詩人・小説家の耕治人が妻ヨシさんとの晩年の日々を綴った<命終三部作>(『天井から降る哀しい音』『どんなご縁で』『そうかもしれない』)を映画化したヒューマン・ドラマ。長く連れ添ってきた妻がある日突然認知症となり、穏やかな日常が一変してしまう中で、それでもすべてを受け入れ妻を優しく見守り続ける夫の姿を描く。主演は雪村いづみと上方落語界の重鎮、三代目桂春團治。
香港で働く敏腕証券アナリストのウェイは、株価大暴落のあおりを受けて失業し付き合っていた彼女にも見放されてしまう。何もかも失い絶望のさなかにいるウェイは、家の近くで赤ん坊が捨てられているのを発見する。「金持ちに拾われて」というメモとともに捨てられていた赤ん坊を一度は置き去りにして家に帰るものの、大雨が降りだしウェイは慌てて赤ん坊の元へ走るのだった――。
とある海辺で出会った2人。1人は会社をサボって当ても無いまま辿り着いた彩花。もう1人はその町で生れ育った渚。ひょんなことから彩花と渚は一緒に飲むことに。場所は渚が所有する焼き鳥屋店舗。その店は渚が3ヶ月前に亡くなった祖父から受け継いだものだった。東京の企業でキャリアを築き上げてきた彩花は、自然に囲まれ自由奔放に育った渚に翻弄されつつも一緒にいることに居心地の良さを感じていた。たった1日、会社をサボるつもりだったが彩花は会社に休暇願いを出して暫く留まることにする。渚は半ば強引に彩花を誘い、祖父から譲り受けた焼き鳥屋で一緒に居酒屋を始める。メニューは気まぐれの日替わり。祖父の親友の鉄二や、東京からの移住者である俊とカナが常連となり次第に店は繁盛していく。2人は釣りをしたり、浜辺でのんびりとしたスローライフを楽しんだ。そんなある日、彩花が会社を休む理由となった出来事を告白する・・・。
石田健太は大学卒業後、地元の香川県には帰らず東京で就職。しばらく実家に帰ってない兄に向けて妹はビデオレターを送る事にする。集まったのは親戚達。無口な父親、おせっかいな母親、面倒くさい叔父さん、個性的な従兄弟達等、楽しいメンバーで盛り上がる。一方で都会の健太はビデオレターを見て・・・田舎を想う。
例大祭の前日に突然飛び込んできた出来事。仲間のピンチにおっさん達が走る。はたして無事に神輿本番を迎える事ができるのか?そして大ちゃんの恋の行方は?
ワルシャワ在住のマリアは、演劇界のスター。主演舞台を控えプレッシャーに押し潰されそうな中、すべてを拒絶していた。壊れそうな彼女の心を気遣う父親の言葉すら受け止めることができず、孤独の中でもがき続けていた。同棲中のジュリアとパトリックは、互いに気を遣いながらも、常に愛を確かめ合う2人。幸せな生活が続くと思っていた矢先、彼らの日常は変化を迫られる。新たな道に進む2人は、マリアの舞台を見に出かける。そして作家やバリスタとして充実した日々を送るアーサー。彼は自由を求めて家族との縁を切っていた。交錯していく運命の中で、4人の若者たちはそれぞれが“優しさ”を示さなければならない状況に直面していく。
◎実在した地下コミュニティへの潜入記「モグラびと ニューヨーク地下生活者たち」に着想を得て、NYの地下で暮らす母子の愛を描き数々の国際映画祭で絶賛された感動作!N.Y.の地下鉄のさらに下に広がる暗い迷宮のような空間で、ギリギリの生活を送っているコミュニティがあった。ある日、不法住居者を排除しようと市の職員たちがやってくる。隠れてやり過ごすことができないと判断したニッキーは、5歳の娘リトルを連れて地上へと逃げ出すことを決意する。初めて外の世界を体験するリトルは、眩いばかりの喧騒の中で、夜空にまだ見ぬ星を探し続ける。N.Y.の街で追い詰められていく母娘に、希望の光は降り注ぐのだろうか―。地上へと懸命に手を伸ばしながら、彷徨うふたりの姿から一瞬たりとも目が離せない。◎カンヌ国際映画祭で短編作品が注目を浴び、本作で鮮烈な長編デビュー。来年公開のM・ナイト・シャマラン プロデュース作品に抜擢された注目のクリエイター!本作の監督・脚本を務めたセリーヌ・ヘルドとローガン・ジョージは、短編作品『Caloline』がカンヌ国際映画祭やSXSW映画祭などで注目を浴び、本作で長編デビュー。その後「モダン・ラブ」や「サーヴァントターナー家の子守」など話題のテレビシリーズに参加。来年にはM・ナイト・シャマランプロデュースのスリラー映画『The Vanishing at Caddo Lake』の公開が控えている、アメリカで今もっとも注目されるクリエイターとなった。◎新人監督の才能に惚れ込んだヒットメーカーたちがプロデュース!人物に寄り添う優しさとエスカレートするサスペンスを巧みに織り交ぜる作風が高く評価され、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のK Period Media、『フォックスキャッチャー』『シング・ストリート未来へのうた』のLikely Story、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』のRed Crownといった複数の独立系映画制作会社が本作を共同でプロデュース。見逃せない一作が完成した。
それは愛する人のために犯した罪だった…。袋小路の男を描く骨太な人間ドラマ。母と妹を暴力から守る為、父を殺めてしまった石川一馬。社会復帰を目指し、更生保護施設で生活を始めるが、社会は彼を「人殺し」と非難する。彼は次第に生きる希望を失っていく。ある日、一馬は職場のスクラップ工場で外国人労働者へのいじめに巻き込まれる。皆がいじめから目を背ける中、なりふり構わず止めに入った中国人労働者の劉の姿に目を覚まされる一馬。劉との交流を通じ、自分の望む幸せを掴もうと立ち上がるが‥。
アンナ(メラニー・ティエリー)と夫のドリス(リエ・サレム)が里子のシモン(ガブリエル・パヴィ)を受け入れて、4年半が経った。長男のアドリと次男のジュールは、18ヶ月でやってきたシモンと兄弟のように成長し、いつだって一緒に遊びまわっている。にぎやかで楽しい日々が続くと思っていた5人に、ある日、激震が走る。月に1度の面会交流を続けてきたシモンの実父エディ(フェリックス・モアティ)から、息子との暮らしを再開したいとの申し出があったのだ。突然訪れた“家族”でいられるタイムリミットに、彼らが選んだ未来とは――。
