15世紀、フランスの王位継承をめぐって、フランスとイギリスが血で血を洗う争いの時代。若きジャンヌ・ダルクは、「フランスを救え」と言う神の声に導かれてフランス王の軍隊を率いていた。神、愛、罪、福音と祈りを説くジャンヌだが、その力に畏怖と疑心を持った味方の軍内部から反発が生じる。やがてジャンヌはイギリス側に捕らえられ、教会によって異端審問にかけられる。抑圧と支配の濃密な論理で迫る「雄弁」な男たちを相手に、反駁の叫びと沈黙で応じるジャンヌ。告発に屈せず、自らの霊性と使命に忠実であり続ける。
釜山の建設現場で働く従業員たちにかかってきた電話――。振り込め詐欺によって娘の治療費からマンションの支払いまで、沢山の人々が大金を失った。現場の作業員として働くソジュン(ピョン・ヨハン)は、前職が刑事という異色の経歴を持つ。彼は愛する妻と同僚の30億ウォンを取り戻すため、振り込め詐欺犯を追跡しはじめる。犯人の手がかりを掴み、中国のある建物へ侵入するソジュンだったが、そこでは組織化された巨大な詐欺集団が総責任者クァク(キム・ムヨル)の指示で毎日多額の振り込め詐欺を行っていた!愕然とするソジュンだったが、300億ウォン規模の新たな詐欺計画を知り、元刑事の正義感に再び火がつき、ひとり巨悪に挑む!
香港九龍の黒社会で暗躍していたシャンはある日、組織間の暴動事件に関わった罪で投獄される。出所したシャンは一人娘を育てるため、弟分のラオリン、ア-ナンとともに黒社会から足を洗い二度と戻らないと誓いをたてるが、黒社会のボス、タリーの襲撃を受ける。激しい格闘とカーチェイスの末にタリーを死に至らしめると、復讐に燃える凶暴なタリーの弟・ジャーノンの報復を受ける。弟分たちを殺され、ついには娘をジャーノンに拉致され――。
明治から令和へ、『百試千改』の言葉が、消えかかったモノづくりの魂に明かりを灯す!永峰明日香は東京で夢破れ、故郷広島へ。実家は三浦仙三郎の杜氏の末裔が継いだ酒蔵。養女である明日香は、幼き頃から酒造りに興味を持っていたものの、実家を継ぐことは、そぐわないと避けて生きてきた。目標を見失っていた明日香は父・亮治が「家宝」とする三浦仙三郎の手記を目にする――。「何度も試して直す。なんぼいけんかってもそこを見つけて、直す。わしゃあ負けんど」明治初期、新米酒造家の三浦仙三郎は、醸造中に中の酒が腐る「腐造」に何度も見舞われる。資金不足、両親、愛する養女の死。逆境の中、腐造を起こさない、安定した日本酒醸造技術の確立に研鑽を重ね、ついに軟水による低温醸造法を導き出す。明日香は仙三郎の百回試して、千回改める『百試千改』の想いに強く惹かれる。そんな折、父・亮治が突然倒れ、サラリーマンの兄・創太は、たとえ仕込み中であろうとも蔵をやめるべきだと主張する。三浦仙三郎の想い、父が手帳に残した新酒への想い、明日香は、わだかまりを超え、『百試千改』のモノづくりに入る決心を固めるが――。匠の心意気と技、支える家族、仲間たち。広島の地で、吟ずる者たちのタスキは繋がれた!明治から令和へ。時を経て、想いと一緒に醸される新酒『追花心』は完成できるのか?
ロサンゼルス。攻撃的なユーモアセンスをもったスタンダップ・コメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)と、国際的に有名なオペラ歌手のアン(マリオン・コティヤール)。“美女と野人”とはやされる程にかけ離れた二人が恋に落ち、やがて世間から注目されるようになる。だが二人の間にミステリアスで非凡な才能をもったアネットが生まれたことで、彼らの人生は狂い始める。
生放送5分前、テレビ局の看板キャスター・セラのもとに「殺される」と死を予告する情報提供電話がかかってくる。いたずら電話として片づけるには気が重いセラ。スクープを掴むチャンスだという母ソジョンの言葉に背中を押され情報提供者の自宅に向かうと、そこで情報提供者のミソと彼女の娘の遺体を発見する。その日以来、事件のことが忘れられず取材を続けるセラは事件現場でミソの主治医だった精神科医イノに出会うのだが…。
1989年、軍部最高司令官ノリエガ将軍の独裁により政治的混乱に見舞われるパナマ。元凄腕海兵隊員のジェームズ・ベッカーは妻を亡くして以来、彼女が眠る墓地で毎日酒に溺れる生活を送っていた。だが、そんな彼の悲しみの日々は、かつての指揮官スタークの訪問によって突如として終わりを告げる。スタークはベッカーに、独裁者ノリエガ将軍を排除するべく、パナマへ潜入しとある取引を完了する極秘任務を命じるのであった。
みなさん、緊急ニュースです!韓国のトップスター、ファン・ジョンミンさんが誘拐されました!!ソウルで新作映画の記者会見に出席したファン・ジョンミンが、その夜、自宅前で突然拉致された。パイプ椅子に縛りつけられた状態で意識を取り戻したジョンミンは、自分が大金目当ての一味に誘拐されたことを知る。しかもゲームを楽しむように彼を誘拐した若者5人は、ソウルを震撼させている猟奇殺人事件を起こした凶悪集団だった。情け容赦ない脅迫に屈して身代金5億ウォンの支払いを約束したジョンミンは、同じ部屋に監禁されている少女ソヨンを励ましながら、必死に脱出策を模索する。しかし冷酷なギワン率いる誘拐グループは、大規模な捜査を繰り広げる警察を翻弄して暴走また暴走。やがて渾身の“熱演”で一か八かの賭けに打って出たジョンミンは、誰も想像できない“クライマックス”になだれ込んでいくのだった・・・・・・。
取り立てには労を惜しまない、自動車金融業界のエース、ヨンベ。ある日、ボスであるソ社長に任されたスーパーカーが、親友のドンシクの運転により消え去ってしまう。スーパーカーを奪った犯人だと疑われ、ソ社長たちに追われ始めるヨンベ。頼れる人も逃げ場所もない彼の前に現れたのは、父が遺した1987年型の古びた自動車“ステラ”だった。最高時速50km、残された時間は3時間―。唯一の希望の星ステラと共に、スーパーカーを必ず見つけ出す!
