リゾート地のクリスタルコーブで、カラフルで香り高い入浴剤などを手作りで販売しているスカイ。母と親友ゾーイの3人で営んでいる“ラザー&ラクジュアリー”は今年で10年を迎え、彼女たちは顧客を招いた感謝パーティーを開いていた。ところが、スカイは経理を担う母から、財務状況の悪化を知らされる。そんな折、店の業績を上げるため、ニューヨークから投資会社ロジャーズのギャビンがやって来る。彼とスカイは10代の頃、恋人関係で15年ぶりの再会だった。急にギャビンから別れを告げられた経験から、新たな恋に臆病になっていたスカイは、当初ギャビンの申し出を断るのものの、店の状況を知りやむなく受け入れ、2人で立て直しを図ることにする。
人気バンドのボーカル・マイロ。彼女はツアーの合間、愛犬レスターに兄弟を迎えるため、ミズーリ州の動物施設へ仲間と出向いた。犬たちの里親活動に勤しんでいる夫婦とその娘が住む邸宅で、多くの犬とレスターとの相性を確認しようとしたところ、レスターがお漏らしをしてしまい、一度外で散歩を始めるマイロ。しかし、離れにある大きな犬小屋の中で、不当に犬を売買している一味を目撃してしまったことから、男らに捕らえられてしまう。仲間のジアとトリニティも、気がつくと檻の中に入れられ、一同は脱出を試みるのだが、尋常ならぬ狂気を帯びた連中がそれを許すはずもなく…。
ヴィンテージ・ショップを経営するエロディと、アートスクールに通うレティシアはフラットに同棲する恋人同士。深い愛で結ばれている彼女たちの切なる願いは人工授精により、ふたりの子供を持つこと。収入の少ないふたりは、ルームメイトを募集し、その家賃で生活費を補うことに決める。様々な希望者が現れる中、異彩を放つ男・シモンが現れる。マジシャンであり、作家である謎多き男・シモンにどうしようもなく魅かれ、自らの性的嗜好にも迷いが生じるレティシア。そんなレティシアの変化に気付き、不安を覚えるエロディ。そして、エロディが不在の夜、酒に酔ったレティシアとシモンは、遂に一線を超え、体を重ねてしまう…。
模範兵士として師団長社宅の炊事兵になったムグァン。彼の目標はただ妻と子供のために出世の道を進むこと。しかし、師団長が出張する間に2人きりとなった美しき若妻スリョンの危険な誘惑に、ムグァンは自身の目標や信念、そして抑えきれない禁じられた恋との狭間で葛藤するのだが…。
中国西南部、周囲を山々に囲まれた街は春節を前に賑わいを見せていた。一方、山では10年を要した高速鉄道を通すためのトンネル掘削工事がようやく終わりを迎えようとしていた。休暇を返上し、工期に間に合わせるために働く技術者たち。地質学の専門家ホン・イージョウもその日、変動し続ける地殻の再調査にあたっていた。ところが、トンネル内で突然の湧水が技術者たちを襲い、街では大規模な地盤の陥没が発生し…。
30年以上追い求めていたフランシス・ドレークの財宝のヒントを、やっとのことで沈没船から発見したイギリス人のウォルターとジェームズ。しかし沈没船はスペイン籍のもので、発見された物も保有権はスペインにある、として国に奪われてしまった。しかも、その保管場所は“工学の奇跡”“世界一安全な金庫”という異名を持つ難攻不落の構造を擁するスペイン銀行の地下金庫だった…。
文化大革命まっただなかの中国。強制労働所送りになった男(チャン・イー)は、妻と離婚し、最愛の娘とも疎遠になってしまう。数年後、ニュース映画に娘の姿が1秒間映っているという話を聞いた男は、娘を一目見たいがために強制労働所を脱出。砂漠の中を映画が上映される予定の村を目指して進んでいく。しかし、村へ向かう途中、大事なフィルムを盗み出す孤児のリウ(リウ・ハオツン)の姿を目撃。すぐにリウを見つけ出し、盗んだフィルムを映写技師のファン(ファン・ウェイ)に返すのだが、その時、村では大騒動が勃発していた。運搬係の不手際で膨大な量のフィルムがむき出しで地面にばらまかれ、ドロドロに汚れたフィルムは上映不可能な状態に…。果たして男は、愛しい娘の姿を見られるだろうか?そして、追われ続ける彼の運命は―?
1960年代の保守的な家庭で、5人兄弟の4男として育ったザック。「特別な子」と呼ばれた彼は、軍で働き音楽を愛する父親と過保護気味の母親、それぞれ文武に秀でた兄2人、問題だらけの次男を観察しながら幼少期を過ごす。やがて思春期に足を踏み入れる1970年代。ザックは自らのアイデンティティと、父親の価値観の間でもがくようになる。
孤独な作家志望の女性:エイブリーは、彼女のヒーローである隠遁ホラー作家:ケイレブの創作活動の助手に選ばれ、ケイレブの雪深い人里離れた自宅に赴く。そこで彼女は一つの任務を与えられる。その任務とは、『恐怖の中で制御された心理学的実験』に参加することだった。ケイレブはそれをゲームと称したが、エイブリーにとっては想像を越える恐怖体験であり、彼女の意識は次第に崩壊してゆく・・・。果たして、そこで行われた実験は、真実なのか?それとも虚構<フィクション>なのか?