ロンドンのとある街。ヤクの売人スペンサーは、地元のゴロツキたちとの些細な争いで、友人デニスを殺される。その犯人が捕まることもない街で夢も希望もなく、怠惰な日々を過ごしていた。そんな彼は、幼い頃からスヌーカーだけは得意で、地元の有力者レイが営むパブで、いつものように球を突いていた。ある日、見慣れない中国人ヴィンセントが、ゲームをしようと持ちかけてきた。服役中の父親テリーの友人でもあったヴィンセントは、ビリヤードのプール競技の元チャンピオンだった。テリーの依頼もあり、“スヌーカーのプロ選手になる”という幼い頃の息子の夢を叶えるため、力になってほしいと、テリーに頼まれていたのだが…。
2009年、過疎化がすすむ町・猿投(さなげ)に突如として現れた3人の戦国武将。彼らは400年前、分の城を完成できずに無念の死を遂げた侍の霊だった。殿様の「築城せよ!」という号令の下、町おこしを願う住民達を巻き込んで、壮大かつ無謀なプロジェクトが立ち上がる。素材は段ボール!残された時間はたったの3日。意味不明の号令と傍若無人な振る舞いに、住民たちの間で不協和音が流れる中、ひたむきに築城に打ち込む殿様の姿に、大学生・ナツキを中心にして、いつしか住民たちの心も一つにまとまっていく。しかし、もともと築城現場に工場を建てようとしていた町長一派は、段ボール城を撤去しようと、秘策を練っていた。そして完成まであと一歩と迫った夜、宴会で盛り上がる段ボール城を、町長が組織した一団が静かに包囲する。果たして、城は無事完成するのか。それとも、ひとたまりもなく壊れてしまうのか!!
中学を卒業してすぐに地元滋賀を離れ、ずっと東京に住むエイミは、母親が亡くなった後も一人で滋賀の田舎で暮らしている妹・ユウに、「東京で新しい人生を始めない?」と誘う。はじめは拒んでいたユウだがなぜか急に東京に来ることを受け入れ、一緒に暮らし始めるが、引っ越してきて早々、ユウは行方不明に。そんな折、エイミは同じく妹が行方不明になっているヒヨリと出会う。エイミに、地元の琵琶湖で若い女性の遺体が見つかったと警察から連絡がくるが、見つかった遺体はユウではなく、なぜかヒヨリの妹だった。再び巡り合ったエイミとヒヨリは、共に犯人を捜すことになるが思わぬ方向へ…。
コージーは母としての生活に不満を抱いている。誰かが自分の子供たちを引き取っていくこと、そうすれば彼女自身が新しい人生を始められるということを、延々夢想している。彼女の父は、地元の刑事。昼間から酒を浴び、たびたび銃を失くしてしまう。最近またどこかに置き忘れ、停職を食らってしまった。彼の銃を、リーという放蕩青年が拾う。ある日バーで出会ったコージーとリーは銃を手に、代わり映えの無い日々からの脱却を目論む。ひょんなことで殺人を犯してしまったと勘違いした彼らは、逃避行を開始。だがそれは、映画のような夢物語とは、かけ離れていて。
トビリシの旧市街の片隅。作家のエレネは生まれた時からの古い家で娘夫婦と暮らしている。今日は彼女の79歳の誕生日だが、家族の誰もが忘れていた。娘は、姑のミランダにアルツハイマーの症状が出始めたので、この家に引っ越しさせるという。ミランダはソヴィエト時代、政府の高官だった。そこへかつての恋人アルチルから数十年ぶりに電話がかかってくる。やがて彼らの過去が明らかになり、ミランダは姿を消す……。
シングルファザーのソクジンは、過去に音楽の夢を諦めてはいたが、生活苦からついに大切にしていたサックスを売ろうと決意する。一方、ソクジンの永遠の第一号ファンである息子ハヌルは「パパのサックスを吹く姿が一番かっこいい」とサックスを習い始める。息子の言葉に背中を押され、ソクジンは仲間とともに自分たちが”主人公”となる舞台を作り上げていく。
生まれてからずっと虐待の日々が続く少女・鞠(小南希良梨)。食べる物もなく、電気もガスも止められている家に置き去りにされた鞠のもとへ、犯罪を重ねる破綻者の男・金田(上西雄大)が空巣に入る。幼い頃に虐待を受けていた金田は、鞠の姿に自分を重ね、社会からは外れた方法で彼女を救おうと動き出す。そして、鞠の母である凜(古川藍)の恋人から鞠が虐待を受けていることを知る。虐待されつつも母親を愛する鞠。鞠が虐待されていると確信した担任教師は、児童相談所職員を連れてやって来るが、鞠は母の元を離れようとせず、保護することができずにいた。金田は鞠を救うため虐待をする凜の恋人を殺してしまう。凜に力ずくで、母親にさせようとする金田。しかし、凜もまた、虐待の過去を持ち、子供の愛し方が分からないでいた。そんな3人が不器用ながらも共に暮らし、「家族」の暖かさを感じ本物の「家族」へと近づいていく・・・。
母親との確執で学業に身が入らないマギー。今は恋人のジェイと一緒のバンド活動が心の支えになっていた。ある日、マギー宛にサムという人物から手紙が届く。差出人に心当たりがない手紙を訝しみながらも読んでみると、中にはマギーを褒め称える言葉が綴られていた。手紙に感動したマギーは差出人を探すことを始め、それが老人ホームに住む年老いた男性スタンリーであることを突き止める。知らない人に手紙を書くことが得意だと話す彼に誘われ、マギーは見知らぬ街の人たちに祝福のメッセージカードを渡す行為につき添う。スタンリーと過ごすことで次第と心に平穏を取り戻したマギーだったが、それまでの不実な行いの反動が降りかかってきてしまう。
最愛の妻を亡くしたばかりのトム・ハーパー(ティモシー・スポ―ル)はローカルバスのフリーパスを利用してイギリス縦断の壮大な旅に出ることを決意する。目指すは愛する妻と出会い、二人の人生が始まった場所―。行く先々で様々な人と出会い、トラブルに巻き込まれながらも、妻と交わしたある“約束”を胸に時間・年齢・運命に抗い旅を続けるトムは、まさに勇敢なヒーローだ。愛妻との思い出と自身の“過去”ばかりを見つめていたトムが、旅を通して見つけたものとは・・・?
