内気なジャンヌにとって、楽しみはアトラクションのミニチュアを制作すること。彼女は幼い頃から通ってきたテーマパークの夜間スタッフとして働きはじめる。そこで彼女は新たに導入されたアトラクション“ムーブ・イット”に出会う。煌々と輝くライト、美しいメタリックのボディ、熱く流れる油圧のオイル、そのすべてに魅力されたジャンヌは恋に落ちる。ある夜、「“ジャンボ”って呼んでいい?」と語りかけるジャンヌだったが…。
16才のリーズは、親友のフローラを殺した罪に問われ、裁判が始まる。リーズは無罪を主張し、両親も当然ながら、我が娘の無実を信じて何度も法廷に立つ。裁判が進むにつれ、友人の証言などからリーズの交友や私生活が明らかになり、リーズと親友のフローラとの間にも確執が生じていたのでは?殺害の動機があるのでは?と疑われるようになる。リーズの両親は、自分たちの知らない娘の交遊を目の当たりにし、自分の娘がまるで他人であるかのように思えるほど、思い悩んでいる。裁判が続く中、弟のジュールが、ガレージでナイフを見つけた。両親はそのナイフが、フローラを殺害した凶器なのでは?と思い始め、リーズ本人に問いかけるも、リーズはもちろん、「そんなナイフなど知らないし、誰が持ち込んだのかも、誰のものかもわからない」という。果たして、言い渡される判決の内容とは?そして、ラストカットに描かれる《ブレスレットをはずし、自らの足に結びなおす》というリーズの行為が意味するものとは?
1990年代、アルジェリア。ファッションデザインに夢中な大学生のネジュマはナイトクラブで自作のドレスを販売している。夢は、世界中の女性の服を作るデザイナーになること。だが過激派のイスラム主義勢力の台頭によりテロが頻発する首都アルジェでは、ヒジャブ着用を強制するポスターがいたるところに貼られるように。従うことを拒むネジュマはある出来事をきっかけに、命がけでファッションショーを行うことを決意する。
とある戦争の英雄と、一匹の犬の真実の物語1919年、夏の盛り―――。終戦後の平和が訪れたばかりのフランスの片田舎。第一次世界大戦の英雄で武勲をあげたはずのジャック・モルラックがひとけのない留置所に収監され、頑なに黙秘を続けている。この男を軍法会議にかけるか否かを決めるため、パリからやって来た軍判事のランティエ少佐は、留置所の外で吠え続ける一匹の犬に関心を寄せる。そして、モルラックを調べるうちに、農婦にしてはあまりにも学識豊かな恋人ヴァランティーヌの存在が浮かびあがり…。名もない犬が留置所から決して離れようとしないのは、忠誠心からなのか?判事の登場は真実を解き明かし、傷ついた人々の心を溶かすのか?
2014年、アフガニスタン。軍の撤退が近づく中、大尉のアンタレス・ボナシューとその分隊は、パキスタンとの国境にあるワクハン川の人里離れた谷での監視任務を任される。しかしアンタレスと部下の決意とは裏腹に、人里離れた谷の支配権は徐々に彼らの手から離れていく。そしてある夜、兵士たちが不思議なことに谷の中で姿を消し始める。この不可解な事象は人ならざる者の仕業だと話す現地の住人に対し、強気な抗戦体制を崩さなかったアンタレス。しかし人知を超えたその脅威は、彼のすぐそばまで近づいているのだった―。
ベルギーに暮らす13歳の少年アメッドはどこにでもいるゲーム好 きの普通の少年だったが、尊敬するイスラム指導者に感化され、 過激な思想にのめり込む。ある日、学校の先生をイスラムの敵と 考え始め、抹殺しようとする。狂信的な考えに取り憑かれてしまっ た少年の気持ちを変える事はできるのだろうか……?
司法・訴訟史を専門とする大学教授のマリアは、付き合って25年、結婚して20年になるリシャールと二人暮らし。今ではすっかり“家族”になってしまった夫には内緒で、マリアは浮気を重ねていたが、ある日ついに夫にバレてしまう。怒ったリシャールと距離を置くため、マリアは一晩だけアパルトマンの真向かいにあるホテルの212号室へ。窓越しに夫の様子を眺めるマリアのもとに、なんと20年前の姿をした夫が現れ、さらには元カレたちも次々と登場、愛の魔法にかかった不思議な一夜が幕を開けた!
