ロンドン在住のオスカー・コリンズは堅物で独身、初老の科学者。そんな彼が住むアパートの隣に、美しいモデルの娘ペニー・レーンが引っ越してきた。ある夜、偶然にできた壁の穴からペニーのセクシーな姿を見たオスカーは瞬時に魅了され、研究よりもペニーを覗き見ることが日常となった。山積みの資料を放り捨て壁を剥がし、あらゆる箇所に穴を開けてひたすらペニーを追いかけるオスカーは幻想の世界で彼女の恋人となっていた...
同じ日に精神病院に送られた25歳のスミョンとスンミン。スミョンは19歳の時に母が自殺したショックで精神を病み入院。一方、スンミンは世界的なパラグライダーの選手だったが、家族との遺産争いに巻き込まれ強制的に入院させられた。異なる背景を持つ二人の青年が出会い、次第に友情を育んでいく。やがて2人は病院からの脱出を企てて、心の自由を求めて奔走する。果たして彼らが自由になる日は訪れるのか・・・
ある映画の失敗で芸能界を去ったトップスターのヨレは、現実から抜け出そうと南の島へ。その島で運命のように出会った韓国系富豪のジョナサンと恋に落ち、電撃結婚。新たな人生を夢みるヨレであったが、彼は支配欲の強いモラハラ夫だった。年月が過ぎ夫の仕事でソウルに戻ったヨレは芸能界復帰を目指すが、夫の妨害で夢は叶わない。失意に暮れるヨレは、向かいの家に住む熱狂的ファンの青年ボムと出会い、奇妙な共犯関係が始まる…。
20世紀初頭のローマ。教育者マリア・モンテッソーリは、娘の障がいを隠すため逃亡した高級娼婦リリと出会う。マリアの教育法により、リリは娘の意志と才能に気づき、母として変化。共鳴したリリは、男性社会で闘うマリアの夢に力を貸し、互いの人生を動かしていく。
負け続きの弁護士アヴリルは、絶望的な状況にある犬コスモスの弁護を引き受ける。勝ち目のない裁判に挑む彼女の姿を描く、実話に基づいた法廷コメディ。人と動物の関係に鋭く迫る感動作。
1908年、咸鏡北道(ハムギョンブクト)シナ山で、アン・ジュングン(ヒョンビン)率いる大韓義軍は劣勢にもかかわらず勇敢に戦い、日本軍に勝利を収める。万国公法に従って戦争捕虜たちを解放すると主張するアン・ジュングンに対し、イ・チャンソプ(イ・ドンウク)は激しく反論。結局、自らの兵を率いてその場を去ってしまう。その後、逃した捕虜たちから情報を得た日本軍の急襲を受け、部下たちを失ってしまったアン・ジュングンは、なんとかロシア・クラスキノの隠れ家に帰り着く。しかし、彼を迎えた同志たちの視線は厳しかった。1909年10月、日本の政治家である伊藤博文(リリー・フランキー)が大連からハルビンに向かうとの情報を得たアン・ジュングン。祖国の独立を踏みにじる「年老いた狼」を抹殺することこそが、亡くなった同志たちのために自分ができることだと確信した彼は、ウ・ドクスン(パク・ジョンミン)、キム・サンヒョン(チョ・ウジン)とともに大連行きの列車に乗るが、日本軍に察知されてしまう――
ワケあり荷物を届ける特殊配送会社「特送(ルビ:とくそう)」。天才的なドライビング・テクニックを持つウナがある日引き受けた依頼。それは海外ヘの逃亡を図る賭博ブローカーと、その息子ソウォンを港まで運ぶ(ルビ:にがす)こと。しかし、思わぬアクシデントにより依頼人不在のまま、ソウォンと300億ウォンが入った貸金庫の鍵を抱えて追われる羽目に。貸金庫の鍵を狙う悪徳警官(ルビ:ヤクザ)、冷酷非情(ルビ:サイコパス)な殺し屋、さらには「脱北」の過去を持つウナを秘密裏に調査する国家情報院までをも巻き込んだ、命がけの追走劇(ルビ:カーチェイス)が始まる――。
速川 唯は、遅刻・忘れ物・居眠りの常習犯で、恋愛にもオシャレにも関心がないぐうたら女子高生。なんの目標もなくなんとなく過ごしていたある日、弟の尊がつくったタイムマシンをうっかり起動させてしまい、戦国の世へ…!?
