第二次世界大戦が終結し、ニュルンベルグ裁判が始まってまもない頃、米軍のスティーブ・アーノルド少佐はベルリン・フィルの名指揮者で元プロイセン枢密顧問官でもあったヴィルヘルム・フルトヴェングラーを、“腐ったドイツの象徴”として糾弾すべく、彼とナチスとの関係を調査するよう命令される。しかし楽団員などの証言では、彼は反ナチでヒトラーの面前での敬礼を拒否したこともあったという。さらにフルトヴェングラー本人も、多くのユダヤ人を国外へ逃したとして、ナチスの文化政策の責任は自分にはないと審問の際に言い張った。しかしイギリスが入手した極秘文書や第2バイオリン奏者の証言などから、彼の裏の顔が徐々に露わになっていく。
イギリスの田舎町リトル・ピッチフィールド警察署に赴任してきたプロディ。警察学校を出たばかりの彼はやる気満々だったが、村は平和そのもの。犯罪と言っても、立ちションをしている村人を注意するぐらいしかなかった。しかもベテランのクーパー巡査部長は映画オタクで、仕事のことよりも映画のギャグを口走るばかり。だが、彼らの知らないところで異変が起きていた。村に遊びに来ていた男女のカップルが、森でゾンビのような男に出くわし、とある建物に逃げ込んだ。それを見ていた建物の所有者は、ライフルを持ってカップルを追いかけ、不穏な空気に。そこにブロディとクーパーが駆けつけるのだが、やがてゾンビのようになった奴らが建物に押し寄せてきて…。
戦争のシューティングゲームにハマる少年マット。親友ジミーの家に行っては、“タイム・ウォーリアー”に没頭し、鬱屈した日々の憂さ晴らしをしていた。そんなある日、ジミーからタイム・ウォーリアーの限定版“暗黒の世界”を紹介され、特別仕様のコントローラーでゲームに没頭するマットだったが、最終レベルに到達するには、“魂”の登録を行わなければならないと知り、気乗りしないまま登録を開始。するとモニターから衝撃の火花が上がったと同時に、自身に不可思議なことが起きたと悟ったマットは、その後、導かれるが如く出向いたミリタリーショップで、現実世界に現れた司令官ウェルスによって、選ばれし戦士であることを告げられ、とあるエリート部隊での任務を命じられることになる。
女子大生のモーガンは、父親が亡くなったショックで塞ぎ込み、3ヵ月も学校を休んでいた。親友リアーナに説得され学校に行く決心をしたものの、講義に復帰するためには、“都市伝説についてのレポート”を提出するよう先生に求められる。その調査中、悪魔召喚を行うハンター募集のサイトに興味を持ったモーガンは、リアーナたちを誘い深夜の教会へと向かう。サイトの管理人ダニエルに誘導されるがまま、“願いの悪魔ジン”を召喚してしまったモーガンたち。次の日から儀式を行ったメンバーの下に、ジンが姿を現し願い事を言うように迫り来る。そしてついにモーガンの前にも姿を現すのだった。ジンに怯えながらもモーガンは、「父親を生き返らせてほしい」と願うのだが…。
2歳の男の子ジョニーと車で旅するサラ。その数日間が断片的に時間を行き来しながら綴られる。ある2日目。サラはカバンに着替えを詰め込み、ジョニーを連れて車で家を出る。ルート66を走り続けたサラは、とあるモーテルに辿り着く。ある1日目。サラはジョニーと買い物に出かけたり家で遊んだりして過ごすが、時折寂しげな表情を見せる。ある3日目。旅を再開したサラは占い師を訪ねる。ある1日目。サラは旧友たちと夕食を囲む。その夜、サラはベッドに横たわりながら少女のホームビデオ映像を見ていた。ある3日目。荒涼とした街道で車が故障、サラは通りがかった年配男性の家に避難させてもらう。夕食後、サラは男の身の上話を聞き、彼女もジョニーについて語り始める。
オールドブリッジ大学に通うキンバリーは、デービス家でシッターのアルバイトをすることに。その仕事は、キャリアウーマンのキャロラインが出張中、彼女の息子ジャスパーを日帰りキャンプが終わる13時に車で迎えに行き、父親のスティーブンが仕事から帰宅する17時まで面倒を見ることだった。しかし仕事初日、キンバリーは偶然にもスティーブンの浮気現場を目撃。翌日、デービス家でシッター中だったキンバリーは聞き込みに来たマーフィ刑事から、ジャスパーのスペイン語教師セリーナが殺されたと聞かされる。それはスティーブンの浮気相手だったが、彼がセリーナとしばらく会っていないと答えるのを見て、キンバリーも昨日のことは知らなかったことにするのだが…。
