間に焦点を当てた物語でありながら、驚くほど豊かな奥行きを獲得した本作には、生と死の狭間に置かれた人々の切実な感情が息づいている。
若くして妊娠した女性を支援する施設で共に暮らす5人の少女。彼女たちは頼る人を持たず、家族との関係、貧困など、さまざまな問題を抱えている。「ひとりじゃ育てられない」「嬉しいと思いたいのに」――戸惑い、悩み、なるべき家族像を見いだせないまま、母になる少女たち。押し寄せる孤独感に飲み込まれそうになっても、時に誰かに寄り添われながら、それぞれが歩むべき道を選び取っていく……。自分たちなりの「愛」を選択していく少女たちの真っすぐな瞳から目が離せない、希望に満ち溢れた傑作がついに日本上陸。
殺人を予知する能力を持つジェリーによって悪名高いキャンプブラッドの森の”殺人鬼”は退治された…はずだった。しかし邪悪な魂は、こともあろうに獰猛なホオジロザメに憑依してしまったのだ。やがて発生する新たな殺人事件。町の住人たちは犯人捜しで混乱していく。異変に気付いたジェリーは再び森に戻り、転生を繰り替えす凶悪な殺人鬼に立ち向かうのだがー。
内気で貧しい高校生カンジンは、親の借金のせいで闇金業者ランに目をつけられ、学校では模範生を装うナムヨンから執拗ないじめを受けていた。ある日、ランが落とした金の入った封筒を拾ったことで、カンジンの運命は大きく動き出す。偶然その場にいたナムヨンの恋人ダヨンを助けたことで、ナムヨンの怒りを買い、脅迫を受ける。追い詰められたカンジンはランに相談し、借金回収の手口を学ぶ。金の力に魅せられた彼は、同級生を相手に危険な民間ローンビジネスを始め、学校と裏社会の境界が静かに崩れ始めていく。
カンボジアの首都プノンペンで、ノンフィクション作家として成功を夢見るバツイチ・シングルマザーのナナ。娘ニニと古い安アパートに移り住み、執筆テーマの古典舞踊家殺害事件の真相を追うが、幻視や幻聴に悩まされる。首のない女性幽霊が「私の頭はどこ?」と絶えず迫り、ナナの友人たちも次々と不審な事故に巻き込まれていく。ついに娘まで幽霊の手に落ち、恐怖と絶望に半狂乱となるナナ。はたして愛する娘を救い出せるのか?
マディと親友トリッシュは南国リゾートで無人のラグーンを訪れるが、突如現れた殺人シャチ“セト”がガイドをのみ込み、楽園は一転して恐怖の海へ。逃げ場を失った二人は小島を目指すが、セトの執拗な追跡は止まらず、同行者ジョシュも犠牲となる。極限状態の中で支え合う二人だったが、過去の秘密が明かされ、心の均衡は崩れていく。やがてトリッシュはマディを守るために身を投げ出し、残されたマディは、水面を揺らして迫りくる黒影に全身をこわばらせる――その黒影は、まだ彼女を狙っていた…
北魏・太武帝の時代。柔然が6万騎で侵攻し、虐殺と略奪が広がる中、父に代わって志願したムーランは戦場で武功を重ね、やがて丁遠将軍として平陽王・長孫翰(ちょう・そんかん)と共に戦う。しかし戦略の失敗で負傷し、女性であることが露見して軍を離れることに。故郷へ戻った彼女を柔然軍の追撃が襲い、ムーランは再び剣を取る。護衛の末に辿り着いた“魔都”で、抑圧された部族を率いる女戦士アイナと出会い、共通の敵への怒りがムーランの闘志を呼び覚ます。仲間たちと再び結集した彼女は、宿敵・柔然軍との最終決戦へ挑む――。
精神的外傷を負った陳教授が突如失踪。シャーリー楊は胡八一と王胖子と共に、雲南奥地へ教授の行方を追う。旅の途中、一行は人喰い魚や呪術、巨大蜘蛛など“虫”にまつわる怪異に次々と遭遇。さらに盗墓団との対決を経て、ついに伝説の「献王墓」へ――。そこには、想像を超える危機と、隠された真実が待っていた。
中蒙国境に下放された胡八一は、家に残された風水秘術書を読み耽る。やがて軍に入り、チベットで雪崩に遭うも秘術で生還。復員後、旧友・王凱旋と新疆の考古遠征隊に参加し、伝説の精絶古城を目指す。砂漠の奥地に眠る“鬼洞”には、数々の罠と謎が仕掛けられ、迷宮を操る何者かの存在も――。信念と欲望、科学と信仰が交錯する中、彼らは埋もれた真実に迫っていく。
フランス・ピレネー山脈の山小屋で週末を過ごすジョナスとガビ。森を探検していた二人は、電波(通信)塔を爆破していた逃亡犯の親子と遭遇してしまう。ドローンに映った証拠を消そうと、悪党たちはふたりをしつこく追い回す。助けも呼べない山中で、ジョナスとガビは知恵を絞り、山小屋に仕掛けた罠で反撃。次々と巻き起こるドタバタの攻防戦の中で、臆病だったジョナスも、仲間との冒険を通して少しずつ勇気を身につけていく。壮大な自然を舞台に描かれる、笑いとスリルあふれるサバイバル・コメディ!