両親が留守になる週末、高校3年生のトリッシュはバスケットボール部のチームメイトを自宅に招き、男以外は何でもアリのパジャマ女子会を開くことにする。時を同じくして、学校の周辺に怪しい影がチラつく・・・・・・精神病院を脱走した殺人鬼のラス・ソーンであった。血に飢えたラスは肌も露わにはしゃぐ女の子たちの匂いを嗅ぎつけ、トリッシュの家へと向かう。女子会に侵入したい男子高生たち、仲間になりたい転校生のヴァレリーとその妹が入り乱れ、波乱含みの週末が幕を開ける。狂った電動ドリルの餌食になるのは誰だ!?
麻薬捜査官ブラドック刑事の次なる任務は「HT25」と呼ばれるドラッグを売りさばこうと画策する組織への潜入だった。謎の新薬HT25はサメを原料にして作られた強力な麻薬で、副作用としてDNAを改変してしまう力を秘めていた。新薬実験の過程で様々なクリーチャーが生み出されるが、研究所で爆発事故が発生し、世にも恐ろしい怪物たちが解き放たれてしまう。その中にはサメとカニの合体生物―KANIZAME―がいた・・・・・・!謎が謎を呼ぶ潜入ポリスアクションシャークムービー!
潜入捜査官であるイタリア市警の刑事:カリーム。彼の今回の潜入捜査対象は、母国イタリアを拠点とするハッサンという男を長とするテロリスト・グループだった。首尾よく彼らのグループに接近し、潜入を始める。資金調達のための現金輸送車襲撃の犯行や、銃火器の武器売買現場に加わり、信任を得てゆくカリーム。ハッサンの行動を監視する内に、テロのターゲットがミラノにそびえ立つ大聖堂:ドゥオーモの爆破計画であることを突き止める・・・。果たしてカリームは、そのテロ計画を阻止できるか?!
組織から金とコカインを盗んだフレディは、腹部に銃弾を受けながらも命からがら逃げ出し、長距離バスに乗り込む。冷酷無比な女ボスのヴィックは、裏切りを絶対に許さない。フレディと共謀した仲間たちは、次々と捕まり殺されていく。しかし、フレディには何としても逃げ切らなければいけない理由があった。それは、ひとり娘のリリーのためだった。犯罪を繰り返し、父親らしいことは何もできなかった。この金は、せめてものリリーへの償いだった。ヴィックの追手が迫る中、出血多量で意識が朦朧としていく。さらに、車内には怪しい行動を取る乗客もいる。フレディは、藁をもすがる思いで疎遠になっていた父親に助けを求めるが―。
ある夜、一人の警官が殺害された。裏で糸を引く人物として浮上したのは、出処不明の莫大な後援金を受け、高い検挙率を誇る広域捜査隊のエース刑事パク・ガンユン。彼を内偵調査するのは、殉職を隠蔽された警官の父を持つ原理主義者の新人刑事チェ・ミンジェ。広域捜査隊に配属されたミンジェが目の当たりにしたのは、裏社会に精通しながら違法捜査を繰り返すガンユンの姿だった。ミンジェはガンユンのやり方に戸惑いながら捜査をともにすることで、警察内部の秘密組織やその裏に隠された不正行為、そして父の死の真相にたどりついていく。ある日、情報員から高額で情報を仕入れたガンユンは、警官殺しの犯人を逮捕する。しかし、都合よく手柄をあげるガンユンの疑いは解けないままだ。そんな中、二人は新種の麻薬捜査をするも、捜査費が足りず、ガンユンは暴力団から多額の借金までして逮捕に力を入れる。そして、ガンユンは遂に警官として越えてはならない一線を越えてしまい……。
「登山家マロリーがエベレスト初登頂を成し遂げたかもしれない」といういまだ未解決の謎。その謎が解明されれば歴史が変わることになる。カメラマンの深町誠はネパールで、何年も前に消息を絶った孤高のクライマー・羽生丈二が、マロリーの遺品と思われるカメラを手に去っていく姿を目撃。深町は、羽生を見つけ出しマロリーの謎を突き止めようと、羽生の人生の軌跡を追い始める。やがて二人の運命は交差し、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑むこととなる。
1945年、終戦直後のレニングラード。第二次世界大戦の独ソ戦により、街は荒廃し、建物は取り壊され、市民は心身ともにボロボロになっていた。史上最悪の包囲戦が終わったものの、残された残骸の中で生と死の戦いは続いていた。多くの傷病軍人が収容された病院で働く看護師のイーヤ(ヴィクトリア・ミロシニチェンコ)は、PTSDを抱えながら働き、パーシュカという子供を育てていた。しかし、後遺症の発作のせいでその子供を失ってしまった。そこに子供の本当の母であり、戦友のマーシャ(ヴァシリサ・ペレリギナ)が戦地から帰還する。彼女もまた後遺症や戦傷を抱えていた。二人の若き女性イーヤとマーシャは、廃墟の中で自分たちの生活を再建するための闘いに意味と希望を見いだすが...。
新人女優の宮藤彩子(山田かな)は、とある田舎の屋敷で映画の撮影に参加していた。しかし、緊張からうまく芝居ができずに監督の仙堂(上杉潤)に罵倒されることに。そんな彩子を心配して、何かと優しく接する録音技師の真山(碧木健人)。時間もあまりなく、撮影は殺伐とした雰囲気で進行するが、そんな折に彩子は襖の奥にいるはずのない人の手を見てしまう…。一方、真山は霊感があるというカメラマンから「ここはヤバイ、昔地下室で無理心中もあったらしい」と噂話を教えてもらうが、そのときは気にも留めなかった…。