北極海に浮かぶ島々スヴァールバルに、20年間も通い続ける野生動物カメラマンのアスゲイル。彼は数年前、ホッキョクグマの母グマと、2匹の小さな子グマに出会った。ただでさえ厳しい環境にあるスヴァールバルは、気候変動の影響をもろに受け、氷河は恐ろしいスピードで減少。生態系に劇的な変化をもたらし、現在この地に生息するホッキョクグマは1000頭未満。そんな変化を危惧しながら、動物たちをカメラに記録していくアスゲイルは、“フロスト”と名づけた母グマのことが忘れられず、再び親子を探しに出かける。そして3週間後、親子と運命的な再会を果たすことに。遊び好きな親子の戯れる姿に心を奪われた彼は、子グマたちを「希望」を表す“ライト”と“ラッキー”と名づけ、今まで見たことのない彼らの生活を目の当たりにする。
韓国・ソウルに暮らす三姉妹。長女ヒスク(キム・ソニョン)は別れた夫の借金を返しながら、しがない花屋を営んでいる。一人娘のボミは冴えないパンクバンドに入れあげ、反抗期真っ盛り。元夫からお金をせびられ、娘に疎まれても、“大丈夫なフリ”をして日々をやり過ごす。そんな彼女の体には異変が起きていた…。次女ミヨン(ムン・ソリ)は熱心に教会に通い、聖歌隊の指揮者も務める模範的な信徒。大学教授である夫(チョ・ハンチョル)と一男一女に恵まれ、高級マンションにも最近引っ越したばかり。新居祝いのパーティーを開き、“完璧なフリ”をして生活しているが、夫の裏切りによってそんな日常もほころびを見せ始める。三女ミオク(チャン・ユンジュ)は劇作家として絶賛スランプ中。食品卸業の夫(ヒョン・ボンシク)の後妻となり、夫の連れ子である中学生の息子と3人で暮らしているが、自暴自棄となって昼夜問わず酒浸り。たまにミヨンにも泥酔状態で電話をかけている。人の良い夫は必死に彼女をサポートしようとするが、ミオクは“酔っていないフリ”をして息子の保護者面談に乗り込んでしまう。普段はそれぞれの生活で精一杯で、ほとんど顔を合わせない三姉妹だが、ミオクがミヨンの教会を突然訪ねてきた。ミヨンは、スナック菓子を片手に牧師様に話しかけるミオクに一瞥もくれず足早に教会の外に出ていく。そんな姉を追いかけるミオクは、「会いたくて来たのに、私が恥ずかしい?」と話しかける。二人が話すのは、長姉ヒスクや実家に残してきた末弟ジンソプのこと。ある時は、三姉妹の母親からミヨンに電話があり、どうやらヒスクがお金を無心してきたという。居ても立っても居られなくなったミヨンはヒスクの花屋を初めて訪れ、久しぶりに二人で食事を共にすることに。ミヨンはヒスクに「わたしたちは他人?姉妹は支え合うものよ」と諭すのであった。そんな折、父親の誕生日を祝うために三姉妹は久しぶりに帰省し一堂に会することに。牧師様も同席し、誕生日会の祈りが捧げられる時、思いもよらぬ出来事が起きる。三人はそれまで蓋をしていた幼少期の心の傷と向き合うことになる―。
警察署長の父親の反対を押し切り、役者として夢を追い続けているセドリック。実は心が折れかけていたその時、新作映画「バッドマン」の主役に抜擢される。そう、「バットマン」ではなく「バッドマン」だ。“バッドモービル”に乗り、宿敵“ピエロ”と戦うヒーロー映画。このチャンスを逃してはならないと、セドリックは体を鍛え上げ、武術を学び撮影に挑む。戸惑いながらも撮影初日が順調に終わろうとする中、妹から父親が倒れたという知らせが入る。焦ったセドリックは、バッドスーツのままバッドモービルに乗り病院へと急ぐが、その途中で事故に遭い気絶してしまう。そして目を覚ますと、自分の名前や過去の記憶を失っていた―。
有名なバレエダンサーとして活躍していたナージャは10代の頃に出産し、バレエに専念するため、幼い息子マリオを母に預けて疎遠になっていた。今ではバレエを教える日々を過ごしているナージャは、数年ぶりに家族の集まりでマリオと再会することに。逞しく成長したマリオと共に行動する中で、その自由奔放さや鍛え上げられた肉体に惹かれ、二人はモラルを超えた激しく情熱的な関係を築いていく・・・
かつて龍楼閣のメンバーだったヨンチャンは記者となり、現職議員の不正を暴いている。ある日ヨンチャンは「龍楼閣」のブレーン、スンジンに事件に繋がるメモリーカードを取ってきて欲しいとお願いする。更に「龍楼閣」には突然姿を消した女子高生を探してほしいという依頼が舞い込む。女子高生の失踪事件を調査しているチョルミンとジヘはヨンチャンが追う事件と共に新興宗教が絡んでいることを知るのだが…。
「龍楼閣」は傍から見ると平凡な中華料理店だが、実は苦境に立たされた人たちのために“復讐代行”を行う秘密組織の集合場所。ここではそれぞれ異なる理由で集まった5人のメンバー・チョルミン、ジヘ、スンジン、ヨンテ、そしてクァク社長がいる。秘密組織「龍楼閣」は法で裁くことが出来なかった事件を追いかけ、正義の実現のために奮闘する。ある日、大企業会長の息子の蛮行による死亡事件が発生し、被害者が「龍楼閣」メンバーの知人であることが明らかになる。