「髪を洗ってやるよ」。それは、男と女でいられる最後の夜のことだった。1966年、講演旅行をきっかけに出会った長内みはると白木篤郎は、それぞれに妻子やパートナーがありながら男女の仲となる。もうすぐ第二子が誕生するという時にもみはるの元へ通う篤郎だが、自宅では幼い娘を可愛がり、妻・笙子の手料理を絶賛する。奔放で嘘つきな篤郎にのめり込むみはる、全てを承知しながらも心乱すことのない笙子。緊張をはらむ共犯とも連帯ともいうべき3人の関係性が生まれる中、みはるが突然、篤郎に告げた。「わたし、出家しようと思うの」。
24歳のイネスは、これといった生きる目的も未来への展望もなく、毎日が憂鬱でしょうがないデンマーク人女性。そんなイネスが恋人ルーカスの出張に同行して訪れたノルウェーで、マリアという日仏ハーフの美しい女性とめぐり合う。ふたりの容姿はとても似ていたが、大阪からやってきたマリアはどこか謎めいていて、イネスにはない自信に満ちあふれていた。たちまちマリアに心酔したイネスは、雄大な自然のまっただ中で夢のような時間を過ごすが、不慮の事故でマリアが息を引き取ってしまう。ずっと「別の誰かになりたい」と願っていたイネスは、マリアの航空券とパスポートを携えて大阪へ旅立つ。そしてマリアの勤め先のナイトクラブ“MISS OSAKA”に雇われ、未知なる刺激的な人生を踏み出すのだが……。
地方のある高校で知り合ったイギョンとスイ。2人の運命的な出会いはグラウンドで始まる。運動場を歩いていたイギョンは、スイが蹴ったボールに当たって、うっかりメガネを壊してしまう。そんな偶然の出会いから、惹かれあうようになっていく2人。高校卒業後、彼女たちはソウルに移住し、イギョンは大学に進学し、スイは社会に出る。それぞれに異なる道を進み、新たな喜びが生まれるとともに、想像も出来なかった葛藤や、目をそらせない違いが生まれていく―。
ランニングマシーンで走りながらオンラインでセラピーを行う女性。疎遠になっていた実の妹から突然の電話。自分のトラウマが蘇る。
目を開けるとそこは病室。記憶を無くした女性が恐怖の映像に追われ必死で逃げようと試みる。
フードデリバリー配達員、シンガーソングライター、広告クリエイター、カメラマン……東京でもがく13人の若者たちの常を追った群像劇。「スパゲティコード」(解読困難なほど複雑に絡み合ったプログラミングコードの意)のようにこんがらがった彼らのドラマは、リアルタイムに更新され、解きほぐされ、やがて1本の線へと変化していく。倉悠貴、三浦透子、清水尋也、八木莉可子、土村芳、ゆりやんレトリィバァら多彩なキャストを通して映し出されるのは、まるで私たちの鏡像。誰かとつながりたくて、夢を諦められなくて、この街のどこかに居場所を探している――。エモーショナルな映像×リアルな心情が、共感を増幅。飾り立てた “キャラ”とは違う、本当の自分がここにいる。
銀行の差し押さえに遭い実家の農場を閉鎖したリサは、不本意ながらも町に進出した新興大手企業アグリテック社で働き始める。しかし、アグリテック社重役のダリアと従業員待遇についての話し合いでこじれてしまい解雇されてしまう。がんで闘病中の父親を抱え日々の支払いが嵩む状況のなかで、リサは生きていくためにダリアに謝罪して再びアグリテックで働き始める。一方、幼馴染みとの結婚を控えながらも仕事に勤しむダリアは、結婚して子どもを生み育てることが女性の幸せだと考える家族の価値観を押し付けられる憂鬱な毎日を過ごしていた。結婚しても仕事を続けたいという自分の気持ちを家族に伝えられず苦悩するダリアは、歌詞に心を込めて唄うリサの姿に次第に惹かれていく。