全国から問題を起こした生徒が集められる孤島の学園に転校してきた穂村イツキ。ふとした事がきっかけで、イツキは学園にある、19世紀にフランスで流行った残酷演劇「グランギニョール」の研究会に入ることになる。厳しい女教師、謎の大男の執事、男色の料理長、怪しげなスタッフが多い学園。そして、イツキの歓迎会の後、謎の殺人事件が起きる。死体は鋭利な刃物で無惨に引き裂かれていた。警察に連絡を取ろうとするが、電話線は切られ、彼らは孤立してしまう。そして次の殺人が。お互いが疑心暗鬼の中、次々と犠牲者が。。。果たして誰が犯人なのか?イツキは生き残れるのか?
長年、麻薬の密売に手を染めてきたドラッグ・ディーラーのバッジは、恋人ソフィアと共に裏社会から足を洗おうと最後の大口取引を画策。ウクライナ人プッシャーから50キロのブツを仕入れ、倍の値段で売り抜けるのだ。そのために、裏社会でも一目置かれる闇金のジョーから10万ポンドを借りる羽目となるが、売り先も確保しすべては順調に思えた。しかし、弟分のヘマからブツを積んだバンが何者かに乗り去られ、買い手にも逃げられてしまう。返済期限が迫る中、事態を収拾しなければ彼の人生計画はフイになり、見せしめにジョーの手によって消されるだろう。残り僅かな時間で窮地に立たされたバッジのもと、彼が買い手を失ったことを知ったジョーはすでに手下を仕向けていた・・・。
1991年6月、クロアチア共和国が独立を宣言。するとユーゴスラビア人民軍とセルビア人武装戦力がブコバルに攻撃を開始し、ブコバルの戦いが勃発。この戦争でユーゴスラビア連邦軍は3万6千の軍隊を組織、対しクロアチアは1,800の義勇兵で戦いを挑む。クロアチアの防衛軍に所属する5人の兵士、靴工場の工員ドゥギ、戦場でセルビア人の親友を探すヨシペ、そして、セルビア人を憎むボリッチ、イビツァ、ニキツァ。それぞれの守りたいもの、帰りたい場所のために戦い続けていく。
舞台はシベリアの森の奥。“病人”とも“化け物”とも呼ばれるゾンビが大量発生した世界。2人の男は要塞化した小屋に立てこもり、冬になると凍結したゾンビの首を切り落としていた。だが、春になるとゾンビは解凍し人間を襲いに来る。ある日、大量発生したゾンビに襲われ2人は車で小屋から逃げ出す。行くあてのない逃避行の始まりだった。旅の途中で射撃が得意な女性ドラや謎の老人ニキフォルと知り合い、ワクチン開発中の科学者のいる街へ向かう!果たして彼らは世界を救えるのか!?
「オカムロさんって知ってる?」「古代の妖怪だけど検索したら来るんだって」キャンプ場でそんな会話をしていた大学生5人が首を狩られて惨殺された“キャンプ場集団首狩り殺人事件”。唯一生き残ったすずはトラウマに苦しみ、復讐を誓う。やがてオカムロの恐怖は全国に広がり、犠牲者は増えていく。「ノックを無視すれば助かる」「名前を3回唱えると消える」など様々な情報が錯綜し、前代未聞の緊急事態宣言発令にまで発展、日本中がパニックに陥るなか、すずはトラウマを断ち切るべく、オカムロとの対決に挑む…。
月曜日の朝。バンッ!!鳩が窓にぶつかる大きな音で、会社に泊まり込んでいた社員全員が目を覚ました。とある小さな広告代理店で働く主人公・吉川朱海(円井わん)は、「この仕事が終わったら、憧れの人がいる大手広告代理店へ転職する」と燃え上がる野心を持って仕事に取り組んでいた。しかし、次から次に降ってくる仕事で、余裕はゼロ。社員同士の穏やかな会話もなし。プライベートは後回し。月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日。休みなく働き続けていた、ある月曜日の朝のこと。後輩2人組から、こう告げられる。「僕たち、同じ一週間を繰り返しています!このタイムループのことを、夢の出来事だと思って忘れないために“意識”を変える合図を覚えてください。“鳩”です…」翌日、月曜日。バンッ!!!鳩が窓にぶつかる大きな音を聞き、朱海はハッとした。これは……先週と同じ?オフィス内で起こる、同じ出来事、同じ発言、そして同じ仕事。後輩の言うとおり、同じ1週間を繰り返している……。しかしそのことに気づいているのは、朱海と後輩たちの3人だけのようだ。月曜日が来るたびに、鳩が窓にぶつかり、朱海たちはタイムループしていた事実を思い出す。どうすればこの繰り返しの1週間から抜けだせるのか、後輩は作戦を立てていた。タイムループ脱出の鍵を握るのは、永久部長(マキタスポーツ)であること。その部長に、タイムループしている事実に気づかせなくてはいけないこと……。鳩の合図をつかって社員の「意識」を変え、全員をタイムループに気づかせていくが、肝心の部長だけはいつまで経っても気づかない!?「もう仕事なんて放り出してしまいたい」「繰り返す仕事はうんざりだけど、来週もループしているとは限らないし……」「これって…、仕事のスキルを身につける、いい機会かも?」「この仕事、うまくいくまで繰り返して、最高の状態で転職してやる!」様々な思惑が交錯するオフィス内タイムループ。そしてまたやってくる、同じ月曜日……。絶望の月曜日を迎える日々を、チームプレイで無事脱出することはできるのか!?
