50年以上前のこと。ウェールズの田園地方の奥深くで、キングズリーとチャールズ2人の兄弟が牛の乳搾りをしながら、家業の酪農場を受け継ぐ準備をしていた――しかし、彼らが夢見ていたのは音楽作りだった。2人は農場内の家の屋根裏部屋に豚の飼料袋を何重にも重ね、防音の壁を手作りした。徐々に機材を揃え録音のノウハウを得ると、ミュージシャンたちが訪れ、寝泊まりするようになった。そうして思いもよらず彼らは世界初の宿泊可能な滞在型音楽スタジオを作りあげた。それが、史上最も成功したレコーディングスタジオの1つと言われる、ロックフィールド・スタジオの始まりだった。ロックフィールドの評判は瞬く間に広がり、あっという間に世界的な名声を得た。数え切れないほどの人気アーティストの面々がロックフィールドで様々なエピソードを残し、素晴らしい音楽を作り出した。後に大ヒットとなるクイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」が生まれたのもこの地。キングズリーは、ブライアン・メイとロジャー・テイラーが外で遊んでいる中、スタジオの片隅でまだ名もないその曲を、フレディ・マーキュリーがピアノで弾いていたのを覚えていると語る。「バーミンガムからモンマスに行くだけで冒険だった。俺たちはスタジオに行ったこともなけりゃ、農場に行ったこともなかったんだ!」とオジー・オズボーン。「スタジオでは最高の歌声を聴かせた。すべてに全力投球だったんだ」と語るのはリアム・ギャラガー。名曲「ワンダーウォール」のボーカルをどちらが担当するか兄弟で喧嘩したり、リアムがパブで知り合った人間を連れてきてノエルを激怒させた逸話はいかにも彼ららしいエピソードだ。クリス・マーティンは「まるで音楽のホグワーツ魔法魔術学校みたいな場所で、僕たちは導かれるように送り込まれたんだ。素晴らしい体験だった」と語る。スタジオの機材トラブルに見舞われている間、外に出て星空を見てふと浮かんだという「イエロー」誕生のエピソードは音楽ファンを夢中にさせるだろう。
その男が選んだ<正義>は<復讐>。弟の仇を討つため夜の街を駆け抜ける。弟の死を知り、故郷に舞い戻った男・シェン。弟の死の真相を探る内に、かつて自分も所属していた中国裏社会、そして、警察も手出しが出来ない無法地帯で行われている地下格闘技や闇レースの存在を知る。単身乗り込み、その闇レースで暗躍するチームリーダーこそが弟を死に追いやった真犯人と知り、命を賭けた危険なレースへの参加を決意するシェン。持てる全てを投げ打ち、最高のマシンとエンジニアと手を組み、闇レースへの準備を行うが、シェンの前には次々とレース参加を妨害する何者かの罠が立ちはだかる。目の前の敵を倒しながら、ついにレースに辿り着くシェン。だが、レースの行方は意外なものであったーー。
世間から隔離された高地で暮らす8人の兵士たち。ゲリラ組織の一員である彼らのコードネームは“モノス<猿>”。「組織」の指示のもと、人質である博士と呼ばれるアメリカ人女性(ジュリアンヌ・ニコルソン)の監視と世話を担っている。ある日、「組織」から預かった大切な乳牛を仲間の一人が誤って撃ち殺してしまったことから不穏な空気が彼らの間で漂い始める。ほどなくして「敵」からの激しい襲撃を受けた彼らはジャングル奥地に身を隠すことに。仲間の死、裏切り、人質の逃走・・・。極限の状況下、“モノス”の狂気が暴走し始める。
実業家のジャックと結婚して半年になるレネは、警察の科学捜査官。休日は2人でクライミングを楽しむようなカップルだった。そんなある日、女性の殺害事件が発生。遺体は手足をロープで縛られ、現場には登山用具のカラビナが残されていた。その手口からシリアルキラーの犯行も疑われ、レネは刑事のカイルと協力して捜査に当たることに。2人はかつて恋人同士で、カイルにはレネへの未練があったが、レネは夫との生活を大切にしていた。そんなある夜、ジャックが朝帰り。さらには街中で金髪の女性と親し気に歩いているのを見かけ、レネは夫の浮気を疑い始める。そんな折、警察のデータベースから夫ジャックの名前が偽名であり、過去に犯罪歴があったことを掴む。
ニューズメイズ誌の編集者メーガンは、人気記事“今月のイケメン”の担当に抜擢される。彼氏なしの彼女が月1で男性とデートをして、その様子をビデオブログで公開するという企画が始動。公でデートをすることになったメーガンだったが、恋愛においては臆病でどことなく空気が読めないKY女子。ルームメイトで恋愛上手のヴァネッサに助言を求めるも、最初のデートで大失敗をしてしまう。落ち込むメーガンだったが、同僚のスコットが誘ってくれた気晴らしのデートで気持ちを入れ替え、イケメンたちとのデートを重ねて読者の人気を得ていく。企画の人気をさらに高めようと編集長のブレンダの指示で、メーガンのデートを生配信することに。スコットを始めとするスタッフの協力もあり、順調に読者が増えることを喜ぶメーガンだったが…。
