「カフェ・エデン」にたむろして退廃的な遊戯や儀式に興ずるパリの大学生の一団。彼らの前に突如姿をあらわした謎の男が差し出す麻薬らしき粉末を摂取した若い娘ヴィオレットは、死や性愛をめぐるさまざまな幻覚に襲われる……。
パリからアントワープへと麻薬を運ぶ男の波乱万丈な道中を、幾重にも織重なったメタフィクションで構築し“ヨーロピアン・アバンギャルドの最重要作品”、“最も成功した、理解しやすい実験映画”と絶賛された2作目。
イスタンブールで休暇を過ごし始めた教師の男は、陽気だがどこか謎めいた若い女と出会う。女との邂逅を重ねるうち、男は彼女の不可解さにみずからの妄執をかき立てられ……。
17歳のシャオピンはダンスの才能を認められ、軍の文工団に入団。文工団は、歌や踊りを披露し兵士たちを時に慰め時に鼓舞する役割を担う歌舞団で、美しく才能あふれる若者たちが日々歌やダンスの練習を重ね芸術を競っていた。母と再婚相手の実家に居場所がなかったシャオピンは、新しい人生が始まる希望に胸をふくらませ入団したものの、周囲となじめなかったが、そんな彼女の唯一の支えは模範兵のリウ・フォン(ホアン・シュエン)だった。しかし時代が大きく変化する中、ある事件をきっかけに、リウ・フォンは文工団から戦争最前線の部隊へ送られ、二人の運命は非情な岐路を迎えるー。何十年にもわたるシャオピンとリウ・フォンの関係を軸に、文工団の若者たちの初恋と交錯する想いが、心に沁みる美しい音楽と踊りに彩られ、描かれる。
故郷を捨て裏社会で生きてきたロイ(ベン・フォスター)がその日、ボスの勧めで行った病院で見せられたのは、まるで雪が舞うように白くモヤがかかった自分の肺のレントゲン写真だった。命の終りが近いことを悟った彼は「どうせクソみたいな人生だ。死ぬならそれも仕方ない」そう自分に言い聞かせる。だが死への恐怖は彼を追い込み、苛立たせてゆく。その夜いつものようにボスに命じられるまま向かった“仕事先” で、ロイは突然何者かに襲われる。組織に切り捨てられたことを知った彼は、とっさに相手を撃ち殺し、その場に囚われていた若い女(エル・ファニング)を連れて逃亡する。彼女の名前はロッキー。家をとびだし、行くあてもなく身体を売って生活していたという。組織は確実に2人を追ってくるだろう。全てを失い孤独な平穏を願いながらも女を見捨てることのできないロイと、他に頼る者もなく孤独な未来を恐れるロッキー。傷だらけの2人の、果てなき逃避行が幕を開ける。
テネシー州メンフィス。ここでは多種多様な音楽が生まれ融合し、また、数々の“生ける伝説”と呼ばれる世界的ミュージシャンたちを輩出してきた。彼らを今一度この故郷に呼び戻し、名門ロイヤル・スタジオ等にて、ジャンルや人種、世代を超えた新たなレコーディングを行い、メンフィスの音楽と精神を現代の世界に再び送り出そう――この破天荒なプロジェクトの過程を追ったドキュメンタリーである本作。ブッカーT.ジョーンズやメイヴィス・ステイプルズ、惜しくも収録後にこの世を去ったボビー・ブランドやスキップ・ピッツといった巨匠たちが次世代を担う若者に音楽を継承する貴重なセッションの数々を、かのスタックス・レコードの盛衰に象徴される黒人差別の歴史と絡めつつ綴っていく。偉大なる先人たちがプレイの秘訣を惜しげもなく伝授してゆくシーンが印象深く、過去から現代へ粛々と受け継がれるこの地の“ソウル”がスクリーンから溢れ出す。音楽の本質を垣間見せてくれる感動作。
YouTubeで恐怖動画を配信する人気チャンネル「ホラータイムズ」が一般からの参加者を募り、コンジアム精神病院への潜入を計画する。“402号室の呪い”など数多くの都市伝説を生んだこの心霊スポットの内部をくまなく探索し、その模様をライブ中継しようというのだ。「ホラータイムズ」の主宰者ハジュンを隊長とする7人の男女は、いくつものカメラやドローン、電磁検出器といった機材を現地に持ち込み、深夜0時に探索を開始。100万ページビューを目標に掲げるハジュンが仕掛けた用意周到な“演出”も功を奏し、サイトへのアクセス数は順調に伸びていく。しかし院長室、シャワー室と浴室、実験室、集団治療室を探索するうちに、ハジュンの想定を超えた原因不明の怪現象が続発。やがて悪夢の迷宮と化した病院内を泣き叫んで逃げまどうはめになった隊員たちは、世にもおぞましい“402号室の呪い”の真実に触れることに......。