祖国や愛する人を守るため男たちは空へ向かう!亡き父親の影響を受け、軍に所属する兄弟。兄のスルタンは国防省に所属し、特殊任務につく優秀な情報部員。かたや、弟のベクザトは空軍の優秀なパイロットながら破天荒な性格が災いし、停職処分を受けてしまう。そんな中、凶悪なテロ組織が国内の有志を募り、テロを計画していることを察知したスルタンは組織の壊滅に動き出す。未然にテロリストを乗せた船を確保できたスルタンたちであったが、テロリストの狙いは別にあった。それは、空軍の戦闘機をジャックし首都攻撃を仕掛けるというもの。襲撃に遭い、戦闘機を奪われてしまう空軍。だが、ベグザトも戦闘機に乗り込み追撃を試みる。果たして兄弟は愛する祖国や家族を守るためテロを防ぐことが出来るのか!?
スロベニアの首都リュブリャナの大学に通う、23歳の女子大生サーシャ。田舎にある実家で優しい父親と二人暮らしのサーシャだが、心の中では都会のセレブな生活に憧れていた。その夢を叶えるため、彼女は‘SlovenianGirl’というコードネームでコールガールを始める――。毎夜あらゆる男たちと寝ては、金を稼ぐサーシャ――調子に乗った彼女は一等地のマンションの一室を購入する。夢の生活を手に入れたサーシャは、部屋のローンを払うため、夜の仕事をさらに増やしていく。しかし、妻帯者の元恋人に追い回されたり、サーシャを利用して一儲けしようとする男たちに脅されたりとトラブル続きに。サーシャは、本業の学業にも手がつかず、ついにはローンの支払いも滞ってしまう。そしてある夜、客の男が情事の後に心臓発作を起こす――身元がバレるのを恐れ、救急車を呼び、その場から去るサーシャ。そのまま死んでしまった男は、なんと欧州議会の有力者だった。警察は“Slovenian Girl”の行方を捜索、その名は国中に知れ渡ってしまい・・・。
アルプス山奥の小さな村に暮らす少年ウルスリ。彼には仲良しのセレイナという友達がいた。ウルスリ一家は冬を越すため山を降りて村の家に向かっている途中、馬車に乗せていた収穫物を崖から落としてしまった。偶然川にいた村にある裕福だが不親切な店の主人は、一家の大切なチーズを奪ってしまう。彼は家族を助ける代わりに自分の息子にウルスリの大事なヤギを渡すよう言ってくる。さらに、春迎えのお祭りのために、村一番の鈴を受け取るつもりではりきっていたウルスリが手にしたのは小さな鈴だったが…。
砂漠に住む男“西毒”はかつては凄腕の剣士だったが今は殺し屋の元締めをしている。そんな彼の下に集う剣士たち。それぞれの心に傷を持つ彼らは、愛を捨て剣をとり、超人的な技を駆使して戦いを挑む。あるものは生き、あるものは死んでいく。夢の果てに彼らが見たものとは・・・。
ケンカに明け暮れる青年アジョ・カウィルは、クールで美しく、男顔負けの強さを持つ女ボディガードのイトゥンとの決闘に身を投じ、情熱的な恋に落ちる。アジョは勃起不全のコンプレックスを抱えていたが、イトゥンの一途な愛に救われ、2人は結ばれる。しかしアジョから勃起不全の原因となった秘密を打ち明けられたイトゥンは、愛する夫のために復讐を企てるが、そのせいで取り返しのつかない悲劇的な事態を招いてしまう。そして暴力と憎しみの連鎖にのみ込まれた彼らの前に、ジェリタという正体不明の“復讐の女神”が舞い降りる…
1997年香港返還前夜、香港英政府と黒社会は結託して香港を大混乱に陥れていた。大きな変化の前に、黒社会のボスであるチョンは、側近のロクに重要な任務を託す。しかし実は、ロクは香港警察の潜入捜査官であり、黒社会による麻薬取引の真相を調査していた。ロクは仁義と正義の狭間で選択を迫られる。黒社会での仁義なきポジション争い、そして黒社会と警察組織間に蔓延る陰謀。暴力と汚職を撲滅するために、ロクの選択する道は…。
ウクライナのドンパス地方での戦争がはじまると、物理学者のミコラは、妊娠中の妻を過激派に殺され、家を焼き払われる。非暴力・平和主義者だったミコラは、怒りにかられ、自らの主義を翻し、ウクライナ軍に入隊する。復讐心を燃やすミコラは過酷な訓練に耐え、みるみるうちにエリート狙撃手となっていく。やがて戦争が激化する中、自分を育ててくれた先輩狙撃手もロシア軍のスナイパーに殺され、一層復讐の誓いを胸に秘めたミコラは、千載一遇のロシア兵狙撃作戦への参加の機会を得る。そしてスナイパー達の息詰まる狙撃合戦へと突入する。
2050年、地球は乾燥した荒れ果てた場所になり、人類滅亡の危機に陥っていた。戦闘機パイロットのノバは壊滅的な環境災害を防ぐために過去に遡ることを余儀なくされた。タイムトラベルの副作用で12歳となり、2025年に不時着した。そこで15歳の少年ナスと出会う。ノバの使命について誰も真剣に受け止めようとしなかったが、ナスだけは違った。ノバとナスは未来を救うことができるのか。