ニューヨークに住むオーウェンとクロエは婚約中。しかしスターを夢見るクロエは、オーウェンとの愛を約束したままハリウッドへ旅立ってしまう。瞬く間にスターの座に登りつめたクロエを訪ねにスタジオを訪れるオーウェン。しかし、クロエには新たな恋人ができたことを知る。それから3ヵ月後。未だ失恋から立ち直れないオーウェンは、友人からナディーンを紹介される。クロエに未練たらたらの彼を時には叱りつけ、時には優しく支えるナディーン。いつしか二人は、友達以上の関係として惹かれ合っていくが、そこへ再びクロエが現れる。
デトロイト市では、日ごと若い女性が誘拐され死亡する事件が発生。治安の悪化に頭を悩ませるアルダマン市長だったが、実は誘拐事件の黒幕であるロシアマフィアのボス・ミハイルと繋がっていた。暴走するミハイルたちに業を煮やした市長は、遂にロシアマフィアと手を切り、新たに南米マフィアと手を組むことを決める。一方、誘拐事件の裏に麻薬の密売が絡んでいることを突き止めた刑事のサンドラが動き出した頃、ミハイルは市長への脅しとして、彼の一人娘マリーの誘拐を目論む。そんな矢先、偶然にも根城にしているクラブに、マリーが友人と現れる。その後、客同士のトラブルに便乗し、マリーを誘拐するのだが…。
アルジェリアにルーツを持つフランス人の青年アーメドはソルボンヌ大学で、魅力的なチュニジア人のファラと出会う。アーメドはチュニジアから来たばかりのファラにパリを案内していくうちに親密になり、恋に落ちる。ファラへの性の欲望に圧倒されながらも、衝動に抗おうとするが、官能の世界へ誘うエロティックなアラビア文学に出会い、次第に自分自身を解放していく・・・
オランダからフランスの田舎の村へと、夫エリックと二人の幼い子供と一緒に引っ越してきたシモーヌ。幼い頃に恋人と駆け落ちして以来会っていない母親の遺産として相続した家はすっかり荒廃していた。リノベーションの大変さに途方に暮れていた二人の前に現れたのは、この地に住むオランダ人、ピーター。同郷ということから安心した二人は、ピーターに手伝いを頼むことに。翌日、ピーターは美しい青年ミシェルと仲間たちを連れてくる。シモーヌはミステリアスな魅力を放つミシェルに不思議と惹かれてしまう。ミシェルもまた少しずつシモーヌとの距離を縮めていく。一方でリノベーションの方向性の違いでぶつかり、エリックとすれ違っていくシモーヌ。そしてエリックが急遽オランダに戻っている間に、ついにミシェルと一線を越えた関係に…。シモーヌは激しくのめり込んでいくが、やがて自分がミシェルの罠にハマってしまったことに気付く――
パリ郊外にそびえ立つ公営住宅ガガーリン。老朽化したこの団地にはかねてから解体の噂が流れていたが、ここで育った16歳の少年ユーリは、大切な思い出が刻まれた場所を守るため、友人らと共に取り壊しを阻止しようと動き出す。自由で快活なロマの少女ディアナに恋心を抱き、彼女や親友フサームとの交流の中で、不器用ながらも成長していくユーリ。しかしそんなある日、行政当局の調査によって団地の解体が正式に決定してしまう。次々と住民が立ち退き、母親にも見捨てられたユーリは、深い悲しみの中で途方もないミッションの実行を決意する。
標的は地下に隠された数千億ウォンの石油!?最も危険で最も壮大な、命がけの盗油作戦が始まる!パイプに手さえ触れれば、大成功を収める盗油業界最高の穿孔技術者“ピンドリ”は、数千億ウォンの石油を盗むために大計画をぶち上げた大企業の後継者ゴヌの提案を拒めず、危険極まりない作戦に合流する。プロ溶接工の“チョプセ”から、地中を透視できるかのように把握している“ナ課長”、怪力の人間掘削機“ビッグショベル”、彼らを監視する“カウンター”まで!しかし、異なる目的を持つ者たちが騙し騙されながら、計画は予想外の方向にこじれ始める…。
近未来、地球の資源不足から世界各国は《火星移住計画同盟》を結成。火星を人類の居住に適した環境に改善させるため、高度な科学技術を結集させ、火星上で動植物を使った研究を行っていた。2042年―火星基地での実験中に種子バンクの生物に突然変異が発生し、さらに小惑星が落下し危険な事態に。探査チームは緊急脱出を図るが、離陸後に宇宙船が未知の巨大生物に襲われ不時着してしまう。同盟は研究チーム救出作戦を立て、火星近くを航行していた中国のエウロパ探査宇宙船 万戸(ワン・フー)に緊急指令を送る。万戸(ワン・フー)の乗組員は未知の生物襲来と更なる小惑星衝突のタイムリミットが迫る火星に着陸するが・・・
1987年ロンドン。女は夫との結婚生活に不満があり、ユダヤ系アメリカ人作家フィリップの仕事場を度々訪れる。そこで彼らは人生、宗教、愛、社会、互いの夫婦生活について話し、セックスをする。フィリップは女との会話を書きとめ創作に。その創作ノートには、NYで入院している昔の愛人、チェコから亡命してきた女性、かつての教え子の女性なども登場する。現実か虚構か、危険な戯れなのか、彼女たちは創作上の人物なのだろうか?