バイト暮らしのジョンスは、偶然再会した幼なじみのヘミと肉体関係を持ち、彼女の旅行中に猫の世話を頼まれる。やがてヘミは、裕福な青年ベンを伴って帰国。ベンはジョンスに“趣味”を打ち明ける。それは古いビニールハウスを燃やすこと。そしてこの日を境に、ヘミの姿が消えた......。
人類が死に絶えた町で、自由な人生を楽しんでいた男デル。そんな静かな日常は突然、謎の女子グレースの出現で打ち砕かれる。生存者と出会えて歓喜する彼女はデルの世界に介入しようとし、状況を飲み込めないデルは彼女を拒絶する。グレースはどこから来て、なぜ生きていたのか.....。
27歳の「私」(橋本愛)は、何者かになりたくて東京へ出たものの、10年が経ちなんとなく地元に戻ってきた。実家に住みながらフリーライターとしてタウン誌の仕事をしている「私」は、カメラマンの須賀(村上淳)と組むことが多い。取材終わりに、高校時代に仲が良かったサツキ(柳ゆり菜)と合流し、なぜか須賀の車で当時みんなの憧れの的だった椎名(成田凌)に会いに行くことに。道中で懐かしいゲームセンターを見つけて立ち寄ると、たまたま帰省中だという同級生の新保(渡辺大知)と再会する・・・。
1941年の春、アムステルダムに住む両親の元を離れ、佐賀県唐津に暮らす叔母(常盤貴子)の元に身を寄せることになった17歳の榊山俊彦(窪塚俊介)の新学期は、アポロ神のように雄々しい鵜飼(満島真之介)、虚無僧のような吉良(長塚圭史)、お調子者の阿蘇(柄本時生)ら学友を得て“勇気を試す冒険”に興じる日々。肺病を患う従妹の美那(矢作穂香)に恋心を抱きながらも、女友達のあきね(山崎紘菜)や千歳(門脇麦)と“不良”なる青春を謳歌している。しかし、我が「生」を自分の意志で生きようとする彼らの純粋で自由な荒ぶる青春のときは儚く、いつしか戦争の渦に飲み込まれてゆく。「殺されないぞ、戦争なんかに!」…俊彦はひとり、仲間たちの間を浮き草のように漂いながら、自らの魂に火をつけようとするが…。
男は元軍人。依頼は拉致された少女の救出。だが、何かがおかしい――元軍人のジョーは行方不明者の捜索を請け負うスペシャリスト。ある時、彼の元に舞い込んできた依頼は、いつもと何かが違っていた。依頼主は州上院議員。愛用のハンマーを使い、ある組織に囚われた議員の娘・ニーナを救い出すが、彼女はあらゆる感情が欠落しているかのように無反応なままだ。そして二人はニュースで、依頼主である父親が飛び降り自殺したことを知る――。
アメリカ南部の世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人。ある日、負傷した北部の敵兵に遭遇し屋敷へと運び手当をする。女性に対し紳士的でかつ美しい男性と触れ合う中で、誰もが彼に心を奪われていく。しかし、次第に彼女たちは惰欲と危険な嫉妬に支配されてしまう。秩序を守るか、欲望を取るか、彼女たちが最後に下した決断とは。
クリスティアンは権威ある現代美術館のキュレーター。洗練されたファッションに身を包み、バツイチだが2人の愛すべき娘を持ち、そのキャリアは順風満帆のように見えた。彼は新たな企画として「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いたアート作品を展示すると発表する。四角の中は人々に「思いやりの心」を思い出してもらうための聖域であり、社会をより良くする狙いがあった。だが、ある日、携帯と財布を盗まれたことに対して彼がとった行動は、同僚や友人、果ては子供たちをも裏切るものだった…。
6歳のムーニーと母親のヘイリーは定住する家を失い、“世界最大の夢の国”フロリダ・ディズニー・ワールドのすぐ外側にある安モーテルで、その日暮らしの生活を送っている。シングルマザーで職なしのヘイリーは厳しい現実に苦しむも、ムーニーから見た世界はいつもキラキラと輝いていて、モーテルで暮らす子供たちと冒険に満ちた楽しい毎日を過ごしている。しかし、ある出来事がきっかけとなり、いつまでも続くと思っていたムーニーの夢のような日々に現実が影を落としていく―
1983年夏、北イタリアの避暑地。17歳のエリオは、アメリカからやって来た24歳の大学院生オリヴァーと出会う。彼は大学教授の父の助手で、夏の間をエリオたち家族と暮らす。はじめは自信に満ちたオリヴァーの態度に反発を感じるエリオだったが、まるで不思議な磁石があるように、ふたりは引きつけあったり反発したり、いつしか近づいていく。やがて激しく恋に落ちるふたり。しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づく…。