両親が離婚し、母の故郷である山口県の瀬戸内にある小さな島で暮らすことになった小学4年生の凪(新津ちせ)。母・真央と、祖母・佳子と一緒に、佳子が医師をしている島唯一の診療所で暮らしている。普段は明るく振る舞う凪だが、母へ暴力を振るうアルコール依存症の父・島尾の姿が目に焼き付き、心に傷を負い、時々過呼吸になって倒れてしまう。そんな凪を、事情をすべて知った上で何も言わず温かく受け入れてくれる島の住民たち。凪が通う小学校の同級生の雷太や健吾、担任教師の瑞樹、用務員の山村、漁師の浩平。彼らもまたそれぞれ悩みを抱えながらも前向きに生きていた。その悩みを知った凪もまた、彼らを支えようと奔走し、一歩ずつ笑顔を取り戻していく。だが、島での平穏な日々はそんなに長くは続かなかった。島に突然父がやって来て、再び家族に戻りたいと言い出した。その願いを聞いた凪は…
世界が大きく変わる予感と不安の中で青年ファビアンは惑う。時代は1931年のベルリン。狂騒と頽廃の20年代から出口のない不況へ、人々の心に生まれた空虚な隙間に入り込むように、ひたひたとナチスの足音が聞こえてくる。どこか現代にも重なる時代、作家を志してベルリンにやってきたファビアンはどこへ行くべきか惑い、立ち尽くす。コルネリアとの恋。ただ一人の「親友」ラブーデの破滅。コルネリアは女優を目指しファビアンの元を離れるが……。
スーパースライド選手を夢見るポロロとその仲間たちは、ある日、配達員のトトとマンゴーに出会う。トトとマンゴーは自分達をチャンピオンと名乗り、それを信じたポロロたちはトトに特訓をお願いする。そして、スーパースライド大会に出場することになったポロロたちはさまざまなライバルたちと争いを繰り広げる。そんな中、大会をぶち壊そうとヒグマの悪役フーフーがポロロたちの前に立ち塞がる!チャンピオンを目指し奮闘するポロロとその仲間たちは果たして優勝することができるのか!?
児童養護施設で暮らす13歳の中学生、優太は、施設でも学校でもいじめられ、いつも一人ぼっち。自分を理解してくれる大人もいない。母・梨花が迎えに来てくれることだけを心の支えに毎日を過ごしているが、一向に現れず不安を募らせていく。そんなある日、偶然母の居場所を知った優太は、会いたい一心で施設を抜け出し、地方に住む母のアパートを訪ね、ようやく再会するのだが…。
元海兵隊員のウィリアム・ダンカンは、戦いから離れ妻と娘のキャサリンと3人で平穏な暮らしを送っていた。ある日、ウィリアムは立ち寄った料理店でギャングの無差別殺戮に遭い、愛娘を目の前で惨殺されてしまう。ウィリアムの必死の反撃により主犯格のダニーは駆け付けた警察に逮捕されるが、証拠不十分で相応しい裁きを受けることはないという。これを知ったウィリアムは、釈放されたダニーを怒りに任せて手にかけるのだが…。
1955年、ブラジルの小さな町コンゴーニャスで雑貨店を営んでいた無学のホセ・アリゴーはある日、夢を見る。そこに現れたドイツ人医師アドルフ・フリッツは、彼に人々を治療するように諭した。やがて、何かに憑かれたようにアリゴーは病に冒された人々に対し、あるときはメスを使い、あるときは素手で患部を鮮やかに取り除いた。身体の痛みや困難、白内障からガンまでを完治させ、次々と奇蹟を起こしていく。やがてアリゴーの“心霊手術”は国中で話題となり、多くの人々が彼のもとに詰め掛けるが、教会や医師会は彼を告発。逮捕されたアリゴーは裁判にかけられるが、彼を救ったのは彼に癒された民衆の力だった…。
南仏モンペリエを見渡すアパルトマン最上階、向かい合う互いの部屋を行き来して暮らす隣人同士のニナとマドレーヌは、実は長年密かに愛し合ってきた恋人同士。マドレーヌは不幸な結婚の末に夫が先立ち、子供たちもいまは独立、家族との思い出の品や美しいインテリアに囲まれながら心地よく静かな引退生活を送っている。2人の望みはアパルトマンを売ったお金で共にローマに移住すること。だが子供たちに真実を伝えられないまま、時間だけが過ぎていく。そして突如マドレーヌに訪れた悲劇により、2人はやがて家族や周囲を巻き込んで、究極の選択を迫られることになる…。
なぜ、私は辛い恋愛ばかり繰り返してしまうんだろう―。うつ病の母親に振り回され家庭の温もりを知らずに育ったキキは、やがて心の隙間を埋めるためセックスとアルコールに溺れるようになる。フラフラの頭で現実から逃れ、心の隙間を埋めるように人肌を求める。男でも女でも関係ない。身体を這う指先が優しければ、それでよかった。愛とは足を開くこと、そう信じていたから。30歳を目前に控え、キキは自身と向き合うため自伝的小説を書き始める。しかし、筆は思うように進まない。不倫相手の姿が頭をよぎる。大学教授のチェッキーとは原稿のアドバイスをもらううちに肉体関係を持つようになった。20歳も年上の既婚者。決して、自分のものにならない男。でも、どうしても諦められない―。報われない恋への執着から、感情を抑えられなくなったキキはチェッキーの自宅を訪れ、大胆にも彼を誘惑する。しかし、肉欲のまま自分を突き上げている彼に離婚を迫った途端、チェッキーは真顔になり、キキを部屋から追い出すのだった。待ち合わせをすっぽかされ、落ち込むキキ。そんな彼女の目の前に、パティシエのミカエルが現れる。ミカエルは、安定した信頼関係を求めながら他人と繋がりを持つことを怖れるキキの複雑な心を理解し、彼女を深い愛情で包み込んだ。チェッキーへの腹いせでミカエルを唆したキキは、今まで味わったことのない絶頂感に戸惑ってしまう。本当の愛に気付きはじめたキキ。キキは、家に来てキキの原稿を出版社に取り付けたと言うチェッキーとの別れを感じていた。