ドイツ軍捕虜収容所から脱獄したダッジ少佐とマイクは自由な時もほんの束の間、またも捕らえられ収監されてしまった。ドイツ軍司令部はゲシュタポを使い脱獄者完全抹殺を指令し、次々と惨殺を続けるが、ダッジたちはふたたび脱獄に成功、なんとか国境を超え、終戦を迎えた。非常極まる行為を許せぬ彼らは、惨殺を指揮し逃亡したナチの残党たちを捕まえ、軍法会議で犯罪を裁くために必死の捜査を始めるのだった…
幼少期の記憶を失っているヘジュンは悪夢に悩まされている。記憶を辿るために、当時家族と暮らした別荘「ワンダーランド」を訪れたヘジュンだったが、そこでは自分のことを知っているという神秘的な少年ファンが待ち構えていた。夢と現実が混じり合った「ワンダーランド」では不思議な現象が起こり始め、さらに24年間封印されてきた残酷な秘密が明らかになるのだった。
アメリカ人のデニスを含む4人の若者たちは、ベルリンの地下にあると言われている旧ドイツ軍のバンカー(地下壕)を探し出すために集まった。現地のガイドとともに地下へと足を踏み入れた一行だったが、事故でガイドを失ってしまう。助けを求めて二手に分かれるも、お互いを見失い窮地に陥る。そんな中、デニスの前に現れたのは旧東ドイツの軍人だったと言う男。男に導かれて地下を進むと、そこで驚くべきものを目にするのだった。
南仏の港町で3人の兄と共に日々の生活に追われながら公営住宅で暮らす14歳のヌール。病床の母を自宅で看病しながら、母が大好きだったオペラの曲を聞かせるのが日課だった。夏休みに教育矯正の一環で校内清掃をしていたヌールは、音楽室から聞こえてくるピアノの音に引き寄せられていく。オペラ教室の講師サラはヌールの歌声を聴くとその才能を見出すが、ヌールを取り巻く環境はオペラを習うことなど許さなかった…。
高名な画家を父に持つニコラとブラコ。裕福なビジネスエリートの兄ニコラは人生を謳歌する成功者。だが、子供に恵まれず、歯科医である妻アナマリヤは体外受精を望んでいる。ところがニコラには愛人がいて、息子までいた。出張と称しては愛人宅に通う二重生活を5年も続けている。一方、負け犬人生の弟ブラコは、女癖の悪さで大学を首になり、妻マルタに家を追い出され、娘からも嫌われている。兄の浮気は見て見ぬふりをしつつ、彼に対しては屈折した思いがある。父の葬儀の晩、ニコラの家のバスルームにあった容器に、ブラコは出来心で自分の精子を仕込んだ。そしてアナマリヤは妊娠し…。
ある田舎町に、カボチャを育て愛でる農夫がいた。しかし、カボチャを嫌う二人の若者によって、カボチャ畑は無残な姿に。品評会を前に、愛するカボチャを汚されたショックで農夫は畑に倒れ込み、そのまま死んでしまう。すると、農夫を守るかのように、カボチャのツルが彼の身体を包み込んでいった。一方、サバイバル体験ツアーの参加者を連れ、デニスとランスはキャンプ場を目指して歩いていた。しかし、途中で参加者のサムとアレックスが道に迷ってしまい、グループから離脱。キャンプ場に辿りつかない二人を心配した一行は、彼らを捜しに森へと向かう。しばらく捜索していると、デニスはポツンと置かれているカボチャを発見する。
ティナの生活は自閉症の弟マックスの世話と、増え続ける督促状で破綻寸前。さらに追い打ちをかけるように、勤めていたアンティーク店の閉店が決まる。店主カレンの指示でオークション出品用のリストを作り始めたティナだったが、恋人ルークがリストの中に80万ポンドの価値があるペンダントを発見。貧困から抜け出せるというルークの誘いに乗り、ティナは盗みに協力するが、まだ見ぬ大金に舞い上がる盗品仲介人のダンカンたちをよそに、罪悪感に苛まれていた。一方、ペンダントと共にダンカンが奪ってきた棺に興味を持ったマックスは、その棺を開け、ペンダントを落とし破損させてしまう。動揺した彼は、その一部を持ち去るのだが…。
ミネソタ州ミネアポリスでオーダーメイド宝飾店“愛のしるし”を経営するケイトは、仕事に集中しすぎて、恋人もいないまま30歳を過ぎていた。そんなケイトのもとに、13歳の時に初めてつき合ったジェイミーが19年ぶりに訪ねてくる。ジェイミーはシカゴにある業界大手のショアライン宝飾に雇われ、ケイトをヘッドハンティングしに来たのだという。オファーには興味がないケイトだったが、再会を機に2人は過ぎ去った時間を取り戻すかのように急接近。楽しい時間とともに、ケイトは新しい仕事の話に耳を傾けようとする。だが、オフォーを受けることは故郷と自身の店から離れることを意味していた。そんなケイトに決断の時が迫っていた。