大学を卒業したばかりで求職中のアリソンは、親戚の持ち物だった屋敷に引っ越したばかり。しかし、屋敷に潜んでいたのは、古代最強の悪魔と魔術によって蘇った、アンデッドの一団だった。彼女は超常現象の駆除業者であるデズモンドとジェイクに退治を依頼する。しかし、封印から解き放たれたアンデッドたちは、接触した人間に取り憑き支配するという、アリソン達の想像をはるかに超えた力を持っていた。
霊明石猴は、天帝の神獣を殺した罪で三眼戦神に追われていた。天界を揺らす激しいバトルの最中、霊明石猴は人間界に落ち、力を封印されてしまう。人間界で詐欺や盗みを働いて生活している巴海星という娘に救われ、彼女達と行動を共にするようになった霊明石猴。しかし、彼を倒し、<戦神>の称号を得ようと目論む三眼戦神が人間界に降りてくる。霊明石猴を狙った一撃が放たれるも、彼をかばった巴海星が倒れてしまう。避けられぬ戦いに挑む霊明石猴だったが、その背後には巨大な陰謀が待ち構えていた…。
サマーキャンプから帰ってきたフィルは、双子の姉ダイアンと母グラスとの間に険悪な空気を感じ取る。家での居心地が悪くなったフィルは残りの夏休みを女友達のカットと遊び歩いた。新学期が始まると、ハンサムで謎めいた転校生のニコラスがクラスにやってきた。カットの忠告をよそに、フィルはニコラスと一目で恋に落ちるが、フィルの親友であるカットは二人の姿に嫉妬を覚えていた…。
銀行支店長として働くソンギュは、毎朝車で子どもたちを学校へ送り届けそのまま職場へと向かう。それはいつもと変わらない、当たり前の日常のはずだった。しかし一本の電話が彼の運命を一変させる。運転中にかかってきたそれは「発信番号表示制限電話(非通知電話)」。声の主がソンギュに告げる「車から降りれば、仕掛けた爆弾が爆発するだろう」と。タチの悪いイタズラだと電話を切ろうとするソンギュ、しかし目の前で同僚の車が大爆発を起こす。警察に助けを求めることも、そして車を降りることも許されない絶体絶命の状況の中、ソンギュの日常は制御不能の悪夢へと塗り替えられてゆくのだが…。
キャリアウーマンのアニーは、大事なプレゼンの日に朝寝坊という失態を犯し、慌てて会社へ向かおうとしていた。しかし、車庫の前を居候中の恋人オリバーの車でふさがれ、急遽、彼のその車で会社へ向かった。プレゼンが成功して祝杯を挙げ帰宅する途中、交通違反で警察に止められたアニーは、車の後部座席から血の付いた包丁が発見されたことから、殺人事件の容疑者として取り調べを受けることに。無実を訴えるアニーだったが、車が盗難車だったことや、オリバーという人物が警察のデータ上で存在していないことから、ますます殺人の嫌疑は強まっていく。かろうじて釈放されたアニーはオリバーを探し回るが、探せば探すほど彼の痕跡は消えていってしまう。
朝の人気テレビ番組「ナオミ&ロバート」の司会者ナオミの悩みは、ライバル番組に視聴率で負けていること。職場の上司であり親友のスカーレットからは、視聴率獲得のための新しいアイデアを出すよう求められていた。ある日のこと、10年以上ぶりに大学時代の友人ジェイクとばったり出会う。彼とは大学時代「キャンパスクール」という番組で一緒に司会をしていたが、ジェイクがある事件の容疑者になったため、疎遠になっていた。求職中だというジェイクを番組の見学に招待したナオミは、スタッフとして雇えないかとスカーレットに相談。その頃、楽屋に忘れ物をしたと、再びテレビ局を訪れるジェイクの姿があった。
ジャネットとティムの愛娘ケイティが行方不明になり5年。未だ見つからぬ娘の身を案じるジャネットと、現実を受け入れ前へと進もうとするティムの間には、いつしか深い溝ができていた。度重なるマスコミの取材攻勢や、頻繁にかかる無言電話にジャネットが辟易していたある夜、17歳に成長したケイティが突然、玄関前に現れた。驚きを隠せず歓喜するジャネットたちだったが、トラウマを抱えたケイティは行方不明中の出来事はおろか、言葉を発することができなかった。そんなある日、普段通りの生活を過ごそうと、ジャネットはケイティをショッピングに誘う。そこで彼女は、見知らぬ男がケイティを監視していることに気づく。
クリスマスから年越しまでの7日間。就職、恋愛、結婚など、誰もが経験するであろう最も普遍的な悩みをもつ4組のカップルに訪れた、人生のターニングポイント。来年はもっと幸せになりたいと願う彼らの、不安とトキメキに満ちた最高の1週間が始まる!