盲目の青年モハメド・アリはある夜、姉と一緒に歩いているところをチンピラたちに絡まれる。その時、アリが強烈なパンチを彼らにお見舞いした瞬間をボクシング・トレーナーのアカシュは見逃さなかった。彼は有望視していた弟子に見限られたばかりで、次の逸材を探す必要に迫られていた。インドに盲目のボクサーはいない。しかしウガンダやタイなどには性別を問わず視覚障害を持つボクサーが存在する。さらにはインドにもそういったハンデを背負いながらも活躍するアスリートがいることを知ったアカシュは、アリをボクシングに誘う。父は乗り気だったが母は猛反対。実は昨年、サッカー界がアリを誘ったが、まったく上手くいかなかった痛恨の過去があった。
貧しいながらも、兄のジェロと2人でごみ収集の仕事をして生計を立てていたアンゲ。兄は、アンゲを学校に通わせて貧困生活から抜け出させようと、コツコツと貯金をしていた。そんなある日、アンゲはゴミ捨て場で出会ったダリオと恋に落ちる。兄のジェロは、ダリオとの交際に反対。しかし、アンゲは兄の想いを知りながらも、ダリオと秘密の場所で逢瀬を重ねていた。そして、ついにアンゲの妊娠が発覚、絶望したアンゲはある行動に出るのだが…。
1980年5月、韓国・光州で民主化を求める市民が戒厳軍に武力弾圧され、甚大な犠牲者を出した「光州事件」。あれから26年の時が流れたある日、事件の被害者遺族である3人が、とある計画のために集められた。その顔ぶれは、母を亡くし、現在は射撃の韓国代表として活躍するミジン。姉を失った警察官のジョンヒョク。そして、父を失い、その悲しみから統合失調症を患った母を抱えるヤクザのジンベだ。彼らを招集し、計画の首謀者として姿を現したのは、なんと元戒厳軍であったキム・ガプセ。彼の、そして彼らのターゲットは、他ならぬ「あの人」こと、事件当時の前大統領だった。ガプセの秘書であるキム・ジュアンの指揮のもと、前大統領を警護する私服SPや警察官による厳重な警備を突破し、彼に近づくための綿密な作戦が練られ始める。26年間抱え続けてきたそれぞれの思いが、今、復讐という名の計画となって動き出そうとしていた―。
アシュトンはある使命のため2300年から2023年の過去へと命がけでやってきた。孤立無援の彼は目的のため、ネット上で謎の預言者として活動を開始。これから起こる出来事を次々と的中させる預言者に人々は注目、マスコミも騒ぎ始める。当初は単なる配信者と考えていた警察も、預言された犯罪が実際に発生したことで重い腰を上げる。ベテランのマルコム刑事と新人のウェスリー刑事のコンビが謎の預言者の正体を突き止めるべく捜査を開始、預言された出来事が起こっていた場所の近くでは侵入事件が起きており、そのすべてをオリンスキー上院議員が所有していたことを突き止める。そんな折、新たな預言が配信され近くに待機していた警察によってアシュトンは拘束されてしまう。
造園家のケイレブには愛する妻のセリーヌがいるが、新進気鋭のデザイナーのフィオナとも情事を楽しんでいた。しかし、フィオナから「セフレのような関係のままなら別れる」と言われたケイレブは、2ヵ月で妻と別れると約束し、セリーヌの出張中にラブラブなデートをして過ごしていた。その後、出張から戻ったセリーヌが、産婦人科検診で妊娠の可能性が低いと告げられて悲観に暮れるなか、ケイレブの浮気とフィオナの妊娠が発覚。家を出たケイレブはフィオナと暮らし始める。2人は出産に向けて幸せな日々を過ごすも、離婚調停中のセリーヌはケイレブへの執着と、夫を奪っただけでなく自身が叶わない子どもを授かったフィオナへの嫉妬や憎悪で、放火など過激な行動を起こす。
失った時間を、誰と生きる――日中国交正常化50周年に日中合作で描かれた、心の再生の物語。作家・唐大道は、一人息子を若くして亡くしてしまい悲しみに暮れる中、息子と瓜二つの顔をした青年と出会う。彼は死者と交流できるのだという。
今は亡き母の姿が映る「筐(はこ)」を通して、死後も母と繋がっていた少女。ところが、ある時父が新しい恋人を家に連れてきたことで、一家の日々は大きく変化し始める。