1961年9月。国連事務総長ダグ・ハマーショルドを乗せた専用機が謎の墜落し、乗員全員が死亡。長らく未解決になっていた未解決事件がマッツ・ブリュガー監督と調査員ヨーラン・ビョークダールという2人の男の調査で急展開。事件の裏に隠された巨大な陰謀とは?暗殺部隊、ウィルス兵器、人体実験・・・。必見の殺人ミステリー
ある日精神病院で目覚めたレオ・ミラン。長年の相棒であり恋人であるアンナへのプロポーズを装った潜入捜査と必死の攻防の末、無事ドバイの高層階にあるレストランからの脱出に成功…したはずだった。自らを<ライオン>というコードネームのスパイだと名乗り、常人離れした体力を見せつけるも、彼のうわ言には誰も耳を貸さない。明日には軍の精神病棟に送られようというその中、精神科医ロマンに「お前の恋人が狙われている」と警告を放つ。半信半疑のまま帰宅したロマンは無事彼女ルイーズの姿を確認するも、宅配のドアを開けた瞬間に襲われ、目覚めたときには彼女はいなくなっていた。取り乱すロマンに、レオはルイーズを見つける交換条件として自分を病院から出すように迫る。取引に応じ、レオとともにルイーズ救出に乗り出すロマン。しかし誘拐された彼女の足跡を追ううちに、ルイーズがいくつもの顔を持つ国家警戒レベルに危険な女性だということが明らかになる。果たしてルイーズを誘拐した組織の真の目的とは?そして<ライオン>レオ・ミランとはいったい何者なのか?
バカンス中に使用人に家を占拠されたポールとクロエ。立ち退きは簡単に思われたが、覚書に返却規定がなかったため、法の壁が立ちはだかる。怒り狂うポールの前にクロエの昔の友人、ミッキーが現われる。ミッキーは仲間たちとともに、ポールをドラッグやセックスの蔓延するアンダーグラウンドの世界へ引きずりこんでゆく。そして、惨劇の夜。ミッキーたちは占拠された家を襲撃し、ポールとクロエ、使用人夫婦を半殺しにして、屋内を荒らしまくる。
ヨーロッパがウイルスの猛威に襲われて7年が経過した2026年。感染者は6000万人を超え、そのほとんどが死亡。フランスやベルギーなどはもはや孤立状態にあった。テックス率いるレジスタンスの戦闘部隊は、この惨状から抜け出そうと治療薬の開発に一縷の望みをかけていた。そんな時、175キロ離れた第17区に抗体を持つ少女がいると判明。第5区の反乱組である自由戦士の協力を得たテックスたちは、劣悪な環境下にいる少女ジェンを保護し、資金力のあるイギリスの父のもとへ送り届けるため、その危険な任務を遂行しようとしていた。しかしその裏では、レジスタンスの抵抗を鎮圧するべく恐るべき陰謀があった…。
作家で精神科医のシビルは、執筆に専念するため医師を引退することを決意する。しかし、シビルに依存し引退を受け入れない若手女優マルゴのカウンセリングだけは続けることに。マルゴは共演者の人気俳優の子どもを身ごもり、精神的に追い込まれていた。うんざりしながらも、シビルはマルゴが語る濃密な恋とセックスの記憶に徐々に飲み込まれてゆく。それは、シビルの奥底に眠っていたかつての情熱的で奔放な部分を呼び覚まし…
「謎を解いて次のステージに進み、最終ラウンドで優勝すると1億円の報酬があなたに!」リアル脱出ゲーム“パラノイア”の最終ラウンドに勝ち残った天才青年ルーカスと恋人のクロエ。次々に与えられる謎、そしてミッションを勝ち進んでいく2人だったが、やがてライバルたちが次々に危険なミッションで命を落としていることを知り…
パリ、北駅。「ご自由に演奏を!」と書かれた1台のピアノを弾く青年マチュー(ジュール・ベンシェトリ)。マチューは天性のピアノの才能を持っていたのだが、生まれ育った郊外の団地で生き抜く彼にとって、その才能は誰にも明かせない秘密だった。そんなマチューにピアニストとしての将来性を見出したピエール(ランベール・ウィルソン)は、譜面も読めない彼に、“女伯爵”と呼ばれるピアノ教師エリザベス(クリスティン・スコット・トーマス)のレッスンを受けさせようとするのだった。
