遥か昔、地上の争いに嫌気がさし、空に移り住んだ人たちがいた。彼らはそこを「ソラ」と呼び、この星とともに悠久の時を過ごしている。そんな安らぎに生きる彼らの中にも地上に興味を持つ者がいるらしい。今回もまたひとり、地上に天使が舞い降りて来た。彼女の名はレイカ。しかし、彼女は任務として嫌々やって来たまで。彼女の目的は、地上で行方不明になったもうひとりの天使ルナを見つけ、ソラに連れて帰ること。一方天野マコトは普通の女子高校生。文化祭に向けて自主映画を撮ろうとしているが、いったい何を撮るべきか思いつかない。そんな折、文才があるという転校生がマコトの前に現れる。彼女の名はレイカ。レイカに自主映画の脚本を頼もうとするマコト。そんなマコトに向かって、自分はあなたをソラに連れて帰るためにやってきた天使だと告げるレイカ。はたしてレイカは無事ルナをソラに連れて帰る事ができるのか?
可憐な独り暮らしを営む老女アン。ショッピングモールで泣いていた少女アリスに声をかけたことがきっかけで、アリスは度々アンのアパートを訪れるようになる。実はアリスは婦人の厚意を利用していたのだが、10代少女特有の魅力にひかれたアンは彼女に母のような愛情を持ち、彼女の自慢でもある美しい蝶の標本が並ぶ「蝶の部屋」を見せるのだった。だが、アリスが別の婦人とも同様の関係を築いていることを知ってショックを受けた時、アンの心に長年封じてきたある感情が再び芽生え始める。そしてアリスの身に不幸が襲いかかる。
ブラジルの亜熱帯地帯、マングローブに囲まれたエスピリトサント。まるで文明から切り離されたようなこの極貧の村に暮らす住民たちは、泥沼から貝類を捕獲してなんとか生計を立てていた。が、徐々に水質汚染の波が押し寄せ、漁業が壊滅状態に追い込まれてしまう。生活苦にあえぐ村人たち。感染は人体にも影響を及ぼし、村人の皮膚はただれ、膨れ上がっていく。悪夢はそれだけではなかった。悪臭漂う泥沼の中から突如、恐ろしい容貌のゾンビが襲いかかってきたのだ。次々と感染、増殖していくゾンビたち。一人、また一人と無残に殺されていく村人…。臆病だった男ルイスは恋人を守るため、小さな手斧とライフルを手に、ゾンビと対決する。はたして、カオスと化したこの湿地帯で、二人は無事生き延びることができるのだろうか…。
かつては黒社会ともつながっていたチョンとその妻が経営する香港のゲストハウスには、子持ちの売春婦スージー、怪しげな商売を営むトニー、うさんくさいヤクザのコンジャイなど曲者揃いの面子が滞在している。ある日、一人の日本人女性がやってくる。名は澪(しらたひさこ)。音信不通となった双子の姉・浅を探しにやって来たのであった。映画スターを夢見て一年前にここにやってきた浅だったが、突然行方知れずとなっていた。彼女と瓜ふたつの澪を見間違えた住人たちの表情には、驚きというよりも戦慄が浮かんでいた・・・。
年上の男との包み込むような穏やかな愛の生活―年下の男との激しい愛欲―どちらも私を満たし、そして心を乱す・・・だって、愛してるの。 妻子ある年上の作家・慎吾と、長年一緒に暮らしている知子。慎吾は妻のいる家と知子の家を週にきっちり半々、行ったり来たりしている。妻と別れて欲しいと考えたこともなく、知子はこの平穏な生活に、自分が満足していると思っていた。しかしある日、木下涼太が訪ねてきて、知子の生活は微妙に狂い始める。涼太は昔、知子が結婚していた頃、どうしようなく恋に落ち、夫と子供を捨て駆け落ちをした男だった。知子は慎吾との生活を続けながら、涼太と再び関係を持ってしまう。そして涼太の知子を求める情熱はやがて、知子が心の底に仕舞い込み、自分自身も気づいていなかった本当の気持ちを揺さぶり起こしていく。