42 歳 独身 青森県弘前市出身。人生を諦めなんとなく過ごしてきた就職氷河期世代の在宅フリーター陽子(菊地凛子)は、かつて夢への挑戦を反対され 20 年以上断絶していた父が突然亡くなった知らせを受ける。 従兄の茂(竹原ピストル)とその家族と共に車で弘前へ帰ることに。しかし、途中のサービスエリアでトラブルを起こした子どもに気を取られた茂の一家に置き去りにされてしまう。陽子は弘前に向かうことを逡巡しながらも、所持金がない故にヒッチハイクをすることに。しかし、出棺は明日正午。北上する一夜の旅で出会う人々―懸命に働くシングルマザー(黒沢あすか)、人懐こい女の子(見上愛)、怪しいライター(浜野謙太)、心暖かい夫婦(吉澤健、風吹ジュン)。そして陽子の前に立ちはだかるように現れる若き日の父の幻(オダギリジョー)により、陽子の止まっていた心は大きく揺れ動いてゆく。冷たい初冬の東北の風が吹きすさぶ中、はたして陽子は明日の出棺までに弘前の実家にたどり着くのか・・・。
夫に先立たれたばかりのエイミー・カー(ナオミ・ワッツ)は、幼い娘と高校生の息子のために、小さな町で平穏な生活を取り戻そうと懸命に働いている。ある朝エイミーがひとり森の中をジョギングしていると、息子の通う高校で立てこもり事件が発生し、町が大混乱に陥る。助けも移動手段もない中、エイミーは愛する息子を救うため、たったひとつのスマホを駆使して必死に時間との闘いに挑む。
裕福な家の一人息子だった桐木司(豆原一成)は、幼いころから自分を助けてくれた伝説の不良・村越に憧れ、家出。 族の戦国時代において最強チームの「陴威窠斗(BEAST)」に仲間入りを志願するも追い返され、逃げる途中で川中陽二(池﨑理人)に出会う。 陽二は、中村寿雄(山中柔太朗)、岩見エイジ(井上想良)とともに司に不良になるための心構えを教え、いつしか4人は仲間になっていく、 そんな4人に、弱小チーム「極楽蝶」七代目トシは、「廣島Night’s(ナイツ)」との抗争のためメンバーに加わってほしいと頼む。元ナイツの幹部である寿雄は、抗争を避けようと、ナイツのトップ・ヒロに会いに行き、怪我を負ってしまう。憤る司たちは、覚悟を決め、ナイツと極楽蝶の闘いがはじまる。
週末を過ごすため、何も知らずに孤島へ渡った5人の男女。しかし彼らの休暇は、無残にも傷ついた死体を発見したことから悪夢へと変わってしまう。その島には、凶暴化した軍用犬が潜んでいた!恐怖を増幅させる血に飢えた獣の遠吠え。人を殺すために訓練された獣たちが今、襲いかかる!襲撃を受け、飛行機を失い、仲間に死傷者が出る中、彼らは決死の脱出に挑むのだが…。
SNS界のカリスマ、ビンス。彼が所有する孤島“ビンスの楽園”に、人気トップ5のインフルエンサーたちが招待される。浮かれ気分で集まった彼らに、翌朝ビンスが突きつけたのは衝撃の真実だった。15年前、この島では凶暴な犬の群れを題材にした映画が撮影されていたが、調教師が行方不明となり制作は中断。大量の犬は見捨てられ、今なお野犬となって島を徘徊しているという。そして始まる、悪夢のゲーム。島に潜む野犬を最も多く捕まえた者が勝者となり、島の所有権を得られるという前代未聞のコンペティションだった。弟コリンズとコンビを組むバイオレット
1976年。12歳の少年ジェームズは、父とともにネス湖で“それ”が目を覚ます瞬間を目撃する。次の瞬間、父は命を奪われ、ジェームズは顔に深い傷を負った。それから30年後。五大湖のひとつ、スペリオル湖で謎の死体が次々と発見される。未確認生命体を追い求め、動物学者となっていたジェームズは、あの日の怪物を探し続けていた。そして行き着いた場所こそが、この湖だった。父を殺した“ネッシー”は地底トンネルを通じて移動し、今なお生き延びていた。ジェームズは地元ガイドのジョシュと手を組み、ついに怪物と対峙する。湖畔の静寂を破る、恐るべき捕食者との戦いが始まる!