両親から離れてそれぞれ暮らすルイーズとマイケルの姉弟は、父の病状が悪化したとの報せを聞き、久方ぶりに生家であるテキサスの人里離れた農場を訪れる。父はそこで母に見守られ、ひっそりと最期を迎えようとしていた。ところが母は「来るなと言ったのに―」と彼らを突き放す。やがて彼らは両親の様子がおかしいことに気づく。そしてその夜、母が首を吊って亡くなった。それは彼らを待ち受ける恐怖の幕開けにすぎなかった。
凄腕の犯罪プロフェッショナル集団「ミスフィッツ」。極悪人を騙して大金を盗み、恵まれない人々に与えることをモットーとする彼らは、多くが謎に包まれた現代の義賊的存在だ。そんな彼らの次のターゲットは、凶悪テロリストの資金源となっている大量の金塊だった。金塊が隠されているのは、ドバイの砂漠に隠された最強セキュリティの私営刑務所。今回の任務が一筋縄でいかないことを悟った彼らは、一匹狼で伝説的な盗みのスペシャリスト、リチャード・ペイス(ピアース・ブロスナン)を半ば強引に勧誘い、ドリームチームを結成する。テロリストに資金が渡るまでのタイムリミットは残り僅か…果たして彼らは無事に金塊を盗み出すことができるのか?
邪教に魅入られ大量殺人を犯した修道女ブレアは、最後の生贄を捧げて儀式を完遂してしまう。世界を恨み、神をも恐れぬ彼女が召喚したのはこの世の全て食らいつくす異形の存在、悪魔鮫≪デビルシャーク≫だった!悪魔鮫は次々と人間に憑依し、平和だったはずの田舎町は血に染まっていく。悪魔鮫の犠牲となった弟の無念を晴らすため、神父マイケルは十字架を手に悪魔鮫祓い≪シャーク・エクソシズム≫に挑まんとしていた…!人食い悪魔鮫とエクソシストの戦いを描いたカルト的人気を誇る迷作『デビルシャーク』が遂に復活!
ソウル西北に位置し、北朝鮮とも対峙する街パジュ。数年間インドで放浪生活を送っていたウンモは故郷のパジュに帰ってくるが、そこでは事故死した姉ウンスの夫、ジュンシクが以前と変わらぬ生活を送っていた。かつて学生運動の活動家だったジュンシクに対し、姉の生前から複雑な感情を抱いていたウンモは、次第にジュンシクを異性として意識し始める。一方で、姉の死に疑問を抱いたウンモはジュンシクを責めるが……。
明朝中期、モンゴルに親征した正統帝がオイラートに捕らえられ捕虜となった土木の変。解放された正統帝は西域の龍門村を経由し都へ帰還する予定だ。同じ頃、用心棒稼業の周不同も仕事で龍門村に入る。周不同がそこで出会ったのはかつての恋人の青庄。青庄は龍門村を牛耳る元宦官の畢方の夫人にされていた。畢方は朝廷で暗躍する宦官の于化純の指示で正統帝の命を狙う。謎の官吏 曹青と共に図らずも正統帝を守ることになった周不同の運命は?
天目山で大猿と共に暮らす山魁は、高山雄に追われていた箜児を救う。毒に侵された大猿の治療と父親の敵討ちを交換材料に、箜児と山魁は協力し合うことになった。薬草を探しているうちに、2人の距離は徐々に縮んでいく。山魁を逆恨みした高山雄は仏手十三妹を差し向けるも、山魁を倒すに至らないどころか敵対されてしまい、一層恨みを深めた。箜児との暮らしに幸せを見い出した山魁は、高山雄への復讐を諦めさせて山にとどめようとするが…。
執筆する内容が現実世界に影響を及ぼす能力をもつ小説家、ルー・コンウェン。彼が書き綴る「神殺し」と冠された異世界の物語によって、現実が変えられていく。小説の完結を阻止したいある巨大企業からの依頼で、数年間探し続けている行方不明の娘の居場所と引き換えにコンウェンの暗殺を請け負った男、グアン・ニン。彼は娘のためにコンウェンを殺そうと何度も試みるが、どうしても踏み切れず、逆に小説を完結させることで自分自身の現実を変えようとするのだが…。
チェ・イヨンとパク・スジン。高飛び込みの選手である2人は、幼い頃から親友として、ライバルとしてアスリート人生を送ってきた。しかし、次第に実力の差が開き始め、世界ランキング1位に君臨するイヨンに対し、スジンは引退の瀬戸際に立たされていたのだった。やがて、スジンに関する不可解な噂が流れる。「スジンはチュ・ヘリョンに会った」――ドーピングが発覚し、自殺をしてこの世を去ったヘリョンに、スジンが“会った”というのだ。時を同じくして、みるみる調子を取り戻していくスジン。そんななか、スジンとイヨンの乗った車が海中へと転落する事故が。イヨンは九死に一生を得るが、スジンは行方不明となってしまう。その日から、イヨンの周辺ではおかしな出来事が起こり始め…。