女手ひとつ、三十年も続く惣菜店と二人の子供を懸命に守ってきた母・エラン。ここの惣菜は「薬のような料理」と近所でも有名で、ガン患者やアトピー患者もわざわざ買いに出掛けてくるほどだ。「この頃わたしも忘れっぽくなっちゃって」と言いながらも、テキパキと店を仕切る姿が頼もしい。しかし息子のギュヒョンはというと、万年非常勤講師で生活能力もなく、二人の子供を持ちながらも妻に頼りきりの生活だ。この日も大学仲間と酒を酌み交わし、教授の席の斡旋話しを聞いてご機嫌に。母の絶品トンチミククスを振る舞うと、深夜に仲間を連れ突然実家に転がり込んでしまう。他人の為なら苦労は厭わない母は、嫌な顔ひとつせず料理を振る舞うも、妻子の待つ家にも帰らず実家で眠りこけてしまうダメ息子の顔を見ては「何をしているんだか…」と呆れてものが言えない。亡くなった自分勝手な旦那の影を息子に見て、つい小言ばかり言ってしまう毎日。翌朝、やっと家に帰ったギュヒョンは二日酔いで伏せたまま。仕事で家を出なくてはならない妻は、子供の面倒を夫に任せることが出来ず、仕方なくお義母さんの惣菜店に子供を連れて出て行った。とはいえ、エランも店での仕事があるのだが…。「全ては生活能力のないギュヒョンのせい」と捨て台詞を吐いて出ていってしまう義理の娘。かたやギュヒョンは「教授の座に就くには五千万ウォンが必要」と大学側から告げられ、世間知らず故にあっけにとられてしまう。五千万ウォン、そんなお金がどこに…。仕事をしながら孫の面倒を見ていたエランはというと、家の中で躓いて足を痛めてしまった。「どうしても週末にチュンチョンに行きたいから車を出してほしい」。ギュヒョンに頼む母だが、一体なぜチュンチョンに行くのか、それに怪我をしている今なぜ?問うても答えぬ母の頑なな態度がどうにもわからない。母には秘密があるのだ。そんな中、調味料の分量を忘れたり、仕入れ業者と支払いについて揉めたり、靴の万引きで警察に突き出されたりと、エランに予想もしなかった認知症の症状が現れはじめ、子供たちの荷物にだけはなりたくないと薄れていく記憶の端を掴もうとするのだが…。心配になったギュヒョンは、母を認知症検査に連れていくのだったが「あなたたちの荷物にはならないし、もし病気にでもなったら勝手に施設でも行くから、わたしには何も望まないでほしい」と激しい口論に。病院では「加齢によるただの物忘れ」と言ってもらった母だったが、実際は既に大きく進行している認知症なのだった…。その後も突然家を飛び出し、またも警察のお世話に。しかし、よくわからないのが「スンヒョン!水に近づいちゃダメ!」と見知らぬ子に抱き着き取り乱していたというのだ。家族の誰もが聞いたことのない名前だ。ついに自分が認知症であることを理解したエランは、自ら施設に入る決心をする。ギュヒョンは実家でもある店舗を売りに出し、その金で斡旋手数料の五千万ウォンの支払いや、母の施設入所金に充てる算段だったが…。家の片付けをしていると一冊のノートが。そこには息子や孫に宛てた自家製レシピと、家族への想いが切々と綴られているのだった…。
世界は悲しいけれど、幸福な1日はある。15歳のビリーと11歳のニコ、その家族の物語。普段は優しいが酒を飲むと人が変わる父アダム。家を出て行った母親イヴ。頼る大人がいないビリーとニコの姉弟。ある日出会った少年マリクとともに、彼らは逃走と冒険の旅に出る!世界はとても悲しい。でも、幸福な1日はある。その1日がずっと長く続きますように。すべての大人に子供時代のきらめきを思い起こさせ、ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門で最優秀作品賞を受賞した。
東京で100年続く老舗和菓子屋「きしだ」は、五人兄弟の三男・岸田龍太郎が跡を継いでいた。コロナ禍で売上も落ちたが、龍太郎の発案である新商品の開発と広告宣伝が好調で何とか持ち直していた。そんな矢先、父・春彦が倒れ家族はパニックに。そして、せっかく就職し社会人デビューできた五男・剛だったが会社を勝手に退職し、ダンサーの夢を諦めきれず斎藤が主宰するスタジオに通い出す。剛の勝手な行動に激怒した母・優子は剛を勘当するのだが・・・。そんな中、龍太郎の同級生で大手百貨店に勤務する只野から「きしだ」を百貨店に出店しないかと持ち掛けられる。
ミュージシャンとしての成功を夢見るカイルには、元恋人ロリとの間に幼い娘ティーガンがいた。しかしロリの妊娠当時、まだ16歳だった二人は怒り心頭のロリの父ビルによって離れ離れの生活を強いられてしまう。月日は経ち、ロリが病気で亡くなったことで、遺されたティーガンの親権を巡りカイルはビルと争っていた。父親として実績のないカイルに対し、健康が不安視されているビルは互いにティーガンの親権を得る決め手がないまま泥沼の様相を呈していた。裁判で争う姿勢を見せるビルに戸惑うカイルは、ミュージシャン仲間の後押しや勤務先の音楽スタジオのオーナーからの勧めもあり、親権を諦めてロサンゼルス行きを決意するのだが…。