私立探偵のフェルーとそのいとこが休暇のためバラナシの街に到着すると、ある男に事件の解決を依頼される。ネパールの王子から譲り受けた家宝だという貴重なガネーシャの金像が盗難に遭ったらしい。フェルーは、事件解決のための重要な手がかりを知る少年ルクと親しくなる。レイ監督自身による小説「探偵フェルダーシリーズ」を元に映画化された第2作目。ショウミットロ・チャタルジ演じる探偵がその高い分析力と洞察力で事件を解決に導く、エンターテイメント性に富んだテンポのよい冒険コメディ。【日本劇場初公開作品】
有名なベンガル映画俳優であるアリンダムは、デリーで行われる授賞式へ列車で向かうことになる。列車内では乗客全員が彼のことを知っている。その中で彼の関心を引いたのは、お堅い女性誌の記者アディティだった。スターの役割に明快で批判的な視点を持つ彼女がアリンダムにインタビューを行うことで、彼は自身の半生を見つめ直すことになる。アリンダムの危機や内省を通して、映画業界の問題(軽薄な娯楽作品の量産、商業主義、そして腐敗したビジネス慣行)を巧みに批判している。【ベルリン国際映画祭 審査員特別表彰、日本劇場初公開作品】
弁護士であるグルパダ・ミトラは、妻の死以来、深刻な精神不安に陥っている。娘のブチキとバラナシからの帰路、グルパダは不老を自称するビリンチ・ババと出会う。グルパダは彼に感銘を受け、彼を支援し入信することを決意する。コメディ映画の体裁を取りつつ、宗教的偽善や盲目的な信仰を鋭く風刺し、狂信的信仰を戒めている。伝統と近代化が交錯するインド社会に対するレイ監督の鋭い観察が投影された作品。【日本劇場初公開作品】
監督作品の常連であるショウミットロ・チャタルジが、コルコタの脚本家で主人公のアミを演じている。アミは不運にも乗車したタクシーの故障に見舞われるが、茶園を経営する裕福なビマールの親切で彼の家に泊まることになる。驚いたことに、ビマールの家にいた彼の妻コルナは、何年も前、アミが自身の優柔不断ゆえに失った元恋人であった。家族、結婚、男尊女卑、階層といった旧来の価値観と、個人の自由や愛、自己決定といった新しい価値観のぶつかり合いが描かれる。【日本劇場初公開作品】
1880年頃のカルカッタ(現コルカタ)。美しいチャルラータは、外界から隔絶されたヴィクトリア朝時代の華美な邸宅で当てもなく毎日を過ごしている。理想主義的な知識人の夫ブポティはそんな妻を愛し支えているものの、新しい政治新聞の発行に追われ妻との時間が思うようにとれない。そんな折、ブポティのいとこのアマルが訪ねて来ると、ブポティはチャルラータに眠る文才を開花させてほしいとアマルに頼む。愛、理想主義、失望、そして悲哀への賛歌である本作は、レイ監督が手掛けた中で最も優美な作品であり、監督の創造期と言われる1960年代に撮られた最高傑作。【ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)受賞作品】
平凡な銀行員シュブロトは家族で唯一の働き手。ある時シュブロトの妻アロティは、(主婦は家にいるべきという)慣習と義父の反対を振り切って訪問販売員としての職を得る。アロティは仕事で順調に評価され自信と経済的自立を手にするが、その状況を受け入れることができない夫は妻に離職を迫る。レイ監督が初めてネオリアリズモへの挑戦を試みた作品であり、物語は1955年当時のコルコタの日常を描く。貧しい下層・中流階級を襲う社会経済的な苦悩に焦点を当て、それを主人公女性の自立を通じて表現している。【ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)受賞作品】