韓国国家情報院の工作員だった暗殺者インナムは、東京でのミッションを最後に引退を決意。ところがかつての恋人がバンコクで殺害され、別れた後に生まれたインナムとの娘が行方不明だと知らされる。インナムはバンコクに飛び、関わった者を次々と拷問にかけて娘の居所を突き止める。そして、インナムに兄を殺された殺し屋レイも、復讐のためにバンコクに降り立ち、死体の山を築きながらインナムに迫っていた。殺戮を生業に生きてきた2人の男の暴走は、どちらかの息の根が止まるまで終わらない――。
母親の仕事の都合で、魔法学園ヴィンターシュタイン・スクールに転入することになったイーダ。転校早々いじわるなクラスメイト・ヘレーネとその取り巻きに目を付けられるし、出迎えてくれた園長もどうやらわからずやのよう。そんな中、担任の先生がマジカル・アニマルを探して世界中を旅しているモーティマー・モリソンを連れてくる。クラス全員が、自分だけの相棒となるマジカル・アニマルの登場を待ち焦がれる中、イーダと変わり者ベニがマジカル・アニマルと出会うことに!ベニとは長寿のカメのヘンリエッタが、イーダには賢いキツネのラバットが、相棒として姿を現した!そんな中、学校で物が次々と消えていく事件が発生。はたしてイーダとマジカル・アニマルのラバットたちは、泥棒の謎を解き明かすことができるのだろうか?
映画の脚本を売り込もうとするものの、持ち込んだ方々で断られるばかりの新米作家シェーン。恋人のクロエに励ましてもらいつつ、少しでも夢の実現に近づこうとしている。そんな時、彼は「囚われのバージン・チアリーダー」という新作のアイデアを思いつき、自分で監督することを決意する。クロエや同居人たち、周囲を巻き込みながら、資金調達に乗り出すが、投資家との交渉やどうにもまとまらない未完成の脚本に悩まされる。やっとの事で製作にこぎつけ、主演のマイク・ビールの知り合いの農場で撮影をすることになる。しかし、その敷地内には殺意満々の人々が潜んでいた!
田舎町で若い女性を狙った殺人事件が発生。被害者を窒息させた後、体に“無限”を意味する焼き印を残すことから、その犯人はインフィニティと呼ばれていた。6年ぶりに再び犯行が繰り返され、FBI捜査官のセイヤーズとバートンが町に派遣される。そんな町で画廊を営むアマンダは、まもなく10歳になる息子コディを抱えるシングルマザー。ある日、彼女の前に元夫でコディの父クレイが現れる。写真家のクレイは家庭を顧みなかったため、アマンダと離婚に至るも、急に父親面してコディに会わせろと言い出し、アマンダは対応に困り果てていた。そんな時、アマンダのもとに“俺の女神へ”とメッセージが書かれた1枚の写真が届けられた。それは、インフィニティの犠牲者であろう遺体に押された焼き印の写真で…。
レシピ業界で一番の売れっ子編集者ベッキー。料理には人一倍こだわりがあり、完璧さを求める彼女は、最近テレビで時短で簡単に料理が作れる人気の料理タレント・ウィルのことが気にくわなかった。ある日、料理評論家のロバートとデートに訪れたレストランで、ウィルと偶然出会ったベッキーは、ウィルの図々しい態度の呆れてしまう。そんな彼のレシピ本の編集を命じられたベッキー。一度は断るものの、役員昇進の約束と引き換えに編集を担当することに。早速、彼の家へ向かったベッキーは、ウィルが幼い息子デイビッドを抱えるシングル・ファーザーで、彼がひとり親を助けるために簡単レシピを広めていることを知る。
独身を満喫する独身主義の男サムは、常に違う女性と夜を共にし大忙し。そんなサムを見かねた親友で産婦人科医のドックは、特定の相手を見つけ落ち着いた生活をするべきだと諭すが、一笑に付されてしまう。結婚を決めた友人スティーブンの独身お別れ会の日、悪酔いしたサムは酔い覚ましに歩いていた街中で、ガラクタを並べる骨董屋に入り込む。店主に差し出されたお茶を飲み、雑談に興じたサムは、酔いが醒めると再び街へと戻っていった。翌朝、いつものように起きてトイレに向かったサム。しかし自分にあるべき“下のモノ”がなくなっていることに気付く。驚き悲鳴を上げ狼狽えるサムが鏡を見ると、そこには見知らぬ女の姿が映し出されていた…!