ニューヨークに暮らす青年エドは、誕生日に贈られたDNAキットをきっかけに、かつて失われたはずの「家族」、そして“もうひとりの自分”──双子の弟マヌエルの存在を知る。 真相を求めて恋人ライリーと共に辿り着いたのは、ポルトガルの森の奥深くに佇む古びた大邸宅。そこには封印されたままの幼少期の記憶、誘拐の痕跡、そして血にまつわる不吉な因習が静かに息づいていた。 屋敷でふたりを迎えたのは、妖しき支配者として君臨する母アメリアと、母のことを心から愛し服従する息子マヌエル。 常軌を逸した“家族の儀式”。血は絆であると同時に、“呪い”でもある──逃れられぬ運命の鎖が今、音を立てて軋みはじめる。 闇と狂気が絡み合う91分。あなたの“血脈”が扉を開く時、そこに帰るべき家など、もう存在しない。
自殺した母親が遺した膨大な借金を背負わされた美しいリガヤ。家を守るため、生きるため、彼女は毎夜、部屋を訪れる男たちにその身体を捧げる。欲望の餌食となり、尊厳を削り取られていくリガヤ。そんな彼女を、屋敷の使用人としてただ静かに見守り続ける青年カルロ。リガヤの心は、男たちの裏切りと暴力で壊れ、やがて残酷な忘却――アルツハイマーが彼女を襲う。時は流れ、老いたリガヤの記憶の中で、自分を愛したカルロの存在だけが抜け落ちていく。自分を傷つけた男たちの名を呼び、怯える彼女。それでもカルロは、彼女のために食事を作り、髪を梳かし、祈る。欲望の果てにボロボロになった女と、その影に一生を捧げた男。二人が辿り着く、痛切な愛の結末とは―。
ある夫婦が離島にある完全自動運転の豪邸へ暮らすことになった。しかし、家のAIシステムが誤作動を起こし、彼らに恐怖を与える。
幸せでいっぱいの花嫁だったが、夫と過ごした別荘でマスクを覆った男に襲われ九死に一生を得る。
あるガイドがインフルエンサーのグループから人里離れた谷の川へ案内を頼まれた。そこでは奥へ進むほど恐怖が待ち受ける。
小説家とセックスワークの狭間で漂流する25歳マックス、青春の体温。ロンドンに住み、将来を嘱望されている若い作家志望のマックス。彼はデビュー作となる長編小説をリアルなものとするために、“セバスチャン” という名前で男性相手のセックスワークの世界に足を踏み入れる。職業を通して体験する未知の世界。様々なクライアントと接していく内に、マックスとセバスチャンの境界線を次第に見失っていく…。
失恋後にニューヨークに移り住んだステラ。 いろんな男と付き合っては別れ、気がつけば曖昧な身体の関係ばかりを繰り返し、心はいつも満たされない。 失敗のたびに二人の親友に愚痴をこぼし、恋愛もキャリアも中途半端なままの日々を過ごしていた。 そんなステラの日常にも少しずつ変化が訪れるが・・・
父と共にパリのレストランを切り盛りする美しきエラ。ある日、彼女の前に現れた謎めいた男アベルを、一晩限りの見習いとして雇い入れる。しかし閉店後、彼は店の売上金と共に姿を消した。怒りに震え、彼を追ったエラが辿り着いたのは、パリの暗部に潜む地下の秘密賭場。そこでアベルは、奪った金をチップ代わりに「賭けに興じろ」と彼女を誘う。抗いがたい狂気の中、初めて勝負のテーブルに就いたエラを襲ったのは、かつてないほど濃密な高揚感だった。ギャンブルに命を焼くアベルの、自己破壊的な色香にどうしようもなく惹かれてゆくエラ。二人はやがて、溺れるように激しく身体を重ねていく。彼を破滅から救いたいという切なる願いは、皮肉にも彼女自身を、戻ることのできないセルクル(博徒の輪)の深淵へと引きずり込んでゆく。単なる一晩の賭けとして始まった二人の関係は、やがて互いの身を滅ぼすほどの、狂おしい愛欲と情熱へと変貌してゆく――。