凄腕の殺し屋ヘンリーは、その日も厳重な警備に守られた大富豪ケスラーをいとも簡単に始末する。報酬さえ貰えれば、依頼主が何者かは問わない。普段は人里離れた山小屋で暮らしており、人が訪ねてくることなどまずありえない。しかし数日後ヘンリーは森で倒れている女を保護する。ヘンリーは疑いつつも女を介抱するが、ケスラー殺しの犯人を追う警察、そして女の行方を追う謎の男たちが、ヘンリーの孤独な平穏を乱そうとしていた。
南アフリカで要人警護を生業としていた男ルカス。彼は事故により妻を失い、娘とふたり故郷のベルギーで新たな生活をスタートさせた。ルカスは職務中の暴力事件をきっかけに職を失うが、新たにストリップクラブの用心棒としての職を得る。ところが暴力事件の相手が政府高官の息子であったため警察に弱みを握られたルカスは、裏で紙幣の偽造に手を染めるストリップクラブのオーナー・ヤンの動向を探るよう指示される。
パリからアントワープへと麻薬を運ぶ男の波乱万丈な道中を、幾重にも織重なったメタフィクションで構築し“ヨーロピアン・アバンギャルドの最重要作品”、“最も成功した、理解しやすい実験映画”と絶賛された2作目。
ヒトラー、ヒムラーに次ぐ、“ナチス第三の男”ラインハルト・ハイドリヒ。その冷徹極まりない手腕から、ナチス党内でもとりわけ忌まわしい人物として“金髪の野獣”と渾名され、ヒトラーさえもが恐れた男。ハイドリヒはナチス政権の高官として華々しい出世を遂げるが、第二次世界大戦に至るまでの年月とその戦時下において、ヨーロッパの人々に残忍で容赦ない恐怖をもたらした。貴族階級の妻リナによってナチスのイデオロギーを吹き込まれたハイドリヒは、<ユダヤ人大量虐殺>の首謀者として、誰も止めることのできない絶大な権力を手にしていく。だが、英国政府から訓練を受け、チェコスロバキア亡命政府によって送り込まれたチェコのレジスタンスグループが、この抑止不能な男を止めようとしていた。大胆にもパラシュートで潜入したヤン・クビシュとヨゼフ・ガブチーク率いる暗殺部隊が、綿密な計画の過程を経て、プラハの街を移動するハイドリヒの一行を襲撃し、致命傷を負わせる。これにより、ハイドリヒは第二次世界大戦中に殺害された唯一のナチス最高幹部となった。ナチス政権に揺さぶりをかけた歴史的瞬間は、それぞれの信念を貫いた、両極に位置する人々によって生み出された。史上唯一成功した、ナチス高官の暗殺計画の真実が今、明かされる――
ベルギーとオランダの国境の村で暮らす8人の若者たち。ある夏、空き地で見つけた廃墟を拠点に、セックスによって行き場のないエネルギーを発散する日々を過ごしていた。やがて、セックスに飽き足らなくなった彼らは売春、ポルノ動画の制作、そして美人局による恐喝やゆすりなど、より性的で危険な遊びに興じるようになるが…
仲間とともに犯罪を繰り返す強盗団のドライバー、ジノ。その圧倒的なスピードと怖いもの知らずのドライブテクニックは仲間からも厚い信頼を受けていた。ある日、彼は商売相手を探すため上流階級たちが集まるレース場へと足を運び、女性レーサーのビビと出会う。すぐに恋に落ちた2人は仲間からも祝福され順調だったが、ジノは自分が犯罪者だと知らないビビのため、犯罪から足を洗いたいと思い始めるのだった。しかし、最後のヤマだと決意していた銀行強盗で仲間の一人が爆弾で負傷。一団はアジトから動けず足止めされてしまう。自分を信じて待つビビのために、何としても彼女のもとに帰ろうと誓うジノ。しかし、強盗団を追う警察特殊部隊の影は、徐々に彼の近くにまで迫っていた…。
一流企業で働くボリスと美容サロンを経営するジェーニャの夫婦。離婚協議中のふたりにはそれぞれすでに別のパートナーがいて、早く新しい生活に入りたいと苛立ちを募らせていた。12歳になる息子のアレクセイをどちらが引き取るかについて言い争い、罵り合うふたり。耳をふさぎながら両親の口論を聞いていたアレクセイはある朝、学校に出かけたまま行方不明になってしまう。息子は無事に見つかるのだろうか、それとも―。
