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「まるで館内が、みんな陵南の…仙道のファンみたいじゃないか…!(木暮)」残り3分18秒、仙道が昔の「点取り屋」としてのプレイスタイルに戻ったこともあり、陵南は58対65の7点差にまで追いつく。その勢いに乗せられるように活気づく陵南ベンチ。そして会場全体も陵南の大逆転劇に期待し始める。湘北は得点ではリードしているものの、もはや追い込まれて焦りばかりが募っていた。そのため木暮がタイムアウトを取っても、結局何の手立てもないまま試合が再開されてしまう。そんな中、「自分が頑張らなければ」と自らにプレッシャーを与えていた三井が、極度の疲労が原因で倒れてしまった。
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81話〜85話
1週間440円
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「なぜ俺はあんな無駄な時間を…(三井)」残り2分18秒で2点リードする湘北だったが、魚住や仙道が驚異的な能力を発揮し始めて精神的に追い詰められていた。何より三井の戦線離脱が大きく、フリースローで1点差にまで追いつかれると焦りだけが募る。一方、脱水症状を起こしていた三井は、この試合にはもう出られないこと、中学の時の財産だけで何の進歩もしていなかった自分の不甲斐なさに唇をかみ締めていた。そんな三井の落ち込みをよそに、コートでは花道が驚異的な活躍を見せ始める。まるで予知しているかのような先回り、誰よりも高いジャンプで制したリバウンド…。これにより田岡の計算が大きく狂い始める。
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「桜木花道…奴はまるで未知の生物のようだ…(田岡)」活躍を始めた花道によって試合はさらにひっくり返された。そして湘北が1点リードしたまま残り1分30秒の局面を迎える。焦る陵南、なんとしてでも追加点で勝利を確実にしたい湘北。そこで田岡は三井の代わりに入った木暮を除外し、驚異的なレギュラーメンバーにターゲットを絞ろうと考える。しかしそれは致命的な誤算だった。ノーマークで花道のパスを受けた木暮は、入学して初めて赤木と会ったこと、三井に期待したこと、頑張った練習の日々を思い出しながら、3年間の集大成である3点シュートを放つ。そしてそれは見事リングを通りぬけ、湘北に希望の3点を添えるのだった。
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「全国だ! 全国だぞ、赤木!(木暮)」残り1分を切り、木暮のシュートで3点を加えた湘北は、64対68で4点リードに成功した。だが最後まで希望を捨てない陵南はしぶとく湘北に食らいつき、湘北も気を抜くことなく闘志を燃やし続ける。永遠に思えるような約1分間を一歩も引かず激突した両者だったが、ついにゲームセットのホイッスルが場内に響き渡った。その瞬間こそ、湘北の全国大会出場が決まった瞬間だった。死力を尽くした両チームのキャプテン、赤木と魚住は互いを称えあって固い握手を結び、神奈川県大会・準優勝をもぎ取った湘北は、カップと賞状を手に病室の安西の元に駆けつけるのだった。
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「それが…どうした…(流川)」県大会準優勝、そして全国大会出場という快挙に湘北高校全体が騒然となっていた。特にレギュラーメンバーの注目度は高く、放送部のやり手レポーター・2年の河合マリは最高人気の流川に目をつける。しかし特番の取材を申し込んでも彼の態度はそっけなく、部員の取材をしようにも「練習の邪魔だ」と赤木にシャットアウトされてしまった。あくまでも勝利や注目に浮かれることなく気を引き締めるバスケ部。その中でも流川は、いつも以上のストイックさで練習に打ち込んでいた。まるで全国大会以外の思いを胸に秘めたような流川の態度に、木暮だけは違和感を覚える。
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「今の流川は自分しか見えていないっていうか…(木暮)」記者で彦一の姉、相田弥生の仙道の記事は編集長にボツにされてしまった。今は神奈川より、全国レベルの選手にスポットを当てるべきだと言うのだ。しかし仙道に肩入れする弥生は、あきらめずに陵南へと取材に赴く。そこで魚住と池上の3年生コンビの引退宣言を目撃した彼女は、これから板前として修行を始める魚住にエールを送った。魚住たちから仙道の本当の“凄さ”を聞かされていた弥生は、その帰り道にタクシーの車内から陵南に向かう途中の仙道を見かけるものの、今は焦らず仙道の名が全国に響き渡る日を信じて身を引こうと決意する。
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86話〜89話
1週間352円