ある夜、郊外の屋敷で女性・ダニーが惨殺されるという悲劇が起きる。容疑者は、現場に現れた精神科病院の患者とされていたが、事件は多くの謎を残したまま幕を閉じた。それから1年後、盲目で霊能力を持つ、ダニーの妹・ダーシーが、不気味な木製マネキンと共に、ダニーが殺された屋敷を訪れる。そこには、ダニーの元夫・テッドと、その恋人・ヤナが暮らしていた。姉の死の真相を探ろうとするダーシーを待ち受けていたのは、思いもよらぬ真実と恐怖だった──。
新人女優のカリーナは、市長である父との確執を抱えながらも、恵まれた環境と美貌で周囲の羨望を一身に集めていた。恋人ブルースとの関係を楽しんでいた彼女だったが、彼の浮気発覚を機に、以前から気になっていたブルースの従弟ジョーダンへと近づいていく。粗野なブルースとは対照的に、ミステリアスな孤独を纏うジョーダン。幼い頃に両親を亡くした彼は「自分の傍には精霊がいる」と語る奇妙な青年だった。彼にはメルシーという恋人がおり、カリーナの誘惑に戸惑いを見せるが、強引な彼女に押し切られる形で二人は一線を越えてしまう。やがてカリーナの妊娠が発覚し、事態は誰も予想しなかった破滅へと加速していく――。物語は凄惨な結末から「逆再生」で語られ、その衝撃の過程が剥き出しにされていく。
未来から来たタイムトラベラーのノーマンは、予期せぬ事故により過去の世界へ取り残されてしまう。正体を隠しながら生き延びる術を模索するものの、技術の乏しい時代でのタイムマシン開発は難航し、絶望が徐々に彼の心を蝕んでいく。些細な行動が歴史を変えてしまう恐怖から、人々との接触を避けていたノーマン。だがある日、食料の配達に訪れた新人配達員ジェニファーと出会ってしまう。その瞬間、激しい眩暈に襲われた彼は意識を失い、幻覚を見る。時間移動が未来と過去の双方に深刻な歪みを生じさせていることを悟ったノーマンは、自力での開発を断念。2年半にわたり封印していたAIアシスタント、アニーを起動させるが…。
森で女性の遺体が発見される。彼女はサマンサだった。発見したのはジョキング中に通りかかったメーガン。彼女が部屋に戻ると、いたずら電話かそれとも本物か、サマンサと名乗る女性から不気味な電話がかかり、メーガンは震える。一方、女優の卵のミラはオーディション中にサマンサが死んだというメールを受信。親友の死にショックを受けていたが、そんなことにはお構いなしの監督がミラを侮辱する。その頃、サマンサがボランティアで訪れていた老女シャーリーは、毎週火曜日と木曜日に来るはずのサマンサが来ないと嘆いていた。彼女の息子トビーは「サマンサは死んだ」というがシャーリーは信じない様子で…。
目を覚ますと、身ぐるみを剥がされ、ゴミ置き場のような場所に放置されていた男。カネもパスポートも失った彼は、地元の男にテキサスまでの同行を頼む。ラフな格好の若い女は、宇宙人に出会いたいと願い、ヒッチハイクでロズウェルを目指す。脚本家志望の青年は、小銭稼ぎのためロサンゼルスのストリップクラブから女を乗せて走り出すが、行き先もわからぬままハンドルを握ることに。さらに詩人の男は、ユタ州で風変わりな2人の女が運転する車に乗せられ、ソルトレイクへと向かう。こうして、アメリカ各地を舞台に、さまざまな目的を抱え、あるいは行き先すら定まらぬままさまよう人々の姿が描かれていく。