娘を主人公にした「エラ」シリーズが人気の絵本作家ケリーに、父の訃報が届く。母の死後、父とは疎遠になっていたため、故郷へ戻ってきたのは久しぶりのことだった。遺産として残された生家は誰もが羨む趣のある家だったが、ケリーは1年前に離婚、母娘二人の生活にようやく慣れてきたこともあり処分することを決めていた。そんなにケリーのもとへ、父ウィリアムと親しかったという工事業者のマイケルが訪ねてくる。ケリーと高校の同級生だったマイクに家の修繕をお願いするケリーだったが、不動産業者が購入を申し出たため、修繕の仕事はなくなってしまう。その夜、監視するかのように、ケリーたちの家をじっと見つめるマイケルの姿があった…。
ステファニー はバレエの練習中に足をケガして、自宅療養をすることに。退屈な彼女は暇つぶしに近所の家を双眼鏡で覗き見し始める。そんなある日、どこか挙動不審に見える隣人の男性ボブと目が合ってしまう。以後、ステファニーはボブを監視するように。一方、刑事フランクは、18年前に妻と3人の子どもを殺した逃亡中の犯人ジョン・リストを追っていたが、捜査が打ち切りになってしまう。諦めきれないフランクは、知人から未解決事件を題材に犯人逮捕につなげるテレビ番組を教えられ、プロデューサーに会いに行く。その頃、一家殺しの殺人犯が掲載された雑誌を見て、その犯人がボブではないかと疑うステファニー は、男友達のダニーに頼み、ボブの留守中、彼の家に侵入させるのだが…。
全米を揺るがす大スキャンダル事件が発生。アカデミー賞の有力候補者の女優カーリー・ニックスが自宅で殺害され、事件の容疑者として別居中の夫ガレスが浮かび上がる。しかし、ガレスはアリバイを主張して容疑を否認すると、加熱するマスコミの報道を避けるかのように姿をくらましてしまう。事件を知ったハリウッドスター専門に広報を請け負うエイドリアンは、激しく動揺していた。エイドリアンとガレスは大学時代に恋人同士であり、そんな過去が報道されてしまうのは、ハリウッドスターを顧客に持つエイドリアンにとって致命的な醜聞となってしまうからだ。事件の巻き添えを懸念するエイドリアンが自宅に戻ると、暗がりからガレスが現れる。
カナダの森林地帯。キャンプに来ていたエイプリルは、カヌーで川下りをしていたミッチたちと出会う。彼らはロック・バンドのメンバーで、バカンスでアドベンチャー旅行を楽しんでいた。同行することにしたエイプリルと共に、4人は森の奥地へと進んでゆく。だがそこは、先住民以来の伝説が残る、“聖なる地”だった。森の中から、彼らを監視している何者かの視線。奇怪な現象が続き、やがて1人また1人、姿を消してゆく仲間たち。そして残されたミッチは、想像を超えた《怪物》と遭遇することになる……。
9歳の少年マックスはお母さんと二人暮らし。お母さんは看護師として働いているため、いまは老人ホームとして使われているお城に住むことになり…マックスにはそこですぐに年上の友達ができた!女優のヴェラ、サッカーコーチのホルスト、研究者のキリアン、彼らは楽しい仲間たちだ。そんな中、マックスは何か奇妙な事件が起こっていることに気づいた。何者かによって入居者たちの高価な品が盗まれているようだ。マックスは歳上の仲間たちと犯人探しを始める!
「サタデー・ナイト・ライブ」、『ブルース・ブラザース』の他、『アニマル・ハウス』(78)、『1941』(79)など、輝かしい日々を振り返るアーカイヴ映像、親友で俳優のダン・エイクロイドや、弟で俳優のジェームズ・ベルーシ、映画監督のジョン・ランディスなど関係者たちへのインタビュー、ロックバンド「ゴリラズ」のMVを手掛けるアーティスト、ロバート・バレーによる、人生の貴重な瞬間を表現するアニメーションで構成。さらに、高校時代からの恋人で、後に妻となるジュディスが製作に協力したことで使用が実現した、彼女の自宅の地下室に保管されていた貴重な未公開音声テープと、ベルーシがジュディスに宛てた大量のラブレターや詩が物語を牽引していく。
