サバイバル訓練5日目の夜。砂漠のど真ん中でキャンプをしていた六太たちは、頭上を降り注ぐたくさんの流星群を見上げていた。六太は、ふいに思い出していた。子供の頃、よく日々人と生き物の生態を調べたこと、アマガエルの鳴き声を録音しようとしたその夜に、兄弟で一緒に宇宙へ行くと約束した日のことを――。
「俺ももう全然行けるんだけど、外」ファーストベースから船外活動するフレディたちを眺め、日々人が羨ましそうにつぶやいた。事故以来、日々人には船外活動の許可がおりないでいたのだ。月に来てからのことをゆっくり振り返る日々人。長い間月にいる気がしているのは、事故当時、様々なことを体験したからのようで――?
みんなと焚き火を囲んでいた六太は、その火を見つめながら思っていた。『……なんか見えるな……いろんなもんに』六太の視線の先には、長いサボテンがあり、それがロケットとその噴射炎に見えてきたのだ。六太は、ロケット・マルスワンが日々人たちを乗せ、噴射炎と白煙をあげて一気に発射された光景を思い出していた――。
サバイバル訓練の最終日にも関わらず、六太が38度9分もの高熱でダウンしてしまった。しかし一人でもリタイアすれば同じ班の仲間全員がリタイアすることになる。六太はゴールを目指せるのか?この日のリーダーは未来が見えるアマンティ。全員リタイアするのか、それともゴールを目指して進むのか、彼女には見えるのか?
次なる訓練は、「カムバックコンペティション」への挑戦だった。カムバックコンペティションとは、パラシュートの展開システムや自動制御のローバーを作り、どのくらい正確にゴールへたどり着けるかを競う大会だ。E班のサポート役は全くサポートする気のない屁こき技術者、しかも完全な酔っ払い。どうなるんだ?
六太たちはパラシュートの展開システムや自動制御のローバーを作り、どのくらい正確にゴールへたどり着けるかを競う大会に挑戦していた。パラシュートは絡まって開かないし、ローバーは遅い上にすぐ止まる。課題は山積みだったが、ついに六太たちのアドバイザー・ピコが何かを教えてくれそう・・・でも大丈夫?
六太は『失敗に前向きな考え方』を気に入られ、技術者ピコに酒の席へと誘われた。その酒場への道すがら、駐車場で教官・ビンスと出くわし、酒場まで車に乗せてもらうこととなった六太。猛スピードで車を運転しながらも、沈着冷静な態度を崩さないビンスが、六太に質問を投げかける。「君にとっての敵は誰ですか?」
六太はサポート役のパラシュート技術者、ピコ・ノートンから飲みに行かないかと誘われていた。酒の席には、ビンセント・ボールドもおり、どうやら2人は、失敗に前向きな六太を、共通の親友だった『リック』と重ねているようなのだ。ピコとビンスの親友・リックとは――、宇宙に思いを馳せた3人の子供時代とは――?
ついに当日を迎えたカムバックコンペティション。しかし六太たちには、試練が待ち受けていた。局地的な雨によって、コースの一部がぬかるみになってしまっていた。六太たちE班のローバーはスポンジタイヤ。もしスポンジが水分を吸収してしまったら、動けなくなってしまう。この大ピンチを、六太は乗り切れるのか――!?
日々人が月から帰ってくる。しかも、3年前にブライアンも乗っていた帰還船オリオンで。地球に帰還する時の命綱となるパラシュートを手がけたのは、ピコ・ノートン。しかし、今回は3年前のパラシュート事故以来、初めての月からの帰還。果たしてピコの手がけたパラシュートは、無事開くことができるのか――?
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