警察大学で勉強し始めて2年になる熱血学生、行動派のギジュンと頭脳派のヒヨル。親友の2人は外出先で偶然、拉致現場を目撃する。学校で学んだとおり警察に通報するも複雑な手がかりと不足した証拠で捜査は一向に進まず、1分1秒と緊迫した中で時間だけが過ぎていく。ギジュンとヒヨルは自らの足で直接捜査を始めるが、予測不能な状況に出くわすこととなり…。
心臓外科医スティーブンは、美しい妻と健康な二人の子供に恵まれ郊外の豪邸に暮らしていた。スティーブンには、もう一人、時どき会っている少年マーティンがいた。マーティンの父はすでに亡くなっており、スティーブンは彼に腕時計をプレゼントしたりと何かと気にかけてやっていた。しかし、マーティンを家に招き入れ家族に紹介したときから、奇妙なことが起こり始める。子供たちは突然歩けなくなり、這って移動するようになる。家族に一体何が起こったのか?そしてスティーブンはついに容赦ない究極の選択を迫られる…。
少年ジュリアンは夏の別荘で出会った従姉妹のジュリアに恋をする。しかしジュリアはそっけない。開放感に満ち溢れた真夏の避暑地ー抑えきれないジュリアンの性の欲求は、別荘の使用人マチルドらによって満たされていく。 一方、ジュリアも次第にジュリアンの事が気になっていく…。思春期の揺れ動く性を、大胆に美しく描いた幻の問題作。
若草ハルナ(二階堂ふみ)は、彼氏の観音崎(上杉柊平)が苛める山田(吉沢亮)を助けたことをきっかけに、夜の河原へ誘われ放置された<死体>を目にする。「これを見ると勇気が出るんだ」と言う山田に絶句するハルナ。さらに、宝物として死体の存在を共有しているという後輩でモデルのこずえ(SUMIRE)が現れ、3人は決して恋愛には発展しない特異な友情で結ばれていく。 ゲイであることを隠し街では売春をする山田、そんな山田に過激な愛情を募らせるカンナ(森川葵)、暴力の衝動を押さえられない観音崎、大量の食糧を口にしては吐くこずえ、観音崎と体の関係を重ねるハルナの友人ルミ(土居志央梨)。 閉ざされた学校の淀んだ日常の中で、それぞれが爆発寸前の何かを膨らませていた。そうした彼らの愛憎や孤独に巻き込まれ、強くあろうとするハルナもまた、何物にも執着が持てない空虚さを抱えていた。そんなある日、ハルナは新しい死体を見つけたという報せを、山田から受ける…。
物語の舞台は、戦時中のとある国。主人公コスタは、毎日ロバに乗って銃弾をかわしながら前線の兵士たちにミルクを届けている。コスタは村の人々に慕われ、戦争が終わったら穏やかな将来が待っているように思われたが、ある日、村で一番の英雄・ザガの花嫁になるために現れた謎の美女と出会い、激しい恋におちる。その女性のある過去によって、村は襲われてしまい、2人の逃避行がはじまる。
1960年代初頭の台北。夜間中学に通う小四(シャオスー)は不良グループ”小公園”に属する王茂たちとつるんでいた。小四はある日、小明という少女と知り合い、淡い恋心を描く。小明は小公園のボス、ハニーの女だった。姿を消していたハニーが突然戻ってきたことでグループ同士の対立は激しさを増し、小四たちを巻き込んでいく。
米国ロサンゼルス。ハリウッドとビバリーヒルズを結ぶサンセット大通りの一角に佇む「サンセット・ストリップ」と呼ばれるエリア。『ロック・オブ・エイジズ』の舞台となったこの地区は、今日に至るまで、音楽を中心とする様々なカルチャームーブメントを世界に発信し続けている。禁酒法が制定された20年代に開拓され、売春宿「マダムフランシス」が名を馳せたのちに40年代には世界的ナイトクラブシーンへ発展。マフィア抗争で揺れ、若者らが暴動に走り、グルーピーとドラッグに溢れ、セックスアンドロックンロールが蔓延。80年代ファッションが注目され、90年代にはヒップホップとグランジが君臨。光と影に覆われた激動の時代を経て今なお、夢と希望、栄光と挫折が共存するこの偉大なストリートのヒストリーを、この地に親しんだミュージシャンやハリウッドセレブなど、数々の著名人たちの言葉とともに振り返る。
マヒシュマティ王国の王に指名されたアマレンドラ・バーフバリは、クンタラ王国の姫デーヴァセーナと恋に落ちる。だが、王位継承争いに敗れた従兄弟のバラーラデーヴァは邪悪な策略で王の座を奪い取り、さらにバーフバリと生まれたばかりの息子の命をも奪おうとする…。父バーフバリはなぜ殺されたのか?母デーヴァセーナはなぜ25年もの間、鎖に繋がれていたのか?自らが伝説の王バーフバリの子であることを知った若き勇者シヴドゥは、暴君バラーラデーヴァに戦いを挑む!