ある家族の、愛と運命の物語 一人息子を亡くし、代々続く家系が途絶える危機に頭を痛めている辰也とその母ハル。息子を失い妻が出て行ってしまった辰也に対し望まぬ相手との結婚を迫るハル。そして娘の由子に婿養子をとり、跡を継いでほしいという思いを秘める辰也。名家の跡継ぎを巡り家族の中が緊迫し、繋がりが崩れだしていくが…。
“自分は腕利きのギタリスト”と豪語する、傲慢なミュージシャンのテイラー。ある夜、バーでの演奏を音楽評論家のケイトリンに酷評されたテイラーは、半年後にはほとんどの仕事を失ってしまう。だが彼女のその酷評の真意は、ドリューとかつてバンドを組んでいたロブによる逆恨みから高額で依頼されたものだった。そうとは知らないテイラーはある日、エージェントのロイからイメージ回復のために雇ったコンサルタントを紹介される。それがあのケイトリンだった。最初は彼女を徹底的に拒否していたテイラーだったが、やがて渋々ながらもケイトリンに従い始める。
死去した父を埋葬した日。17年前に生き別れた兄アレクシスが、弟ジョナサンの前に現れた。当時6歳だったジョナサンは、ある日を境に父とLAに移り住み、母と兄は自分と父を捨てたと聞かされていた。幼い頃から酒乱の父に虐待され、荒れた大人になったジョナサン。そんな彼の前に、父の死亡を知った兄が訪ねに来たのだった。わだかまりを解きたい兄が、重い口を開き語った当時の真相。それは、酒に酔った父が口論の末、はずみで母を殺し、兄がその一部始終を目撃していた悲劇の出来事だった。にわかにその言葉を信じられないジョナサンだったが、元恋人のもとにあった危ないカネを盗んだことで、兄の家に転がり込むことに。そうとは知らない兄は自分を頼ってきたジョナサンを歓迎するのだが…。
「サムライゾンビフラジャイル」深夜、ゾンビたちの襲撃を受けて気絶していたが、侍の格好をしたゾンビに助けられた赤井葵。しばらくして葵が見たことのない部屋で目を覚ますと、侍ゾンビの同居人で名探偵を自称する老人が現れ、葵がゾンビに襲われた原因を究明しようと言う。葵、侍ゾンビの上下左右衛門之介、老人探偵・横井昭吉は、葵がゾンビに襲われた謎を探るが……。「マンダンケ」漫画家を夢見てドイツから日本にやってきたエレナ。有名漫画家の新人アシスタントとして奮闘するも毎日が空回り。ある日、同じアシスタントの美由紀と漫画対決をすることになるのだが…。「じぞう」古びた一軒家を掃除するお爺さん。山道の向こう側で、田舎の風景を平然と見守る地蔵の像。ある日、女の子が急に現れる。地蔵のお供え物を食べる女の子を止めようするお爺さんは、とんでもない真実を知る。「犬が伝えたかったこと」亡き妻がかつて歩いた道をイヌと歩きながら妻の思いにふれる男を描くヒューマンドラマ
福岡で急成長しているベンチャー企業、アイセンス。だが、ある日、社長の北村創次の強引なやり方についていけなくなった社員たちが一同に退職。競合となるGIファクトリーを設立する。1年後、GIファクトリーにより案件をいくつも奪われ、アイセンスは危機的状況に。北村は社運を賭け、会社初となる新卒採用に乗り出す。そのプロジェクト・リーダーに大抜擢されたのは、大学時代に学んだ社会心理学を活かし、高い営業成績をあげている若手社員の川島美沙だった。会社の立て直しを目指し、新米採用リーダー・川島と社長・北村の挑戦が始まる。
天才的な技能を駆使し、古い家電からロボットまで修理を請け負う工房で働く16歳の倫太郎。ある日、ひとり暮らしの老婦人からAIBOの修正依頼が舞い込む。時を同じくして、倫太郎は発声障害のある14歳の少女すずめと出会う。すぐに仲良くなったふたりは、依頼品のAIBOと共に20年ぶりに復活した榛名湖のダイダラ祭りへと向かう。湖には「甦りの伝説」があり、願いが叶うと亡くなった人が甦るという。その帰り道、AIBOがとある録画映像を映し出したことで、倫太郎も知らなかった過去が明らかとなっていく―――。
高校でバスケットボールチームのコーチを務めるポールは、メンバーの生徒カートから、父親との関係に悩んでいると相談を受ける。話を聞いたポールは祈ることを勧め、カートと一緒に祈りを捧げた。しかし、無神論者のカートの父親は、ポールの行為を“強引に宗教を強要した憲法違反”だと校長に訴え、結果、ポールはひと言の弁解も許されずに解雇されてしまう。突然、職と自身の居場所を失い、激しく落ち込むポールを心配したチームのメンバーらは、ポールの家を訪れ、学校と戦うべきだと彼の闘志を焚きつける。メンバーの言葉に奮起したポールは、バスケの勝敗予想が縁で知り合ったブラウン弁護士のもとへと向かう。