ぐっすりと眠る恋人コーディに寄り添ったアートは、彼女が意識を失っていることに気づく。病院に運び込まれたコーディは過剰な薬物の服用により昏睡状態だった。恋人コーディを救うためアートは顔なじみのハーベイに会い、彼が以前見つけた「タイムマシン」に乗り込む。半信半疑のアートだったが、試しに「コーディが病気になる前へ」と唱えてみる。すると次の瞬間、彼はある学校の体育館にいた。そしてそこにはなんと元気なコーディの姿があった。タイムトリップに成功した彼は現在のコーディを救うべく、過去のコーディとの接触を試みるが・・・。
オリンピック誘致の候補地として挙げられ、それに伴い撤去される方向で検討が進められていた大阪・通天閣。起死回生をねらい経営陣が倉庫から取り出したのはかつての人気者・ビリケン像。像と共に眠りから覚めた神様が東奔西走してもたらすご利益が評判となり、かつての勢いを取り戻した通天閣だったが、些細なことから肝心の神様は通天閣から追い出されて一転流浪の身に。超能力を失った神様は小学生・清太郎や心優しい学童保育の月乃先生と出会い、ビリケン像のもとに戻ろうとするが・・・。
1951年ベトナム、サイゴン。浪費家の家長の家に雇われ、田舎から奉公にやってきたムイは10歳の少女。家には働き者で優しい母と3人の甘やかされた息子たち、孫娘を亡くしてから引きこもっている祖母がいた。ムイは、年老いた先輩奉公人のそばで働きながら、料理と掃除を習い一家の雑事を懸命にこなしていく。ある晩、家長が一家の蓄えを持って消えてしまい、家族は苦境に陥る。そしてムイは、長男が連れてきた友人クェンに出会い、淡い恋心を抱くようになる・・・。10年後、美しく成長したムイは、音楽家になったクェンの家に奉公に出る。恋人がいながら、クェンはムイの献身的愛情と花に対する嗜好に気付きはじめて・・・。
レイは今夜もまた颯爽と渋谷のネオン街に消えていく。SMクラブへ御出勤だ。レイのお客はオジサンが多い。みんな、レイにぶたれ、いじめ倒されるのを夢見て此処にやってくる。ボンテージ姿の女王様レイはオジサンたちにとって天使だ。彼女は昼間は小さな劇団の役者の顔を持つ。夜の女王様を演じることは、昼の役者の勉強にも役立つのだ。ホテトル嬢として働くアユミは、年齢よりも若く見えることを売り物に、客からお金を取り、心の中で舌を出す。結婚資金の為に、せっせと貯金をしている。目下、医者のタマゴと同棲中だ。浪人中の彼と今日も日がなセックスしながらパズルをする。このふたりが出会い、意気投合し、無軌道にもみえる生活が描かれる間合いに、“なんとなくだけども面白い”ふたりの青春が浮かびあがる・・・。
私、忘れない。私、あきらめない。私、もう待てない。落合妙子(黒木瞳)は、新潟のデザインスクールを卒業後、母の勧める縁談を嫌い上京、高校時代の友人白石由美(萬田久子)の勤める設計事務所に入社した。妙子はそこで親切にしてくれるインテリアデザイナーの水上康夫(古尾谷雅人)に一目惚れするが、康夫は由美のフィアンセだった。だが、妙子の康夫への一途な想いは日を追って激しくなるばかり、康夫と由美が結婚してしまっても、まだ諦めることが出来ない。ここで引き下がってしまっては、あまりに虚しすぎる。惨めすぎる。やがて、妙子の康夫への“略奪の愛”の計略が開始される―。
幕末の動乱期、京都に新撰組さえ恐れる若き薩摩の侍がいた。彼の名は中村半次郎。人並み外れた度胸の良さと剣の腕で西郷隆盛に重用され、志士たちからは慕われ、脱藩覚悟で公家の暗殺を目論んでいた薩摩の永山弥一郎や、敵対していたが理解のある長州の鮎川小次郎と肝胆相照らす仲となる。やがて幕府との間で戊辰戦争が起こり、半次郎は永山らと数々の武勲をたて明治新政府の陸軍少将まで上りつめるも元勲たちの腐敗ぶりに憤慨し、大久保利通との権力闘争で敗れた西郷と共に故郷・薩摩へと下野する。その頃、近代化を急ぐ新政府による不平士族の弾圧に薩摩の不満は頂点に達していた。半次郎は不利を承知で西郷を擁して反政府の旗を掲げる決意をし、五十年ぶりの雪が桜島を覆った日、一万三千の薩摩軍を率いて東上した・・・。