赤ん坊の時に巨大な滝つぼで村人に救われ、勇ましい青年へと成長したシヴドゥ。運命に突き動かされるように滝の上へ辿りついた彼は、女戦士アヴァンティカと恋に落ちる。彼女とともに暴君が支配する王国との戦いに挑んだシヴドゥだったが、自分がこの国の王子バーフバリであることを知る。その背景には、祖父の代から続く王位継承権の争いがあった。そして勇者たちの威信をかけた壮絶な伝説が始まった──!!
ハナとアリスは同じバレエ教室に通う中学生。あるときハナは通学途中で出会った手塚高校の宮川先輩を好きになる。翌年、ハナとアリスは一緒に手塚高校に進学。さっそくハナは宮本先輩が所属する落語研究会に入部すると、先輩の尾行を開始した。下校途中、先輩がシャッターに頭をぶつけて気絶するアクシデントを目撃。慌てて駆け寄ったハナは、先輩の意識が朦朧としていることがわかるとなんとも大胆不敵な嘘をつく。一つの嘘が更なる嘘を呼び、少女と少年の可愛らしい三角関係が、色々な人々を巻き込んだトリッキーな三角関係へと変貌を遂げる。
田園が美しいある地方都市。14歳の蓮見雄一(市原隼人)は、かつての親友、星野(忍成修吾)にいじめられ、窒息しそうな毎日を送っている。唯一の救いはカリスマ的歌姫リリイ・シュシュの歌声だけ。自らが主宰するファンサイト「リリフィリア」の中にいるときだけが本当の自分でいられる瞬間だった・・・。雄一がリリイのファンになったのは1年前。中学生になって親しくなった優等生の星野に教えてもらったのがきっかけだった。やがて星野は豹変し、いじめのリーダー格として君臨する。雄一やクラスメイトの久野陽子(伊藤歩)を標的にし、津田詩織(蒼井優)を自殺にまで追い込んでいく。次第にエスカレートする星野の行動。そしてリリイ・シュシュのコンサート会場で、その事件は起きた。
小学生の典道(山崎裕太)と祐介(反田孝幸)たち男子5人は、花火を横から見ると丸いのか、平べったいのかという素朴な疑問を抱き、花火大会の夜、その答えを確かめるべく町のはずれにある灯台に行くことを計画する。同じ日、両親の離婚で転校することが決まっていたなずな(奥菜恵)は、プールで競う典道と祐介、どちらかの勝者と駆け落ちすることを企てる。少年と少女の、淡くも瑞々しい恋を懸けた勝負の行方が、ふたつの異なる結末へと昇華するーー。
太陽が照り付けるロサンゼルスのクリスマス・イブ。街角のドーナツショップで一個のドーナツを分け合うトランスジェンダーの二人。28日間の服役を終え出所間もない娼婦シンディは、自分の留守中に恋人が正真正銘の金髪女と浮気したと聞きブチ切れ、彼女を捜し出してとっちめてやろうと街へ飛び出す。歌手を夢見る同業のアレクサンドラはそんな親友シンディをなだめつつも、その夜に小さなクラブで歌う自分のライブのことで頭がいっぱい。さらに、彼女たちの仕事場の界隈を流すアルメニア人移民のタクシー運転手、ラズミックも巻き込んで、それぞれのカオティックな1日がけたたましく幕を開ける!