世界がコロナ・パンデミックで混乱する中、昏睡状態から目覚めたスーザン。医療機器につながれていた彼女は、自身の置かれている状況が分からず、戸惑っていた。住んでいるマンションに人の気配はなく、愛する夫デヴィッドの姿も見当たらない。夫の行方を求めてマンションの探索を始めるスーザンだったが、食料品を漁るホームレスの姿を見た恐怖で部屋に引き返してしまう。その直後、上の階に住むウォルターという男性がスーザンの部屋を訪ねてくる。親切に振る舞う彼と言葉を交わしながらも、見知らぬ隣人に警戒するスーザン。不安定な病状による記憶の混乱とコロナ・パンデミックの不安に苛まれて何度も意識を失うスーザンは、病院に向かうため意を決して部屋を出るが…。
2014年、中南米ボリビアのラパス近郊に隕石が落下したことを機に、世界中にウイルスが蔓延し、人類は壊滅寸前に。4年後の2018年、オーストラリア・シドニーの感染症センターに何者かが侵入し、ウイルスを持ち出す。犯人は科学者のアダム。実は同じく科学者で恋人のビリーがワクチンを完成させたものの、人体による治験が許されなかったことから、アダムは自分の体にウイルスを打ち、ワクチンの効果を実験しようと考えたのだった。森の奥深くにキャンピングカーを使い、簡易的に作った実験室でスタートさせたアダムとビリー。だが、1日1日とアダムの体調が悪化したことからワクチンに効果がないと知ったビリーは、アダムに黙って偽薬を使い始める。
霊媒師のクレメンタイン。彼女はその能力を隠し、電話占い師として相談者の悩みを聞く仕事をしていた。ある日の深夜、“ジェームス・スミス”と表示された男の電話を受けた瞬間、彼女の頭の中に女性が殺されるビジョンが浮かび上がる。ジェームスから、殺人をほのめかす言葉を残され電話は切れるが、彼女はその電話が単なるほのめかしではなく、霊的なつながりを介して殺人犯と結びついているのではないかと考え始める。再びジェームスの電話を受けたクレメンタインだったが、今度は彼が死ぬビジョンを見てしまい、その運命を変えるべく協力してしまう。
3000年前の古代ギリシャ。アテネの姫ダフネは、哲学者ペリクレスと恋に落ちる。しかしその想いとは裏腹に冷酷だったダフネは、平民との身分の差の恋愛を拒絶。絶望したペリクレスは戦地へと旅立ち命を落とした。そんな息子の悲劇に激怒したペリクレスの母で魔術師のテオドラによって、ダフネは呪いをかけられ人魚になってしまう。ただし100年に一度、10日間だけ陸に戻り、ペリクレスの生まれ変わりを捜す機会を与えていた。時は現在、海沿いの町に暮らすトラビスは借金のカタで、クリスマスを前に大切なバーを奪われようとしていた。一方のダフネは、今度こそ人間の姿に戻ろうと願っていた。海から陸に上がった彼女はトラビス見るなりペリクレスの魂を感じ、彼のバーを訪ねるのだが…。
5世紀、ブリタニア。ピクト人を撃退するためブリトン人の王ヴォーティガンはサクソン人の兄弟を国に招き、ピクト人との戦いに勝利。やがてサクソン人は勢力を拡大、王の息子カティガンと王妃ロウィーナはサクソン人たちの兵を挙げ、自国の民と戦うヴォーティガン王に反旗を翻す。お互いの血を流しながらも和平に歩み寄ったかに見えたが、ロウィーナの策略によってブリトン人は壊滅的な打撃を受け、ヴォーティガンも生き延びたものの重傷を負ってしまう。その後、ヴォーティガンは、ロウィーナの弟ヘンギストによるブリトン人への迫害を知り、前王妃セヴィラたちブリトン人とかつての敵ピクト人たちの力を借り、奪われた自由と国を取り戻すため再び立ち上がる。
ドイツ人海洋学者のトムと、フランス人医師の妻ジュリア。そして二人の子供たち。息子のベンの誕生日祝いでカリブ海へのクルーズを計画する。しかし、幸せな家族旅行はすぐに地獄へと変わってしまった――。奇妙な波の動きや野生動物の行動から何かがおかしいことに気が付く。ついに空には流星群が降り注ぎ、次の瞬間天変地異が起きる。家族の乗った船は巨大な嵐に見舞われてしまう。気を失った家族が目を覚ますと海の水は全てなくなり目の前に広がるのは一面の砂漠だった……。