バカンスを過ごすため南イタリアの港町ガエータの別荘を訪れたのは、快楽的に人生を享受する裕福なカステルヴェッキオ家と、代々漁師の労働者階級のぺターニャ家。価値観や家族観もまるで対照的な2つの家族を待ち受けていたのは、両家の父親トニとカルロの再婚の知らせだった。父親にひとかたならぬ思いを抱く、双方の家族は大混乱!元恋人や娘、息子たち、果ては両家の孫まで巻き込んで、バカンスは予測不能な大騒動に。果たして両家の諍い、トニとカルロの恋の行方は――。
バルセロナの雑誌社に勤めるカルラは、恋人のブルノからライという友人を紹介される。危険な魅力を放つストリートダンサーのライは、相手が女でも男でもOKなバイセクシャルだった。ある日カルラは、シャワールームで抱き合うブルノとライを目撃してしまう。彼女は激しいショックを受けるが、ブルノへの愛を捨てることは出来ない。こうして3人の奇妙な関係は始まった。そしてカルラは、嫌っていたはずのライと衝動的に身体を重ねてしまう。それぞれが身体で結ばれた、3人の男女。その許されない関係はやがて…。
ヴィットリアは南イタリアへ赴任してきた若い判事。この地方で暗躍する犯罪組織「ヌドランゲタ」の撲滅という理想を胸に新生活をスタートさせた彼女は、その下部組織──アルフレード・ラーゾとその妻カテリーナを中心とする一味──が日夜繰り広げる暴力や犯罪に直面する。組織のために死んでいく若者たちや命の危険に晒される子どもたち、そしてそれでもなお司法の介入を頑なに拒む母親たちの生き方を目の当たりにして、ヴィットリアは未来ある命を救うため、ひとすじの隘路を切り開く決意をする…
1933年、日本統治下の京城では抗日組織「黒色団」のスパイ“ユリョン”が暗躍していた。新たに赴任した警護隊長の高原は総督暗殺を阻止するため、朝鮮総督府内に潜む“ユリョン”を捕まえようと罠を仕掛け、ある人里離れた崖の上のホテルに容疑者たちを集める。仲間のために暗殺作戦を必ず成功させなければならない“ユリョン”と、疑いを晴らして生き残らなくてはならない者たちの緊張感あふれる駆け引きと死闘が始まる――。
そう遠くない未来。人工的な環境に適応するよう進化し続けた人類は、生物学的構造の変容を遂げ、痛みも消えた。“加速進化症候群”のアーティスト・ソールが体内に生み出す新たな臓器に、パートナーのカプリースがタトゥーを施し摘出するショーは、チケットが完売するほど人気を呼んでいた。しかし政府は、人類の誤った進化と暴走を監視するため“臓器登録所”を設立。特にソールには強い関心を持っていたのだが…。
アロマテラピーの講師のアテナはアロマショップを経営し、様々な香りの調合を知っている。だが、自分自身は家と店を往復するだけの味気ない生活をしていた。彼女は最愛の恋人を亡くして以来悲しみに暮れ、独り涙を流す毎日を過ごしていたのだった。そんな嵐の夜、何かがテラスに落下した。それは翼の傷ついた天使だった。天使の登場によって少しずつ立ち直っていくアテナ。そして天使もアテナを通して本当の愛を理解していく。
1992年、釜山の旅館「トンソン荘」で殺人事件が起きた。旅館のアルバイトの男が恋人を連れ込み、隠しカメラで部屋の様子を撮影。しかし、男はその部屋で恋人を殺害してしまう。逮捕された男は、心神耗弱による無罪を主張したが、判決は無期懲役。そして、仮釈放の1年前に自ら命を絶った。その殺害の一部始終が収められたビデオは、その残虐性から当局によって封印された。しかし、検事の間で話題になったのは、殺害の様子ではなく部屋の鏡に映っていたものだった。それは、男でも恋人でもなく、そこにいるはずのない何かの姿。取材班は、その真相を突き止めるべく調査を開始。その様子を記録映画として撮影するが―。
ヨーロッパ宮廷一の美貌と謳われたオーストリア皇妃エリザベート。1877年のクリスマス・イヴに40歳の誕生日を迎えた彼女は、コルセットをきつく締め、世間のイメージを維持するために奮闘するも、厳格で形式的な公務にますます窮屈さを覚えていく。人生に対する情熱や知識への渇望、若き日々のような刺激を求めて、イングランドやバイエルンを旅し、かつての恋人や古い友人を訪ねる中、誇張された自身のイメージに反抗し、プライドを取り戻すために思いついたある計画とは――――。