20世紀初頭のベンガル地方。地主ビッションボル・ラエは、経済的に困窮しながらも、かつての栄光と誇りにしがみつくように、音楽と舞踊に耽る日々を送っている。隣人である新興の実業家ガングリに対して対抗心を燃やしたロイは、最後の誇りをかけて、自らの音楽サロンで盛大な演奏会を開く。世界中の映画製作者に影響を与えた、レイ監督の芸術性と映像美が際立つ傑作。音楽監督はシタール奏者の巨匠ヴィラーヤト・カーンが務め、演奏会以外の場面でも有名演奏家が多数出演している。【日本劇場初公開作品】
ある夏の午後、廃墟となった採石場でバーベキューを楽しんでいた4人の男女。地元出身で今は都会で暮らすアリシアとその恋人のブルーノ、彼女の幼馴染みのティンチョとトラという顔ぶれだった。採石場のあとには水がたまって大きな池のようになっていて、泳ぐのにもちょうどいい場所に。そこで4人はビールを飲みながら和やかに過ごしていた。だが、実はティンチョはかつて恋人だったアリシアへの思いを断ち切れずにいた。そんな彼女を見るティンチョの目つきで2人の仲を勘ぐったブルーノは嫉妬し、わざとアリシアとの仲を見せつける。一方のティンチョはトラと、都会者ぶるブルーノを苛立たせ、次第に場の空気は不穏なものになっていく。
28歳のピョートルは結婚目前。新居で暮らし始めるために禁煙して欲しいと、タバコを嫌う婚約者のバーシアに言われたことから、禁煙セラピーに通うつもりで、とある講座に参加する。だが、ちょっとした手違いから怪しげな自己啓発セミナーに入ることに。そこにいたカリスマ的リーダーからいきなり「ピョトレックと呼んでいいか」と言われたピョートルは、「禁煙しろというのは、タバコの楽しみを奪うことだ。それは快楽の制限だ」と妙な理屈をこねられ、戸惑いを隠せないでいた。しかも、参加していた男たちの話を聞いていると、そのリーダーは女性たちに蔑ろにされていることに憤り、彼らに「自分を変えろ」と煽っていたのだった。
トレーダーのキャサリンは面接で即採用され、CEOであるポールのビジネスパートナーとして働くことに。彼女の仕事ぶりは期待以上で、早くもポールのビジネスになくてはならない存在となるが、同時に2人はプライベートでも惹かれ合うようになっていく。しかし、ポールの元妻ジュリアが現れ、キャサリンを恫喝しながら牽制。以前、ポールのビジネスパートナーを務めていたジャッキーもキャサリンを逆恨みしている。さらには秘書のパムも、厚遇のキャサリンにどこか嫉妬しているよう。そんな中、パーティーで眠気に襲われ意識をなくしたキャサリンが翌朝目覚めたポールの邸宅で、ジュリアの死体が発見される。殺人の疑いをかけられたキャサリンは真相解明のため、独自に動き始めるが…。
かつては注目されていた小説家の荒木は知り合いの女性と飲みに行ったり、日々題材を探して街を歩いていた。ある日帰宅すると、別れた筈の恋人が現れて、うんざりした荒木は部屋を出て行く。そんな荒木を他所に地球はいつも通りに回っている。妹の就職祝いのため、久方ぶりに帰省するつくしとその彼氏。母とは喧嘩別れして以来の再会であったが、思わぬ来訪者が現れる。仲睦まじい夫婦の真二と陽子は妊活を始めると、ある事実が発覚する。真二は真相を確かめようと、故郷である宇和島へ旅立とうとする。その頃、決意を新たにした荒木は執筆を続けていくが、自身の現状を反映したかのように小説もまたこんがらがり、停滞していくのであった・・・
1627年、陰謀と宗教対立が渦巻くフランス。王妃アンヌをめぐる密事が火種となるなか、三銃士と行動を共にする若きダルタニアンの前に、仮面のような微笑を携えた女ミレディーが現れる。任務と私情を胸に秘める彼女は、宮廷と戦場を往還し、鍵と封蝋に隠された真相へ迫る。友情と忠誠、愛と裏切りが交錯する中、誰を信じ何を守るのか―。選択は刃のように鋭く、物語は第二章でさらに深まり、第三章へ向けて運命の歯車が大きく回り始める。