ある日、空が裂け、世界は崩壊した―。裂け目からは異世界の“侵入者(ブレイカー)”が人類に襲いかかり、文明は滅び、わずかな生存者は荒廃した地で恐怖の日々を過ごしていた。かつて男達はブレイカーとの戦いに敗れ、人類の運命は女性に託されていた…その女性戦士の隊長役として本作で剣を握るのは、『バイオハザード』シリーズでアクション女優のトップスターとなったミラ・ジョヴォヴィッチ。本作では、異世界からの脅威に立ち向かう強き母を演じ、圧倒的存在感と卓越した剣さばきで“戦う女戦士”の完全復活を魅せつける!さらに、生き残りをかけた夫役のルーク・エヴァンスと娘との感動の家族愛を描いたヒューマンドラマも融合、壮大なSFサバイバル・アクションがここに誕生した!
17歳のファティマ(ナディア・メリティ)は、アルジェリア系フランス人で、愛情あふれる家族の末っ子。 イスラム教徒であり、彼女との結婚を望む同じイスラム教徒の青年と幼い頃から婚約している。 しかし優秀な学生である彼女は、自宅のある郊外を離れてパリの哲学部に進学。外の世界を発見し、初めての人々と出会い、内なる疑問を抱いていく…。
ヴィンセントは成功した実業家。新年はいつも年下の妻と義理の息子と山奥の別荘で迎えることにしている。ところが今年は勝手が違った。厄介者の前妻の息子が、身重の恋人と母親を連れて転がり込んできたのだ。嫌な予感は的中し、彼を追ってギャングのボスが乗り込んでくる。ボスはヴィンセントの長年の知り合いでもあった。。。そして、家族の秘密と愚かさが新年と共にカウントダウンされてゆく!
マニラでの都会暮らしに心身ともに疲れ果てたクレアは、新天地を求めて静かな農村カプカプへとやってくる。彼女は地元の製粉所で働き始めるが、そこは平和な風景とは裏腹に、大手資本による宅地開発の波に飲み込まれようとしていた。開発を頑なに拒む地主のカルメロと、貧しい生活を抜け出しマニラでの成功を夢見る義理の息子のアンドレス。二人の間で板挟みになる妻ノラの苦悩をよそに、アンドレスは都会的な魅力を持つクレアに惹かれていた。ある晩、ノラの目を盗み、アンドレスとクレアは密やかにも激しく求め合う。それ以来アンドレスは、謎めいた美しさを放つクレアへと溺れていく。しかし、その甘美な情事は、土地を巡る執拗な買収工作と絡み合い、やがて凄惨な悲劇を招き寄せる。
北宋末期、金の侵攻により国は滅び、南宋が建国されるも屈辱の従属を強いられていた。その頃、蒙古ではチンギス・ハーンが勢力を拡大し、金との戦いが激化。蒙古で育った宋人の青年・郭靖(かくせい)は、黄蓉(こうよう)と出会い桃が咲き乱れる桃花島での修行を経て成長していく。いつしか愛し合う二人だったが、陰謀と戦乱が二人を引き裂き、試練が次々と襲う。郭靖は国と民族、そして黄蓉のため、信念の拳で宿命に立ち向かう。二人は再び巡り合うことができるのか。愛と戦乱が激しく交錯する、切なくも熱い宿命の物語。
ロックバンド「ゼラチン・スケラティン」をこよなく愛する2組の音楽ファンは、ライブの開催を心待ちにしていた。そんな中、宇宙衛星の不慮の事故から“怪獣サメ男”が誕生してしまった。やがて怪獣サメ男は突如ビルよりも大きく巨大化。怪獣グラメタシャークとなって町を破壊しながら進み始め、ライブの開催も危ぶまれる状況に。軍も対策を講じるが、怪獣グラメタシャークの進撃は止められない。果たしてどこに向かうのか?ライブは開催できるのか?