2020年4月、新型コロナウイルス感染拡大を受けての緊急事態宣言が発令。人が消えた首都圏の街並みを映像作家・モリカツヒコは毎晩撮り続けた。この2度と見られない景色、時代の記録を収めたショートフィルムが「silence in TOKYO」。H ZETT Mはこの作品の音楽と演奏パフォーマンスで参加し、アントニン・ドヴォルザークの楽曲「遠き山に日は落ちて」のフレーズを引用したオリジナル曲「Silence in Tokyo」で映像を彩っている。また本作には、街の風景を窓から見つめる女性も登場。この女性を本田翼が演じている。本作は短編映画祭「Short Shorts Film Festival & Asia 2022」にてCinematic Tokyo部門に入選した。
一人息子を亡くしたアニーとポールは、新しい生活を始めるため田舎町の一軒家に移り住んだ。ある時、アニーが一人で家にいると、地下室から物音が聞こえ、人の気配が。亡くなった息子の霊だと信じたアニーは、友人の霊媒師メイと夫のジェイコブを自宅に招き、降霊を依頼。メイは危険だと判断して断るが、ジェイコブはメイがいない間に一人で降霊を始めてしまう。そして降霊はすぐに成功。しかし、ジェイコブに乗り移ったのはアニーの息子ではない邪悪な何かだった…。その時、なぜか大勢の町の住人も、アニーたちを殺そうと家に押しかけてくる。状況を理解できぬまま、豹変したジェイコブと町の人々から逃げ回るアニーとポール。すると突然、怯える2人の目の前で、男の一人が家の壁に吸い込まれてしまう!「グゴッ!グゲゲゲェェ!!」すると堰を切ったように、家中のいたるところから、次々と悲鳴と謎の轟音が鳴り響きはじめるのだった…。
1960年代の激動の韓国。大統領官邸“青瓦台”のある孝子洞で理髪店を営む平凡な男ソン・ハンモ。美しい妻とかわいい息子に囲まれて幸せな日々を送るソンだったが、ふとした事件をきっかけに大統領の専属理髪師に選ばれる。これによって思いがけずも、ソンは権力をめぐる政争の渦に巻き込まれてしまうのだった…。
コロナ禍もようやく一応の終焉を迎え、町行く人々の口元にもマスクが目立たなくなってきた。さら(33)は夫、康介(31)の家で康介の両親と一緒に暮らしている。さら夫婦にはまだ子供はいない。ある日、義理の母が「そろそろ子供は?作らないの?」と遠慮がちに聞いてきた。遠慮がちに聞かれたのはもうこれで何度目であろう。しかし、パンデミックの間、さらと康介は、今までよりもはるかに長くこの家に居たのに、すっかりセックスレスになっていた。なおかつ、さらは最近、康介に女がいることに気がついていた。さらは、夜中にコンドームを捨てた。一方、義理の母、晶子は、コロナによって年老いた母を亡くしたこともあり、命について深く考える毎日。どうしても孫の顔を見たいという欲求で精神的に不安定になっていた。
絶賛スランプ中の若手脚本家・加藤(成田凌)。映画の企画を持ち込んでもまったく手ごたえがなく、悶々と悩む日々を過ごしている。恋人の愛犬・ケルベロスのペットフード「犬人間」を買いに出かけたはずが、ひょんなことから欲しいものがなんでも見つかるコンビニエンス・ストア「リソーマート」に迷い込む。妖しげな人妻・惠子(前田敦子)と出会い、創作意欲が湧き始めるのだが……。
【ツバル】南太平洋に浮かぶ美しい小さな島国ツバルは、世界で最初に沈む国と言われている。子供たちの笑顔が輝き、老若男女が歌や踊りを楽しむ。13歳のシレタと10歳のアマタの姉妹も、大家族に囲まれ、目を輝かせて将来の夢を語る。学校では気候変動について子供たちに教えていて、子供たちは将来自分の島が無くなる可能性が高いことを知っている。【ベネチア】海上都市ベネチアは世界遺産の街。13世紀の城を改築し、ワーグナーやバルザックも宿泊した「ホテル ダニエリ」は、今も世界中の観光客を魅了している。ところが近年、毎年街のいたるところで膝の高さまで浸水する高潮が起こっており、このまま気候変動が進むと海に沈んでしまうかもしれないと言われている。ゴンドラ乗りの父を持つ13歳のクラウディオと9歳のダリオは、ゴンドラに揺られながら、伝統ある街の歴史を教えてくれる父を誇りに思う。【シシマレフ】アラスカ最西端に位置するシシマレフ島は、先住民族を中心に600人が暮らしてきた。今でも、アザラシやトナカイの狩猟が生活の柱だ。幼い子供たちを育てるレイモンドとメラニーの家でも、猟銃の手入れは日常の大切な仕事。シェラトンとクララの夫妻は、猟をしていた息子が割れた氷に落ちて亡くなったことを語る。
