酒楼「鳳鳴笙歌」を営む鳳傾羽は、夜になると別人格・顧蕭玉に入れ替わる体質に悩まされていた。ある日、占い師の陸蕓笙から死相を予言された彼は、直後に兄弟分の燕訣辰に似た刺客に殺害され、死と再生を繰り返す「無限循環」に陥る。目覚めるたびに周囲へ窮状を訴えるが、誰も信じてはくれない。再び現れた蕓笙は彼の危機を予知して助けを申し出るが、疑心暗鬼の傾羽は彼女を邪険に扱う。不穏な予言を残し去る彼女を背に、傾羽は孤独な戦いへと身を投じていく。
再び生き返った鳳傾羽は、陸蕓笙から「魂が欠けている」と警告され、犯人の特定を依頼する。蕓笙から身近な者の犯行を示唆され護符を託された頃、店には新たな奉公人・大地と清泉が入り込む。傾羽は秘技を操る刺客と対峙し、別人格の顧蕭玉を通じて蕓笙と絆を深めていく。決着をつけるべく仲間と城門楼で待ち伏せを決行するが、刺客は現れず拍子抜けした仲間は祝宴へ帰ってしまう。一人残された傾羽に、静まり返った雨の夜が静かに牙を剥こうとしていた。
叔父・葛玉篠の求愛に困惑する木小雅を巡り、鳳傾羽は叔父をなじる。一方、傾羽は未だ正体の見えない陸蕓笙を疑い、毒薬を用いて真実を話すよう冷酷に迫る。この仕打ちに激怒した蕓笙は、玉篠と義姉弟の契りを結ぶことで、立場を逆転させ傾羽の「義理の叔母」へと収まった。そんな中、父から経営難を理由に店を畳むよう迫られた傾羽だが、商才を発揮して一万両もの利益を上げ、危機を脱する。その姿に、奉公人の大地と清泉も自身の生き方を見つめ直し始めていた。
父から廃業を迫られ修行の旅を命じられた鳳傾羽だが、燕訣辰らと殺し屋の武器を追い続ける。しかし店に戻ると、奉公人・大地のでっち上げにより濡れ衣を着せられ、督衛司の裁きを受ける羽目に。牢に入った大地を問い詰めるも、傾羽は再び「死と再生」を経験。目覚めるとそこは陸蕓笙の寝室だった。謝罪に来た大地に対し、傾羽は殺し屋の正体を探るよう依頼。正体を掴んだと豪語する大地は、見返りとして一万両という法外な報酬を要求し、事態は金と情報の駆け引きへともつれ込む。
眠りから覚めた鳳傾羽は、母が家族を捨てたのではなく、鬼面の殺し屋に殺害されていたという真実を父から聞かされる。母を救うため、彼は自ら死の循環に飛び込み、過去に戻って母を暗殺から守り抜くことに成功する。一方、刺客の一味は仲間割れを起こし、事態は混迷を極めていく。新たな循環の中で再び初対面の陸蕓笙と出会った傾羽は、記憶を頼りに彼女と交流を深めるが、再び殺害され振り出しへ。中元節の夜、彼は三度初対面となる蕓笙と巡り合い、運命の糸は絡み合っていく。
平穏な団らんの中、瀕死の大地が遺した名は「冷傲雪」。鳳傾羽と燕訣辰が訪ねたその主は、かつて突然姿を消した旧友だった。しかし再会も束の間、傾羽は傲雪の放った如来神掌により危篤に陥る。意識を失う傾羽の枕元で、陸蕓笙が彼を葬ろうと牙を剥くが、父の通報により督衛司へ連行される。絶体絶命の裁きの場で、蕓笙は謎の疾風と共に消失。彼女が逃げ込んだ先にいたのは、闇に潜む鬼王だった。旧友の変貌と信頼した者の裏切りにより、物語は風雲急を告げる。
冷傲雪はかつて疎外感から術を使い、仲間の記憶から自分を消し去っていた。実は彼女も「死の循環」に囚われており、どちらかが死なねば終わらない呪縛を解くため、自ら犠牲になる道を選ぶ。遺された手紙には、鳳傾羽への一途な恋心と、鬼王に利用された悲劇が綴られていた。傾羽を振り向かせたい一心で鬼面を被った彼女は、彼を千回殺さねば抜け出せない過酷な罠に嵌められていたのだ。最愛の人を殺め続けた苦悶の末、傲雪は愛する人を救うため、その命を捧げて因縁を断ち切った。
冷傲雪の遺体が消え、彼女を密かに愛し続けてきた燕訣辰は、救えなかった無念から鳳傾羽に怒りをぶつける。しかし、傾羽の歩み寄りにより二人は和解し、陸蕓笙と傲雪の遺体を探すべく再び手を取り合う。そんな折、行方をくらましていた蕓笙が何食わぬ顔で帰還。木小雅が傲雪の名を出して鎌をかけるが、蕓笙は聞いたこともない名だと平然と突き放す。疑惑の影が消えぬまま、消えた遺体と蕓笙の不可解な言動を巡り、物語は新たな謎を孕んで加速していく。
鳳傾羽は鬼王と陸蕓笙の密談から、自身が鬼王の妹・秋桜を殺した仇と誤解されていると知る。しかし真実は、傾羽は居合わせただけで犯人は別にいた。真相を悟った鬼王は謝罪し、蕓笙と共に去る。その夜、傾羽の精神世界では別人格・顧蕭玉が別れを告げ、長年の二重人格が解消された。目覚めると、そこには死んだはずの母の元気な姿が。混乱と喜びの中、母に促され見合いの席へ向かった傾羽。運命に導かれたその場所で、彼が目にした人物とは――。
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