4年前に母親を亡くして以来、その悲しみから立ち直れず、自暴自棄になっている少女アリー。微罪で逮捕された彼女は、18歳になっていることから成人として裁かれるも、判事の温情で刑務所ではなく、150時間の社会奉仕を命じられる。そして、老人ホームでの仕事に就くことになるも全く反省の色を見せず、その態度は褒められたものではなかった。そんな最中、アリーは入居者で世話をする予定だったフォスター夫人を怒らせてしまう。その後も渋々ながら仕事をこなす彼女だったが、ホームのお楽しみ会の司会を任された際、フォスター夫人が急に倒れてしまったことから、少しずつ夫人に寄り添っていくのだが…。
2011年。東日本大震災で未曽有の被害を受けたたくさんの人たち。その中で、被災した宮城県から栃木県鹿沼市に引っ越して来た母娘がいた。鹿沼でほうき職人として伝統を守ってきた男は、家業だけでは生活が出来ないため副業として塾を経営している。男は宮城から鹿沼にやって来たその母子家庭の娘を支えてやろうと月謝を取らずに塾に通わせていた。高校受験を控えたその娘はしかし、心に負った震災の傷が癒えずに塾を休みがちになる。どうにかしてやりたいと思うが不器用な男は何もできない。さらに自分には実の娘がいて、娘としては他人の娘にばかり優しくする父が面白くない。見かねた妻がたしなめるが男はわかっていない。やりきれない心と心がすれ違い交わりそうで交わらない。息苦しい暮らしの中で娘たちは何かを見つけるのか――
順調とは言えない毎日、幼い頃から抱く父への不満、心に燻る微かな想い…生まれ育った町に帰り、未来に向かって走りだした先でみつけた“大切なもの”とは―。大学進学を機に上京し役者を目指す大河(森崎ウィン)は、ある日突然、地元で暮らす幼馴染の美帆(深川麻衣)から父(西村まさ彦)の急死を知らされる。父はラリーで数々の栄誉に輝いたメカニックで、今は豊田市の外れで「北村ワークス」を営んでいた。しかし、大河は幼い頃死別した母を想い、家庭を顧みなかった父を今も許せておらず、釈然としない思いのまま久しぶりに故郷へ帰る…。実家ではエリート銀行員の兄(佐藤隆太)が、優秀なメカニックの父なしに経営存続は難しいと考え、「北村ワークス」を畳む決断をする。一方、大河は実家で兄と遺品整理する中で父の知らなかった過去に初めて触れる。さらにシングルマザーとして奮闘する美帆や、父が若き日にともにラリーをめざした親友・宮本武蔵(竹内力)、路頭に迷う従業員(田中俊介、小林きな子、有福正志)たちと向き合ううちに、父の残した本当の思いに気づき、自分自身と仲間たちの再起をかけてラリーにチャレンジしようと決意する。しかし、素人の大河、頼りない仲間たちとの挑戦には、予想もしていなかった困難が待ち受けていた――。
ハンセン家はジェイソンとヘザー夫妻、娘の長女ケネディと次女アンナ、末っ子の長男ボーの5人家族。チアリーディングと車の運転に憧れを持つケネディは、幼少期に車を動かしたこともあるいたずらっ子だったが、他人への思いやりが強く、感受性豊かにすくすくと育っていた。ある日、ケネディの目に原因不明の大きな外傷ができる。何軒もの専門医を回った結果、治療法がない難病・バッテン病だと判明。高校に進学したケネディは、視力の低下やけいれん発作などで落ち込む日々もあったが、家族の愛を受けながら天真爛漫な性格は健在だった。そして家族とアメフト部の試合観戦に訪れたケネディは、ほぼ視力がない中でも元気に応援する姿がコーチの目に留まり、夢だったチアリーディング部に勧誘される。
ニューヨークのレストランでシェフを務めるキャロライン。順風満帆にここまで来たが、最近、料理評論家に酷評され、ナーバスになっていた。そんな時、オーストラリアの亡き大伯母ドリーンのカフェを引き継ぎ、2号店にしないかとの話が持ち込まれる。気分転換も兼ねて現地に向かったキャロラインは、カフェ近くのコテージに滞在。感じのいいオーナーでカフェのシェフとして働くサイモンは、大伯母のメニューを大切にして店を守っていた。だが、思い出は大切と理解しつつも、店を引き継ぐ気のないキャロラインは売却話を進めてしまう。その前に店舗を修理しなくてはならなくなった彼女は修理をサイモンに頼む代わりに、カフェの厨房に立つのだが…。
1996年、関東の郊外、埼玉県岩槻市。暴力団「青葉会」が支配する大宮周辺では巨大暴走族が蔓延り、日々若者の抗争が絶えなかった。そこで一躍名を上げていたのが、県下一の勢力を誇る暴走族「桜神會」(おうじんかい)の吉田正樹(奥野壮)だ。しかし、その活躍を面白く思わない青葉会と、その傘下に入った暴走族「魅死巌」(みしがん)の企みにより正樹は少年刑務所に送られてしまう。少年刑務所での酷い仕打ちに抵抗する正樹だったが、娑婆に残った桜神會のメンバーが次々と青葉会に買収され、妻や娘も不当なゆすりに遭っていることを知る。正樹は青葉会や魅死巌への復讐を誓い、一刻も早く、この灰色の壁を出るべく、まずは模範囚になることから始めるのだった。いま、ある男の人生を賭けたリベンジが静かに始まった―。