ある著名な医師の殺人事件。 単なる痴情殺人で調べていた警察は、容疑者のガールフレンドまで殺害されると、連続殺人に対する調査を始める。 しかし、彼らが設立した医療財団に対する調査が上部の圧力で詰まり始める。 徐々に彼らは人間の汚い欲望と腐敗が絡み合った軍人の臓器とDNA情報が取り引きされた痕跡を発見する。 バイオテロリスト組織との凄絶な対決が始まる。
セシリア(シシー)とエマは10代の時、一緒に老いていくことを約束し、二人の仲を引き裂くことはない親友だった。 エマが新しい友人アレックスと付き合う前までは… 12年後、セシリアはSNSインフルエンサーで成功し、独立的で現代的なミレニアル世代が夢見る人生を送ることになった。 しかし、それも10年ぶりに初めてエマと出会うまではそうだった。 エマはセシリアを山奥の人里離れた小屋に招待し、そこでアレックスはセシリアの週末を地獄にするに至る。
スージーたちは、妹ケイトの誕生日を祝うため、森の奥にあるキャンプ場へと向かっていた。道中で出会った男から「森へ行ってはいけない」と警告を受けるが、彼女たちはそれを無視し、奥へと進んでいく。到着後の談笑の中で、ひとりがネットで拡散された“ピグレット”と呼ばれる怪物の噂を語り出す。それはこの森とは無関係の都市伝説のはずだった。しかしその裏で、得体の知れない存在が、静かに獲物を狙っていた。やがて仲間たちはひとり、またひとりと姿を消していく。この森で、一体何が起きているのか―。
パリ郊外の小さなアパートに暮らすシングルマザーのモナは、発達に遅れのある30歳過ぎの息子ジョエルを女手ひとつで育ててきた。モナはショッピングモールのビューティ・サロンで、ジョエルは障がい者のための職業作業所で働いている。互いを支え合い、いたわりながら暮らしてきた二人。ところがある日、モナは、ジョエルと同じ施設で働くオセアンが彼の子を妊娠したと聞かされる。二人の関係を何も知らなかったモナは動揺し、母子の絆も揺らぎはじめる――
人里はなれた場所で暮らす母親は機能不全になってしまう。そしてその裏に隠されたアンドロイドの存在。事態は悪化し家族に危険が及ぶ。
殺人課の刑事ジュゴンは殺人事件の容疑者ジュンギルを追っていた。容疑者の恋人であるカラオケバーのママ、キム・ヘギョンの存在を知ったジェゴンは、容疑者の恋人であるカラオケバーのママ、ヘギョンに接近するため、身分を隠して彼女の店に出入りするようになる。ジュンギルの帰りを一途に待ち続けていたヘギョンは、いつも自分の近くにいてくれるジェゴンに少しずつ心を開いていく。
現代美術展の主催者として華やかに振る舞うクリスティーナには、ドバイで富裕層向けに秘密のエンターテインメントを仕切る裏の顔がある。世界中から集められた魅惑的な女性たちが働くその舞台は、甘い誘惑と緊張が交錯する危うい世界。かつて自らもホステスとしてその場に立っていた彼女は、野心を武器に頂点へと上り詰めた。しかし高級ホテルで起こったとある警察沙汰をきっかけに彼女は裏の組織のターゲットとなり命を狙われることに…。
母の死後、平穏と繁栄を願って墓地を選んだ長男チェンと次男リー。しかし、貧しさゆえに蔑まれていた末の弟トリだけが成功し、2人の兄の人生は転落の一途をたどる。やがて、墓の移設をきっかけに、隠されていた裏切りや深い怨念が次々と明らかになっていく。
知人が経営するアイランドリゾートを家族で訪れた女性。しかし、島は異様な気配に満ち、逃げようとした時にはすでにゾンビに占拠されていた。夫や子供たちはゾンビに襲われ、次々と感染していく。すべてを失った彼女は自暴自棄になるが、あることをきっかけに、他の犠牲者を救う“救世主”になる決意をする。
胡八一、王胖子、Shirley楊は渡米を控え、旧友・燕子の結婚式に出席するため東北の村へ戻る。だが、再会の喜びも束の間、村では怪異と死の連鎖が始まっていた。三人は伝説の盗墓師「摸金校尉」として、五つの獄を越え、六つの道を突破して真相を追うことに。襲いかかる呪い、封じられた秘密、そして黒幕の正体とは?過去と向き合い、村人を救うため、命を懸けた最期の冒険が始まる――。
精絶古城から戻ったShirley楊は、鬼眼紅斑の呪いに自らも侵されていることを知る。胡八一と王胖子は彼女を救うため、呪いを解くとされる「龍骨天書」を探し、龍嶺の迷宮へと旅立つ。道中、彼らは古神獣・鉄頭龍王や、人骨を喰らう紅眼狼の群れ、人面を持つ巨大蜘蛛に遭遇。数々の罠と怪物が待ち受ける中、地宮には水と火による崩壊の危機が迫る。命がけの探索の果てに、彼らは呪いを断ち切る手がかりを掴めるのか?