フランス最古のモンテッソーリ学校に通う、2歳半~6歳の28人のクラスを2年3ヶ月にわたって観察。ここでは子どもの自主性を尊重する先生の指導のもと、子どもたちがユニークな教具を思い思いに選んで自由に学ぶ。水差しの中身を測ったり、お料理やアイロンかけなどの作業をしたり、マットと格闘したり……これらが子どもたちの大好きな学校でのお仕事!自身の子育てに疑問を持った監督がその答えを“子どもの家”に求めて、教室に小型カメラを設置。静かに注意深く子どもたちを観察し、彼らの自然な表情やのびのびとした姿、成長の過程で訪れる魔法のような瞬間の数々を捉えることに成功している。本作には著作から引用されたモンテッソーリ自身の言葉が散りばめられ、ガイド役を果たしている。日本語吹替版として、マリア・モンテッソーリの声を本上まなみ、アレクサンドル・ムロ監督の声を向井理が務めた。私たちに教育の大切さや育児のヒントをもたらす本作は、前述に加えて、子どもたちが決して単なる「ちいさな大人」でなく、自由な意思を持つ社会の一員であること、そして平和で寛容な世界のつくり手であることを開眼させてくれる、珠玉のドキュメンタリーだ。
なぜここに人喰いワニが…そんなことより逃げろ!新婦のリサと新郎のチャーリーは、結婚式を挙げるため人里離れた田舎町の屋敷を借り、前日から親族や友人たちと過ごしていた。よく晴れた当日、ガーデンウェディングの真っ只中に突如として現れたのは、なんと巨大な人喰いワニ。参列者たちが次々と襲われるなか、新郎新婦と数名はなんとかしてワニを振り切り、屋敷に籠城することに成功。ただし、電話もインターネットもつながらず、ワニに対抗できるような武器もない。さらにここに来て新郎の浮気が発覚し、仲間内に大きな亀裂が。この状況で本当にワニの恐怖から逃れられるのか…。冒頭からラストまで、人喰いワニの恐怖をとことん味わい尽くせる、新時代のモンスターパニックムービー!
大河・長江の景勝の地、三峡。舞台はそのほとり、二千年の歴史を持ちながら、ダム建設によって伝統や文化も、記憶や時間も水没していく運命にある古都。16年前に別れた妻子に再会するため、山西省からやってきた炭鉱夫サンミンと、2年間音信不通の夫を探すシェン・ホンの2人を軸に描かれる、時代のうねりに翻弄されながらも日々を精一杯に生きる市井の人々の「生」の物語。
あみ子はちょっと風変わりな女の子。優しいお父さん、いっしょに登下校してくれるお兄ちゃん、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいるお母さん、憧れの同級生のり君、たくさんの人に見守られながら元気いっぱいに過ごしていた。だが、彼女のあまりに純粋無垢な行動は、周囲の人たちを否応なく変えていくことになる。誕生日にもらった電池切れのトランシーバーに話しかけるあみ子。「応答せよ、応答せよ。こちらあみ子」――。
突如現れた謎の物体、それは人類にとって敵か、それとも味方か!?未知の存在と対峙する人類を描いたSFアドベンチャー作品!突如、世界中に出現した謎の物体。突然のロックダウンで学校に閉じ込められた学生たち。脱出を試みようとする彼らの前に忽然と現れた黒い壁。この謎の物体の出現と共に多くの人々の死亡や行方不明が確認され、世界を不安に陥れる。やがて、その壁は「ドア」と名付けられ、果敢にも政府に認められ「ドア」に接触を図る者を「ノッカーズ」と呼んだ。しかし、彼らとはまた別に、独自に「ドア」とコンタクトを試みる者、取り憑かれてしまう者などが現れる。果たして、この謎の存在の正体と目的は?そして、人類が突きつけられる選択とは!?未知の存在と対峙する人類を描いたSFアドベンチャー作品!
ドキュメンタリー監督として約20年以上のキャリアを持ち、作家として映画に関する著書を複数発表、さらにイギリスの映画解説番組「Scene by Scene」でMCを務め、海外の映画祭でプログラマーも担当した北アイルランド出身のマーク・カズンズ。本作では監督/ナレーションを務め、映画をマルチな視点で捉える彼だからこそ成しえる映画表現で、過去10年の間に製作された111作品を紐解いていく。登場作品には、『アナと雪の女王』、『ジョーカー』等のメジャー大作から、アピチャッポン・ウィーラセクタン監督作『光の墓』、アリ・アスター監督作『ミッドサマー』等のインディペンデント作品まで、古今東西・ジャンル問わず、世界中の映画が集結!興行成績、賞レース、スターのゴシップに囚われない、映画制作における注目点や表現手段、光度、ショット、カットの美しさから新たな発見を探求します。さぁ出かけましょう、“あの映画”たちのまだ知らないストーリーへ!