かつてシンガーソングライターとして活躍していたジェシカ。今は音楽を諦め、心臓病を抱える父親の金物店を手助けしていた。久しぶりにLAの音楽業界で働く親友ボニーのもとに遊びに行く予定だったジェシカだったが、自分の代わりに店を見てくれるはずの弟にドタキャンされ、結局は残るハメに。そんな彼女が父親の昔馴じみのチェンバース牧師に依頼され、教会の聖歌隊を指導することに。聖歌隊は教会の再起をかけた100周年記念式典で歌を披露するはずだったが、指導者が本番の3週間前に逃走。そもそも彼らにはきちんとした指導もされていなかった。聖歌隊は古臭い定番曲すら歌えず、執事はジェシカの失敗を願うなど、さんざんな初日となるのだが…。
2年前に母親を亡くし、里親先の養母に虐待を受けたことで行き場を失った9歳のタルサ。福祉士のジェイリーンが彼女の預け先に困っていると、タルサは聖書の間に挟んでいた写真の男を父親だと言い張った。突然、父親と言われたトミーは強引なタルサに押し切られ、DNA検査の結果が判明するまで彼女を預かることに。修理工場を営むトミーの家は乱雑で生活も荒れていたが、タルサはトミーが寝ている隙にタバコと酒を処分、福祉局の面談に間に合うようにとせっせと掃除をしていく。自分の生活にどんどん入り込むタルサに振り回されながらも、トミーは利発で母親のような彼女との暮らしがまんざらでもなくなっていた。だが、トミーの心には、誰にも言えぬ深い傷があって…。
交通事故で両親を失い、いきなり一家の主となったヨンジュ(キム・ヒャンギ)は自らの学業を放棄しても弟ヨンイン(タン・ジュンサン)の面倒だけはみようと決意する。しかし、ヨンインはそんな姉の思いをよそに、非行に走り問題を起こしてしまう。示談金を用意しなければヨンインが少年院送りになるという状況に直面したヨンジュは、両親の事故の加害者であるサンムン(ユン・ジェミョン)を訪ねるが…。
30歳を目前にした功一は、東京での仕事を捨て、函館の空き家になった実家で暮らし始める。何も告げず東京に残してきた愛人に電話をすると、女は一人の若い女性との出会いを予言する。ある一夜、功一は場末の裏通りで亡き父に似た流しのアコーディオン弾きとすれ違い、昔馴染みのバーで働き始めたユミコを知る。そして二人は互いの過去や孤独を語りあい、次第に思いを深め合っていく。ユミコと一緒に暮し始めたある夜、静まりかえった部屋で功一は死んだ父と出会う。功一はユミコとの将来を伝えるが父は何も答えてくれない…。
内モンゴルのフルンボイル草原に暮らす一組の夫婦。夫のチョクトは都会での生活を望んでいるが、妻のサロールは今の暮らしに満足している。どこまでも続く大地、空を流れる白い雲。羊は群れをなし、馬が草原を駆けぬける。しかし、自由なはずの草原の暮らしにも変化が訪れ、徐々に二人の気持ちがすれ違いはじめる。そして、ある冬の夜、二人は大きな喪失を経験する。その日を境に、サロールと草原で生きる覚悟を決めたチョクトだったが…。
神奈川の山間の町・下村。ひょうきんな父と、優しく聡明な母の愛情を一身にうけ育ってきた大塚あやめは、高校卒業後は東京の専門学校に進学することを決めている。そんなある日、18年前から絶縁状態だった姉・すみれが帰ってくる。あやめと同い年の娘・茉祐子をつれて。自分の知らない家族の姿に戸惑い、受け入れられないあやめ。しかしすみれの過去の想いを知り、本当の「家族」の意味に気づいていく…。故郷からの旅立ちを前に葛藤し、時に真正面からぶつかっていく少女の成長、そして家族や故郷の人々の深い愛情が胸に迫る。
ベトナムで日本語教師として働く日本人女性・小松みゆき氏が認知症の母との暮らしをつづった「越後のBaちゃんベトナムへ行く」を、フィクションを交えながら松坂慶子主演で映画化した人間ドラマ。日本で離婚した後に憧れの地ベトナムへ移住し、日本語教師として働いているみさおは、認知症が進行しはじめた母を義兄が施設に預けようとしていることを知り、母をベトナムに連れて来ることを決意する。母は慣れない土地での生活に戸惑いながらも、ベトナムの人々の温かさに触れるうちに少しずつ笑顔を取り戻していく。
夏の終わり、父のルイジと母のマリアと三人で休暇を過ごしたダフネ。しかし、楽しいバカンスが一転、帰り支度の最中に突然マリアが倒れてしまう。すぐに病院に運ばれるが治療の甲斐なく、帰らぬ人に……。あまりに唐突すぎる母の死に、ダフネは泣き叫び、感情を露にする。ルイジはそんな彼女を心配し、必死に落ち着かせようとするが、ダフネは辛く当たってしまう。マリアの葬儀が終わり、普段の生活へと戻る二人。ダフネは、元来の明るさと、勤務先のスーパーマーケットの同僚や友人の支えによって、少しずつ日常を取り戻していく。一方、気丈にふるまっているようにみえたルイジは、喪失感と不安で押し潰されそうになっていた。一家の精神的支柱であったマリアがいなくなってしまった今、ダフネと二人だけで、どう生活していけばいいのか。そんな父の異変に気付いたダフネはある提案をする。それは、母の故郷コルニオーロへ歩いて向かう、ことだった……。