1930年代。アメリカ人スピリチュアリストのローラとケイトのバーロウ姉妹は、憧れのパリへと向かう。聡明な姉のローラはショーを仕切る野心家で、純粋な妹のケイトは自分の世界に閉じこもりがちな少女。死者を呼び寄せる降霊術ショーを披露し、話題の美人姉妹として活躍し金を稼いでいた。二人の才能に魅せれらたやり手の映画プロデューサーのコルベンは、世界初の映画を撮影しようと姉妹と契約する。果たして姉妹の力は本物なのか?姉妹の運命が狂いだすー。
極右政党からの政界進出を控えるアントワープ警察 伝説の刑事ヤン。退職前最後の任務として彼を慕う移民出身の若手刑事ドリスと共に、匿名のタレコミがあった麻薬製造所へ突入するが、そこで容疑者として捕らえられたのは実の息子アクセルだった。輝かしい未来のため、そして愛する家族のために事件を隠蔽しようとするヤンと、彼への忠誠心と自らの正義の間で揺れ動くドリス。仲間だったはずの警察の捜査が徐々にヤンに及び、さらにアクセルの隠された計画が明らかになった時、男たちに衝撃的な運命が襲い掛かる―。
女優志願のロイは、ある時偶然舞台で踊り、初めて喝采を浴びる。ロイの才能を見抜いたドルセー伯爵の力を借り、パリ・オペラ座で踊る夢を叶えるために、ひとりアメリカから海を渡る。ロイのダンスを見たパリの観客は初めての体験に驚き、瞬く間にスターに。そして遂にオペラ座から出演オファーが舞い込む。無名だが輝くばかりの才能を放つイサドラを共演者に抜擢し、彼女への羨望と嫉妬に苦しみながらも舞台の準備を進めるロイ。しかし、そんな彼女に思わぬ試練と裏切りが待っていた──。
1912年。実業家ホフマイスターの屋敷に秘書として住み込むことになった美貌の青年フリドリックは、ホフマイスターの知的な若妻ロットと次第に惹かれあう。だが触れ合うことも、愛を口にすることも出来ず過ごしていたある日、フリドリックの転勤が突然決定。二人は「2年後の帰国まで、変わらぬ愛を誓おう」とキスを交わすことなく愛を伝えあった……。
診療時間をとっくに過ぎた午後8時に鳴ったドアベルに若き女医ジェニーは応じなかった。その翌日、診療所近くで身元不明の少女の遺体が見つかる。それは昨晩、ドアベルを鳴らした少女だった。彼女は誰なのか?なぜ死んだのか?亡くなる直前の少女の足取りを探るうちにジェニーは危険に巻き込まれていく。彼女の名を知ろうと必死で少女のかけらを集めるジェニーが見つけ出す意外な死の真相とは。
少女エマは、華やかな結婚生活を夢見て医師チャールズ・ボヴァリーと結婚する。しかし静かな田舎町での生活と退屈な夫の存在は、次第に彼女の心に暗い影を落としてゆく。やがてエマは美しい青年レオンに惹かれてゆくが、思いは実ることなく彼は去っていってしまう。再び孤独になったエマは、資産家のマルキと出逢う。エマを気に入ったマルキは彼女を口説き始め、彼の振る舞いに憧れを抱いたエマはついには体を許してしまい・・・
刑務所の所長を務めるジャンは美しい妻子にも囲まれて充実した日々を過ごしていた。しかし新たに刑務所へ移送されてきた美しき女囚アンナに出会ったジャンは、彼女の若く瑞々しい肉体と無垢な心に自らの気持ちの高ぶりを感じる。そうして所長という地位を使い徐々にアンナに接近していくジャン。一方、家族の愛を知らず孤独に生きてきたアンナも情熱的なジャンに惹かれていき、ついに2人は一線を超えてしまう・・・
神様はブリュッセルのアパートに家族と一緒に住んでいて、パソコンでいたずらに世界を支配している。ある日、神様の娘10歳のエアは人間に運命に縛られずに生きてほしいと思って、神様のパソコンから人々に余命を知らせるメールを送ったから、さあ大変!エアが大パニックな世界を救う旅にでると、彼女の小さくてヘンテコな奇跡は思いがけず人々のお悩みを解決していく。会社員は鳥を追い北極まで大冒険、殺し屋は不死身の美女にめぐりあい、主婦はゴリラと恋に落ち……皆、それぞれの生きがいを見つけていく。しかしエアが最後に出会ったウィリーは死期が迫っていて――。小さな奇跡たちが呼び起こす、神様のパソコンからの人類への[最高にハッピー]なメールとは?