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「流川くん、君は日本一の高校生になりなさい(安西)」街中で海南の牧と信長に偶然会った花道は、彼らが「愛知の星」こと諸星の偵察に行くと聞き、名古屋までついて行くことにした。しかし決勝戦の会場では、何と諸星が一年生の強烈なチェックで一時退場。諸星の愛和学園が、対戦していた名朋工業に20点のリードを許すという驚愕の場面に遭遇する。去年の全国ベスト4である愛和学園を圧倒した、名朋の一年・森の驚異的でアグレッシブなプレー。それを目の当たりにした花道は、早くも闘志に火を点す。その頃、安西邸を訪れていた流川は、回復したばかりの監督にアメリカ留学の意思を伝えていた。
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「お前のためにチームがあるんじゃねえ! チームのためにお前がいるんだ!(安西)」木暮が流川から感じた違和感は、アメリカへバスケ留学に行きたいという彼の悩みが原因だった。しかし安西は流川の決意に反対し、鬼コーチだった時代にも同じ考えを持った生徒がいたことを告白する。その生徒は自分の実力を過信したまま渡米し、失意のまま事故死したというのだ。夫人からも、いかに自分と花道が期待されているかを聞かされた流川は、ようやく留学を思いとどまる。その頃、彦一はかつて舎弟だった男からの手紙を受けて大阪へと足を運んでいた。そしてそこで大阪大会に優勝した大栄学園の実力を目の当たりにする。
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「俺は流川のヤロウが大ッッッ嫌いだ!(花道)」いよいよ全国大会出場の全校が出揃った。本番もあと一ヶ月に迫り、湘北の練習にも熱が入る。特に流川は、試合形式の練習でも手を緩めることなく、鬼気迫る勢いでボールに食らいついた。“日本一の高校生になる”という明確な目標ができたことで、すべてのわだかまりが消し飛んだからだ。そのため流川は、練習が終了すると三井に1on1の練習試合を申し込む。それは事実上の湘北エース争奪戦を意味していた。同じ頃、全日本の選手・杉山を抱える深沢体育大学の唐沢監督は、何度も見たという陵南戦のビデオから特に赤木に注目する。
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「そう言えば、流川、テメェとはちゃんと勝負したことはねーよな(花道)」流川と三井の1on1対決は白熱の度を増していた。しかし勝負はうやむやのうちに終わってしまい、代わって花道が流川に挑戦状をたたきつける。同じ頃、赤木家には深沢体育大学の唐沢監督と杉山選手が訪問していた。彼らは赤木に深沢体育大学への誘いをかけ、さらに赤木の推薦を関係者に納得させるため全国大会でベスト8に入ることが必要だと伝える。一方、花道と流川の対決は、花道が流川の実力を認めざるを得ない状況で決着がついていた。半ば放心状態で深く落ち込む花道を、リョータたちは優しく励ます。
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90話〜93話
1週間352円
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「桜木くんが伸びた分だけ、湘北が全国制覇に近づけるんだよ(晴子)」湘北バスケ部は意外な形でピンチを迎えていた。湘北高校は規則で「赤点を4つ取ったらインターハイ出場は認めない」と定めており、花道・流川・三井・リョータの4人がそれに該当してしまったのだ。しかし赤木が必死の思いで教師に懇願したため、追試という救済措置が取られる。赤木は4人を自宅に合宿させると、晴子と彩子の手伝いを借りて補習勉強を実施。明け方まで頑張らせるのだった。その努力が実り、翌日の追試では全員が合格する。これで心おきなくインターハイに向けての練習に取り組むことができるのだった。
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「こりゃ、マジでやべえぞ…(洋平)」花道の応援をするため、全国大会が開催される広島までの旅費を稼ごうとアルバイトを始める洋平たち。対立する二軒の海の家で働き始めたのは良かったが、給料日の当日になって予想外の出費に見舞われてしまう。そこで店主から「台風から海の家を守れば、給料は3倍」という激務を持ちかけられると、一もニもなく引き受けてしまうのだった。しかし必死に稼いだ給料を、合宿費用にと花道に奪われてしまい大激怒。そんな花道も、安西から合宿をキャンセルしてひとり学校で居残り特訓をするよう言い渡され、落ち込んでしまう。
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「2万本で足りるのか?(花道)」いよいよ始まった強化合宿。赤木たちは静岡で常誠高校との合同合宿に取り組み、ひとり湘北での居残り特訓を言い渡された花道は、安西とマンツーマンの特訓を始める。実は安西は花道の驚異的な成長に賭けており、10日という僅かな残り日数でシュートを確実なものにさせようと考えていたのだ。そのため花道にはトータルで2万本のシュート練習が課せられる。そうして始まった湘北高校での泊り込み特訓では洋平たちも助っ人として参加し、彼らが撮影したビデオでシュート時のフォームを確認しながら行われるのだった。
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