韓国、ソウル。脱北者の女性リ・ジナは、定着支援研修を終えて小さなアパートに辿り着いた。彼女は中国に残した父を呼び寄せる為にお金が必要な事から、慣れない言葉と接客に四苦八苦しながらも近所の食堂で働き始める。しかし、夜遅くまで必死に働き、節約しても、学歴もコネも信用もない脱北者が稼げる金額はたかが知れている。それでも父を救いたいジナは、ブローカーのビョリに新しい仕事を紹介してもらい、ボクシングジムの雑用アルバイトもする事になる。翌日の勤務初日、ジナはボクシングのトレーニングに励む女性訓練生に目を奪われる。北朝鮮時代に軍隊でボクシングを経験していた彼女の血がうずいたのだ。そんなジナにトレーナーのテスが声を掛ける。そしてグローブを渡されたジナは、次第にボクシングにのめり込んでいくのだが…。
若く、美しく、情熱的に愛し合うリザとシモン。ある夜の出来事で危険な目に遭い、シモンはリザを置いて突然パリを離れることに。数年後、実業家のレオと結婚したリザはインド洋の島でバカンスを過ごすが、2人はそこで偶然再会する。ジュネーブに戻ったリザはシモンと逢瀬を重ねていくが・・・
戦前には四島全体で約17000人いた日本人も、戦後の1947年から48年にかけて強制退去が行われ現在は誰もいない。寺の石垣、欠けた茶碗、戦車や砲台など、国後島の至るところに今なお日本や第二次世界大戦の傷跡が残っている。両国の交流は断たれているため、日本人墓地も荒れ果てたまま土に埋もれ、そこに人の姿はない。映画では国後島の厳しい現状やロシア人住民らの生活の様子が収められ、政治に翻弄されてきた島民の暮らしや本音、日本人が残したものを追っていく。
ある朝、ムーミントロールが起きると、空や川、木や地面、そしてムーミンハウスまで、ムーミン谷の何もかもが灰色になっていた。ジャコウネズミさんに聞いてみると、「空から恐ろしい彗星が地球にやってくる前ぶれだ」と教えてくれた。ムーミンパパとムーミンママは、彗星について調べるために、ムーミントロールとスニフを天文台に行かせることにした。ガーネットの谷の化け物を倒し、荒れ狂う地下の川を下って、岩を上り、遂に天文台にたどり着く。天文学者は計算によって恐ろしい彗星が、あと4日と4時間4分44秒後にやってくると予測。家に帰ればきっとパパとママがなんとかしてくれる!4日後の日曜日までにムーミン谷へ帰らなければ!迫り来る彗星が到着するまでに、ムーミントロールたちは、無事ムーミン谷へたどりつくことができるのか?
交通事故で両親を失い、いきなり一家の主となったヨンジュ(キム・ヒャンギ)は自らの学業を放棄しても弟ヨンイン(タン・ジュンサン)の面倒だけはみようと決意する。しかし、ヨンインはそんな姉の思いをよそに、非行に走り問題を起こしてしまう。示談金を用意しなければヨンインが少年院送りになるという状況に直面したヨンジュは、両親の事故の加害者であるサンムン(ユン・ジェミョン)を訪ねるが…。
名前は無名(ウーミン)。秦の小さな村の官吏。特技:十歩必殺―十歩の距離であればどんな相手でも一撃のもとに倒すことのできる剣術。中国全土で最強といわれる3人の刺客を倒し、秦の始皇帝に謁見を許された。そして彼が話し始めたのは、誰の想像をも超えた物語だった。
全盛を極めた唐王朝が衰退を始めた9世紀中頃の中国。世間では“飛刀門”なる反乱軍が民衆の支持を得て勢力を拡大していた。飛刀門一派の壊滅に乗り出した王朝側は、捕吏のリウとジンに飛刀門のリーダー拘束を命じる。リウは遊郭で評判を呼んでいる盲目の踊り子、シャオメイが飛刀門の一味とにらみ、遊郭の客になりすましたジンを送り込む。首尾良く娘を捕えるが、シャオメイの口が堅いと知ったリウは、今度はジンにシャオメイの脱獄を手助けさせ、彼を反乱戦士と信じ込ませて飛刀門のアジトへ案内させるよう仕向けるのだったが…。
ブラジルの小さな町パソ・フンドで若い女性たちの奇怪な連続自殺事件が発生。正体不明の傭兵ジャック・マーヴェリックは、ある人物から多額の報酬で、この一連の事件の捜査依頼を受け、ロサンゼルスから現地へと飛び立った。自殺者たちの背後にちらつく違法薬物の影と、捜査線上に浮上した一軒のクラブバー。そこに現れた歌姫ナターシャ、麻薬密売人のゾンタ、そして謎の女オリビアら、事件に何らかの関係がありそうな怪しげな人物たち。捜査を進める中、一連の事件は自殺ではなく、麻薬カルテルが絡んだ殺人の可能性がある事に辿り着く。しかも、更にその背後には国際的な巨大製薬企業の存在が見え隠れし・・・。全ての謎が暴かれようとしたその時、突如マーヴェリックに襲い来る敵の魔の手。果たして奴らの正体と事件の真相とは!?