エネルギーが消費されつくした近未来。人々はろうそくや薪を使用した生活を送っていた。科学者たちは新しいエネルギー源を求めて日夜、研究を続けていた。やがて、女性のエクスタシーからエネルギーを採取して電気エネルギーに変換するという画期的な方法が開発された。コッポラ教授は、ローマで一番の性豪ダニエレと、ローマで一番の子持ちのフランチェスカの協力を得て、性エネルギーを電気エネルギーに変換することに成功する。
アンティーク時計の修理に天才的な能力を持つ時計修理工のマー(イーダン・ルイ)は、老舗時計店の二代目店主であり裏では盗難時計売買の顔を持つロイ(ギョン・トウ)に自身が修理した時計を偽造販売したことがばれ、ある高級時計の窃取を強要される。狙いは、死後50年後に日本で発見され、東京・銀座の時計店に保管された、画家ピカソ愛用の3つの時計。集められたチームは、リーダーのタイツァー(ルイス・チョン)、爆薬の専門家マリオ(マイケル・ニン)、鍵師のヤウ(アンソン・ロー)、そしてマー。彼らはオークションが開催される東京へと飛び、下調べをして銀座の時計店に侵入したが、ピカソの時計が保管された金庫の中に、偶然にも最初に月に到達した時計・ムーンウォッチを発見してしまう。予想外の展開にマーたちの運命は大きく狂い始め、日本の大富豪で裏ではやくざと繋がる加藤(田邊和也)をも巻き込み、チームに危険が迫る。敵味方が交錯する中、4人の男たちは命を賭けた大逆転のゲームを開始する!
ポニーたちの楽園“エクエストリア”が突然テンペストシャドーに襲われ、プリンセスたちは動きを封じられてしまう。なんとか逃げ出したトワイライトは、ピンキーパイ、アップルジャック、レインボーダッシュ、ラリティ、フラッターシャイと一緒に、みんなを救うために旅に出る。道中たくさんの新しい友達との出会いと別れを経験しながら冒険を進めていく彼女たち。果たしてエクエストリアを助けることはできるのか!?
フィリッパ・ラングレーは職場で上司に理不尽な評価を受けるも、別居中の夫からは生活費の為に仕事を続けるよう促され、苦悩の日々を過ごしていた。ある日、息子の付き添いでシェイクスピアの「リチャード三世」を観劇したことで、彼女の人生は一変。悪名高き王・リチャード三世も自分と同じように不当な扱いを受けてきたのではないかと疑問を抱いたフィリッパは、彼の真の姿を探し求め、歴史研究に没頭していく――
祠堂学院の受験の日、タクミ(葉山託生)はひと際目立つ存在のギイ(崎義一)と廊下ですれ違い、その出で立ちと美貌に目を奪われる。タクミは、人に触れたり触れられることができない人間接触嫌悪症のため入学して間もなくクラスの中で変人扱いされるが、唯一仲良しで寮が同室の片倉利久のおかげで何とか高校生活を過ごしていた。そんな安穏とした生活も束の間、図書室で3年の麻生圭から校内での「祠探し」のイベントに一緒に参加しようと誘われたり、ギイに好意を持つ高林泉が親衛隊と共にタクミに難癖をつけくる。高林は、ギイにぞっこんだったが全く自分に振り向いてくれないばかりか変人のタクミを気に掛けていることに気付き、嫉妬してついにタクミを攻撃する事件を起こす…
デザイナー・真知子(前田敦子)、元子役のバラエティタレント・鈴(趣里)、彼氏に染まる金髪ギャル・美和(伊藤万理華)、風俗嬢・七瀬(黒川芽以)。2020年、彼女たちはそれぞれ”クズ男”たちと付き合っていた。真知子はバンドマン志望の怜人(菊池風磨)と、鈴はあざとかわいい男子の富(千葉雄大)と、美和はハイテンションなフリーター・泰造(オカモトレイジ)と、七瀬はプライドの高い元子役・慎太郎(三浦貴大)と。彼女たちは、彼氏に不満を感じつつも、幸せな日々を過ごしていた。ただ、彼女に甘えた男たちはどんどん増長し、どうしようもない部分が露呈、遂に別れの時が訪れる・・・。そこで彼女たちが選ぶ誰も予想しない超越した決断とは?