診療時間をとっくに過ぎた午後8時に鳴ったドアベルに若き女医ジェニーは応じなかった。その翌日、診療所近くで身元不明の少女の遺体が見つかる。それは昨晩、ドアベルを鳴らした少女だった。彼女は誰なのか?なぜ死んだのか?亡くなる直前の少女の足取りを探るうちにジェニーは危険に巻き込まれていく。彼女の名を知ろうと必死で少女のかけらを集めるジェニーが見つけ出す意外な死の真相とは。
寄宿学校では学期末の数日を、女生徒達がもどかしく過ごしていた。その中にビリティス(パティ・ダーバンヴィル)という美しき少女もいる。そして、夏休み。彼女は、父の女友達の娘メリサ(モナ・クリステンセン)とその夫ピエール(ジル・コーレル)の住む南フランスはプロバンス地方で、その夏を過ごすことになった。サントロペ近くの高台にあるメリサの家は、牧場のある12世紀風の豪邸。そしてピエールは馬の調教師。だがビリティスは生理的に彼を好きになれない。それにくらべメリサの高貴なエレガントな美しさ。ビリティスはうっとりとした。だが、反面、メリサとピエールの夜は、サド的な夫と妻いう異常な関係。ある日、メリサとビリティスは海へ行く。そして、そこでビリティスは好意を寄せていた写真家ルカに再会。彼はアルバイトに海辺で写真店を開いていた。ルカの事も気になるビリティスだが、大人の女性であるメリサの美しさに惹かれていく・・・。
平和な田舎の村に、得体の知れないよそ者がやってくる。彼がいつ、そしてなぜこの村に来たのかを誰も知らない。この男についての謎めいた噂が広がるにつれて、村人が自身の家族を残虐に殺す事件が多発していく。そして必ず殺人を犯した村人は、濁った眼に湿疹で爛れた肌をして、言葉を発することもできない状態で現場にいるのだ。事件を担当する村の警官ジョングは、ある日自分の娘に、殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く・・・
最愛の妻ルースが死んだ。だが、90歳のゼヴはそれすら覚えていられない程、もの忘れがひどくなった。ある日、彼は友人のマックスから1通の手紙を託される。「覚えているか?ルース亡きあと誓ったことを。君が忘れても大丈夫なように、全てを手紙に書いた。その約束を果たしてほしい―」2人はアウシュヴィッツ収容所の生存者で、70年前に大切な家族をナチスの兵士に殺されていた。そしてその兵士は身分を偽り、今も生きているという。犯人の名は“ルディ・コランダー”。容疑者は4名まで絞り込まれていた。体が不自由なマックスに代わり、ゼヴはたった1人での復讐を決意し、託された手紙と、かすかな記憶だけを頼りに旅立つ。だが、彼を待ち受けていたのは人生を覆すほどの衝撃の真実だった―
郊外で小さな金属加工工場を営みながら平穏な暮らしを送っていた夫婦とその娘の前に、夫の旧い知人である前科者の男が現われる。奇妙な共同生活を送りはじめる彼らだったが、やがて男は残酷な爪痕を残して姿を消す。8年後、夫婦は皮肉な巡り合わせにより、男の消息がつかめそうになる。しかし、そのことによって夫婦は再び己の心の闇と対峙し、互いの奥底に抱えてきた秘密があぶり出されていく。
今なお音楽界に影響を色濃く残すミュージシャン、ジョニー・サンダース。91年に悲劇的な死を迎えるまでの、彼の破天荒な生涯を追った初の映像作品がこの『Looking for Johnny ジョニー・サンダースの軌跡』。本作を手掛けたのはザ・クラッシュのドキュメンタリー『ザ・ライズ &フォールズ・オブ・クラッシュ』を手掛けたスペイン人監督ダニー・ガルシア。バンドメンバーのジェリー・ノーラン、シルヴェイン・シルヴェイン、ウォルター・ルー、プロデューサーのマルコム・マクラーレンら周囲の人々のインタビューほか、これまで未発表だったニューヨーク・ドールズ、ハートブレイカーズをはじめとする彼の軌跡が映し出された貴重な映像の数々で構成された唯一無二のドキュメンタリー。
浅草レビューのスター水木蘭子の舞台を見物に行った三文小説化小林紋三はその帰り道、奇妙な光景に遭遇します。子供の身体に大人の頭、“一寸法師”が切り落とされた女の生腕を運んでいたのです。そんな時、紋三は美しい人妻百合枝から、義理の娘が姿を消したので、明智小五郎を紹介して欲しいと頼まれます。ところが、明智の話では水木蘭子もまた失踪したというのです!こつ然と姿を消す美女たち。やがて次々と起こる猟奇事件。でも、それはまだ事件の発端にすぎませんでした・・・。