田舎町でチョコレートショップを開いているアリアは、パートナーのジェイコブと週末に開催されるチョコ・マスター大会に出場し、優勝資金で子供のためのチョコレート教室を続けようと考えていた。だが、大会目前でジェイコブからまさかの別離宣言をされ、途方に暮れてしまう。一方、ニューヨークの建設会社で働き、週末は愛娘ソフィーのためにケーキ作りをするシングルファーザーのライアンは、会場作りをする父親を手伝うため、地元に戻ってきていた。ライアンはソフィーを連れてアリアの店を訪れ、ひょんなことからチョコ大会のパートナーになる。アリアとライアンは大会のためのチョコレート作りをしていく中で、急速に惹かれ合うのだが…。
生き残るには狩るしかない、孤高のモンスターハンター!謎のウイルスにより感染した人間が凶暴化、不死身の怪物と化し人を喰らい始め人類が滅亡の危機に瀕す中、生き残った人類は少人数ごとに暴徒と化した盗賊団や怪物に見つからないようひっそりと身を潜めた生活を送っていた。そんな彼らの唯一の希望が怪物たちを狩る追撃兵の存在であった。とある島でモンスターを狩る追撃兵レッカーもその一人。孤独ではあったが、戦いで傷ついた身体と心を癒してくれる女医グレースの存在が救いであった。レッカーは怪物たちとの戦いの中、ある異変に気付き危機感を抱く。やがて、その予感は的中、新たな悲劇が生まれる。果たしてレッカーたちの未来にあるものとは・・・
人里離れた小さな町ホープバレー。ある夜、古代の呪文で悪魔を召喚するカルトグループが密かに集結。その儀式は成功し、町に悪魔が解き放たれた。カルトメンバーたちは悪魔の餌にするため、住民に襲いかかる。迎え撃つのは善良な人々と保安官のグループ。ショットガンや銃、手榴弾と地雷、グレネードランチャーを手に悪魔と人間の激しい攻防が始まる!
メキシコの貧しい村に暮らすマグダレーナ。貧困から抜け出すため仕事と夢を求めた息子は、友人とアメリカへ向けて旅立ち、そのまま消息を絶つ。多くの若者が国境を越えようとして命を失うことが多い中、マグダレーナは、息子を探す為に一人、村を出発する。やっとの思いで得た情報を頼りに、ある村へと向かうマグダレーナは、道中で息子と同じような年齢の青年ミゲルに出会い、彼が母親を探していることを知る。息子と母、それぞれが大切な存在を探している二人は共に旅を始める。
荒廃した鉱山の町。夫のいる歌手と不倫しているカーレルは彼女の部屋を訪れるが追い返され、行きつけの酒場へ向かう。酒場の店主はカーレルに小包を運ぶ仕事を依頼するが、町を離れたくないカーレルは知り合いに運ばせようと思いつく。歌手の夫から彼女との関係を問い詰められたカーレルは、夫に小包を運ぶ仕事を持ちかける。
精神科病院で働くアンドラーシュは、バイオリンの見事な演奏を患者に聞かせる。彼は自分の子を産んだばかりのアンナのもとを訪れ、彼女に別れを告げる。やがて彼は依存症患者と飲酒したことが原因で仕事を解雇され、ケーブル工場で働き始める。ある日、アンドラーシュは酒場で出会った女性カタと恋に落ち、結婚するが……。
住宅難のブダペストで夫の両親と同居する若い夫婦の姿をドキュメンタリータッチの映像で描き出す。首都ブダペストは住宅難により空き部屋がないため、イレンは仕方なく夫の家族と暮らしている。イレンのことが気に入らない義父は、彼女につらく当たる。帰宅した夫に不満を訴えるイレンだったが、夫はどっちつかずの態度を取り続ける。
シンガーのクレオ。彼女はガンを患っているかもしれないという恐怖を抱えながらパリの街をあてもなく歩く。7時の医師との約束の時間までの5時からの2時間を、クレオは友人や知り合いに会っていく。しかし、心の不安は解消されない。そんな時、公園でこれから戦地へ復員する若い兵士と出会い、二人は不安な気持ちを共有する…。クレオの心象風景をリアルタイムで追いかけた、キュートで哲学的なガーリームービーの金字塔。
舞台はパリ郊外のフォントネ。平凡だが実直なフランソワは、美しく裁縫が得意な妻テレーズと2人のかわいい子どもたちと暮らす。日曜日には家族そろってピクニックに出かけるような陽の光に祝福された幸せな日々を過ごしていた。そんなフランソワはある日郵便局員のエミリーという女性と知り合い、いつしか二人は深く愛し合うようになる。フランソワは二人の女性を同時に愛すことに喜びを覚え、妻テレーズにも打ち明ける…。
大学を卒業したものの就職が決まらず焦るジェイミーは、旧友ザックに紹介されたナニーの仕事に就く。望まない仕事に不満を募らせるジェイミーだったが、派遣先の家庭が敬愛する実業家のウォルトン家であったことから、喜びで舞い上がっていた。子どもたちにもなつかれ、ウォルトンに仕事ぶりを認められれば就職の道が開けると、ナニーの仕事に力が入るジェイミー。しかし、前任のマーラの行方を尋ねる不審な男の登場や、夫婦喧嘩の直後、自分を口説いてくるウォルトンの行動に、次第と不信を抱き始める。そんな折、その一部始終をザックに相談していたジェイミー。そんな2人の様子を苦々しく見つめる男の姿があった…。