女子大生のシグリッドはデートアプリで億万長者のイケメン、クリスチャンと出会う。すぐさま惹かれ合うふたりだったが、ひとつだけ問題があった。クリスチャンは、犬の着ぐるみを着て常にクリスチャンの“飼い犬”として振舞っているフランクと暮らしているのだった。人間を”飼い犬“として飼っている以外は完璧な彼氏との交際を始めるシグリッドは、彼の別荘へ招待される。
2020年11月15日、ヨーロッパ合衆国が誕生し世界は1つの国となった。タウルスシティではオーシャンが警察を支配、さらに私設軍を用い独裁者として街を掌握していた。一方、タウルスシティの産業地帯を支配している地下組織ユニオンはオーシャンの独裁政権に反抗、両者の度重なる戦いで街は混沌としていた。そんな中、海辺で倒れていた男ジョニーは記憶を失っていた。断片的に覚えているのは妻のペネロペのことだけ。記憶を頼りに2人が住んでいたマンションに向かったジョニーだったが、そこに住んでいたのは見知らぬ一家だった。隠されていた金庫の場所だけは覚えていたジョニーは、そこから指輪と写真を取り出すと、妻の姿を求めて歩き出すのだが…。
アルゼンチンの中華街で、違法建築物を調査する市の職員アナ。中国系だが中国語を話せな彼女ではあったが、中国人マフィアのワンが経営するクリーニング店が入るビルの調査に入る。そのビルの違法性を知った彼女は認可を出すことはできないと上司に伝えるが、事なかれ主義の上司は、ワンたちとの面倒を嫌い、彼女の調査報告を無視。そんななか、アナの恋人で医師のアロンゾから、ワンの持ちビルでケガをして入院した患者が消えたことを知らされ、アナはさらに調査を進めていた。しかし、不穏な空気が漂い始め危険を感じたアナは故郷へ。だが、そこは食用ウサギが異常に繁殖した挙げ句、家畜を襲い、農地も荒らし、すっかり荒れ果てた町になっていた。
5年前から地元に根差した“キスメット・カフェ”を経営するリナ。得意の手作り菓子を乗せたトレイを持って通勤していたところ、コーヒーを持ったイケメンとぶつかり菓子は台なしに。だが、ジョナと名乗った彼は洋服についた汚れも気にせず、洒落た会話を交わして去っていく。ある日、元彼を引きずるルームメイトで店員の親友エヴァが出会い系アプリで気になる男性ウォーカーを発見。文章が苦手な彼女はメッセージのやりとりをリナに頼む。リナがエヴァを装いメッセージを送ると、センスのよい返信が続き盛り上がっていく。そんななか、リナの店のすぐそばで大手カフェチェーン“ヴィック”が開店。何度か顔を合わせ、好感を持っていたジョナがその支店オーナーだったことがわかり、リナはショックを受けるのだが…。
ロンドンで複数の少年を殺した犯人の潜伏先を特定した同僚ヨーンから、応援要請を受けたブレイク刑事。しかし彼は、その電話に気づくのが遅れ、現場に駆けつけた時には既に、ヨーンは重傷を負っていた。さらには追い詰めた殺人犯は目の前で自殺し、建物は爆発。ヨーンを含め10名もの犠牲者が出し責任を取らされたブレイクは警察をクビになってしまう。そんな彼を、爆発したビル内で救った女性テレサが訪ねてきて、ビビアンと言うテレサの事務所に所属するモデルを紹介されることに。そこでビビアン宛に送られる脅迫文からストーカー調査を依頼されるが、ブレイクは元同僚のサマーズ刑事に依頼するよう告げ断ってしまう。すると後日、ビビアンは無残な遺体となって発見されてしまう。
卒業間近の少女、マリア18歳。リュックを背負ってうつろにメキシコシティの町を彷徨い、キャンパスでは自分宛てのメッセージをノートに記す彼女の日常。訪ねてくる男たちをさほど拒むことなく、しかしながらそのセックスに感じることもない。そんな自分自身に苛立ってもいる彼女が、ふと家を出て、深夜バスで外の世界へ出かけて行った。下車して立ち寄ったカフェで幼子の母と知り合ったマリアは、そのまま彼女の家に一泊しようとするが、深夜にそっと家を抜け出し、ナンパしてきた中年男とベッドインして朝を迎える。その後、バス停で出会った青年フアンとしばし心を通わせた彼女は、やがて海へ向かっていく。