売れない貸本漫画家のツベ(浅野忠信)は、なんとなく暮らし始めた国子(藤谷美紀)との生活も二年になるが、どん底の生活が続いていた。とうとう家賃が払えなくなり、二人はアパートを追い出される事になる。国子は会社のまかない婦として住み込みを始めるが、一文無しのツベは、かつて住んでいた太平荘の木本(金山一彦)のところに転がり込む。ある日、木本の留守中に国子がやってくる。隙をみて国子の鞄から金を抜こうとしたツベは避妊具を見つけ、想像を巡らせる・・・。そして、国子の浮気を想像をしながら様々な事を回想し、やるせなくなったツベは、釣りをするために、あてもなく山道を歩いていると少女・チヨジ(つぐみ)に出会う。ツベは彼女の方言に惹かれついて行くと、そこは居酒屋・もっきり屋だった。そこで、彼は幻想的な体験をする・・・。
新時代に向けて飛躍的に発展を遂げていく中国。北京オリンピック開催などで目まぐるしく経済成長するなか、多くの市井の人びとが、町を出て漂泊の道をたどり始める。時代に翻弄され、故郷を離れて暮らす息子・ダオラー。母・タオは、故郷にとどまることを選択し、ひとりダオラーを想いつづけていた。やがて時代はめぐり、2025年。ダオラーは故郷から遠く離れた異国の地で、かすかに記憶するタオの面影を探し始めていた―
十七世紀中頃、過酷な弾圧が切支丹に加えられていた日本・九州肥前の地に、闇夜の中を日本人キチジローに案内されてひそかに渡来した二人のポルトガル人司祭ガルペとロドリゴ。彼らの渡来を喜ぶ隠れ切支丹の村人たちの希望となるが、弾圧の手は彼らに容赦なく襲いかかる。己の信仰を守るのか、村人の命を守るのか。愛のために、神に誓う決断へ一歩を踏み出すー。
少女エマは、華やかな結婚生活を夢見て医師チャールズ・ボヴァリーと結婚する。しかし静かな田舎町での生活と退屈な夫の存在は、次第に彼女の心に暗い影を落としてゆく。やがてエマは美しい青年レオンに惹かれてゆくが、思いは実ることなく彼は去っていってしまう。再び孤独になったエマは、資産家のマルキと出逢う。エマを気に入ったマルキは彼女を口説き始め、彼の振る舞いに憧れを抱いたエマはついには体を許してしまい・・・
メキシコのとある村。フアンは愛らしい子供と美しい妻ナタリアとともに何不自由ない恵まれた生活を送っていた。ところが、ある夜、赤く発光する“それ”が彼の家を訪問したときから、なにげない平和な日常が歪みはじめる。ヒカリと闇が互いに戯れるがごとく交わる世界の断片は、1発の銃声によって新たな位相に導かれていく。フアンの家に現れた“それ”はいったい何だったのか?禍をもたらす「悪魔」なのか、それともどこかに彼らを導こうとする「神」だったのか…。
外交官で人類学者のポールは、長かった外国暮らしを終えて、フランスへ帰国する。ところが空港で、彼と同じパスポートを持つ“もう一人のポール”がいるという奇妙なトラブルに巻き込まれる。 偽のパスポートが忘れかけていた過去の記憶を呼び覚まし、ポールは人生を振り返りはじめる。幼い頃に亡くなった母、父との決裂、弟妹との絆。ソ連へのスリリングな旅、そしてエステルとの初恋―。
閉じ込められた[部屋]で暮らす、ママ(ブリー・ラーソン)とジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)。2人にとってはこの[部屋]が全てだった。5歳の誕生日を迎えたジャックに、ママは本当の[世界]を見せるため、脱出計画を図る。息を殺して望む計画は、果たして成功するのか?そしてその先にある、衝撃の[世界]とは――!?
神様はブリュッセルのアパートに家族と一緒に住んでいて、パソコンでいたずらに世界を支配している。ある日、神様の娘10歳のエアは人間に運命に縛られずに生きてほしいと思って、神様のパソコンから人々に余命を知らせるメールを送ったから、さあ大変!エアが大パニックな世界を救う旅にでると、彼女の小さくてヘンテコな奇跡は思いがけず人々のお悩みを解決していく。会社員は鳥を追い北極まで大冒険、殺し屋は不死身の美女にめぐりあい、主婦はゴリラと恋に落ち……皆、それぞれの生きがいを見つけていく。しかしエアが最後に出会ったウィリーは死期が迫っていて――。小さな奇跡たちが呼び起こす、神様のパソコンからの人類への[最高にハッピー]なメールとは?