軍事法廷では、全米が注目する裁判が開かれていた。アメリカ政府の建物を爆破し、多くの死傷者を出した罪を問われている被告人の名女・ジャンヌ。神の声を聞いて行動したと主張したことで、キリスト教信者から“オクラホマの乙女”と呼ばれる女だった。マスコミは遺族のつらい心情を書き立て、極刑を望む論調を繰り返し報道するもものの、ある者は彼女を聖女だと言い敬い、ある者はテロリストだと言い憎みを募らせる。ジャンヌの扱いに苦慮した軍の上層部は、カウンセラーによる懐柔や処女検査などで精神と肉体に揺さぶりをかけるが、彼女の意見が覆ることはなかった。そして遂に業を煮やした軍上層部は、復活祭の日もって判決を下すことを決める。
葬儀屋を営みながらそこを自宅としても使っているベルナルドと妻のエステラ、そしてベルナルドの連れ子であるイリーナ。表向き、うまくいっているように見えるこの家族は、それぞれお互いがお互いに不満を抱えていた。そしてもうひとつ、この家族には悩みがあった。それは葬儀場で起こる不可解な恐怖現象の数々。ある日、娘イリーナはついに我慢することができず祖母の家に逃げ込んでしまう。そしてその日を境に、不可解な現象はさらに頻度を増していく。その原因を探るため、霊能力者を自宅に呼ぶ妻エステラ。そこで彼女は驚くべき事実を知ることとなる。なぜこの家族が狙われるのか…。家族に迫る恐怖の正体とは…。そして訪れる激しくも悲しい結末とは…。そこには、ある人物が企てた残酷な計画が関係していた。単なるホラーの枠には収まらない人間ドラマ、美しいカメラワーク、そして強烈な音楽。新進気鋭の監督が撮る「葬儀屋の秘密」が、ホラーの新しい扉を開いていく。
大学に入学した柴原は、伊藤、橘、永井という3人の男子生徒と体育館で出会い、友人になる。学校では一緒にいる4人だが、それ以外の関わりはなく、普段何をしているかはお互いに知らない。生活のため続けるバイト、怪しげな先輩を介した怪しげな仕事、誰にも言えない心の悩み。知ろうとする度に、深まっていく溝。学生生活の終わりに、彼らを待ち受けているものとはー。
ある日、誠(安楽涼)の兄が犯罪を犯した。それを苦にした父は自殺し、誠は母親に助けを求めたが、母は助けてはくれなかった。誠は家を飛び出し、自分を傷つけてくれるものを探した。そして、一t人の浮浪者に出会う。彼との出会いをきっかけに、誠の生と向き合う音が静かに響き始める。
考古学者の父を亡くした6歳のサリー。南米マヤ・インディオの言い伝え、“人は死ぬと月へ行き、選ばれた特別な子と話をする”という伝説を信じ、月からのメッセージを待つために、サリーは口を噤み神秘的な沈黙の世界に閉じこもってしまう。次第におかしな行動を繰り返すサリーを心配した母親ルースは、精神科医ビアランダーに診せるも治療は功を奏さず、ルースとも意見が対立する。そんなある日、ルースはサリーが建てた不思議な“カードの塔”を発見する。
沙里が11歳の時に両親が離婚し、母は大好きな弟を連れて出ていった。3年後、だらしのない父親のもとで暮らす沙里は、部費すら払えないギリギリの生活の中で、陸上部エースながらも傍若無人に過ごしていた。そんなある日、沙里はスーパーで弟と再会するが、その傍にいたのは沙里の母と、沙里とは犬猿の仲の陸上部部長・雪菜だった。
若者が都会に出て行き、活気を失った地方の町に、奇妙なヘルメットを持った神崎が現れた。ヘルメットの力で町は活気づき、神崎は町長から町にとどまって活性化するよう依頼される。ただ神崎には謎めいた過去があり、彼が町に来た本当の理由を知る者は誰もいなかった。
愛する息子ウリのために人生を捧げてきた父アハロンは、田舎町で2人だけの世界を楽しんできた。しかし、別居中の妻タマラは自閉症スペクトラムを抱える息子の将来を心配し、全寮制の支援施設への入所を決める。定収入のないアハロンは養育不適合と判断され、裁判所の決定に従うしかなかった。入所の日、ウリは大好きな父との別れにパニックを起こしてしまう。アハロンは決意した。「息子は自分が守る―」こうして2人の無謀な逃避行が始まった。
アメリカ・ニューヨーク。生まれた時から知らず知らずのうちにツキに恵まれていた27歳のフランク。ある日、質店で小切手を換金した際に、店主から「何か買え」と言われたフランクは、興味がなかった1ドルの宝くじを1枚購入。するとその後、なんと賞金額620万ドルの宝くじの最終候補50人に選ばれる。一方、フランクの父親はギャンブルに浸り金をスッてばかり。どうやらギャングに1万ドルもの借金をしていることが判明し、フランクは最終候補者になった夜、ある一大決心をする。
都会で暮らす画家のサラは、自作の絵を批評家に、“技術的には優れていても魂がない”と酷評され、さらには会場に来ていた彼とも衝突し、別れを切り出されてしまう。落ち込んだサラは母が一人で暮らす家へと立ち寄った。すると、思い出のある祖母の家の周辺一帯にショッピングモール建設計画があることを知り、売却を阻止するべく、サラは母を連れて郊外の故郷へ。早速、市議会議員で弁護士のロジャーに相談したところ、解体予定の教会が国の文化財に指定されれば、建設計画を阻止できると教えられる。そんな中、サラは母の昔の恋人ラリーと出会う。