人里離れた深い森で、野生のゾウの群れを見守りながら一人暮らす男スミトラナンダン(ラーナー・ダッグバーティ)。森を愛し、動物たちと家族のように暮らすこの男のことを、人々は敬意を表して“森の神”と呼んだ。ある日、役人の後ろ盾を得た巨大企業が、彼の住む森を占拠し、リゾート施設の開発を始めてしまう。森とゾウを守るため、開発を阻止しようとする森の神だったが、逆に罠に嵌められ、投獄されてしまう事態に。同じ森に住む仲間たちが当局に対しゲリラ的な戦いを挑む一方、釈放された森の神はあくまで平和的な解決方法を模索し続けるが、その努力も虚しく、森は高い塀で囲まれ、ゾウが暮らしていた場所は奪われてしまう。森の神は身を賭して最後の抗議を決意するのだが…。
国共内戦後に帰郷した人民志願軍・第9兵団第7中隊長の伍千里(ウー・ジン)は、兄の百里が戦死したことを両親に報告する。間もなく中国が朝鮮戦争に参戦し、千里の休暇は取り消され、再び従軍することに。弟の万里(イー・ヤンチェンシー)も一緒に行きたいと願うが、千里はそれを許さなかった。おりしも1950年9月、朝鮮戦争に介入した米軍を中心とする国連軍が仁川に上陸。第7中隊に戻った千里は、そこで自分を追って入隊した万里の姿を見つけ愕然とするが、その揺るがぬ意志を目の当たりにし、彼に銃を渡す。前線へ無線機を届けるよう命じられた第7中隊は、米軍の容赦ない爆撃にさらされながら過酷な行軍を続けるが……。
祖母の家だった空き家を訪れるコト。だが様子がおかしい。庭には見知らぬダンボールハウスが建ち、妙な老人が住み着いていた。街の音を録っては土に埋める“音の墓”を作っているという老人。その奇妙な行動に興味を持ち、コトは手伝いを始める。そこへ、家の立ち退きを要請しに訪問者がやってきて…。
ペットシッターのアルバイトで、人里離れた豪邸を訪れた盲目の少女ソフィ。視覚障がいを逆手に取り、金目のものを盗み出そうとしていた。ところが日没後、武装強盗が屋敷内に侵入する。目的は、壁に隠された巨大な金庫だ。命の危険を感じたソフィは、視覚障がい者サポートアプリ《シーフォーミー》を起動し、元軍人でFPSゲームの熟練プレーヤーのケリーに助けを求めるのだが…。
軍事任務での負傷により特殊部隊から除隊させられたジェームス(クリス・パイン)。家族を養う為に彼が職を求めて行き着いた先は、退役軍人で構成された凄腕の民間軍事組織とそのリーダー ラスティ(キーファー・サザーランド)だった。ラスティの命により、かつての戦友マイク(ベン・フォスター)とテロ組織が隠し持つ凶悪な生物兵器の奪取に挑むジェームスだが、任務の完了間際に何者かの罠にはまったチームは壊滅してしまう。
ニュージーランド、オークランド。信号待ちの車が並ぶ交差点で車の窓拭きをして小銭を稼いでいる女性、バニー・キング。ある事情で息子と幼い娘と引き離され、今は家庭支援局の監視付きでしか子供たちと面会できないバニーの夢は、家を借りて家族水入らずの生活をスタートさせる事。その新居賃貸資金を稼ぐ為に、今は妹夫婦の家に居候し、お金を貯めていた。そんなある日、妹夫婦に頼みこみ、新居として地下のガレージを貸してもらう事となったバニーは、そのガレージで妹の旦那ビーバンが姪のトーニャに言いよる光景を目撃。その姿にカッとなったバニーは、ビーバンに手を出した事がきっかけで家を叩き出され、貯めていた引越資金も取り上げられてしまう。子供に会う為の家も金もなくしたバニーは、ルールを無視した作戦を開始するが…。
中年の刑事・深間(川瀬陽太)には、いったん激怒すると見境なく暴力を振るってしまうという悪癖があった。かつてはその暴力を活かして街から暴力団を一掃した功労者と讃えられたこともあったが、度重なる不祥事に加え、大立ち回りで死者まで出してしまった責任を問われ、海外の治療施設へと送られることになる。数年後、治療半ばにして日本に呼び戻された深間は、見知った街の雰囲気が一変してしまったことに気づく。行きつけだった猥雑な店はなくなり、親しくしていた飲み仲間や、面倒をみていた不良たちの姿もない。一方、町内会のメンバーで結成された自警団は「安心・安全」のスローガンを掲げて高圧的な「パトロール」を繰り返している。一体、この街に何が起きているのか? 深間の中に、久しく忘れていた怒りの炎がゆらめき始める……。
郊外のスクラップ工場で働くふたりの男。ひとりは40歳を過ぎて独身、不器用な性格が災いして嫌味な上司から目の敵にされている秋本。ひとりは妻子との暮らしに飽き足らず、気ままに楽しみながら要領よく世の中を渡ってきた谷口。退屈な、それでいて平穏な毎日を過ごしてきたふたり。しかし、ある夜の出来事をきっかけに、彼らの運命は大きく揺らぎ始める……。