東京で写真家として成功した猛は母の一周忌で久しぶりに帰郷し、実家に残り父親と暮らしている兄の稔、幼なじみの智恵子との3人で近くの渓谷に足をのばすことにする。懐かしい場所にはしゃぐ稔。稔のいない所で、猛と一緒に東京へ行くと言い出す智恵子。だが渓谷にかかった吊り橋から流れの激しい渓流へ、智恵子が落下してしまう。その時そばにいたのは、稔ひとりだった。事故だったのか、事件なのか。裁判が始められるが、次第にこれまでとは違う一面を見せるようになる兄を前にして猛の心はゆれていく。やがて猛が選択した行為は、誰もが思いもよらないことだった──。
おじさま、あたいを恋人にして頂戴。短い人生なんだから、愉しいことでいっぱいにするべきよ 自分のことを「あたい」と呼び、まあるいお尻と愛嬌のある顔が愛くるしい赤子(二階堂ふみ)は、共に暮らす老作家(大杉漣)を「おじさま」と呼んで、かなりきわどいエロティックな会話を繰り返し、夜は身体をぴったりとくっ付けて一緒に眠る。しかしなにやら様子がおかしい。赤子は普通の女とは何かが違う。普通の人間には彼女の正体がわからず、野良猫には正体がバレてしまう。そう、彼女はある時は女(ひと)、ある時は尾ひれをひらひらさせる真っ赤な金魚だったのです・・・。そんな或る時、老作家への愛を募らせこの世へと蘇った幽霊のゆり子(真木よう子)が現れる。老作家の友人・芥川龍之介(高良健吾)、金魚売りの男(永瀬正敏)が3人の行方を密かに見守る中、ある事件が起きて・・・。
慎ましくも平穏な日々を送っていた明智一家。幼い頃から正義感の強いしっかり者の長女、優しい母に、働き盛りの父、呆けてはいるが明るく楽しい祖父。そんなどこにでもいる平凡な家族のもとに、ある日突然、勘当され行方不明になっていた放蕩息子が10年ぶりに舞い戻ってきた。そして時を同じくして、明智家の平穏さの裏に隠されていた嘘と欺瞞が、小さな亀裂から次々と噴出しはじめ・・・。ついには、彼らを支えていた“正”と“悪”の価値観までもが、ものの見事に逆転していく。
幼いころ母親に捨てられ、中国系犯罪組織に殺し屋として育てられたゴン(チャン・ドンゴン)。ある日彼はアメリカでの任務遂行中に、誤って幼い少女を殺めてしまう。やるせない虚脱感に囚われ姿をくらますゴンだが、それを許さない組織のボスは少女の母モギョン(キム・ミニ)を葬ることを命じる。非情な組織の掟から逃れられないゴンは、これが最後の仕事と決め、モギョンを追って祖国の韓国へと旅立つ。殺しの準備を整えるゴンだったが、愛娘を亡くし嘆き悲しむモギョンの姿を目の当たりにして拳銃の引き金を引くことができない。母と娘の幸せを奪ってしまった罪悪感が、ゴンに封印してきたはずの哀しい過去の記憶を呼び覚ますのだった。そしてゴンはある決意を胸に組織を裏切り、差し向けられた刺客たちとの嵐のような死闘に突き進んでいく…。
新宿駅前で街頭劇を行う唐十郎。青年が紀伊國屋書店に入っていき、万引きで女店員に捕まる。青年は鳥男、女店員はウメ子。一方、酒場で性談義をする大鳥組の俳優たち。新宿の不穏な熱気は混沌と幻想を呑み込んでいく。
田満洲男は、親戚の中でも特別な存在であった輝道の死を知らせる電報を受け取り、親戚の律子を伴い、子供の頃過ごした島に帰る。その帰途、満洲男の意識は自分と律子、そして輝道を含む桜田家の一族の数奇な歴史を遡行していく。桜田家は元内務官僚で、一度は戦犯とされながらも復権した当主、一臣の独裁の下にあり、満洲男たちにとって祖父に当たる彼が、何人もの女に生ませた異母兄弟とその子供たちによって、複雑な人間関係が織り成されていた。満洲男は血縁が入り乱れた親戚たちに囲まれて、生活を始める。やがて一臣の強権的支配下にある桜田家にも時代のうねりが押し寄せる……。
夏の終わりに、横山良多は妻と息子を連れて実家を訪れた。開業医だった父とそりのあわない良多は失業中のこともあり、ひさびさの帰郷も気が重い。明るい姉の一家も来て、横山家には久しぶりに笑い声が響く。得意料理をつぎつぎにこしらえる母と、相変わらず家長としての威厳にこだわる父。ありふれた家族の風景だが、今日は15年前に亡くなった横山家の長男の命日だった…。
都内の2DKのアパートで大好きな母親と幸せに暮らす4人の兄妹。しかし彼らの父親はみな別々で、学校にも通ったことがなく、3人の妹弟の存在は大家にも知らされていなかった。ある日、母親はわずかな現金と短いメモを残し、兄に妹弟の世話を託して家を出る。この日から、誰にも知られることのない4人の子供たちだけの『漂流生活』が始まる・・・・・・。