NY在住キャリアウーマンのテリーと、生まれ育った地元で仲間と農場を共同経営している妹のマンディ。二人の両親は温室で栽培した生花店を営んでいたが、実態の経営は火の車だった。だが愛する家族のため、父はその事実を隠していた。そんな父が復活祭の日に突然倒れ、亡き人に。突如、会社を解雇されたテリーは再就職のため奔走していたが、帰郷して家業の生花店の立て直しに動き始め、マンディの協力も仰ぐ。だが、普段は自分の都合ばかりを優先する姉のことが面白くないマンディは何かと対立。その上、生花店を手伝うサムとテリーをくっつけようとする母を見て、マンディはついに不満を爆発させてしまう。
中年男パヴカは気難しい父ヴァシルと不仲だ。母は父へ「大事な話がある」とだけ電話で告げたのち亡くなった。父は母の最期のメッセージを知ろうと、霊能者の助言により森で一夜を過ごし、行方不明になる。パヴカは暴走する父を追いかけながら、家に残した妊娠中の妻が食べたがっている「マルメロのジャム」を探し回るが手に入らず、盗みを企てる。愛に突き動かされ奔走する親子のおかしくも愛おしいブルガリア発ヒューマンドラマの傑作。
単線列車の走る長閑な田舎。50歳独身のタカシには、夢も仕事も家もない。認知症の叔父の介護を条件に、本家に居候させてもらっている身だ。叔父が亡くなり、その息子のミツアキが帰ってくる。幼馴染のショウも交え、再会を果たす旧友三人。叔父の釣り堀を営みながら、楽しく過ぎていくタカシたちの生活。そんな頃、東京からある一家が引っ越してくる。田舎でのナチュラルライフに憧れ、古民家カフェ開業を夢見る一家。彼らはタカシの住む美しい茅葺の本家に目を付ける。タカシたちの平穏な日常は、徐々に崩れ始めていく。
ジョシュはヒッチハイクを繰り返しながら、離れて暮らす姉クリスタルを訪ねる。突然の来訪に驚きながらも、快くもてなすクリスタルと娘のパール。しかし夫のハービーだけは、薄汚れた格好で訪ねてきたジョシュに顔をしかめてしまう。弟が何か問題を抱えているのではないかと心配するクリスタルは、再三ジョシュを問いただすものの、その話題に触れるとはぐらかす弟に困惑していた。一方、起業したもののうまく経営を回せていない状況や、自らのテリトリーに現れた“乱入者=ジョシュ”を受け入れることができないハービーは、定期的に参加しているコミュニティーミーティングで、家族には言えない心情を吐露することで平静を保とうとしていた。
バーで用心棒をしているダンは、月額3000ドルの薬を購入してきた22年目のHIV陽性患者。これまで医療支援プランのお陰で何とかやってこられたが、母から受け取った100ドルの小切手をうっかり貯金したことで低所得者の対象から外され、保険の補助を失ってしまった。ダンは高額の薬をこれまで通り受け取るため、あの手この手を尽くすもなかなか結果を出すことができないでいた。一方、世話になっているバーのオーナー夫妻が些細なケンカから別居に発展し、心配したダンとルームメイトのポーラは彼らのために尽力するのだが、その頃からダンは体に異変を感じ始め…。
クルスはサンフランシスコで朗読会や講師などで生計を立てて暮らす、サンタフェ出身の詩人。彼の言葉は文学的で、生徒や同僚からも一目置かれていた。美しい画家の恋人と過ごすプライベートも充実し、豊かではないが満足のいく生活を送っていた。ところがある日、弟の妻から電話がかかり、実父が随分前からすい臓がんを患っていたことを聞く。動揺したクルスは仕事を整理し、残された時間を父と過ごすべく、3ぶりに故郷へと戻った。しかし、故郷を捨てたように出て行ったクルスを歓迎するわけでもない父、批判的な弟、寄ってくる酒と麻薬と暴力に身を置く昔の知人たちと、クルスはすぐに帰郷を後悔するのだが、父の体調は悪化の一途を辿り…。
2018年夏、第100回記念大会を迎えた高校野球選手権。大会歌は「栄冠は君に輝く」の作詞は、加賀大介(石川県根上町出身)でした。大介は1914年に中村義雄として、農家に生まれました。16歳の時、裸足で野球をしていて、右足指先をけが。治療を怠ったことで、右ひざから切断することになる。絶望の淵に落ちた義雄は、やがて文芸の道を目指し、”投稿生活”を始めたのです。「加賀野短歌会」を主宰し、昭和20年太平洋戦争が終わり、戦後民主主義のなか、演劇活動を始める。そのころ、運命の女性が登場します。それは高橋道子で、加賀野短歌会に参加。昭和23年6月、学制変更により第30回高等学校野球選手権大会に因み、大会歌の作詞が公募された。5,252編の中から選ばれたのは、加賀大介(のちに改名)の書いた「栄冠は君に輝く」だった。小説家を目指した大介は、志半ばの昭和48年、がんのために死去。この映画は70年間歌い継がれた「栄冠は君に輝く」の誕生秘話と大介と家族の物語です。