勝手にふるえてろ

妄想癖で変わり者のこじらせ女子の恋の物語。ヨシカ役の松岡茉優が凄い！感情の起伏が激しく個性的なキャラクターにもにもかかわらず見事にハマっています。理想の王子様「イチ」と自分を好いてくれる現実の「ニ」との間で葛藤する様子が見ていて面白くもあり共感する部分も多く見ていて楽しい。綺麗な見た目ですが色気が出すぎていないため「恋に臆病で交際経験がない」という設定のヨシカをうまく演じています。情報量の多いセリフ回しも軽快なテンポで聞きやすく、見ていても疲れません。喜怒哀楽も同じタイミングで感情移入出来ます。過去の思い出に現実逃避しがちなヨシカが「ニ」との出会い、「イチ」との“ある出来事“によって自分の世界が崩れていきます。目を背いてきた現実を知って受け入れていくヨシカの心情や行動は「この物語はどこへ行くんだろう？」とワクワクしますね。映画の途中でミュージカル・タッチになるシーンが好きなのですが、監督の大九明子ならではのアイデアでやり過ぎず、かつ映画の雰囲気を変える印象深いシーンになっています。ヨシカの周りを固める俳優陣も個性的で、特に「二」を演じる渡辺大知が良い。本業はロックバンド「黒猫チェルシー」のボーカルなのですが、演技力もあり主演の松岡茉優に負けていません。不器用な女の子の恋の物語、ぜひ見てみてください！何はともあれ凄いぞ！おはガール！