宋の時代。蒙古で育った郭靖は、中原で黄蓉(こう・よう)に出会い命を救われる。意気投合し、頻発している幼子の失踪について調べるために白駝山荘主催の宴へ向かった2人が偶然鉢合わせしたのは、郭靖の師匠・江南七怪(こうなんしちかい)だった。彼らは黄蓉が黄薬師(こう・やくし)の娘だと知って逆上する。憎き仇の娘を庇ったことで師匠に見放され落ち込む郭靖と黄蓉の前に洪七公(こう・しちこう)が現れ…。
休暇でケニアを訪れたジャックとその家族。サファリツアーで一家団欒のはずが、密かに会社から休職を言い渡されてたジャックはツアー代金を払う事が出来ずにいた。追い詰められたジャックは苦肉の策で廃車寸前のバンを借り、護衛もつけずにサバンナを探検することにする。スタッフの注意や標識の警告を次々に無視してサバンナの奥地へ突き進んでいく一家。しかし、突如として巨大なサイが襲いかかり車両は破壊されてしまい…。
女手ひとつ、三十年も続く惣菜店と二人の子供を懸命に守ってきた母・エラン。ここの惣菜は「薬のような料理」と近所でも有名で、ガン患者やアトピー患者もわざわざ買いに出掛けてくるほどだ。「この頃わたしも忘れっぽくなっちゃって」と言いながらも、テキパキと店を仕切る姿が頼もしい。しかし息子のギュヒョンはというと、万年非常勤講師で生活能力もなく、二人の子供を持ちながらも妻に頼りきりの生活だ。この日も大学仲間と酒を酌み交わし、教授の席の斡旋話しを聞いてご機嫌に。母の絶品トンチミククスを振る舞うと、深夜に仲間を連れ突然実家に転がり込んでしまう。他人の為なら苦労は厭わない母は、嫌な顔ひとつせず料理を振る舞うも、妻子の待つ家にも帰らず実家で眠りこけてしまうダメ息子の顔を見ては「何をしているんだか…」と呆れてものが言えない。亡くなった自分勝手な旦那の影を息子に見て、つい小言ばかり言ってしまう毎日。翌朝、やっと家に帰ったギュヒョンは二日酔いで伏せたまま。仕事で家を出なくてはならない妻は、子供の面倒を夫に任せることが出来ず、仕方なくお義母さんの惣菜店に子供を連れて出て行った。とはいえ、エランも店での仕事があるのだが…。「全ては生活能力のないギュヒョンのせい」と捨て台詞を吐いて出ていってしまう義理の娘。かたやギュヒョンは「教授の座に就くには五千万ウォンが必要」と大学側から告げられ、世間知らず故にあっけにとられてしまう。五千万ウォン、そんなお金がどこに…。仕事をしながら孫の面倒を見ていたエランはというと、家の中で躓いて足を痛めてしまった。「どうしても週末にチュンチョンに行きたいから車を出してほしい」。ギュヒョンに頼む母だが、一体なぜチュンチョンに行くのか、それに怪我をしている今なぜ?問うても答えぬ母の頑なな態度がどうにもわからない。母には秘密があるのだ。そんな中、調味料の分量を忘れたり、仕入れ業者と支払いについて揉めたり、靴の万引きで警察に突き出されたりと、エランに予想もしなかった認知症の症状が現れはじめ、子供たちの荷物にだけはなりたくないと薄れていく記憶の端を掴もうとするのだが…。心配になったギュヒョンは、母を認知症検査に連れていくのだったが「あなたたちの荷物にはならないし、もし病気にでもなったら勝手に施設でも行くから、わたしには何も望まないでほしい」と激しい口論に。病院では「加齢によるただの物忘れ」と言ってもらった母だったが、実際は既に大きく進行している認知症なのだった…。その後も突然家を飛び出し、またも警察のお世話に。しかし、よくわからないのが「スンヒョン!水に近づいちゃダメ!」と見知らぬ子に抱き着き取り乱していたというのだ。家族の誰もが聞いたことのない名前だ。ついに自分が認知症であることを理解したエランは、自ら施設に入る決心をする。ギュヒョンは実家でもある店舗を売りに出し、その金で斡旋手数料の五千万ウォンの支払いや、母の施設入所金に充てる算段だったが…。家の片付けをしていると一冊のノートが。そこには息子や孫に宛てた自家製レシピと、家族への想いが切々と綴られているのだった…。
世界は悲しいけれど、幸福な1日はある。15歳のビリーと11歳のニコ、その家族の物語。普段は優しいが酒を飲むと人が変わる父アダム。家を出て行った母親イヴ。頼る大人がいないビリーとニコの姉弟。ある日出会った少年マリクとともに、彼らは逃走と冒険の旅に出る!世界はとても悲しい。でも、幸福な1日はある。その1日がずっと長く続きますように。すべての大人に子供時代のきらめきを思い起こさせ、ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門で最優秀作品賞を受賞した。