17歳の私と、父とその友人、3人だけで過ごす森の中。大人の不完全さに気づいてしまった、生涯忘れられない瞬間―17歳の少女サムは、父クリスと彼の旧友マットとともに、ニューヨーク州キャッツキル山地へ2泊3日のキャンプに出かける。二人の男たちは、旅路の間、長年のわだかまりをぶつけ合いながらも、ゆるやかにじゃれ合う。年齢以上に聡明なサムは、彼らの小競り合いに半ば呆れつつも、聞き役、世話役を全面的に引き受ける。しかし、男たちの行動によってサムの“大人への信頼”が裏切られたとき、サムと父は“親子の絆が揺らぐ瞬間”を迎えることになる。
LAの犯罪組織のボス、ピネロの部下マックスはある日、ボスの右腕で殺し屋のセスに呼び出される。告げられたのは、ボスの妻ローレルを寝取ったうえに殺害したマックスの実弟ヴィンスを始末せよという命令だった。猶予は2日間。マックスは、身を潜めるヴィンスのいるモーテルへ向かう。血まみれで怯える弟は、バーでローレルに誘惑され、2ヵ月前から不倫関係にあったと告白。別れ話を切り出された末、衝動的に銃で撃ってしまったのだという。着替えや食事を用意し、弟とともに逃亡を決意したマックス。だが彼自身も過去に、ローレルの運転手をしていた際、彼女と男女の関係にあった。しかしセスに疑われ始めことを機に、マックスは、別れを告げたのだが…。
彼女にフラれ、不況のあおりで保険会社も解雇されたダグは、これを機に風景写真家になる夢に懸けようと決意する。森で静かに写真を撮ろうと、マサチューセッツ州セイラム北部で人気の宿“ブラック・スワン・イン”を予約。道に迷いながらも夕暮れ時に到着する。宿主は不在で電波も弱いが、歴史ある大邸宅と豊かな自然を気に入ったダグは、写真を撮り、本を読み、静かな時間を満喫する。しかしある朝、ジョギング中に石塔と鍵のかかった箱を発見。街で見かけた魔除けの五芒星と合わせ、この土地が1600年代の魔女狩りで悪名高く、宿でも1692年に残虐な殺人事件が起きていたことを知る。好奇心に駆られ箱を開けようとした時、奇妙な出来事が起こり始める。
メーガンは恋人リアムと暮らす新居の購入を考えていたが、教師である自分の安月給では難しく、裕福な母ジェンからの援助を頼りにしていた。母からは支援の約束を受けていたが、再婚相手で作家のトムがケンカ相手から訴訟を起こされ損害賠償を求められており、母から「今はお金を出せない」と告げられてしまう。もともとトムと仲の悪いメーガンは激怒し、リアムと共に母を離婚させようと計画を進める。まずはトムの浮気現場を隠し撮りしようと、友人エヴァにトムのファンを装って誘惑させるが失敗。次に偽のセックス映像を作ることを企て、映像制作に詳しいリアムの同僚マックスを巻き込み、ディープフェイク映像でトムの不貞をでっちあげようと画策する。