夜ふかしのあなたにゾクッとする話を― 家電メーカーのコールセンターに勤めるひかりは、製品には関係なく罵詈雑言を浴びせるような酷いクレーマーにも、ひたすら謝り続けるような地味で真面目な社員。しかし上司との不倫という秘密を抱えていた。その日も後輩に頼まれ、頻繁に電話してくる中年女性、宮脇和世からのクレーム対応に疲れ果てて帰宅すると、ふと隣の部屋の表札が“宮脇和世”である事に気付く・・・。
アナタの心を満腹にしてくれる<とってもオリジナルな幸せ>世の中で唯一の名字“ペンギン”夫婦が生まれたとっておきの物語。フリーライターとして東京で働いていた歩美(小池栄子)は、中国で出会ったカメラマン(ワン・チュアンイー)と国際結婚。しかしその後、夫の会社が倒産し職を失ってしまう・・・。歩美は落ち込む夫を気晴らしに石垣島へ連れて行く。そこで出会った大自然、温かい心、そして美味しい食材にすっかり二人は魅了され、移住する事に!職のアテも無い二人は共通の趣味である”食”を活かし、石垣島の食材を使った全く新しいラー油を作ろうと思い立つ。苦労しながらも気持ちを込めて作ったラー油。しかし一つも売れない。それでも前向きな二人に新たなチャンスが舞い込んだ。国際結婚、離島への移住、帰化申請。これは食べるラー油誕生の裏に隠されたとってもあったかい絆の物語。
世紀末に咲いた、病的純愛物語。少女は、誘拐犯の愛情を受け入れた・・・。 ・・・気がついた時、クニコ(小島聖)は見知らぬアパートの一室にいた。毛布の下は、全裸。手には手錠が掛けられ、足首は紐で縛られている。次第に記憶が蘇ってくるクニコの前には、中年男がいた。そう、放課後のランニング中、この男から襲われたのだ。「助けてっ!」叫ぼうとするクニコの口を、その男、岩園貞義(竹中直人)がふさぐ。かつて強引な結婚に失敗して心に傷を負った岩園は、「完全な愛」を求めてクニコを誘拐。監禁して、彼女の「飼育」を開始しようとしていた。
今注目されている若手映画監督「勝又悠」の短編作品を一挙公開!! ★Chapter-1 <キミ/ハミング/コーヒー> 友達以上恋人未満のアズキとハヤシ。ひょんな事から学校をさぼることになった二人。初めて二人きりで過ごす夜がやってきて、やがて空は明るくなって・・・。 ★Chapter-2 <39ra☆愛キュン> 一年前の約束。それは、桜の木の下で会おうという約束。天然でおっちょこちょいでズボラな小松田一徳を待つ、佐伯奏。ただ、ひとり、桜の木の下で・・・。 ★Chapter-3 < 東京豚女> 失恋により過食症に陥った女。今も尚、あの日の裏切りが脳裏をかすめる。豚だって恋をするし、愛をも蝕む。 ★Chapter-4 <青空夜空に星空> 仲良し女子高生のリリとコウダ。二人の間には友情を超えた物がある。しかしある日、コウダが同じクラスのイイヅカに告白すると言い出して・・・。 ★Chapter-5 <繋ぐ、四月、> 私は、写す。廻す。切り取る。「青春」という日常を、繋ぎ止める為に。これは全女子高生から、大人への宣戦布告である。 ★Chapter-6 <愛すvs無> 「女子高生大好きな彼氏」を「本物の女子高生」にとられてしまった腑抜け女。「愛する」事を対峙した結果の「無」を胸に、思い出と戦うのだ。 ★Chapter-7 <小田急内山線> 南足柄市内山。この街には電車が走っていない。そんな田舎街。アライは幼なじみの加藤となつみと一つの約束をする。そして、なつみは東京へ行ってしまう・・・。
これが最後の手品!!時代遅れのマジックを披露する老手品師タチシェフは、かつての人気をすっかり失い、場末のバーでドサまわりの日々。ある日、スコットランドの離島に流れ着いた彼は、やっと電気が開通したばかりの片田舎のバーで、貧しい少女アリスと出会う。