誰の目から見ても幸せそうに見える家庭。建築家の夫ジュンイルと10歳の息子とともに、裕福な暮らしを送っていた主婦ソヒョン。ある日、米国に住み仕事の忙しい妹ジヒョンに代わり、結婚の準備を手伝うため妹の婚約者ウインと会うことに。初めて出会った時から、胸騒ぎを覚える二人。ウインは、物静かな外見に情熱を秘めた大人の女性ソヒョンに魅かれ、ソヒョンもまたしなやかに生きる若いウインに魅れていく。自分の想いをひた隠しにし、家庭とウインの間で気持ちの揺れ動くソヒョン。そしてウインもいけないことだと分かっていながらも義姉への想いを抑えることができない。ウインの突然のキスをきっかけに、二人の間の壁が雪崩をうって崩れていく…。
若き消防士アレクセイは、元恋人オリガと10年ぶりに再会を果たし、彼女とともに新たな人生を歩みたいと願っていた。ところが地元のチェルノブイリ原発で爆発事故が起こり、それまでの穏やかな日常が一変。事故対策本部の会議に出席したアレクセイは、深刻な水蒸気爆発の危機が迫っていることを知らされる。もしも溶け出した核燃料が真下の貯水タンクに達すれば、ヨーロッパ全土が汚染されるほどの大量の放射性物質がまきちらされてしまう。愛する人のためタンクの排水弁を手動で開ける決死隊に志願したアレクセイだったが、行く手には想像を絶する地獄が待ち受けていた…。
教会の懺悔室。育ての親であるアントニオ神父から指示を受けたカイルは、礼拝堂に置かれた資料を受け取り、仕事へと向かう。彼は神の仕事として、神父に暗殺を仕込まれたプロの殺し屋だった。カイルは悪事を働いたある人物を殺すため、店内に爆発装置を仕掛けるが、そこに見知らぬ母子が訪れ、爆発寸前、子どもだけを救出。身寄りがなく学校にも通っていなかった6歳のマシューを連れ帰ることに。一度はマシューを始末しようと試みるも殺すことはできず、自身も孤児だったカイルはぎこちないながらも、マシューとの交流を深めていく。そして隣人タラとも親しくなっていった。そんなカイルの変化に気づいた神父は、次なる暗殺の指示を出すのだが…。
2056年。地球は、毒性を帯びた霧で全体が覆われてしまい。人類は存続の危機に直面していた。特殊訓練を受けた女戦闘員ハンナは、学者のギャビンとともに、地球軌道上の宇宙ステーション「ルビコン」に向かっていた。彼女が受けた指令は、そこにいるドミトリ博士が開発に成功した循環システムの検証。このシステムを使えば、人類は生き延びることができるかもしれない。ハンナたちの到着と同時に、それまでに宇宙ステーションにいたクルーが帰還することに。「メーデー!メーデー!」降下中のロケットは、汚染された大気層に阻まれ、クルー達は全滅。地球はさらに分厚い大気の層に覆われてしまう。それによって地球と連絡を取ることができない。「ルビコン」に取り残された3人、ハンナ、ギャビン、ディミトリ。地球に帰還するべきか、このまま宇宙ステーションに死ぬまで留まるべきか。それぞれの思惑が交錯していく―――。
「お名前は?」「覚えていません」――。バスの中で目覚めた男は、記憶を失っていた。覚えているのはリンゴが好きなことだけ。治療のための回復プログラム“新しい自分”に男は参加することに。毎日リンゴを食べ、送られてくるカセットテープに吹き込まれた様々なミッションをこなしていく。自転車に乗る、ホラー映画を見る、バーで女を誘う...―そして新たな経験をポラロイドに記録する。ある日、男は、同じプログラムに参加する女と出会う。言葉を交わし、デートを重ね、仲良くなっていく。毎日のミッションをこなし「新しい日常」にも慣れてきた頃、買い物中に住まいを尋ねられた男は、以前住んでいた番地をふと口にする・・・。記憶はどこにいったのか?新しい思い出を作るためのミッションが、男の過去を徐々に紐解いていく。
オリンピック直前、さらなる大規模開発に湧く韓国屈指のビーチリゾート地、カンヌン(江陵)。彼の地を牛耳る組織の幹部キルソク(ユ・オソン)は、安易な暴力に頼ることなく秩序と義理を重んじ、地元警察からも一目置かれるそのカリスマ性で町に安定をもたらしてきた。そんな彼の前に、巨大な開発利権を狙う新たな勢力が現れる。キルソクの前に立ちはだかるのは、目的のためならば手段を選ばない非情な男ミンソク(チャン・ヒョク)。2人の邂逅は、やがて2つの組織、そして警察をも巻き込み血で血を洗う凄惨な抗争へと発展してゆくのだが…。
誰もが羨む美貌を持つ女と、純粋な年下の恋人。週末を共に過ごすため、女の別荘であるコテージを訪れる。昼は美しい自然の中、おいしいワインや食事を楽しみ、夜は愛を語らいながら身体を重ねる、完璧な休日を過ごすふたり。しかし次の日、女の妹が突然やってきた。姉妹の確執を感じながらも、妹を歓迎する青年は徐々に恋人にはない可憐な美しさを湛えた妹との距離を縮めていく。さらにそこに姉の元恋人であるという男がやってきて・・・。嫉妬と肉欲に支配された4人は、壮絶な心理戦を繰り広げる―!