并州の法曹、ディーは、城南監獄に捕らえられている囚人の移送を命じられる。その監獄では、鼠の大群によって黒死病と呼ばれる疫病が発生し、町中に広まっているためだった。移送中に出会った神医・リューの四娘スーニアンと共に任務完了の報告に太守府を訪れたディー。しかし翌朝、町は疫病蔓延のため封鎖され、逃げ場を失った民衆は混乱に陥った。食料や水も底をつき餓死寸前の彼らを守るため、“墓荒らし”の名人スーと、城南監獄を熟知した死刑囚アンの力を借り、疫病の真相を捜査し始めるディーであったが、その背後には朝廷が絡んだ恐るべき巨大な陰謀が隠されていた…。
両親を火事で亡くし、故郷に戻ったバツイチのヘザー。だが、腹違いの姉グウェンはヘザーの帰りを待つことなく葬儀を終わらせ、夫ジェィソンと遺品の整理を始め、家を売却しようとしていた。グウェンは昔から意地悪く、姉妹は不仲だった。ヘザーは気分転換にと街を散策しに出かけるも、急な自転車の不具合により、危うく命を落としそうになる。その時、高校時代の同級生で消防士のベンが彼女を間一髪救う。そんな様子を見物人に撮られ、その動画がSNSで拡散されたことからベンは一躍、街のヒーローに。更にヘザーはそんなヒーローに助けられたヒロインだと、時の人となる。だが、そんなそんな状況をよく思わない人物がいた。それは、ヘザーの別れた元夫リチャードだった。
ハイスクールを卒業して1週間、軍への入隊を志願する予定だったクリスは、未だ自らの進路を決められず、怠惰な日々を過ごしていた。そんなクリスの様子を見かねた父リチャードは生活を改めるよう苦言を呈するが、クリスは煩い小言として聞き流す。恋人のジェシカから、「入隊を悩むのなら元軍人に話を聞いたら?」とアドバイスを受けたクリスは、ジェシカの言う元軍人の老人を訪ねるも不在。帰ろうとしたクリスは、その老人が二人組の強盗に襲われる場面に遭遇するが、彼はいとも簡単に強盗を退けてしまうのだった。“ホークアイ”と呼ばれたその老人は、クリスが家の手伝いをすることと引き換えに、当時のことを語り出すのだった。
作家としての成功を夢見て、恋人とも別れ、親友リンジーとLAへ越してきたブリジット。しかし一文無しの生活で厳しい現実の壁に直面していた。そんなある日、気晴らしにとリンジーに勧められ、マッチングアプリの相手と初めてのデートへ。約束の店に姿を現わさない相手に暇を持て余した彼女は、隣にいた会社経営者の男性アンソニーとの会話を楽しむ。「希望する会社がダメなら、うちで秘書を」と、名刺を渡されたブリジット。翌日、彼に連絡すると、すぐさま採用が決定。高額な給料が約束され順調すぎる事態に戸惑いつつも、求められる仕事を全うしようと、アンソニーに同行し、夜の社交の場へも顔を出すように。女としての役割を求められていることに気付いたブリジットは、持ち前の美貌で、男たちとの駆け引きに身を委ねるようになるのだが…。
両親の愛情を、養女である妹に奪われ怒りをあらわにするブライアン。彼の凶暴性を心配した父親が病院へ連れていくが、繰り返される秘密のセラピーは少年を闇の世界へと引きずり込んでいく…。繰り返し行われる“治療”によってブライアンは哀しい殺人鬼へと変貌していく。
遠くない未来、人類は火星の開拓を開始。地球を捨てた移住者たちは各自の居住地《コロニー》を作り、生活を営んでいた。ある日、辺境のコロニーに住む3人の家族が何者かに襲われる。激しい戦闘で父親は死に、母のイルザと幼い娘のレミは生き残った。襲撃者はジェリーと名乗り、そのコロニーは元々自分の家族の物だったという。そして、2人もそこで暮らしてもよいと。だが、イルザはジェリーを撃とうとして、逆に殺されてしまう。残されたレミは、ジェリーと2人で生きてゆくしかない。友達は、スティーブと名付けたロボットだけ。そして月日が流れ、レミは美しい娘に成長するが……。
第二次世界大戦下のフィンランド・ヘルシンキ。激しい戦火の中、画家トーベ・ヤンソンは自分を慰めるように、不思議な「ムーミントロール」の物語を描き始める。やがて戦争が終わると、彼女は爆撃でほとんど廃墟と化したアトリエを借り、本業である絵画制作に打ち込んでいくのだが、著名な彫刻家でもある厳格な父との軋轢、保守的な美術界との葛藤の中で満たされない日々を送っていた。それでも、若き芸術家たちとの目まぐるしいパーティーや恋愛、様々な経験を経て、自由を渇望するトーベの強い思いはムーミンの物語とともに大きく膨らんでゆく。そんな中、彼女は舞台演出家のヴィヴィカ・バンドラーと出会い激しい恋に落ちる。それはムーミンの物語、そしてトーベ自身の運命の歯車が大きく動き始めた瞬間だった。
冴えない高校教師マーティンとその同僚3人は、ノルウェー人哲学者の「血中アルコール濃度を常に一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するため実験をすることに。すると、これまで惰性でやり過ごしていた授業も活気に満ち、生徒たちとの関係性も良好になっていく。同僚たちもゆっくりと確実に人生がいい方向に向かっていくのだが、実験が進むにつれだんだんと制御不能になり―。
宋朝。浮浪児・梅若華(ばい・じゃくか)は、食べ物を盗もうとして追われているところを黄薬師に助けられ弟子入りする。一門が住む桃花島は、その名の通り桃の花が咲く美しい島だ。兄弟子たちとともに修練に励み、自らが選んだ名を黄薬師に認められ、梅若華は梅超風となった。ある時、黄薬師は自分に対する梅超風の想いに気づき、島から姿を消した…。