かつて一家で交通事故に遭い、心に傷を負った少女・窪花。心理療法室を営む父・司朗は脚に障がいが残り、母・繭子は植物状態に、妹・月は顔に火傷を負った。そんな花のもとに、自分の母の奇病の原因を探る少年・四井純が訪れる。やがて花は純と心を通わせていくが、ある日突然、司朗が5年ぶりに目を覚ました繭子を連れて家に帰って来る。司朗は“奇跡が起きた”と久々の家族団らんを喜ぶが、花は“あの人はお母さんじゃない”と違和感を覚える。その時、街では謎の奇病が広がっていた・・・。
1990年、ソウル五輪で大成功を収め勢いづく韓国政府は国連への加盟を目指し、多数の投票権を持つアフリカ諸国へのロビー活動に励んでいた。ソマリアの首都モガディシュで韓国大使を務めるハン(キム・ユンソク)は、現地政府の上層部に何とか取り入ろうとしている。一方、韓国より20年も早くアフリカ諸国との外交を始めていた北朝鮮のリム大使(ホ・ジュノ)も国連加盟のために奔走し、両国間の妨害工作や情報操作はエスカレートしていく。そんな中、ソマリアの現政権に不満を持つ反乱軍による内戦が激化。暴徒に大使館を追われた北朝鮮のリム大使は、絶対に相容れない韓国大使館に助けを求める決意をする。果たして、ハン大使は彼らを受け入れるのか、全員で生きて脱出することができるのか、そしてその方法は――?
結婚間近だった恋人と破局した不眠症の間宮は、マッチングアプリで唯一返信をくれた女子高生と会うが、女子高生は間宮のアパートで自殺してしまう。うろたえて山中に埋めようとするも、気がつけば死体は消えていた。間宮はARアプリ「王様の耳はロバの耳(通称ミミ)」(※注釈)の中で、死んだ女子高生と瓜二つの少女“明日香”を発見する。“明日香”は「ミミ」を通じて再生できる動画を街中で投稿し、動画目当てのファンたちが街を徘徊するカリスマ的存在だった。“明日香”の痕跡を追いかけるうちに、現実と幻想の境界が曖昧になっていく間宮。いったい“明日香”とは何者か? 彼女は死んだ少女と同一人物なのか? そして本当に存在するのだろうか?※アプリ「ミミ」とは 劇中に登場する、位置情報を元としてスマホカメラ画面で撮影した自分の動画を撮影場所に残せるサービス。また、ミミを起動することで、その場所に残された動画を再生することができる。名前の由来となったあのお伽話のように、秘密や愚痴を垂れ流し、それで街を埋め尽くそうという悪意のコンセプトで作られたジャンクアプリ。
皇位継承権を持つ長女・コレット王女は、母から任されたクリスマスイブのチャリティーファッションショーの企画を、憧れのデザイナー、ウィルソンに依頼。コレット自身もデザイナーの夢を抱き、密かに勉強を続けていた。イブが近づく中、母から服の見本写真を求められたコレットは、ウィルソンのオフィスを1人で訪ねる。しかしその際、思いっきり転倒し、頭を打って記憶喪失に。名前や身分は思い出せないままでも、ファッションに関する知識とセンスは失われていなかったコレット。そのため、ウィルソンは彼女のことを、姉マヤが雇った新人アシスタント“アデル”だと勘違い。マヤはすぐに彼女がアデルではないと気づくものの、長くスランプに陥っていた弟にとって彼女がよい刺激になると感じ、あえて正体を明かさず、助手として働かせることにするのだが…。
モデルとして活躍するセレブのベル。しかし、年齢とともにキャリアに陰りが見え始め、オファーされる仕事は自分の意にそぐわないものばかり。さらに恋人の浮気が発覚し婚約破棄の憂き目に遭ったことで、自身の魅力にすら自信を失いかけていた。そんな時、友人のカシディから「美しさは内面にある」という言葉をかけられ、ベルは過去の記憶を思い出す。10歳の頃、彼女はジョージアに住む祖母と暮らしていた。大好きな祖母から贈られたブレスレットには、“真の美しさ”と“本物の愛”についての言葉が刻まれており、その言葉こそが今の自分が求めている答えになると信じ、ベルは思いのままにジョージアへ向かうことに。そんなベルには当時、地元の親しい男の子ジョシュと文通をして交流を深めていた。しかし、ある出来事によってブレスレットを紛失し、2人の文通も途切れてしまっていた。