女子サッカーMVP選手の高校生ジェンナは、母サリーの仕事の都合で日当たりのよいビーチタウンに引っ越し、新生活をスタートさせることになった。新しい高校はサッカー強豪校で州優勝を遂げたばかり。だがその時期、チームメイトのリリーが浜辺で行方不明になっていた。新たなチームに入り、仲間たちとパーティに興じることになったジェンナ。そこでグレースが大ケガを負って昏睡状態に陥ったことから、チーム内の空気が徐々に乱れていく。続いてマリアが事故死と、相次ぐチームの災厄に周囲が疑問を抱き始めるなか、ジェンナに対する嫌がらせが始まり、次第にエスカレートしていく。そんな時、キャプテンのアリシアがジェンナに衝撃の真実を語り始める。
2014年7月。ロシア国境近くにあるウクライナ東部ドネツク州グラボベ村。妊娠中の妻のイルカと夫のトリクは小さな家に住んでいた。突然、夫婦の住む家が爆破され、家の壁に大きな穴が出来てしまう。子供の誕生を心待ちにしていた彼らの穏やかな生活は一変。果てしなく続く「広大な大地」。その中にある「壊れた小さな家」。壁にあいた大きな穴から死の影が見え隠れする中、夫婦は徐々に親ロシア派と反ロシア派の対立に巻き込まれていくのだった。
狎鴎亭(アックジョン)で生まれ育ち、何を生業にしているか誰も知らないけれど、住民達のあらゆることに精通しコネを持つ狎鴎亭の“主〈ぬし〉”テグク(マ・ドンソク)。弟分扱いをしているヤクザまがいの実業家テチョン(チェ・ビョンモ)が美容整形ビジネスを始めるために、手を組もうと勧誘している天才美容整形外科医ジウ(チョン・ギョンホ)がかつての同級生の弟で、何者かによって騙され医師免許を剥奪された上に借金も抱えていることを知る。ジウの技術と容姿を活かした画期的な美容整形ビジネスのアイデアが閃いたテグクは、テチョンを出し抜いてあの手この手でジウを口説き落とし、テグクとジウはかつてない手術システムと宣伝方法で新しい時代を切り開く。しかし莫大な利益をめぐって、様々な思惑がふたりの周囲に渦巻いていた-。
冬の寒い日、フランス片田舎の畑の側溝で、凍死体が発見される。遺体は、モナ(サンドリーヌ・ボネール)という18歳の若い女だった。モナは、寝袋とリュックだけを背負いヒッチハイクで流浪する日々を送っていて、道中では、同じく放浪中の青年やお屋敷の女中、牧場を営む元学生運動のリーダー、そしてプラタナスの樹を研究する教授などに出会っていた。警察は、モナのことを誤って転落した自然死として身元不明のまま葬ってしまうが、カメラは、モナが死に至るまでの数週間の足取りを、この彼女が路上で出会った人々の語りから辿っていく。人々はモナの死を知らぬまま、思い思いに彼女について語りだす。
80代の老人ピルジュ(イ・ソンミン)は、過去に家族全員を理不尽な出来事で亡くして以来、家族を死に至らしめた裏切り者への復讐を誓い生きてきた。認知症に見舞われた今、自分の記憶が長くは続かないと悟った彼は、処刑すべき5人の名をタトゥーにして指に刻み、60年前から計画していた復讐殺人を決行すべく銃を手にして立ち上がった。ピルジュの元同僚で年齢差を超え親友となった20代の青年インギュ(ナム・ジュヒョク)が1週間の約束で運転手に雇われるが、何も知らないインギュは殺人現場付近で監視カメラに映り込んだことから第一容疑者にされてしまう。記憶を完全に失う前に復讐を成し遂げたいピルジュと、警察に追われながらもピルジュを制止するため同行するインギュ。前代未聞のバディと化した二人は予測不能な追走劇へ身を投じ、やがて衝撃の真実が明らかになる。
高校生のソナは、演劇部の公演『ロミオとジュリエット』のオーディションを受ける友人の練習に付き合っていた。友人はロミオ役を演じるハナム先輩に同性ながら恋心を抱き、何とか近づくためにジュリエット役を狙っている。ところが、演劇部の演出を務める先輩スヨンの目にソナがとまり、ソナはジュリエット役をやることに。全女子の憧れのようなハナム先輩に淡い恋心を抱き始め戸惑うソナだったが、ハナムとスヨンの間には何かがあることを感じ始める――。
高齢の男性たちの間で「死ぬほど上手」と評判の60代の売春婦ソヨン。そんな彼女はある日、生きる気力を失った常連客からある依頼を受けるのだった。