人体の解剖図を学ぶ学生エレナは身体に痛みを覚え、病院にやってきた。担当医師のベノワはレントゲンをとり、特に問題ないと判断。それがふたりの出会いだった。後にエレナの通う学校に講師としてやってきたべノワは、エレナと偶然の再会に驚きつつも互いを少しずつ知るようになる。同じ医療の現場に身を置くふたりが恋に落ちるまで時間はかからなかった・・・。恋人同士の濃密で幸せな時間―。恋人の身体の細部まで観察し、その曲線、筋肉の付き方、ほくろの位置、腕に浮かぶ血管のあとを記憶しデッサンすエレナ。一方で、エレナをCTスキャンにかけ恋人の身体の構造や内臓に見とれるベノワ。二人の遊戯は次第にエスカレートしていき・・・
手に汗をかく「多汗症」チュニは、ニンニクをむくアルバイトで手術費を集めている。 周りの人たちが自分をあまり好きじゃないと思い、一人でたくましく生きていたチュニ。恥ずかしさと寂しさが全てだった彼女に春のような新しい運命が訪れる。
ソウルを離れ、江原道華川(カンウォンド・ファチョン)に幼い娘ソルと一緒に旅立ったジヌは、心優しい農場主に出会い農場の仕事をしながら平和な日々を過ごしている。ある日ソルを出産するやいなや自分に押し付けて逃げた双子の妹ウニョンが訪ねてきて、ソルを連れて行こうとする。さらにジヌが同性愛者という噂が村に広がり、ジヌの平和な日常が崩れていく。
久々に姉ミラを訪ねた弟ヒョンチョルはひとまわり以上も年上の女性ムシンを家に連れてくる。そして、ムシンの連れ子を含めて奇妙な共同生活が始まる。一方、不倫相手の子どもを産むほど愛に生きる母にうんざりしているソンギョン。そして美しく心優しい恋人を愛するあまりに嫉妬に取りつかれたギョンソク。3つのストーリーはやがて混じり合いある”家族の誕生“を目撃する。
愛する夫と子どもを目の前で殺され自分も車椅子の生活となったウナ。犯人への復讐を心に誓い、自身の臓器と引き換えに4人の協力者を集める。協力者たちはそれぞれに、娘、妻、母、そして自分の為にドナー提供者を探していたのだった。ウナが対峙することになったのは狂気に満ちた連続殺人犯。ウナと協力者たち5人の復讐劇が今始まる――!
調理、洗濯、掃除、裁縫、編み物、刺繍、穴の繕い、アイロンがけ、消火器の使い方・・・生活全般にわたる家事技術を実践的に教え、1942年から現在まで続いている、北欧アイスランドの「主婦の学校(The School of Housewives)」。若い女性を良き主婦に育成するべく始まった学校は、1990年代には男子学生も受け入れて、男女共学となった。性別に関わりなく「自分のことは自分で面倒を見られる人間になりたい」という学生が「いまを生きる」ための知恵と技術を求めて集まり、〈自立した人生を楽しむ術〉を教える学校へとその役割を変化させている。〈主婦〉とはなにか?家事を「自分ごと」として〈生活を大切にする〉営みとは?ジェンダーギャップ指数ランキング12年連続1位のアイスランドから届いた、暮らしや家事のあり方を柔らかく問うドキュメンタリー。
ロシアとウクライナ戦争を理解するためのドンバス13のレッスン。ドンバス地方で起きた実話を元に構成された衝撃のエピソード。クライシスアクターと呼ばれる俳優たちを起用して作るフェイクニュースから始まり、支援物資を横領する医師と怪しげな仕掛人、湿気の充満した地下シェルターでフェイクニュースを見る人々、新政府への協力という口実で民間人から資産を巻き上げる警察組織、そして国境での砲撃の応酬……。無法地帯“ノヴォロシア(※)”の日常を描く13のエピソードは、ロシアとウクライナの戦争をすでに予見していた。ここでは一体何が起きているのだ――※ノヴォロシア 起源は18世紀末にロシア帝国が征服した黒海北岸部地域を差す地域名であり「新しいロシア」を意味する。親ロシア派は、実効支配するドンバス地域に樹立した自称国家「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」からノヴォロシア連邦をつくろうとした。プーチン大統領はこの2つの自称国家の独立を承認し、平和維持を目的とする「特別軍事作戦」と称し、この度の侵略戦争を開始した。
1953年3月5日。スターリンの死がソビエト全土に報じられた。モスクワ郊外で発見されたスターリンの国葬を捉えた大量のアーカイヴ・フィルムは、同時代の200名弱のカメラマンが撮影した、幻の未公開映画『偉大なる別れ』のフッテージだった。そのフィルムにはモスクワに安置された指導者の姿、周恩来など各国共産党と東側諸国の指導者の弔問、後の権力闘争の主役となるフルシチョフら政府首脳のスピーチ、そして国父の死を嘆き悲しむ幾千万人の人の顔が鮮明に記録されていた。人類史上最大級の国葬の記録により、スターリンが生涯をかけて実現した社会主義国家の真の姿を明らかにする。