明治中期の北関東。兵隊帰りの豊次は、人力車夫の儀三郎の妻せきと亭主の留守に関係を持つ。儀三郎の目を盗んで情交を重ねる二人は、邪魔になった儀三郎を殺害する。やがてせきは儀三郎の幽霊を見るようになる・・・・・・。
1942年、ジャワの日本軍俘虜収容所。まだ夜が明けきらない薄闇の中、日本軍軍曹ハラは英国軍中佐ロレンスを叩き起こす。朝鮮人軍属が白人俘虜を犯すという破廉恥な事件が起きたため、ハラが独断で処分する立会い人として、日本語を自由に操るロレンスが必要だったのだ。そこに収容所長のヨノイ大尉の気合が響く。隙を突いて朝鮮人軍属は銃剣を自らの腹に突き立てる。ジャカルタの軍事裁判で英国軍少佐セリアズが裁かれている。彼に熱い視線を送るヨノイ。茶番の処刑劇を経て、セリアズは収容所に移送される。そして、それがすべての厄災の始まりだった……。
3年間失踪していた夫が突然帰ってきた。だが、夫は「俺、死んだよ」と妻に告げる。そして、夫が過ごした時間をめぐる、夫婦ふたりの旅がはじまった。夫の優介(浅野忠信)がこれまでにお世話になった人々を訪ねて歩くふたり。旅を続けるうちに、妻の瑞希(深津絵里)と優介はそれまで知らずにいた秘密にも触れることになる。お互いへの深い愛を、「一緒にいたい」という純粋な気持ちを感じ合うふたり。だが、瑞希が優介を見送る時は刻一刻と近づいていた--。
とある惑星の、とある場所。フジョーリな出来事が普通の人々の身に降りかかる。優しい人々、正直な人々、毎日を懸命に生きる人々―みんなのための時代が、もうすぐそこまで、近づいているように見えるんだけど・・・。
太平洋戦争末期、戦況が困難を極める1945年7月。連合国は日本にポツダム宣言受諾を要求。降伏か、本土決戦か―――。連日連夜、閣議が開かれるが議論は紛糾、結論は出ない。そうするうちに広島、長崎には原爆が投下され、事態はますます悪化する。“一億玉砕論”が渦巻く中、決断に苦悩する阿南惟幾(あなみ これちか)陸軍大臣(役所広司)、国民を案ずる天皇陛下(本木雅弘)、聖断を拝し閣議を動かしてゆく鈴木貫太郎首相(山崎努)、首相を献身的に支え続ける迫水久常書記官(堤真一)。一方、終戦に反対する畑中健二少佐(松坂桃李)ら青年将校たちはクーデターを計画、日本の降伏と国民に伝える玉音放送を中止すべく、皇居やラジオ局への占領へと動き始める・・・。
1983年、オランダ・アムステルダム。大ビール企業「ハイネケン」の会長が何者かに誘拐された。世界屈指の大富豪の誘拐は世間を驚かせ、警察も巨大組織による犯行を疑う。しかし誘拐したのは、犯罪経験のない幼なじみの5人の若者だった。大胆不敵な計画を実行し、史上最高額(当時)の身代金を要求する犯人グループ。すべてはうまくいくはずだった。ところが、人質であるハイネケンの傲慢な言動に、5人は翻弄され、歯車が狂いだしてゆく・・・。駆け引き、誤算、落とし穴。誘拐された大富豪と、誘拐した若者たち。追い詰め、追い詰められる男たちが支払う“誘拐の代償”とは―!?
名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。ここで成功すれば偉大な音楽家になるという野心は叶ったも同然。だが、待ち受けていたのは、天才を生み出すことに取りつかれたフレッチャーの常人には理解できない〈完璧〉を求める狂気のレッスンだった。浴びせられる罵声、仕掛けられる罠…。ニーマンの精神はじりじりと追い詰められていく。恋人、家族、人生さえも投げ打ち、フレッチャーが目指す極みへと這い上がろうともがくニーマン。しかし…。
2092年、世の中は、化学の力で細胞が永久再生される不死の世界となっていた。永久再生化をほどこしていない唯一の死ぬことのできる人間であるニモは、118歳の誕生日を目前にしていた。メディカル・ステーションのニモの姿は生中継されていて、全世界が人間の死にゆく様子に注目していた。そんなとき、1人の新聞記者がやってきてニモに質問をする。「人間が“不死”となる前の世界は?」ニモは、少しずつ過去をさかのぼっていく――。9歳のニモの前には、3人の少女がいた。赤い服を着たアンナ、青い服を着たエリース、黄色い服を着たジーン。それぞれとの結婚を思い浮かべるニモ。ある日、学校帰りに自分の母親がアンナの父ハリーと密会しているのを目撃してしまい、ショックを受ける。そんな母の浮気を知ってか、両親は喧嘩ばかりするようになっていた。そしてある日、ニモは電車のプラットフォームで、母と電車に乗るか父と残るか、という選択の岐路に立たされることになるのだった。