ヴァンサン(レダ・カテブ)は射撃のチャンピオン。愛する妻デルフィーヌ(リュディヴィーヌ・サニエ)と子供に囲まれ、新居を郊外に建築するなど幸せな日々を過ごしていた。ある日、ヴァンサンの唯一の肉親である父親アルマン(チェッキー・カリョ)が病気で倒れ引き取ることになる。父親の心は荒んでおり、金銭トラブルも抱えていた。そんな父親との生活に慣れないデルフィーヌは、次第にヴァンサンを責めるようになり、ヴァンサンは、問題を起こす父を病院に預けようかと悩んでいた。しかし、これらの問題を解決するには多額のお金が必要だった。そんな時に、ヴァンサンの射撃の腕を見込んだ男、ルノー(ヨハン・ヘルデンベルグ)から相談が持ちかけられる。それは、多額の報酬と引き換えの暗殺依頼の仕事であった―。
2092年、世の中は、化学の力で細胞が永久再生される不死の世界となっていた。永久再生化をほどこしていない唯一の死ぬことのできる人間であるニモは、118歳の誕生日を目前にしていた。メディカル・ステーションのニモの姿は生中継されていて、全世界が人間の死にゆく様子に注目していた。そんなとき、1人の新聞記者がやってきてニモに質問をする。「人間が“不死”となる前の世界は?」ニモは、少しずつ過去をさかのぼっていく――。9歳のニモの前には、3人の少女がいた。赤い服を着たアンナ、青い服を着たエリース、黄色い服を着たジーン。それぞれとの結婚を思い浮かべるニモ。ある日、学校帰りに自分の母親がアンナの父ハリーと密会しているのを目撃してしまい、ショックを受ける。そんな母の浮気を知ってか、両親は喧嘩ばかりするようになっていた。そしてある日、ニモは電車のプラットフォームで、母と電車に乗るか父と残るか、という選択の岐路に立たされることになるのだった。
40歳になったグザヴィエは、妻ウェンディと2人の子供とパリに暮らし、小説家としてもまずまずの成功を収めていた。人生順風満帆……だったはずが、NY出張から戻ったウェンディに、向こうで好きな人ができたと告白され、呆然としたまま、いきなり別居。さらにウェンディは子供を連れてNYに移住すると言い出す。混乱したままグザヴィエは、行きたくないと渋る息子を「NYで暮らせるなんてツイてる」と説得する。ところが“制服のあるセレブ校”に子供たちを通わせると聞いた彼は大激怒。NYでレズビアンの恋人と暮らす友人イザベルを頼り、一路NYへ。小説のネタ探しも頭をかすめつつ、子供たちと一緒に過ごすため、自分もNYでしばらく暮らすことを決意する。だが、活気あふれる混沌のチャイナタウンにアパートを借りることになった彼の人生は、生活のために偽装結婚をしたり、イザベルの浮気に関わったりと、益々複雑になるばかり。そこへかつての恋人マルティーヌがNY出張にやってきて――。
世界遺産に登録されたモロッコ北部の町、テトゥアン。26歳のマリクは定職にも就かず、2人の悪友アラールとスフィアンと、悪事で手に入れた金で遊び暮らしていた。そんなある日、酒場のダンサーでドゥニアという女性と出会い恋に落ちる。だが、彼女は売春婦の仕事もしていて、彼女を人生の裏街道から救うには金が必要だった。彼女が働いている店に麻薬密売の容疑で警察の手が入り、ドゥニアが逮捕されたことを知ったマリクは、かねてより恨みを抱いていた義父を麻薬密売人として警察に売り、代わりにドゥニアを釈放してもらう。ところが、これをきっかけにマリクは担当のデバス警部から情報屋として働くように命じられる。
絶望に覆われ灰色に染まった大都市。生きる意欲も希望も見出せない人々は、次から次へ自殺をはかっていた。そこで唯一繁盛しているのが10代続く老舗の自殺用品専門店。首つりロープ、腹切り刀、毒リンゴ、様々な種類の毒薬が所狭しに並んでいる。店を営むのは超ネガティブ思考のトゥヴァシュ一家はクスリとも笑ったことがない。ところがある日、明るく無邪気なアランが誕生したことで、家族の中で何かが崩れ始めるのだった・・・。
パリのホテルにこもって最新作を執筆中の小説家と、作家志望の若き愛人。ローマ滞在中のイタリア嫌いのアメリカ人と、娘を奪われて人を信用できない女。ニューヨークのホテルで客室係として働きながら、現代アーティストの元夫から息子を取り戻そうとする元女優。一見、何の接点もないようなエピソードが、クライマックスに向けて衝撃的なかたちで交差していく。3つの物語が一つに重なるとき、思いも寄らない真実が浮かび上がり、ラブストーリーを超える愛と絆が観る者の胸を締め付ける。
22年間に起こった不幸な出来事によって父親を失った三姉妹。その出来事によって生まれた傷痕を心に抱えたまま成長した彼女たちは、現在それぞれの愛の問題に直面している。そんな彼女たちの母親は、ある秘密を抱えていた。