1930年、モスクワ。8名の有識者が西側諸国と結託しクーデターを企てた疑いで裁判にかけられる。この「産業党裁判」はスターリンによる見せしめ裁判で、撮影された法廷はソヴィエト最初期の発声映画『13日(「産業党」事件)』となった。だが、これはドキュメンタリーではなく架空の物語である―発掘されたアーカイヴ・フィルムには無実の罪を着せられた被告人たちと、彼らを裁く権力側の大胆不敵な共演が記録されていた。スターリンの台頭に熱狂する群衆の映像が加えられ再構成されたアーカイヴ映画は、権力がいかに人を欺き、群衆を扇動し、独裁政権を誕生させるか描き出す。
ベルリン郊外。真夏の陽光を背に吸い寄せられるように群衆が門を潜っていく。辺り構わずスマートフォンで記念撮影をする家族。誰かの消し忘れた携帯からはベートーヴェン交響曲第五番「運命」の着信音が鳴り響く。ここは第二次世界大戦中にホロコーストで多くのユダヤ人が虐殺された元強制収容所だ―――戦後75年、記憶を社会で共有し未来へ繋げる試みはツーリズムと化していた。私たちは自らの過去にどのように触れたらよいのだろうか。ドイツ人小説家・W.G.ゼーバルト著書「アウステルリッツ」より着想を得て製作した、ダーク・ツーリズムのオブザベーショナル映画。
貞淑な妻で、控えめなミリアムは、若くして市長を務める夫ベルントと新居に引っ越してきたばかり。優しい夫、裕福な生活――お互いに愛し合っていると確信し、一抹の不安も抱いていなかったミリアム。しかし、ある日彼女はベルントが頻繁に風俗通いをしていることを知る。あまりのショックに現実を受け入れられないミリアムは、女性としての自信をも失っていく。そんな彼女を見かね、夜のクラブでのアルバイトに勧誘する友人のジルビア。踏み入ったことのない世界に、初めは嫌悪感を抱くミリアム。しかし、男性だけでなく女性までもが性欲を剥き出しにしているのを目の当たりにし、ミリアムの中に羨望の気持ちが芽生える。性に開放的な男女の姿に感化された彼女は、やがて自ら男性を求めるように…徐々にその行動はエスカレートしていき、彼女は淫靡な世界に魅了されてゆく――
ソウルで発生したある怪死事件。身元不明の遺体は指紋が奪われ、体中傷だらけの状態で発見された。ソウル警察の刑事ジノは事件解決の手がかりを探るにあたり、シンポジウムのため来韓していた法医学者のアリスに協力を要請する。遺体の身元が容易に特定できず、臓器が違法な手術によって抜き取られていたことを知った2人は、背後に蠢く組織を追い詰めるべく捜査に挑む。しかしそこには、想像を絶する凄惨な事件の真相が隠されていた―。
紀元前、ユダ王国の王により秘密の場所に埋められた聖櫃≪アーク≫。その在り処を示す地図は二つに裂かれ、別々の手に委ねられた・・・。時は2005年、幼い頃に両親を火事で失い叔父のロクマンに育てられた元・諜報員のイルハンは、レストランでのいざこざに巻き込まれ連行された警察署で、かつての恋人で同じく諜報員のジェムレと偶然再会する。直後、この国の裏社会を暗躍する謎の秘密結社“テンプル騎士団”を警戒するよう首相府からの命を受けるジェムレ。同じ頃、イルハンのもとに一本の電話が・・・「ロクマンに伝言を。フセインの命が危ない」。フセインとは幼少のイルハンの前から突然姿を消した実の兄で、ロクマンは彼の消息を知っていた。彼こそ、征服王メフメト2世から500年前に託されたアークの地図の一方を守る任を継承した“献身者”。しかも、その地図を狙うのはジェムレが追う“テンプル騎士団”であり、すでに100人から成る暗殺チームが兄に仕向けられていた。兄を救うべく急行するイルハン。しかし、すでに彼は瀕死の重傷を負い、息も絶え絶えに地図の入った首飾りを弟に託すのだった。十数年振りの再会も束の間、更なる追手が彼らに迫り・・・。
母親と二人で暮らす少年ルーカスは、ある日、母親が運転する車で事故に遭う。母親は意識不明になり、足を負傷したルーカスは初めて会う変わり者の叔母アガタに引き取られた。新しい生活は田舎にある古びた屋敷で始まった。「ドアを開けるときは2度ノックしろ」と叔母に忠告されたルーカス。ある日、青いドアを叩き続けると、不思議な現象が起こりドアの向こうに異世界が広がっていた!
祖父オーブリーの容体悪化の知らせを聞き、人里離れた屋敷に駆けつけたブレイクとその母マーゴット。オーブリーの介護をしていた看護師が失踪し管理人のマリアンに応対された2人は、祖父の部屋に案内されるや、愛情を受けずに育った母は、意識もなくただベットに眠る実父を前にしきりに愚痴をこぼし、見かねたマリアンはそそくさと帰ってしまう。その夜、悪夢にうなされて目覚めたブレイクは、祖父の部屋から誰かが会話している声に気づき、様子を伺いに部屋に入った。しかしそこには、寝たきりの祖父がいるだけ。昨夜の出来事を不審に思い屋敷の中を調べ始めたブレイクは、本棚からテープレコーダーを発見。そこから流れる音声には、祖父の声でこの屋敷にいたとされる、少年の様子が録音されていた。