心霊ビデオ監督の白石コージは新作を撮影中、笠井暁大そして山本剛史という二人組のチンピラに現場をメチャクチャにされてしまう。企画をつぶされ、うろたえる白石。そこへあの二人組が訪ねてきた!彼らは白石にギャラを要求、さらに自分達主演で画期的な心霊ビデオの制作を持ちかける。勿論、断る白石だったが、笠井と山本の暴力の前では屈する他にすべはなかった。こうして、いまだかつてない心霊ビデオの撮影が始まったのだが…。「ノロイ」「口裂け女」の白石晃士が盟友、笠井暁大と組み放つ、暴力娯楽巨編!観る者の価値観に挑む、狂気のエンタテインメント誕生!2010年製作。
「口裂け女」「ノロイ」で知られる映画監督、白石晃士は以前からある事件に並々ならぬ関心を抱いていた。2005年、とある観光地で起きた無差別殺人である。犯行直後に犯人が海に飛び降り、自殺。しかも、その死体が発見されていない為、未解決のままになっているこの事件を究明すべく、取材を開始した白石は事件の生存者であり、現在、ネットカフェ難民として生活している青年、江野祥平に出会い、奇妙な証言を聞きだす。「事件そのものが神様のお導きであった」と・・・。2009年製作。
“卒業”を前に揺れる高校生のせつない恋物語。2人並んで自転車をこいだ通学路、夕日が照らす放課後のグラウンド、寝転がって話し込んだ河原の土手……。誰もが記憶の片隅にそっと大切にしまっている”あの日の風景“を北川悦吏子×岩井俊二×小林武史が鮮やかに甦らせる。2009年制作。
1968年の京都。朝鮮高校のアンソンたちと、府立東高校の空手部は反目しあってケンカが絶えない。松山康介は府立東高の2年生。モテたい一心で、同級生の吉田紀男とGS人気にあやかって「キノコカット」にしたばかり。ある日、康介は“平和協定”のために親善試合を申し込みに行った朝鮮高校でフルートを奏でるキョンジャに出会い心奪われてしまう。国籍の違いに戸惑いながらもキョンジャに近づきたくてギターを覚え、キョンジャが奏でた歌「イムジン河」を覚え、朝鮮語を覚えようとする康介。井筒監督の新作は原点回帰ともいえる激しいケンカと切ない恋と熱い友情に溢れる青春活劇。タイトルの「パッチギ!」は「突き破る、乗り越える」という意味のハングル語。ケンカ用語の「頭突き」の意味でもある。2004年制作。
『Helpless』『EUREKA ユリイカ』で国内外での評価を不動のものにした青山真治。その二作に続く“北九州サーガ”の集大成的作品が『サッド ヴァケイション』である。小説家としても活躍する青山自身の同名小説をベースに、全編北九州ロケを敢行した意欲作。2007年制作。
謎の液体によって生まれた巨大キノコが人間に襲い掛かるモンスターホラー。あらゆる生物を凶暴化させる恐怖の液体を開発した科学者。静養のため郊外のペンションを訪れた彼は玄関で転んでしまい、バッグからこぼれた液体が白いキノコに流れ落ち…。
突然変異で誕生した兎男が人間に襲い掛かるモンスターホラー。ある動物研究施設で、遺伝子組み換えの実験材料であった兎から悪性ウィルスが発見される。施設には厳重な警備が敷かれていたが、ある日、動物愛護支持者によって兎は逃がされてしまう。
『マルティナは海』のビガス・ルナ監督が、女を手玉に取りのし上がろうとする男の成功と破滅をシリアスかつコミカルに描いた情熱のドラマ。スペインを代表する演技派俳優、ハビエル・バルデムと映画デビュー作となるベネチオ・デル・トロが共演。不動産業で成功し、ビルのオーナーになることが目標のベニト。彼は愛人を使って仕事を有利にしたり、銀行家の娘と結婚して融資を得ようとしていた。女を踏み台にして仕事を続けていた彼は、念願のビルの建設がかなった。しかし、そんな彼を悲劇が襲う…。
『おっぱいとお月さま』などで知られるスペインの巨匠、ビガス・ルナ監督がスペインの片田舎を舞台に描く6人の男女の愛憎渦巻く官能ドラマ。ハリウッド進出前のペネロペ・クルスが主演し、アンナ・ガリエナ、ハビエル・バルデムら豪華キャストが共演。