「どうやら彼自身にも課題は見えてきたようですね(安西)」心機一転、ボーズ頭にしたものの、学校中から見物人が来るようになって面白くない花道。そんな彼に注目していた安西は、1年生チーム対2・3年生チームの練習試合を指示する。海南戦で花道がことごとく弱点を突かれたため、この練習試合で弱点をすべて洗い出そうと意図したのだ。最初はあくまでハンデのつもりで赤木と三井をチームから外す安西。しかし途中で三井を投入し、本格的に花道の弱点の洗い出しにかかる。それが功を奏し、安西ばかりか花道自身にも「ゴール下のシュートを確実にする」という自らの課題が見えてくるのだった。
「俺は3年だから…これが最後だからな。もし、インターハイに行けなかったら(木暮)」海南戦を落とし、あとは武里と陵南の2試合を残すのみ。もう負けられない湘北は、3日後の武里戦のために花道のパワーアップを目指す。そのため花道は、ひたすらゴール下のシュートを打ち込む反復練習に励んでいた。海南戦の敗北が身にしみたのか、あれほど嫌っていた反復練習を文句もいわずに黙々と続ける花道。そのメニューに加えて自主練習も行うが、逆にそれが災いして武里戦の当日は完全に遅刻してしまう。試合終了の間際になって会場に駆けつけるものの、彼が心配するまでもなく、湘北は100点ゲームで武里を攻略。これでどうにか次の陵南戦に希望をつなぐのだった。
「おまら、本当にこの陵南相手に1点差だったのか?(三井)」陵南と海南の試合が始まった。この試合から陵南は、湘北との練習試合にいなかったニューフェイス「福田吉兆」を投入。得体の知れない選手だけに、対戦相手の海南ばかりか、観戦していた湘北も注目する。ただ花道だけは海南戦の敗北で落ち込んでいた時に顔を見たことがあり、意外な再会に少しばかり驚いていた。監督同士が学生時代のライバルだったこともあり、コートの外でも火花が散る中、ついに始まる頂上決戦。共に一勝ずつをあげているチームだけに、これに勝利した方が一番「全国」に近づけるとあり、おのずと闘志がみなぎる。特に仙道の活躍はめざましかった。
「もっと…もっとホメてくれ(福田)」仙道の活躍で29対39とリードする陵南は、10点差で後半に挑んだ。そしてもうひとりの立役者、公式戦初出場にも関わらず20得点を上げた福田の存在が次第に騒がれ始める。もともと彼はバスケ部員だったのだが、叱って育てようと考えた田岡の計算が外れ、田岡に手を出したのが原因で学校側から無期限の部活禁止を言い渡されていたのだった。そんな遅れてきたルーキーの活躍もあり、さらにヒートアップする試合。しかし居ても立ってもいられなくなった花道・流川・三井・リョータが一足先に会場を後にした後、何と魚住が5ファウルで退場処分にされてしまう。
「安西先生が倒れた!?(赤木)」審判への抗議でテクニカルファールを取られた魚住は、5ファウルで痛恨の退場処分を受けた。その間に海南が逆転するものの、自分がチームを支えようと奮闘する仙道が牧に食いつき、ほぼ一騎討ちの状態でシーソーゲームに突入する。その頃、自宅にいた晴子に、そして晴子から試合会場にいた赤木へと病院からあるメッセージが伝えられていた。安西監督が、倒れた…と。急いで病院へと駆けつける赤木・木暮・彩子。命に別状はないらしいが、何が起こったか分からず気持ちだけが焦る。しかも病室の前に立っていた桜木の目元には、うすく涙が滲んでいて…
「あの子たちなら大丈夫よ、あなたがいなくても。それも少し寂しいんでしょ(安西夫人)」安西が運び込まれた病室で、赤木たちは花道の迅速な処置が安西を救ったのだと知った。ただし入院の必要があるため、陵南戦には出られないという。一方、花道は病院から学校に向かう途中、かつて自分がケンカをしたせいで、倒れた父親を病院に連れて行けなかった過去を思い出していた。病室の前で赤木たちが見た花道の涙は、この時の記憶がオーバーラップしたためだった。その頃、延長戦に持ち込まれていた陵南と海南の試合は、89対83で海南の勝利が確定していた。この勝利で2連勝の海南は全国大会を確実なものとし、一勝一敗同士の湘北と陵南は、残るひとつの席を次の直接対決で争うこととなる。
「今日は先生抜きだ。死にもの狂いでいくぞ!(赤木)」ついに運命の陵南戦の日がやって来た。ベストコンディションの陵南に対し、湘北は入院中の安西を欠いた監督不在の状況。それでもこの試合で負ければ3年生の赤木・木暮・三井にとっては最後の夏になってしまうため、絶対に負けることはできない。そんな中、ついに開始される前半戦。互いに火花を散らす中、リキんだ花道がしてしまったファールで、まずは陵南が先取点を飾る。しかし花道がとられたバスケットインターフェアは、通常の高校レベルでは出ないはずのファールだった。もはや超校高級にまで成長した両者の試合は、これからが本番だった。
「桜木め、死ぬほど練習してきたってわけか…(仙道)」陵南に先取点を取られたものの、湘北は花道の活躍で早くも一点を返す。しかも決め手は、これまで一本も入らなかったゴール下からのジャンプシュートだった。陵南をはじめ、会場全体がその花道の進歩にどよめく。かつての練習試合で「オレを倒すつもりなら、死ぬほど練習してこい」と言った仙道も、花道の成長を目の当たりにして逆に闘志をたぎらせた。一方、これまでの特訓が項を奏した花道は一気に有頂天になり、続けてリバウンドも奪取。それが湘北にいい形で影響し、チーム全体に活気が満ちる。スコアは福田が決めた一本と花道の活躍で返した2対2のままだが、序盤にも関わらず早くもヒートアップするのだった。
「もう後はねーんだぞ、赤木!(三井)」2対2で続く陵南戦。それまで順調にゲームを進めていた湘北だったが、魚住が赤木に接触したところから不穏な空気が流れ始める。魚住にはね飛ばされた際に床に叩きつけられた赤木が、完治したはずの足を気にしはじめたのだ。「テーピングがゆるくないか?」「悪化したのではないか?」…プレーが散漫になり始めた赤木はフリースローを失敗し、パスミスや30秒ルールにかかるなど凡ミスを連発してしまう。そこに気がついた陵南は、赤木でなければ止められなかった魚住にボールを集めて猛反撃を開始。木暮がタイムアウトを取った時には4対13という大差をつけられてしまう。
「だから今から楽しみなんだ、全国で戦うのが(安西)」転倒の影響で完治したはずの足を気にした赤木はプレーが散漫になっていた。木暮がタイムを取るが、リードする陵南との得点差は9。もはや平常心を失い、赤木の異変を見抜いた三井と対立してしまう。だが花道が食らわせた得意の頭突きによって、どうにかいつもの自信と迫力を回復するのだった。しかし今度は、ダンクシュートの体勢に入った花道が、魚住の激しいブロックで床に激突してしまう。一向に起き上がらない花道に不安を覚える一同。しかしギャラリーにいた洋平たちだけは気付いていた。試合中にも関わらず、花道がキレたのだと…。
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